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《裏技》マスター、森人族の森に行く
魔矢製作所のやべー魔法陣
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森人族の村へ帰り、ベクト爺の元へ行く。
「おぉイイジマ! 狩りはどうじゃった?」
「マジで腕前が凄ぇなぁ」
「そうじゃろそうじゃろ」
「悪口の」
「……どいつか言うてみい」
「あいつだ」
「うぉぉーい! 貴様ぁぁー!」
よし、復讐完了。
「イイジマ……まあ、これに関しては私も馬鹿にされたようなものだから良いけど……大丈夫なの彼?」
ルリカが心配そうに言う。
「ベクト爺の事だから、48時間ぶっ続けで樹神の事に付いて教えるとかやるんじゃないか?」
「え、何その地獄」
「因みに出されたテストを一問でも間違えると最初から」
「本当に地獄ね!」
ベクト爺が俺らに悪口を言っていた奴の服の襟を掴んで引きずっている。
ありゃあ60時間コースかもな……。
「取り敢えず、私達は部屋で休むわねー」
「分かった」
そして三人共教会内へと入っていった。
「俺も休むか……あーいや待て、そういや気になった事あるんだった」
昨日魔矢を作った場所へ行く。
「あ、これだこれ」
壁に描かれたヤバげな色をした魔法陣を見つめる。
「こんな魔法陣インワドに無かったんだよなー……」
絶対やばいヤツだ。
で、何でこれを見に来たのかというと、単純にどんな魔法陣か気になったからだ。
昨日は魔矢の準備があったから確認出来なかったが、今日は予定が無いのでじっくり確認できる。
魔法陣は円形に描かれている訳だが、その周りの部分のマークで大体どんなものか分かる。
「えーと……毒……? いやテレポート……? え、何だこれ」
大量のマークが付いていて、パッと見10個くらいの魔法が刻まれている。
もっとよく見たらもっとあった。
マジで何なんだこの魔法陣。
これも……裏技なのか?
まあ確かに魔矢に対して魔法の重ねがけが出来るんだから、魔法陣に対して出来てもおかしくはない、か。
「なら一体どうやったんだー?」
試しにその魔法陣に触れてみる。
「うおっ!?」
頭が割れるッ……!
すんげぇ情報量だなこれ!
常人だったら絶対即行気絶するぞ!
なんの情報量が凄いのかというと、魔法についての情報だ。
まず魔法陣とは、その魔法の形式を描いた物、つまり魔法の仕組みが描かれた物で、そこに魔力を流すと、魔法陣に描かれた仕組みが起動して魔法が発生する、という物だ。
だがこの魔法陣、当たり前ではあるのだが魔法一つ一つの描く量が多い。
むしろ魔法をこの程度で描けるのかと言う奴もいるが、取り敢えず多い。
なので、複数の魔法どころか、二つの魔法を混ぜるだけで描く量は本当に膨大になる。
それにマーク、仕組みがお互いに影響しない様しなくてはならない。
もう無理ゲーな気がする。
もちろん裏技を使えば強制的に影響しないようにする事も出来るが、ベーナダンジョンで金銀財宝を取りに行く際にやった魔法陣型テレポート裏技の様に、何らかのデメリットが起きる。
つまりだ、今目の前にある魔法陣は本当に異常なのだ。
触れて分かったが魔法が100個分含まれている。
だが、魔法陣100個分なんてのをこんな小さく描くのはマジで不可能だ。
普通にやったとしたら半径3kmは確実に行く。いやマジで。
なのにこれは半径50cm程度で出来てしまっている。
「まさかこんな裏技があるとはな……てか、何でこんなものがここにあるんだ?」
ここは魔矢を作る為の製作所。
魔法陣を生み出す場所ではない。
「もっかい触れてみるか」
あの触れた時に流れ込んでくる情報の中に、それらしいものがあるかもしれない。
「ふぅー……」
深呼吸をして、触れる。
「うっ……!」
夥しい量の情報が、頭に流れ込んでくる。
「さて……! 何でこんな所にあんのか……教えて貰うぜ……!」
