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クビよ!
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広間で使用人達に向かって早速話をする。
「皆さん、お仕事中に申し訳ないわね。実は、皆さんにちょっと聞きたいことがあって集まってもらったの」
金貨をあげなかったからか、マリラは今日も態度が悪い。しかし今は構ってられないから無視。
「こちらにいるバード男爵様が、私を侮辱していると思われる噂話があると教えて下さいました。その内容は、この邸の関係者しか分からないような内容だったのです。
つまり、噂を広めた犯人はこの中にいるのかもしれないということです。何か心当たりがある方がいたら、すぐに私に教えて下さい。皆さんを疑うようなことをしているのは、大変申し訳ないと思っています」
広間がシーンと静まり返る中、鬼嫁は更に話を続ける。
「男爵様は使用人達が噂話をしているのを聞いたらしいのです。
男爵様、その噂話を聞いたのはこの邸に来た時ですか? それとも、どこか別の場所でしょうか?」
「あ……、どこの使用人だったかな?」
私がここまで大袈裟にするとは思っていなかったようで、バード男爵が困惑している。
おばちゃんは噂話を聞くのは好きだけど、自分の噂を立てられるのは許せないんだから!
その時、元気な声が聞こえてくる。
「奥様! そのおじさんと使用人のあのおばちゃんが、仲良く話しているのを見たよ」
この声は、御者をしていた爺さんの孫のチャーリーじゃないの!
「チャーリー、どのおばちゃんが男爵様と仲良く話していたの? 教えて?」
「あのおばちゃんだよ!」
チャーリーが指を差す先にいたのは……、マリラだった。
おおー!!
「何を言ってるんだ! そんなことはない」
男爵様、慌て過ぎだから……
「そうさ! 私は男爵様と話をする暇なんてなかったよ」
マリラが必死に否定しているが、焦りを隠しきれていなかった。
反対にチャーリーは自信満々にハキハキと答えている。
「この前、休憩時間に裏で木登りをしていたら、二人が話している所を見たよ! 普段はあそこには誰もいないのに、珍しく人がいるなと思って見ていたんだ」
チャーリー! おばちゃんが後でお小遣いをあげるからね。
「奥様。マリラは確か……、二十年以上前だったかな、バード男爵様の紹介でここに来たんだよ」
この声は爺さん! 腰が曲がっているから、他の使用人に隠れていて見えていなかったけどいたのね!
貴重な情報ありがとう。さすが古株の使用人だわ。二十年以上前の話なら、伯爵様や家令だって知らないことかもしれないよね。
「まあ! 男爵様とうちのマリラは古くからの知り合いでしたのね。
ではマリラから、うちの伯爵家のお話はよく聞いていらしたのかしらねぇ?」
「知り合いだが、そこまで話を聞く程ではない!」
「では、私の噂話をしていたのはマリラではないのですね?」
「ああ。マリラではないと思う……」
マリラだね! 間違いない。
「では、ここでうちの使用人達に聞いても、これ以上のことは分からないということですね。それでは、すぐにベネット家の両親に知らせて噂話の真相を探らせて頂きますわ。
うちの実家は男爵様もお分かりだと思いますが、手広く商売をしておりますから、横の繋がりもなかなかですのよ。すぐに情報は入ってくるでしょう。
男爵様、私の噂話をわざわざ知らせに来て下さってありがとうございました」
鬼嫁は顔色が悪い男爵様に微笑む。
この男爵様の反応を見る限り、余程うちの実家から交遊範囲とか身辺調査をされたくないらしい。
「お、お父様。恐らく噂話はマリラですわ。お父様はマリラはおしゃべりだって、よく言っていたではありませんか」
バード男爵令嬢はマリラを切り捨てることにしたようだ。
ふふ……、良い心がけよ。ありがとう。
「私は奥様の噂話なんてしてない!」
マリラは必死に否定するが、他の使用人達が黙っていなかった。
「奥様! マリラは奥様の陰口を言っていました」
「私は、マリラが奥様はお飾り夫人だと言っていたのを聞きました」
「マリラは、よく仕事中にいなくなることがありました。仕事をサボっていたのかもしれません」
マリラ、他の使用人達から嫌われ過ぎ!
