怨念の連鎖

しのじい

文字の大きさ
上 下
1 / 2

怨念の連鎖

しおりを挟む


 『バタンバタン…ドタドタ…』
まただ。このアパートに住み始めてから、昼夜問わず、奇怪な音がするのだ。原因は分からない。子供が複数で遊んでいる時のような足音が聞こえるのだ。はっきり言って、怖い。怪奇現象はそれだけではない。突然、女性の苦しみ声のような音が聞こえたりもする。私は原因を探るべく、大家に相談することにした。
 大家さんの部屋兼事務所は一階にある。私は、二階建てのアパートの二階、丁度その大家の部屋の真上に住んでいる。
 『コンコン』
 ドアをノックし、すみません、と言った。するとすぐに、大家さんである金谷さんがドアを開け、顔を出した。金谷さんは私の顔を見るなり、私を事務所に招き入れてくれた。事務所、と言っても小さいアパートなので、ちょっとした応接用の椅子と机が並んでいるだけなのだが。
 「ええと、斉木さんだね。今日は相談があるってことだよね?」
金谷さんは五十過ぎの女性だが、そうは見えないくらい快活で、若々しかった。
「はい。…私の部屋、二○五号室についてなんですが。以前、あの部屋で、子連れの家族が住んでいたことはありましたか?」
流石にいきなり心霊現象とも呼べる事象について切り出すのは憚られたので、やんわりと切り出した。彼女は迷いなく、
「無いよ」
とはっきり断言した。それに続けて、
「なんたって、このアパート、新築だからね。だから、あなたが初めての二○五号室の住人なんだよ」
私ははっとした。そうだ、私は新築のアパートに住んでいたのだった。つまり、以前の住人など、そもそも有り得ないのだ。
「あ。そうでしたね。すみません、何か変なことを聞いて」
「いいのよ。初めての一人暮らしなら色々不安があるだろうし」
彼女は特に不審に思った様子はなく、優しくフォローしてくれた。
「ええと、で、相談っていうのは…。あ、もしかして、これが本題だった?」
「そうです」
なんだか気まずくなってきたので、逃げるように事務所を後にした。
 私は一体、何を考えていたのだろうか。
 私は自室のドアの前に立った。何か、勘違いだったのだろうか。それとも、何か、心理的なものなのだろうか。私は一度、深呼吸をした。
「ま、そんなんある訳無いよね」
そう独り言を言って、ドアを開けた。
 直後、私は絶句した。
 知らない女がこちらを向いて、首を吊っていたからだ。
 驚きのあまり、声も出なかった。ただ、呆然と立ち尽くしていた。どれくらい時が経っただろうか。気づくと、そこには誰もおらず、見慣れた自分の部屋が広がっていた。
 私は、訳が分からず、ガタガタ震えた。見た女は、ボロボロの布で出来た、みすぼらしい服を着ていた。しかし、その顔は何故か微笑んでいた。
 一体、どういうことだろうか。訳が分からないかったが、今まで抱えていた疑念が確信に変わった。
 その週の末、私は、いかにもな装飾がしてある、あるマンションのある一室に訪れていた。
「ええと、除霊師の方…ですよね」
私は白装束をまとった、怪しげな四十代位の男性に声をかけた。
「あなたが、連絡をした、斉木さんですね。私が除霊師の佐山です。で、相談内容は、自室の心霊現象について、ですね?」
私はあの日見た現象を解明すべく、除霊師なるものに頼ることにしたのだ。
「はい」
「では、何が起こったのか、もう一度、詳しく説明して頂けますか?」
私は思い出すだけでも恐ろしい記憶を引っ張り出し、説明した。
「なるほど…。それで、あなたはそれが自殺した女性の霊ではないか、と考えている訳ですね」
「はい」
彼は頼りになさそうな顔をしていた。藁にもすがる思い、とはまさにこの事かもしれない。
「そうですね。百聞は一見に如かず、という事で、連れて行って頂けますか?」
私はもちろん、二つ返事で了承した。
 私のアパートは、除霊師の事務所から地下鉄で二駅のところにある。駅から徒歩十分ということで、素晴らしく立地が良いとは言えないが、社会人二年目の私の経済的にはこれが限界だった。
「ここです」
彼はアパートを見上げ、不思議そうな顔をした。
「このアパート、新築…ですよね」
どうやら彼も、私と同じ疑問に行き着いたようだ。
「はい…そうなんです。…あぁ、いえ、分かってます。新築なのに、おかしいですよね」
すると、彼は少し笑って、
「あ…いえ、もちろん珍しいは珍しいのですが、全く有り得ないか、と言われると、そうではないんです。まあ、なんというか…地縛霊、と、いうんですかね」
と言った。
「地縛霊…ですか」
名前くらいは聞いたことがあったが、なんとなく、道路などでの交通事故で生じるイメージがあったので少々意外だった。
「はい。大半は、地鎮祭で、供養されるんですがね、中には怨念が強すぎたり、土地の守り神のような存在であったりすると、そのまま供養されきれない場合があるんですね。」
「なるほど。いやでも…」
言葉が詰まった時、彼が補足してくれた。
「あぁ、分かりますよ。あなたが見たというのは女性の自殺した霊で、なおかつ、あなたの下に住んでいる大家さんは怪奇現象に悩んでいる様子はない、ですもんね」
「はい」
彼は、とにかく部屋に入りましょう、と言って、私に案内を求めた。
ドアの前に着いた瞬間、あの日のあの瞬間が脳裏にはっきりと浮かんできた。そして、急にドアを開けるのが怖くなってきた。
「ごめんなさい。ちょっと、思い出しちゃって」
彼は優しく、
「大丈夫ですよ、よくある事です」
と言った。
「では、開けますね」
ドアを開けると、そこにはいつもと同じ、見慣れた光景が広がっていた。私は胸を撫で下ろし、ほっと一安心した。
 部屋に入った瞬間、彼の表情が変わった。
「やめましょう。やめた方がいいです。」
彼が突然そんなことを言うので、思わず、
「何故ですか?」
と聞いてしまった。
「あの、詳しくは外で話しましょう」
私は彼に言われるがままに、部屋を出て、近くにあったカフェに入った。
 初めて来たカフェだったが、どこか落ち着く、実家に帰って来たような安心感を覚えた。私たちは向かい合って座り、マスターのおすすめであるブレンドコーヒーを注文した。
「あの、それで、何があったんでしょうか?」
「そうですね。単刀直入に言えば、今すぐにでも引っ越した方がいいです」
彼は真剣な顔でそう言った。あまりにも突拍子のない話だったので、
「ええと」
と、困惑してしまった。すると、彼は私の様子を察して、説明し始めた。
「すみませんね。まず、順を追って説明しますね。一つ、あの部屋には非常に強い怨念が憑いています」
「怨念…ですか」
「はい。詳しく言うと、女の怨念ですね。私、除霊師になって結構長いんですが、今までに感じた事のない位強い怨念でした」
「はあ」
とにかくあの部屋が危険らしいという事は分かった。
「あ、あの。もし、私があの部屋に住み続けたら、どうなりますか?」
と、聞くと彼は少し脅すような口調で、
「まず、あなたの安全は保証できません。恐らくですが、霊があなたに憑依し、あなた自身に何らかの影響を及ぼしかねません」
と言った。
「具体的に言うと?」
と聞くと、はっきりとした口調で、
「死ぬ事になります」
と言った。
 いきなり何を言い出すのだろうか。死ぬ?私が霊に殺される?一体どういう事なのか、理解が追いつかなかった。
「…そうですか。佐山さんが除霊する、という方法はどうですか?あ、ほら佐山さんって除霊師ですし」
気を紛らす為に少し笑って言った。しかし、
「無理です」
と断言され、今度こそ、引っ越さない、という希望が絶たれた。
「あそこまで強い霊ですと、そもそも除霊出来ないんです」
「除霊が…出来ないんですか?」
「はい。何と言えばいいか…。土地や建物自体に同化している、とでも言うんですかね。除霊するなら、その建物を焼いて消す、という方法があります」
「なるほど。実質はぼ不可能に近いんですね」
では、何故それほど強い霊があそこの部屋に憑いているのだろうか。
 そんな時、マスターがコーヒーを持って来た。マスターはコーヒーを机に置くと、私達の顔を見た。そして、
「君達、もしかして、新しくできたアパートの住人かい?」
と聞いてきた。私が住んでいるんです、と答えると、マスターは、
「霊を見たのかね」
とさらに聞いてきた。はい、と答えるとマスターはおもむろに話し始めた。
「あそこの土地についての秘密を教えてあげる。私の亡くなったおじいさんの話なんだけど、実はあの土地…」