グッと押し込んで、情報が流れるスピードを早くしよとうとしたその時――
『ガタッ』
「ん?」
壁が、なんか凹んだ。
「おぉイイジマ! 狩りはどうじゃった?」
「マジで腕前が凄ぇなぁ」
「そうじゃろそうじゃろ」
「悪口の」
「……どいつか言うてみい」
「あいつだ」
「うぉぉーい! 貴様ぁぁー!」
よし、復讐完了。
「イイジマ……まあ、これに関しては私も馬鹿にされたようなものだから良いけど……大丈夫なの彼?」
ルリカが心配そうに言う。
「ベクト爺の事だから、48時間ぶっ続けで樹神の事に付いて教えるとかやるんじゃないか?」
「え、何その地獄」
「因みに出されたテストを一問でも間違えると最初から」
「本当に地獄ね!」
ベクト爺が俺らに悪口を言っていた奴の服の襟を掴んで引きずっている。
ありゃあ60時間コースかもな……。
「取り敢えず、私達は部屋で休むわねー」
「分かった」
そして三人共教会内へと入っていった。
「俺も休むか……あーいや待て、そういや気になった事あるんだった」
昨日魔矢を作った場所へ行く。
「あ、これだこれ」
壁に描かれたヤバげな色をした魔法陣を見つめる。
「こんな魔法陣インワドに無かったんだよなー……」
絶対やばいヤツだ。
で、何でこれを見に来たのかというと、単純にどんな魔法陣か気になったからだ。
昨日は魔矢の準備があったから確認出来なかったが、今日は予定が無いのでじっくり確認できる。
魔法陣は円形に描かれている訳だが、その周りの部分のマークで大体どんなものか分かる。
「えーと……毒……? いやテレポート……? え、何だこれ」
大量のマークが付いていて、パッと見10個くらいの魔法が刻まれている。
もっとよく見たらもっとあった。
マジで何なんだこの魔法陣。
これも……裏技なのか?
まあ確かに魔矢に対して魔法の重ねがけが出来るんだから、魔法陣に対して出来てもおかしくはない、か。
「なら一体どうやったんだー?」
試しにその魔法陣に触れてみる。
「うおっ!?」
頭が割れるッ……!
すんげぇ情報量だなこれ!
常人だったら絶対即行気絶するぞ!
なんの情報量が凄いのかというと、魔法についての情報だ。
まず魔法陣とは、その魔法の形式を描いた物、つまり魔法の仕組みが描かれた物で、そこに魔力を流すと、魔法陣に描かれた仕組みが起動して魔法が発生する、という物だ。
だがこの魔法陣、当たり前ではあるのだが魔法一つ一つの描く量が多い。
むしろ魔法をこの程度で描けるのかと言う奴もいるが、取り敢えず多い。
なので、複数の魔法どころか、二つの魔法を混ぜるだけで描く量は本当に膨大になる。
それにマーク、仕組みがお互いに影響しない様しなくてはならない。
もう無理ゲーな気がする。
もちろん裏技を使えば強制的に影響しないようにする事も出来るが、ベーナダンジョンで金銀財宝を取りに行く際にやった魔法陣型テレポート裏技の様に、何らかのデメリットが起きる。
つまりだ、今目の前にある魔法陣は本当に異常なのだ。
触れて分かったが魔法が100個分含まれている。
だが、魔法陣100個分なんてのをこんな小さく描くのはマジで不可能だ。
普通にやったとしたら半径3kmは確実に行く。いやマジで。
なのにこれは半径50cm程度で出来てしまっている。
「まさかこんな裏技があるとはな……てか、何でこんなものがここにあるんだ?」
ここは魔矢を作る為の製作所。
魔法陣を生み出す場所ではない。
「もっかい触れてみるか」
あの触れた時に流れ込んでくる情報の中に、それらしいものがあるかもしれない。
「ふぅー……」
深呼吸をして、触れる。
「うっ……!」
夥しい量の情報が、頭に流れ込んでくる。
「さて……! 何でこんな所にあんのか……教えて貰うぜ……!」
グッと押し込んで、情報が流れるスピードを早くしよとうとしたその時――
『ガタッ』
「ん?」
壁が、なんか凹んだ。
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