18 / 20
防空艦隊建設
九九式陸上攻撃機
しおりを挟む
1939年1月12日。
この日、九六式陸攻の後継に当たる九九式陸上攻撃機が制式採用された。
九九式陸上攻撃機
最高速度:時速452㎞
武装:13.2㎜旋回機銃機銃9挺
翼面荷重:180㎏/㎡
プロペラ:直径3.42mが3枚
搭乗数:6人
搭載能力:250㎏爆弾4発/800㎏爆弾1発/500kg爆弾2発/800㎏航空魚雷1本/
航続距離:時速350㎞で1200海里
全長:19.5m
全幅:24.0m
エンジンには九七式艦戦に搭載されている金星エンジンのボアストロークを拡大して、内容積を増加させた火星エンジンが選定されている。
1560馬力を発揮できる火星エンジンを装備して、最高速度は時速452㎞を発揮。
防護機銃は20㎜機銃の弾道が改善されるまでは13.2㎜機銃を装備することとなる。
そして、九六式陸攻から最も進化したのが防弾設備である。
燃料タンクを防弾タンクとし、また操縦席などには装甲版が張られている。
その代償となったのが航続距離であり、九六式陸攻と同等かそれ以下である。
元々、陸攻と言う機種は軍縮条約下での戦力不利を埋めようと生み出された物である。
そのため、戦場はあくまで洋上のためかなりの航続距離が必要となる。
元々はこの九九式陸攻もその姿勢で開発が進められていたが、海軍では防空艦隊の建設が始動。
試しに対空火器を強化した戦艦比叡を練習台に陸攻隊が攻撃を仕掛けたが、やはり機体が大きいため弾が当たる。
それでも従来の25㎜機銃であればあまり問題にはならなかったかもだが、日本海軍は37㎜機関砲を採用しておりこれが当たると九六式陸攻は爆弾するのである。
結局、比叡はこの攻撃をほぼ無傷で切り抜けた。
ただ、艦攻や艦爆相手となると比叡も苦しい立場に置かれることになるがこれはまた別の話だ。
これを受けて航空本部は陸攻の運用を再検討。
陸攻を、豊富な対空火器や敵戦闘機からの援護を受けることが出来る敵艦隊に突撃させるのは無茶であった。
そこで、陸攻を”艦隊決戦用兵器”から”敵輸送船を撃破する通商破壊兵器”とすることとなったのである。
輸送船が相手なら鈍重かつ巨大な陸攻でも攻撃が可能である。
また、海軍はこの陸攻を”諸島攻略の切り札”とすることも決定。
上陸予定の敵陣地に対して九九式陸攻を用いて爆撃を敢行するのである。
これらを勘案して、九九式陸攻の要求性能は再考がなされることとなった。
結果的に、航続距離は爆装時で1200海里となったが防弾設備などを強化したのである。
この日、九六式陸攻の後継に当たる九九式陸上攻撃機が制式採用された。
九九式陸上攻撃機
最高速度:時速452㎞
武装:13.2㎜旋回機銃機銃9挺
翼面荷重:180㎏/㎡
プロペラ:直径3.42mが3枚
搭乗数:6人
搭載能力:250㎏爆弾4発/800㎏爆弾1発/500kg爆弾2発/800㎏航空魚雷1本/
航続距離:時速350㎞で1200海里
全長:19.5m
全幅:24.0m
エンジンには九七式艦戦に搭載されている金星エンジンのボアストロークを拡大して、内容積を増加させた火星エンジンが選定されている。
1560馬力を発揮できる火星エンジンを装備して、最高速度は時速452㎞を発揮。
防護機銃は20㎜機銃の弾道が改善されるまでは13.2㎜機銃を装備することとなる。
そして、九六式陸攻から最も進化したのが防弾設備である。
燃料タンクを防弾タンクとし、また操縦席などには装甲版が張られている。
その代償となったのが航続距離であり、九六式陸攻と同等かそれ以下である。
元々、陸攻と言う機種は軍縮条約下での戦力不利を埋めようと生み出された物である。
そのため、戦場はあくまで洋上のためかなりの航続距離が必要となる。
元々はこの九九式陸攻もその姿勢で開発が進められていたが、海軍では防空艦隊の建設が始動。
試しに対空火器を強化した戦艦比叡を練習台に陸攻隊が攻撃を仕掛けたが、やはり機体が大きいため弾が当たる。
それでも従来の25㎜機銃であればあまり問題にはならなかったかもだが、日本海軍は37㎜機関砲を採用しておりこれが当たると九六式陸攻は爆弾するのである。
結局、比叡はこの攻撃をほぼ無傷で切り抜けた。
ただ、艦攻や艦爆相手となると比叡も苦しい立場に置かれることになるがこれはまた別の話だ。
これを受けて航空本部は陸攻の運用を再検討。
陸攻を、豊富な対空火器や敵戦闘機からの援護を受けることが出来る敵艦隊に突撃させるのは無茶であった。
そこで、陸攻を”艦隊決戦用兵器”から”敵輸送船を撃破する通商破壊兵器”とすることとなったのである。
輸送船が相手なら鈍重かつ巨大な陸攻でも攻撃が可能である。
また、海軍はこの陸攻を”諸島攻略の切り札”とすることも決定。
上陸予定の敵陣地に対して九九式陸攻を用いて爆撃を敢行するのである。
これらを勘案して、九九式陸攻の要求性能は再考がなされることとなった。
結果的に、航続距離は爆装時で1200海里となったが防弾設備などを強化したのである。
31
あなたにおすすめの小説
戦艦大和航空科 大艦巨砲のその裏に
みにみ
歴史・時代
46cm三連装三基九門という世界に類を見ない巨砲を搭載し
大艦巨砲主義のトリを飾るような形で太平洋の嵐へと
生まれ出た日本海軍の技術力の粋を集結した大和型戦艦一番艦大和
その巨砲の弾着観測を行う航空科
あまり注目されることのない彼らだが竣工から沈没まで哨戒や対潜に多く従事してきた
そんな彼らの物語をご覧あれ
小日本帝国
ypaaaaaaa
歴史・時代
日露戦争で判定勝ちを得た日本は韓国などを併合することなく独立させ経済的な植民地とした。これは直接的な併合を主張した大日本主義の対局であるから小日本主義と呼称された。
大日本帝国ならぬ小日本帝国はこうして経済を盤石としてさらなる高みを目指していく…
戦線拡大が甚だしいですが、何卒!
