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第16章
第13話 約束だったでしょ? 2 (改稿)
しおりを挟む母の我が儘を私が冷たく母を突き放したら、それはそれは悲しそうな顔をしてるけど…嘘泣き禁止ですわよ!
騙されませんよ、お母様。
「そんなぁ~! パトリシア、冷たいわ!」
涙まで見せて嘘泣きする母。
非常にウザイ。
娘に泣き落としは効きません。
「でしたら、お母様。お母様も私と一緒に、畑仕事をしますか? 畑仕事をです。お渡ししている乳液や、トリートメントを造る材料、薬草を畑で摘み採るのを手伝って頂けますか? それから……」
畑作業の手伝いを母に申し出たら、何の事はないあっさりと母は引き下がった。
「い、いやねぇ~パトリシア。お母様は、そんなことは出来ないわ!土弄り…畑仕事なんて……はしたない」
おお…はしたないときたか!
だったら私は何なのだろうか。
チマチマ畑に入り、薬草やハーブや野菜を採ってるのに…
よし決めた!
絶対に、エンバス商会へは他の品物のレシピの数は増やさん!
「ですわよねぇ~お母様? では、一言だけ言わせて貰いますが宜しくて?」
「な、なにかしら?」
私はすうーっと息を吸い込み口を開いてこう言った。
「お母様!ご自分では何もしない癖に人を道具の様に扱うな!私は忙しいんです!人をこき使う積もりならちゃんと報酬を持ってこい!いくら私がお母様の娘だからといっても無理なものは無理。悪しからず」
ふぅ~ほとんどnoneブレスで言ってやった!ふん!
「………ひ、ひどいわ!パトリシア!」
「あら、何が酷いのですか?」
「今まで私は、お母様の我が儘は大抵は利きましてよ? それも報酬なしで」
「……報酬って、お母様は貴女のお誕生日にはちゃんと」
「あれらは、お父様の稼ぎで買った物ですわよね? お母様のお金ではない。私はちゃんと、自分でお金を稼いでますわよ? 欲しい物が有れば自分で買ってますし、お金で買えなければ造ってますわよ。ふふん」自慢!
「……むぅ。何も言えないわ」
「でしょ? お母様って、魔法がお得意で昔は恐れられていたのでしょ? でしたらそれなりの物は造れるのでは?」
たまにはご自分で欲しいものをお作りに為っては如何かしら?
親なのだから娘に集るな!
「そんなぁ~! それでは私が…(お茶会で自慢出来ないわ!)」
「でも私は、お母様にはちゃんと良い物を渡してますわよね? 家族ですもの。オホホホ」
「そうだけどぉ~。パトリシア、そこをなんとか為らないの?」
「しつこいですわ、お母様」
嫌われるわよ?
そうして母のおねだりは回避した。
ふぅ毎回毎回、母には振り回される。
我が儘も大概にして欲しいし、問題を起こすな!
因みに、伯父一家の事も元を正せば母が悪いのだし。
尤もそれに、ひょいひょいと載った伯父一家は尚悪いが。
そういえば、伯父一家だけどね。
まず、城の牢屋に入れられてた三男君の手。あの手は火傷が酷くて、傷を治すことを諦めたみたい。
指が火傷でくっついて、指が開かず動かせなく為ったらしいわ。
まあ、一家でせっかく買ったあの屋敷からは追い出されて、ベルガモット公国からも追い出されたから、今頃は自分の領地に戻って行ったらしい。
でも、領地に戻って直ぐにあの家の行方が分からなく為ったそうよ。
いったい何処へ隠れたのかしらね?
あの陰湿な長男次男の報復が怖いけど…でも二度と会うこと無いわね。
何せ、門の結果は更に頑丈にしたもの。
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