転生者はめぐりあう(チートスキルで危機に陥ることなく活躍 ストレスを感じさせない王道ストーリー)

佐藤醤油

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第4章 10歳王都編

4.7.3 夜の会食

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2018年最終投稿です。この作品はもうしばらく続け2019年の間に完結させたい。
ところで、新作始めました。
ご興味があれば、読んでください。
「神様なかなか転生が成功しないのですが大丈夫ですか」
この作品ほど長くはなりません。目標は10万文字完結です。たぶん不足ぐらいで終わりそう。

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 晩餐の時は進み、途中いろいろな話が出たが、その後は僕に関する話は少なく平穏に食事を済ませる事ができた。
「それで、明日はエレノア達に王都の案内をするつもりだが、ジルベールはどうする」
 え、あれ。少し考え事をしている間に話が変っていたらしい。いつのまにか食事が終わり、お茶とデザートの時間だった。侍女の格好をしたコハクが僕に取り分けてくれ、机の上に乗せてくれた。なんの話だっけ、王都の見学と言ったか。
 明日の僕の予定はエレノア達と一緒だと言っていたような。そうか、なら大丈夫だな。
 カトレア様の方を見ると反対している感じは無い。
「はい、よろしくお願いします」
「では、明日は王都の見学だ。久しぶりだな、お忍びのお出かけは」
「お出かけは、第3王女と第4王女を除いて全員ですね。
護衛は付けますが勝手な行動をとらないようにしてください。
貴方達はわたくしたちと一緒に過ごしましょうね」
 第1王妃が言いながら、第3王女と第4王女を2人同時に抱き上げた。王妃様、意外に力持ちだな。

 食事会が終わり子供達だけで話なさいと部屋に案内された。
「第2王女様」
「はいジルベール様」
「コハクを紹介させてください。
こちらがコハク。
イシス、魔法を解いてもらえるかな」
「あら、お耳が。とても可愛いらしいですね」
「コハクは人の姿をしていますが、本当は銀狐の幻獣です。
聖獣のコテツの伴侶なのですが、コテツが1年ほど眠っている間を僕が預かっています。
彼女は聖属性の魔法を最大レベルまで習得しています。
500年ほど前に人族から医術も習ったそうですし、能力的には、聖女に匹敵します。
マリアテレーズ様の勉強にはとても良いと思うのです。
幻獣が使う魔法になるので、人族が同じように魔法を使えるのか解らない所もありますが、魔法は、発動を見るだけでも勉強になるはずです。
完成後の状態をどれだけ明確にイメージできるかによって魔法の成功率が変ってきます。特に無詠唱の魔法は。
ですので、聖属性魔法をコハクに教わりませんか。
期間はコテツが戻るまでの1年ほど。
それ以降は、コハクの伴侶と相談します」
「はい、ジルベール様。
私への気遣い、ありがとうございます。
教えていただけるのは助かるのですが対価はどうしましょう?」
「アンジェリカ様。
コハクはこの500年の事を知りません。特に最近の歴史、そしてこの国の習慣。
ゆっくりで良いので、教えてください。
コハクの主人であるコテツは僕の召喚獣になっています。
どうやら、僕が死ぬまでは解放されないそうです。
そうなるとコハクもしばらくの間は、僕ら人の近くで生活するしかありません。
どうか、人の中で生活するための知恵を身に付けさせて欲しいのです
よろしくお願いします」

「ええ、解りました。
父上からも聞いていますから大丈夫ですよ」

「コハク、人と君で感じる部分やいろいろな所でずれがあると思う。
だから、ここでは嫌なことは嫌だと言い、そして理由をきちんと説明して欲しい。
そうすれば無理に押し付けられることは無い。
ちゃんと説明しさえすれば、ここの人達は昔の人達とは違うから大丈夫。
このラルクバッハ王国の人々には良い人が多い。
メリーナ様の加護の中で育った人々だからね。
ただ、全員が良い人ではない。
たまにはダメな人もいる。もしそういう人がいたら近づかないで」
「はい、理解しました」
「え、そう。なんだかあっさり理解してくれたみたいだな。
じゃあ、とりあえずはアンジェリカ様に任せるけど、
知らない男の人に近づいたらダメだから」

「基本は後宮にいますから、大丈夫でしょう。
治療の練習で人前に出る時も何らかの対策はしましょう。
任せてください」
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