世界はあるべき姿へ戻される 第二次世界大戦if戦記
颯野秋乃
歴史・時代
1929年に起きた、世界を巻き込んだ大恐慌。世界の大国たちはそれからの脱却を目指し、躍起になっていた。第一次世界大戦の敗戦国となったドイツ第三帝国は多額の賠償金に加えて襲いかかる恐慌に国の存続の危機に陥っていた。援助の約束をしたアメリカは恐慌を理由に賠償金の支援を破棄。フランスは、自らを救うために支払いの延期は認めない姿勢を貫く。
ドイツ第三帝国は自らの存続のために、世界に隠しながら軍備の拡張に奔走することになる。
また、極東の国大日本帝国。関係の悪化の一途を辿る日米関係によって受ける経済的打撃に苦しんでいた。
その解決法として提案された大東亜共栄圏。東南アジア諸国及び中国を含めた大経済圏、生存圏の構築に力を注ごうとしていた。
この小説は、ドイツ第三帝国と大日本帝国の2視点で進んでいく。現代では有り得なかった様々なイフが含まれる。それを楽しんで貰えたらと思う。
またこの小説はいかなる思想を賛美、賞賛するものでは無い。
この小説は現代とは似て非なるもの。登場人物は史実には沿わないので悪しからず…
大日本帝国視点は都合上休止中です。気分により再開するらもしれません。
【重要】
不定期更新。超絶不定期更新です。
未来を見た山本五十六、帝国を勝利へ導く
たか
歴史・時代
1928年12月10日の空母赤城艦長の就任式終了後、赤城の甲板に立ち夕暮れを見てた時だった。ふと立ちくらみのような眩暈が起きた瞬間、山本五十六「それ」を見た。 燃え上がる広島と長崎、硫黄島で散る歩兵、ミッドウェーで沈む空母、そして1943年ブーゲンビル島上空で戦死した事…… あまりに酷い光景に五十六は倒れそうになった、「これは夢ではない……現実、いやこれは未来か」 その夜、山本五十六は日記に記した。 【我、帝国の敗北を見たり。未来を変えねば、祖国は滅ぶ】
離反艦隊 奮戦す
みにみ
歴史・時代
1944年 トラック諸島空襲において無謀な囮作戦を命じられた
パターソン提督率いる第四打撃群は突如米国に反旗を翻し
空母1隻、戦艦2隻を含む艦隊は日本側へと寝返る
彼が目指したのはただの寝返りか、それとも栄えある大義か
怒り狂うハルゼーが差し向ける掃討部隊との激闘 ご覧あれ
日露戦争の真実
蔵屋
歴史・時代
私の先祖は日露戦争の奉天の戦いで若くして戦死しました。
日本政府の定めた徴兵制で戦地に行ったのでした。
日露戦争が始まったのは明治37年(1904)2月6日でした。
帝政ロシアは清国の領土だった中国東北部を事実上占領下に置き、さらに朝鮮半島、日本海に勢力を伸ばそうとしていました。
日本はこれに対抗し開戦に至ったのです。
ほぼ同時に、日本連合艦隊はロシア軍の拠点港である旅順に向かい、ロシア軍の旅順艦隊の殲滅を目指すことになりました。
ロシア軍はヨーロッパに配備していたバルチック艦隊を日本に派遣するべく準備を開始したのです。
深い入り江に守られた旅順沿岸に設置された強力な砲台のため日本の連合艦隊は、陸軍に陸上からの旅順艦隊攻撃を要請したのでした。
この物語の始まりです。
『神知りて 人の幸せ 祈るのみ
神の伝えし 愛善の道』
この短歌は私が今年元旦に詠んだ歌である。
作家 蔵屋日唱
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる