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歴史と共になんてただの腐れ縁だろうがそれでも切っても切り離されない縁は確かにある 1
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お互いの自己紹介をして無言のまま山の家の家へとたどり着いた。後続に何台も車が続いてこの細い山道で止まる事は出来ない。
二人して顔を青くしながらも辿り着けば近くで草刈りをしていて出迎えに来てくれたみんなにホッとする陸斗と逆に緊張する幸治。
幼いながらも兄弟の顔立ちはそっくりで、兄の顔を知る下田と葉山がはっと息を飲み、迎えに来た先生が険しい顔をしてやって来た。
「何のつもりだ」
雄弁に語る視線に声はなくても低い唸るような声が耳に届く。
「宮下!」
声を上げて呼べば台所から姿を現して、幸治の姿を見て驚いていた。
だけど基本人が良いまでの人畜無害、時々直球な宮下はそれからにこにことした顔に代わり
「幸治君久し振り!ちょっと見ない間に大きくなったね?」
逆にこっちが引くぐらいの親戚の叔父さんぶりに歓迎されないだろうと思っていただけに一番戸惑うのは幸治だった。
「こんにちは」
語尾に乏しい中学生らしいと言うか、体験入部で終わった部活動で学んだ挨拶が出来ただけましだろうか。
「どうしたの?浩太さんは一緒じゃないの?」
当たり前のように親の姿を探す宮下に
「えーと、吉野さん」
「なんだ?」
名前を覚えきれてないのが分ってても何か呼んだと言うように返事をすればなんでもないと言うように首を振って
「完成した離れを見せてくれるって言ったから見せに貰いに来ました」
丁寧だかそうでないんだか、ちょうど学ぶお年頃の言葉に楽しく耳を傾けながら
「なんか時々鉄治さんの仕事覗きに来てたらしくってさ、そんで完成した姿知らないなんてもったいないから連れてきたんだ」
あっけらかんと言う様な俺の説明に先生は何所か頭が痛そうだけど華麗に無視をしてご機嫌と言うような顔で居れば
「吉野君いいかな?」
車の中で草刈りの準備をした森下さんの奥さん始め草刈り部隊がやってきて、俺は残りの高校生達+二人を呼びだす。
少し待ってもらった所で挨拶をする。
「とりあえず夏以来の集合でーす。
今回草刈りなのですが、森下さん一行には柵の内側、水野と植田とゆかいな仲間達は草の外側周辺の草刈りと水辺周辺をお願いしまーす」
「綾っち俺達の説明なんかひどくない?!」
植田のツッコミに奥様達も笑ってくれる。
「一応安全の為に畑の電磁柵のスイッチは切ってあります。お子様の面倒は各自お願いします。あと母屋の中では毎年恒例受験対策の勉強会を俺が中心に開催しているので今回俺は手伝う事が出来ません。なので代わりに宮下が皆さんの担当をさせていただきます」
よろしくーと手を振れば子供達も嬉しそうに手を振って何故か手をパチンパチンと叩く交流会になってしまっていた。
「危険な所は西側が柵が崩れているのでその付近には近づかないようにしてください。上の畑は雑草も少ないので家から下の部分で十分です。東側の川も知っての通り一部柵がない個所があります。高校生達に任せてお子さんが興味持たないように注意してください。烏骨鶏もその辺を歩いてますがつつき返したりする事があるので追いかけないようにさせてください。あと動物も出るのでなるべく目を合わせないように、そして背中を向けて逃げないようにしてください。すぐに大声で呼んでください。近くの人はスマホで俺に連絡してください。草は山ほどあるので皆さん確認できる範囲で草刈りをお願いします。音楽は聞き放題なのでイヤフォン何て着けずに垂れ流しでも誰も文句言わないのでお好みでどうぞ!」
わかったー?はーい!何て最後に付け加えた宮下の謎の保父能力に感心をしてしまいながら