そしてお母様のくれた金貨は、使用人達の心を掴むことが出来たようだ。
「メイド長、マリラをどう思う?」
「女主人である奥様への態度はよろしくないですし、奥様の陰口を言うなど、とても許される行為ではありませんわ。勤務態度も良いとは言えません」
「要らないわね?」
「はい。要りません!」
メイド長が要らないと言うなら、鬼嫁は迷わないわ。
「マリラ、貴女はクビ! 男爵様の紹介でこちらに来たのかもしれませんが、女主人である私の陰口を叩き、仕事の態度も悪い使用人はうちには要りません。
バード男爵様、よろしいですよね?」
「……そうだな」
鬼嫁は、バード男爵のスパイ容疑のあるマリラをクビにすることに成功した。
「皆さん、お仕事中に申し訳ないわね。実は、皆さんにちょっと聞きたいことがあって集まってもらったの」
金貨をあげなかったからか、マリラは今日も態度が悪い。しかし今は構ってられないから無視。
「こちらにいるバード男爵様が、私を侮辱していると思われる噂話があると教えて下さいました。その内容は、この邸の関係者しか分からないような内容だったのです。
つまり、噂を広めた犯人はこの中にいるのかもしれないということです。何か心当たりがある方がいたら、すぐに私に教えて下さい。皆さんを疑うようなことをしているのは、大変申し訳ないと思っています」
広間がシーンと静まり返る中、鬼嫁は更に話を続ける。
「男爵様は使用人達が噂話をしているのを聞いたらしいのです。
男爵様、その噂話を聞いたのはこの邸に来た時ですか? それとも、どこか別の場所でしょうか?」
「あ……、どこの使用人だったかな?」
私がここまで大袈裟にするとは思っていなかったようで、バード男爵が困惑している。
おばちゃんは噂話を聞くのは好きだけど、自分の噂を立てられるのは許せないんだから!
その時、元気な声が聞こえてくる。
「奥様! そのおじさんと使用人のあのおばちゃんが、仲良く話しているのを見たよ」
この声は、御者をしていた爺さんの孫のチャーリーじゃないの!
「チャーリー、どのおばちゃんが男爵様と仲良く話していたの? 教えて?」
「あのおばちゃんだよ!」
チャーリーが指を差す先にいたのは……、マリラだった。
おおー!!
「何を言ってるんだ! そんなことはない」
男爵様、慌て過ぎだから……
「そうさ! 私は男爵様と話をする暇なんてなかったよ」
マリラが必死に否定しているが、焦りを隠しきれていなかった。
反対にチャーリーは自信満々にハキハキと答えている。
「この前、休憩時間に裏で木登りをしていたら、二人が話している所を見たよ! 普段はあそこには誰もいないのに、珍しく人がいるなと思って見ていたんだ」
チャーリー! おばちゃんが後でお小遣いをあげるからね。
「奥様。マリラは確か……、二十年以上前だったかな、バード男爵様の紹介でここに来たんだよ」
この声は爺さん! 腰が曲がっているから、他の使用人に隠れていて見えていなかったけどいたのね!
貴重な情報ありがとう。さすが古株の使用人だわ。二十年以上前の話なら、伯爵様や家令だって知らないことかもしれないよね。
「まあ! 男爵様とうちのマリラは古くからの知り合いでしたのね。
ではマリラから、うちの伯爵家のお話はよく聞いていらしたのかしらねぇ?」
「知り合いだが、そこまで話を聞く程ではない!」
「では、私の噂話をしていたのはマリラではないのですね?」
「ああ。マリラではないと思う……」
マリラだね! 間違いない。
「では、ここでうちの使用人達に聞いても、これ以上のことは分からないということですね。それでは、すぐにベネット家の両親に知らせて噂話の真相を探らせて頂きますわ。
うちの実家は男爵様もお分かりだと思いますが、手広く商売をしておりますから、横の繋がりもなかなかですのよ。すぐに情報は入ってくるでしょう。
男爵様、私の噂話をわざわざ知らせに来て下さってありがとうございました」
鬼嫁は顔色が悪い男爵様に微笑む。
この男爵様の反応を見る限り、余程うちの実家から交遊範囲とか身辺調査をされたくないらしい。
「お、お父様。恐らく噂話はマリラですわ。お父様はマリラはおしゃべりだって、よく言っていたではありませんか」
バード男爵令嬢はマリラを切り捨てることにしたようだ。
ふふ……、良い心がけよ。ありがとう。
「私は奥様の噂話なんてしてない!」
マリラは必死に否定するが、他の使用人達が黙っていなかった。
「奥様! マリラは奥様の陰口を言っていました」
「私は、マリラが奥様はお飾り夫人だと言っていたのを聞きました」
「マリラは、よく仕事中にいなくなることがありました。仕事をサボっていたのかもしれません」
マリラ、他の使用人達から嫌われ過ぎ!
そしてお母様のくれた金貨は、使用人達の心を掴むことが出来たようだ。
「メイド長、マリラをどう思う?」
「女主人である奥様への態度はよろしくないですし、奥様の陰口を言うなど、とても許される行為ではありませんわ。勤務態度も良いとは言えません」
「要らないわね?」
「はい。要りません!」
メイド長が要らないと言うなら、鬼嫁は迷わないわ。
「マリラ、貴女はクビ! 男爵様の紹介でこちらに来たのかもしれませんが、女主人である私の陰口を叩き、仕事の態度も悪い使用人はうちには要りません。
バード男爵様、よろしいですよね?」
「……そうだな」
鬼嫁は、バード男爵のスパイ容疑のあるマリラをクビにすることに成功した。
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