 トシヱ(マスターの話)

 明治時代、尋常小学校で学ぶ、四人の女児がいた。
「ねえねえトシヱさん。私の櫛知らない?」
そう声をかけてきたのは、同級生のサトだった。私は、
「櫛?私、そんなもの知りません」
とはっきり答えた。すると、彼女は残念そうな顔をした。
「私は知らないけど、知ってる人もいるかもしれないから、他の人にも聞いてみたら?」
と、私が言うと彼女は、そうね、と言って去っていった。
 実を言うと、彼女の櫛を隠したのは私なのだ。しかし、そんなことは言わなかった。
 その日、サトは私のところへ来ることはなかった。
 次の日、私が登校すると、既にサトが来ていた。彼女は、共通の友達である、チヅルとウメと一緒に喋っていた。櫛のことはどうなっていったのだろうか、そう思ったが、何かあれば彼女がまた来るだろうと思い、私は席に着いた。
 私は華族の娘などではなく、ただの農家の娘だ。決して裕福とは言えないが、私に教育を受けて欲しい、という願いで、学校に通わせてくれている。勉強だけでなく、家の手伝いもしなければならないので、大変ではあるが、学校に通わせてくれる両親に感謝していた。
 一方で、サトは貴族院議員の娘である。私の暮らしとは正反対で、裕福な暮らしをしていた。一度、家を見に行ったことがあったが、私の家とは比にならないくらい豪邸であった。サトの服装はいつも綺麗だったし、その上、成績優秀でもあった。私はそんなサトを煩わしく思っていた。原因は嫉妬だろう。原因が分かっていても、尚、そう感じていたのだった。だから私は、彼女の櫛を隠したのだ。彼女に私達平民の気持ちを味あわせる為に。
 一時間目の国語の授業が終わった時、私はある名案を思いついた。すぐさまそれを実行しようと思った。
 二時間目までの休み時間。私はサトに近づき、声をかけた。
「サトさん、櫛、見つかった?」
答えが分かりきった質問をした。すると彼女は、
「ううん、まだ」
と首を振った。当たり前だ。何故なら櫛は私が持っているのだから。私は握りしめた櫛の感触を確かめながら、
「よかったら、探すの手伝ってあげようか?」
と言った。彼女は嬉しいそうな顔をして、
「ありがとう」
と言った。何と面白いことだろう。私は笑いが出るのを堪えて、
「当たり前だよ。友達なんだから」
と言った。
 それから次の休み時間、私は櫛を、チヅルの棚に置いた。準備は整った。後は私が櫛を見つけたフリをすれば良いだけだ。
 「サトさん、櫛探しましょう」
そう声ををかけると、すぐに頷いた。私は少しずつ、チヅルの棚に近づいていった。もちろん、サトを連れて。そして、遂にチヅルな棚の前に来た。周りを見渡す素振りをし、櫛を見つけたフリをした。
「あ!サトさん、これ、サトさんの櫛じゃない?」
わざと、少し大きな声で言った。サトは櫛を見るなり、安堵した表情を浮かべて、
「よかったぁ。トシヱさん、助かったよ」
と言った。その後、彼女は、実はもう一つあるんだけどね、と囁いた。その言葉は私に衝撃を与えた。何故、何故もう一本櫛を持っているのだろう。私は、一本も持っていないというのに。これが貧富の差なのだろうか。私は、見せつけられた差に怒りを覚えた。何が貴族院議員だ。ふざけるのも大概にしろ。
 私はそんな怒りを抑えて、本来の計画通りに、
「チヅルさんの棚にあったってことは、もしかして、チヅルさんが隠したんじゃない?」
と言った。すると、彼女は驚いた様子で、
「えぇ!そんな訳ないよ」
と、否定した。しかし私は、
