競馬ゲーム好きのオッサンが転生したら、競争メイドを育成する世界だった。

アクセラ:「アクセラです」

プリム:「プリムでーす!」

アクセラ:「二人の『レースメイド』が、この物語の紹介をしますね」

プリム:「ねえ?『レースメイド』ってなに?」

アクセラ:「それはね、走力を競い合うメイド服を着たカワイイ少女たちのこと。その競技を『メイドレース』っていうの」

プリム:「なんで、そんな競技ができたの?」

アクセラ:「千年以上前のこと。戦争で疲弊した二つの大国が停戦に向けて交渉を行った時、『ウチのメイドは脚が速い』という話になって、『それじゃ競争しよう!』となったことが始まりらしいわ」

プリム:「えっ? そんな軽いノリで始まったの⁉」

アクセラ:「それ以来、国、貴族の権威は『メイドレース』の結果で決まるらしいの」

プリム:「ふーん。私たちって結構、重要な立場なんだね」

アクセラ:「貴族は脚の速い女性を囲い込むため、血縁関係になるの。いつの頃からか、大レースを勝つレースメイドは大貴族の令嬢ばかりになったわ」

プリム:「私たち、下級貴族出身じゃどんなにガンバっても、大貴族の令嬢にはかなわないのか……なんか世知辛い世の中だね……」

アクセラ:「この物語の主人公は新米レースメイド・トレーナー、ラオ・ススール。彼は日本と言う世界の記憶を持つ転生者なの」

プリム:「えっ? 転生者⁉」

アクセラ:「彼は転生前に好きだった競馬の知識を使って、いろいろ革新的なトレーニングをやったの。だけど、それが上司に受け入れられずクビになっちゃうんだって」

プリム:「ふーん……」

アクセラ:「そんな彼が偶然出会った田舎娘、ニーニャにレースメイドの素質を見出すの。そして、彼女のトレーナーとなって……」

プリム:「ふむふむ。それで、二人はどうなるの?」

アクセラ:「それは読んでのお楽しみ♪ この話は数奇な運命をたどる主人公と名もない田舎娘が、二人の夢と絆でメイドレースの頂点へ駆け上がっていくシンデレラストーリーなの!」

プリム:「なんか面白そう! それで、私たちは活躍するの?」

アクセラ:「それがずっと先なんだって」

プリム:「えっ? えぇぇぇぇっ⁉」
24h.ポイント 611pt
21
小説 1,834 位 / 185,125件 ファンタジー 347 位 / 42,526件