転生者はめぐりあう(チートスキルで危機に陥ることなく活躍 ストレスを感じさせない王道ストーリー)

佐藤醤油

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第4章 10歳王都編

4.8.1 王都見学

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新作始めました。
「神様なかなか転生が成功しないのですが大丈夫ですか」
ギャグぽく始まってますが、ギャグではありません。お暇な方はぜひお読みください。

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 朝、エレノアとニナシスティを連れて王城に行った。女性陣はそこから着替えがはじまるらしい。庶民の格好になるだけだから時間はかからないと思うのだ、庶民の服にもたくさんの種類や色があるらしく、いろいろ合わせると時間がかかる。何を聞いてくるんだと言わんばかりの顔で王宮の侍女さんに説明された。暇なんで、僕はその間に訓練場の見学に行くことになった。
 同じく暇な男性から選ばれたルカレディック様とオレリアン様が案内をしてくれるそうだ。王子が一介の貴族を案内してくれるとは、すばらしい贅沢だ。
「どうした?」
「いえ、まさか王子自ら、ただの貴族の息子を案内してくださるとは思ってもいなかったので」
「そうか、我々の王家はあまりかたっ苦しいのは嫌いだからな。いつもこんな感じだ。
気にするな。
さあ行くか。まずは訓練場に行く前に通るので迎賓館を見せてやろう」

 最初に案内されたのは迎賓館。超巨大な建物だ。あちらの世界でもあまりないだろう。巨大な競技場ぐらいはありそうだ。中に入ると巨大な玄関ホール。そこから中のホールへ入る。するとホールは軽く2000人は入るだろう広間だった。
 天井は平均すると3mほどの高さだろうか、中央部では5m程はありそうだ。天井や壁の装飾も素晴らしい。
 昨日は、身内だけの集まりだったのでここは使っていない。
 どこの家も、年初の1日目は各家が自宅でパーティを開くのだ。2日目の今日から大きなパーティが開かれる。
 今日は国内の伯爵家以上がここに集まってくるらしい。つまり、ここが今夜の会場となる。なるほど、だからか、夕方からの開場に向けて沢山の人が行きかっている。目の前では、花瓶に花を活けている侍女、飾りをつけている男性がいたり。僕らじゃまなんじゃないだろうか。まあ、王子がいるから良いか。
 王子をみると、知っている者に手をあげて気楽に挨拶をしている。なんか気取ってなくて良い王子だ。
 明日はここに子爵家や男爵家の当主が集まるらしい。それ以降は、若手を中心に貴族が集まる。いわゆる婚活パーティが開催される。新婚夫婦も参加して情報交換に励むらしい。
 年配の人達は、王城での集まりは2、3日だけで、あとは各自の家で派閥ごとにパーティを開いたり招待したりだ。

 年初の大人は忙しい。だがまだ成人していない王子や王女は暇なので、毎年この時期は街で開催されている年初の祭りを見に行くのが定番だそうだ。

 立派な迎賓館をちらりと見たら、訓練場へと連れて行ってくれた。途中の建物は説明だけ。文官棟や騎士棟、魔術棟が立ち並んでいた。
 どうやら王城と呼ぶ場合は塀の中のすべてを指すらしい。王子達が住んでいる城のような建物は王宮と呼んで区別しているようだ。
 さらに王妃や子供たちがいる区画は後宮と呼ぶ。そこは王家の私的エリアだ。

 王城の中は、とても広くここだけで町と呼べるの大きさがある。面積的には皇居ぐらいだろうか。どちらも正確な大きさを知らないからイメージだ。

 訓練場は一番手前の塀から出た直後に建っていた建物だった。棟に兵舎、食堂も併設された大きな建物だ。

 王城のエリアはいくつかの城壁が囲んでいる。
 一つ目の塀が、王宮や迎賓館、いくつかの文官棟があるエリア。ここを一般的には王城内と呼ぶ。その外に訓練場や公爵の家、重要な幹部達の家がある。
 その外側に二つ目の城壁で囲っている。もちろん公爵家は公爵家独自の塀が囲んでいる。塀は2m程の高さだが、城壁は5m以上の高さがあり、上を人が歩けるぐらいの太さがある。
 その城壁を抜けると、上級貴族、中級貴族と街がひろがる。全体を城壁ほどではないが少し高めの塀で囲んでいる。その外に商業街が広がる。
 商人などの金持ちと下級貴族は区画が違うだ王宮から同じような位置に住んでいる。もちろん下級貴族街は独自に塀をもうけ、出入り口に門番が立ちきちんと整備されている。
 商業街は割と誰でも出入りできる。ただ兵士の見回りが定期的に行われるので治安は良い。学園はこの地区の中にある。大神官様のいる大聖堂も、平民が訪れる事ができるのでこの地域の中にある。
 最後にその治安の良い地域を小さな塀が囲む。
 その小さな塀の外が一般の平民街だ。王都と呼んでいる地域は、ちょうど東京都ぐらいの大きさだろう。

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