「もしかしたらってこともあるから、チヅルさんに聞いてみよう」
と、言った。彼女は渋々了承した。
 よし、計画通りだ。私は密かな喜びを感じた。
 私達はチヅルの近くへ行き、声をかけた。そして、
「チヅルさん!あなた、サトさんの櫛、盗ったでしょ!」
と、わざと大きな声で、みんなに聞こえるように言った。案の定、チヅルは困惑し、大きな声で言うとは思わなかったサトもびっくりしていた。周りの人の視線が集まっていくのを感じた。よし、今だ。そう思った。
「私達、全部知ってるんだから!謝りなさい!」
と畳み掛けた。すると、チヅルは泣き出した。そして、濡れ衣に対して、必死に謝った。
 馬鹿だなぁ、違うなら違うと言えばいいのに。ふふっ。哀れね。
 これで恐らく、みんなのチヅルに対する意識が変わったはずだ。これで、計画は全て成功した。私はサトという学級に大きな影響を与える人を救ったのだ。私の株は上がるだろう。そうすれば、私は英雄扱いだ。嬉しさに、笑い声が漏れそうになった。
 それから、私の学校生活は大きく変わった。みんなが私を取り巻くようになり、私は一躍、脚光を浴びた。私は単純な学級のみんなに対して、馬鹿だなぁと思った。
 一週間後、サトが私のところへ来た。
 「サトさん、どうかしたの?」
そう聞くと、彼女は少し悲しそうな顔をした。そして、
「私の櫛を隠したのって、トシヱさんなんでしょ?」
と言った。何故だ。何故バレたのか。私は動揺した。しかし、それが読み取られないように、平静を装った。
「え?何で?」
私が聞き返すと、彼女は、
「全部知ってるの。ねえ、何でこんなことをしたの?」
と言った。もういいや。どうにでもなってしまえ。なんだか気持ちが吹っ切れたような気がした。
 私は感情を爆発させて叫ぶように言った、
「そうよ!全部。全部私が仕組んだことよ!あなたの言う通り。私はずる賢くて、汚い女よ。農家の、汚い女。あなたのような華族と違って、清純さもないわ!」
と。すると彼女は悲しそうな顔をして、
「それはみんな同じことよ。人間の価値っていうのは変わらないじゃない」
と言った。その言葉が余計に私を腹立たせた。
「うるさいわね。あんたみたいな人間には分からないわ!私の気持ちなんて!いいえ、分かんなくていいのよ。あんたは永遠に遊んで暮らせばいいのよ!」
言っていることとは反対になんだか悲しくなってきた。
「私は惨めな女よ!」
そう叫びながら、私は止めどなく溢れる涙を拭った。
 私はもう、自暴自棄になっていた。様々な感情が入り混じって、自分でもよく分からなくなっていた。
 私は、彼女を殴り、蹴り、罵声を浴びせていた。自分でもよく分からなかった。ダメだ。ダメだ。そう思っても止められなかった。
 彼女は困惑した表情をしていて、一切抵抗しなかった。それなのに、私は彼女を殴り、蹴り続けた。それから、さらに泣き叫んでいた。
 どれくらい時間が経っただろう。私は少しずつ、平静を取り戻してきた。目の前にはアザだらけのサトがうずくまっていた。私はひどい虚無感に襲われていた。私は彼女に謝ることなく、走り去った。なんだかもう、学校にいられないような気がした。
 サト、そして両親への申し訳ない気持ちでいっぱいになった。私はまた、大声で叫びながら泣いた。
 家に帰り、一切の事情を両親に話した。すると、両親は怒らず、逆に農家の子ですまない、と謝った。私はその優しさを受け止めきれず、悔しかった。そしてまた、泣いた。涙が枯れるほど。
 それから、私は学校を辞め、両親の手伝いを始めた。

