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第5章 シドニア訪問編
5.14.4 シドニアからの帰還
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王都から帰るが、本隊は公爵閣下が国境から移動させている。
国王陛下とエミリア妃は転移門を使って移動していった。
僕らは他の侍女や王子、王女達と共にクロスロードへ転移した。
侍女たちは領主館で陛下を迎える準備をする。
僕は皆を残して一人で国境へと移動。
「ジルベール様、陛下達はまだですよ」
「あ、うちの警備隊の隊長さんだ」
国境に居たのはクロスロードの兵士だ。1週間ほどで入れ替えが終わっていたらしい。
「ヤンロードの兵と交代で守っていますよ。ちゃんと仕事していますから。リリアーナ様に伝えてくださいね」
「レイブリング父様の方じゃないの?」
「やだなー、特別手当がでるならリリアーナ様でしょ」
「そういえばそうか。普通の任務は父様だけど、それは普段から見ているから良いわけか。こういう特別業務は別だから。アメリ母様はもうすぐ出産だし。子供が生まれたお祝いもかねて。うん、リリアーナ母様だな。ちゃんと言っておくよ」
「やった。さすがジルベール様」
「まあ、警備中に送れるのはお酒の一杯ぐらいだと思うけどね」
「え、そんなもんですか」
「国境警備中に沢山飲んだらダメだろう。特別手当は帰ってからだと思うよ。頑張ってね」
「はい」
部屋に案内されて待っていると連絡があった。
警備隊がずらりと並ぶ。クロスロードの兵だけでなくヤンロードの兵士も並んでいる。
向こうから馬車とそれを護衛する兵士一行が見えた。
先行して送っておいた兵士たちと共に国王陛下が移動して来た。
兵士がびしっと並んだ中を馬車が走り、国境門を素通り、そして門を越えてから馬車が止まる。
扉が開いて陛下が降りて来た。
手を出してエスコート。美しい所作でエミリア王妃が馬車から降りて来た。
うん、国王夫妻って感じだ。絵になる。
「エミリアはジルベールと一緒に部屋で待つか?」
「いえ、馬車の中で退屈でしたから、私も少し運動をしたいです」
「そうか、では兵士長案内を頼む」
「ご休憩はよろしかったのでしょうか?」
「ああ、かまわん。このまま視察に移らせてくれ」
そういって、国王夫妻は国境の警備棟を視察した。
ついでに僕も後ろについて回る。
見晴台の景色は良かったが、見渡す限り森だった。
遠くに見えた街がシドニア側の転移門を設置した街だろう。
「では、世話になった。馬車と兵士はそのままクロスロードの領主館に向かってくれ。後で合流しよう」
「は」
僕は、国王夫妻を連れてクロスロードに転移した。
陛下達は、クロスロードに来た時に商業施設を見ているので、そのまま見学も無しに領主館へ移動してもらった。
夜になると、クロスロードに唯一あるダンス会場を使ったパーティが開催された。
準備はクロスロードの伯爵家が手配をしてくれていたそうだ。
領内の貴族が総出で出席している。
国王陛下の移動があると、地方でこういった行事が行われるから移動に時間もかかるが、お金が使われ経済が回るのである。
他の領地は行きの時に開催しているが、クロスロードは帰りによる唯一の地なので、行きではなく、帰りに開催されるのだ。
これもあって、予定通りに帰るようにアンジェリカ様が頑張ってくれたのは嬉しい。
当初の予定では第1王子も参加予定だったが、変わりに第3王妃に、第3、第4王女が参加することになった。
ただし、おこちゃまは、おこちゃまだけ集めて食事会だ。
ニナシスティは少し前までクロスロードで育ったので、冬の子供部屋での知り合いも多い。ニナシスティが小さい子に王女達を紹介しているのは微笑ましい姿だ。
僕らも、ギリギリ子供組に交じって食事をした。
子供達は食事会が終わると、少しゲームをして解散となる。
僕とスザンヌはそのまま大人用の会場に行き国王陛下が集まっている貴族たちに婚約をしたのだと改めて紹介をしてもらった。
いや、みんな知っているよ。もちろん。
でも、やっぱり国王陛下から王女を降嫁させるのだと言って欲しいわけです。
ちなみにマリアテレーズとの婚約は内定なので、陛下の口から公表されてない。
そうしたイベントをクリアし、領主館へ戻る。
翌朝、僕らはしっかりといつも通りに起きたが、陛下と王妃様二人はいつもよりも遅くに起きて来た。
そして準備が整うとここから王城に転移で飛ぶ。
こうして、長いシドニアへの旅が終了した。
シドニアに転移者を残したままだし、グランスラムと今後の話はできていない。
それは、シドニア側に任せている。まだまだ問題だらけだが、とりあえず行事が一つ終わった。
