転生者はめぐりあう（チートスキルで危機に陥ることなく活躍 ストレスを感じさせない王道ストーリー）

第4章 10歳王都編

4.7.4 夜の会食

新作始めました。
「神様なかなか転生が成功しないのですが大丈夫ですか」
ギャグぽく始まってますが、ギャグではありません。お暇な方はぜひお読みください。

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「さて、ジルちゃん、そろそろイシス様とガルダ様を出してちょうだい」
　カトレア様のお願いだが、すでにイシスとガルダはさっきからカトレア様とルーナ様の近くをフワフワと浮いていた。やっぱり普通の人には精霊が見えないのだな。
「イシス、ガルダ、姿を見せて」
　そういうと、ポッと姿を見せた。
「まあ、かわいい。
おかあさまの言った通りね」
　ルーナ様の前にはガルダが現れた。さっそく抱かれている。
　聖獣も召喚獣となると、姿に対する影響を受けるのだろうか。聖獣、精霊体、妖精体と姿が小さくなるほど性格も大人しくなる。聖獣の時は最高に偉そうな態度、妖精体は甘えん坊の子供レベル。妖精体が一番まとも。
「イシスとガルダはさっきからカトレア様とルーナ様の周りを飛んでいたけど、やっぱり二人にはなにかあるの」
「世の理だ」
「世の理。一言で済ますけど、良くわからないことを。やっぱりカトレア様はルーナ様、サフィーナ様には、鑑定でも見えない何か称号でもあるの」
「私の鑑定でも見えないが、そういったスキルで見る必要もないからではないか」
　ティアマトがそう答えた。
「え、どういうこと」
「会えば、それだけで誰もがわかるだろう。特別な存在だと。世代に一人、世界の理として存在する者達だ」
「なるほど」
「最優先がカトレア様とルーナ様だとして、次は誰」
「あれ」
　イシス様はサフィーナ様を、ガルダは第1王妃を指した。
「サフィーナ様は、やっぱりと思うけど、エミリア王妃もなのか」
「ガルダ様は男神ですからね。やっぱりオスの本能でしょうか」
　第3王妃のアンジェリカ様がボソッと。
「我は、そういうつもりで指したのではないぞ。なあイシス」
「アロノニア様の加護じゃ。あの姫の昔々の先祖にあったのじゃ。それを継承しているのじゃ」

　なるほど。
　アロノニア様の加護が残っているのか、先祖に贈られた加護が子孫に引き継がれている。カトレア様やエミリア様には鑑定上に見える加護が無いけれど、同じように容姿や能力が高い理由もあるのだろう。
「お主らは、メリーナ様よりもアロノニア様に真剣に祈るべきじゃ。その恩恵を受けておるのじゃから」
「そうか、ラルクバッハやシドニアはメリーナ様を主神とする人が多いけど、本来は人によって主神が違うんだ。まあ、僕は３神全てだから誰と限定するよりも全ての女神に感謝しないといけないけど」
「ジルベールは全てなのか」
「はい、10歳の時に3人の女神が表れて、それぞれからギフトを贈られました」
「ジルベールの称号は何を頂いたの」
　スザンヌ様から質問があがった。ファール様に伝えてあるから陛下は知っているはずだけど、王家の中でも個人情報は漏らしてはいないと言うことか。
「陛下はご存知ですよね？」
「うむ、ファールから聞いておる。勇者と英雄だ」
「はい、それに加えてブルンスワード城で賢者を得ました。今は3つの称号を持っています」
「あの威圧は英雄のスキルじゃろ」
「どうなんでしょう。聖獣のコテツも同じ威圧が出来たとコハクが言ってました。
もしかしたらコテツを召喚獣として登録したからかもしれません」
「英雄とその眼の組み合わせ。それがコテツのスキル継承の条件だ」
　今のガルダはエミリア様に抱かれているのだが、胸の谷間のあたりからご機嫌な感じで返した。なんとうらやましい所にいるのだろう。