 「なるほど。あ、でもあの土地とは何の関係があるんですか?」
私はマスターの話を聞き、質問を投げかけた。
 すると、マスターは、
「ここからが重要なところなんです」
と言い、話しを再開した。
「その後トシヱは、十六歳で嫁入りをしました。まあ、あの年代ですから、標準的と言えるでしょう。それから、苦しみを乗り越えて、幸せな生活が始まると思いきや、一度狂い始めた人生は、永遠に狂い続けてしまうんです。夫婦の間には男の子が二人、子宝に恵まれました。しかし、トシヱが二十歳になった時、夫の借金が発覚したんです。そして、多額の借金を残して、夫は家を出てしまうんです。多額の借金と、二人の子供を背負ったトシヱ。トシヱはどうしたと思いますか?」
「ええと…はっ。もしかして…自殺…ですか」
私は、見出したくなかった可能性を見出してしまった。するとマスターは、
「おお。冴えてるねぇ」
と言った。そして、話し始めた。
「トシヱは負の連鎖を断ち切るべく、自殺を計画するんですね。それも、子供と一緒に。そうですね、一家心中のようなものです。ああ、ええと…大事な事を話し忘れていました。トシヱが結婚した直後、彼女の両親と兄弟が疫病にかかって亡くなっているんです。それもあって、周りな人が全員不幸になる、と思ったトシヱが、子供が不幸に苦しまないように、一家心中を図ったんです。結果として、トシヱがまず、子供を刺し殺した後、自ら首を吊って死んだそうです。発見者によると、死んだトシヱは微笑んでいたそうです。まあ、そうですね、彼女に出来る最善を尽くしたからでしょうかね」
私は震え上がっていた。マスターはまだ土地について触れていない。しかし、もう、彼が何と言うか分かっていた。
 微笑んだ首吊り死体。あの日見た光景とリンクした。背筋が凍りつくようだった。それに、子供も殺したというのだ。子供の足音が、日々聞こえる音の正体なのではないか。私はその可能性しか考えられなくなった。決して、考え過ぎではないはずだ。
 私は震える声で尋ねた、
「その…死んだ土地っていうのが、アパート土地…なんですよね」
と。マスターは、大きく頷いて、
「そう、その通りなんだ。どうかね?あまり聞きたくなかったかね?」
と言った。確かに聞きたくなかったことだが、いずれは知ることになることなのだ。
 私は疑問を持った。何故、私の部屋にのみ、霊は現れたのだろうか。
「佐山さん、何で他の部屋には霊が現れないのでしょうか?」
そう聞くと、彼は少し考えた後、
「もしかしたら、当時のトシヱと年齢が近い女性だからかもしれません。ほら、同級生に嫉妬していたように」
確かにそう言われれば全ての道理が通った。私はマスターの方に向き直り、
「貴重なお話、ありがとうございました。コーヒー、美味しかったです」
と言った。マスターは、
「もっと詳しいことは、図書館に行けば分かるかもしれません。では、また時間がある時にお越しください」
と言った。
 私達は店を後にした。
「佐山さん、私、どうすればいいんですね?やっぱり、引っ越すよりほかないんでしょうか?」
「そうですね。マスターの話を聞く限り、そうするのがいい気がしますね」
「そうですか…」
私は落胆した。
「あの、図書館に行って、詳しく調べてみませんか?」
私達は図書館に向かうことにした。

しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

思い付き短編集

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:426pt お気に入り:121

街角のパン屋さん

SF / 完結 24h.ポイント:2,960pt お気に入り:2

【完結】断罪後の悪役令嬢は、精霊たちと生きていきます!

恋愛 / 完結 24h.ポイント:11,651pt お気に入り:4,082

親が決めた婚約者ですから

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:781pt お気に入り:1,344

石女と呼ばれますが......

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:4,444pt お気に入り:49

処理中です...