次は王都で外国の高位貴族を呼んだお披露目だ。
第1王子の婚約、第2王子の婚約、そして第1王女の婚約を正式に発表する場となるのだ。
国王陛下とエミリア妃は転移門を使って移動していった。
僕らは他の侍女や王子、王女達と共にクロスロードへ転移した。
侍女たちは領主館で陛下を迎える準備をする。
僕は皆を残して一人で国境へと移動。
「ジルベール様、陛下達はまだですよ」
「あ、うちの警備隊の隊長さんだ」
国境に居たのはクロスロードの兵士だ。1週間ほどで入れ替えが終わっていたらしい。
「ヤンロードの兵と交代で守っていますよ。ちゃんと仕事していますから。リリアーナ様に伝えてくださいね」
「レイブリング父様の方じゃないの?」
「やだなー、特別手当がでるならリリアーナ様でしょ」
「そういえばそうか。普通の任務は父様だけど、それは普段から見ているから良いわけか。こういう特別業務は別だから。アメリ母様はもうすぐ出産だし。子供が生まれたお祝いもかねて。うん、リリアーナ母様だな。ちゃんと言っておくよ」
「やった。さすがジルベール様」
「まあ、警備中に送れるのはお酒の一杯ぐらいだと思うけどね」
「え、そんなもんですか」
「国境警備中に沢山飲んだらダメだろう。特別手当は帰ってからだと思うよ。頑張ってね」
「はい」
部屋に案内されて待っていると連絡があった。
警備隊がずらりと並ぶ。クロスロードの兵だけでなくヤンロードの兵士も並んでいる。
向こうから馬車とそれを護衛する兵士一行が見えた。
先行して送っておいた兵士たちと共に国王陛下が移動して来た。
兵士がびしっと並んだ中を馬車が走り、国境門を素通り、そして門を越えてから馬車が止まる。
扉が開いて陛下が降りて来た。
手を出してエスコート。美しい所作でエミリア王妃が馬車から降りて来た。
うん、国王夫妻って感じだ。絵になる。
「エミリアはジルベールと一緒に部屋で待つか?」
「いえ、馬車の中で退屈でしたから、私も少し運動をしたいです」
「そうか、では兵士長案内を頼む」
「ご休憩はよろしかったのでしょうか?」
「ああ、かまわん。このまま視察に移らせてくれ」
そういって、国王夫妻は国境の警備棟を視察した。
ついでに僕も後ろについて回る。
見晴台の景色は良かったが、見渡す限り森だった。
遠くに見えた街がシドニア側の転移門を設置した街だろう。
「では、世話になった。馬車と兵士はそのままクロスロードの領主館に向かってくれ。後で合流しよう」
「は」
僕は、国王夫妻を連れてクロスロードに転移した。
陛下達は、クロスロードに来た時に商業施設を見ているので、そのまま見学も無しに領主館へ移動してもらった。
夜になると、クロスロードに唯一あるダンス会場を使ったパーティが開催された。
準備はクロスロードの伯爵家が手配をしてくれていたそうだ。
領内の貴族が総出で出席している。
国王陛下の移動があると、地方でこういった行事が行われるから移動に時間もかかるが、お金が使われ経済が回るのである。
他の領地は行きの時に開催しているが、クロスロードは帰りによる唯一の地なので、行きではなく、帰りに開催されるのだ。
これもあって、予定通りに帰るようにアンジェリカ様が頑張ってくれたのは嬉しい。
当初の予定では第1王子も参加予定だったが、変わりに第3王妃に、第3、第4王女が参加することになった。
ただし、おこちゃまは、おこちゃまだけ集めて食事会だ。
ニナシスティは少し前までクロスロードで育ったので、冬の子供部屋での知り合いも多い。ニナシスティが小さい子に王女達を紹介しているのは微笑ましい姿だ。
僕らも、ギリギリ子供組に交じって食事をした。
子供達は食事会が終わると、少しゲームをして解散となる。
僕とスザンヌはそのまま大人用の会場に行き国王陛下が集まっている貴族たちに婚約をしたのだと改めて紹介をしてもらった。
いや、みんな知っているよ。もちろん。
でも、やっぱり国王陛下から王女を降嫁させるのだと言って欲しいわけです。
ちなみにマリアテレーズとの婚約は内定なので、陛下の口から公表されてない。
そうしたイベントをクリアし、領主館へ戻る。
翌朝、僕らはしっかりといつも通りに起きたが、陛下と王妃様二人はいつもよりも遅くに起きて来た。
そして準備が整うとここから王城に転移で飛ぶ。
こうして、長いシドニアへの旅が終了した。
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それは、シドニア側に任せている。まだまだ問題だらけだが、とりあえず行事が一つ終わった。
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