「離れの方は解放してます。小さなお子さんが見えるので火鉢も竈も火を落してますが一度家の中を温めてオイルヒーターも稼働してます。火傷には注意して小さなお子様のおむつ替えお昼寝などに使ってください」
よちよちと歩いている子供のお母さんからありがとうございますとの言葉を貰う。
「あと五右衛門風呂の水は抜いてあります。お風呂が必要な時は母屋のお風呂を使ってください」
既に水遊びでびしゃびしゃな子供なので油断ならないと風邪をひく前に使ってくれと言っておく。
「お昼はお願いしてありますが?」
水疱瘡の跡が痛々しくの残る森下さんに聞けば
「私達の方ではあらかじめ決めた三つのグループに分かれて行動します。
ご飯隊、子守隊、草刈り隊に分かれて行動をしてください。前回のススキ刈りの時はまったくお役立ちできなかったので今回こそ頑張るぞー!」
美人なのにパワフルだなぁと感心するも今回はあらかじめコラボ企画と言う事でこの労働代として動画にあげる事が約束されている。俺の方も緊急企画として告知してあるので前回のような嫌がらせはうけないだろうと思う事にしていた。こう言う根回しが必要なのはめんどくさいなぁと一応動画を上げる日付と時間は揃えてのスタートなのでその後のトラブルは編集次第という事だろう。何があっても責任は各自と言う事にして事前の打ち合わせは終了となった。
「飯田さんみたいに美味しくないけど高校生達には満足してもらえるように頑張るぞー!」
それは腕前だろうか量の事だろうかと悩みながらも草刈りが始まり、俺はお願いしますと頭を下げて始まるのだった。
勉強途中の新入り達も一応この挨拶の場でこれから何が起ころうか理解したようだ。一応勉強を見ながら自分の仕事をする先生が陸斗の背中を押して家の中へと戻るのを見送りながら
「宮下、悪いけど頼むわ」
「その為に来てるんだから」
まったく綾人は人が良いよねとお前には言われたくないと言い返しながら離れへと幸治を連れて行く。
ちょろつく烏骨鶏をよけながら離れの家の前に立ち
「さあどうぞ?」
玄関を開けて入っていいぞと言えば何が出るわけでもないのにびくびくしながらお邪魔しますとそろりそろりと入るのだった。
何だか慎重すぎて逆に笑えるが
「この玄関元々あったものだけどシロアリ被害が酷くて長沢さんの技術でこんなにも立派になったんだ」
足元のつぎはぎな部分を指さして見せれば
「全然別の木だって判らない」
「だろ?それが技術で長沢さんの腕なんだよ」
知ってる長沢さんの名前を聞いて目がきらきらとする。
そして中に入れば正面に竈オーブンがあり、中世のヨーロッパのようなその存在感に驚くより先に好奇心が止まらなくってそっと竈に触れて
「うわ、温かい……」
「朝二時間ほどストーブ代わりに温めたけどまだあったかいか」
本体は思わず張り付きたくなるような温かさを保っているが、金属部分は
「まだ熱いな」
草刈り部隊の皆さんに注意しないととメールで皆さんに連絡を飛ばしておく。
その間に台所に入って
「すごいお店みたい!お店でもやるの?!」
はしゃぐ様子は子供その物。
「やらねーよ」
同じように砕けて笑い飛ばせば
「爺ちゃんが言ってたんだけど昔は米も麦も蕎麦もみんな作ってたって」
「らしいな。だけど職人さん抱えてたからで、俺一人なら作っても食べきれない」
「何か勿体ないな」
土地がある、畑がある、潰したけど田んぼだった所もある。更に何か作ろうと思えば木もあるのだ。やろうと思えばなんだってやれる環境なのにそれを使い切らないのはもったいないと言うが
「一人でどれだけやれるかなんて知れた程度だぞ?」
冬さえ一人で乗り切るのは難しい。主に心の問題だがそれをまだわからない子供に言っても理解しえ貰えるだろうか」
とりあえず土間から部屋の中に上がれば
「一人は、寂しいですね」
そっと反らされた視線にすでにその寂しさを知る子供な事を思いだした。だけどそれにはふれずに
「真っ先に見てもらいたい物があるから、上に行くぞ」
ついておいでとてまねきをした。
二人して顔を青くしながらも辿り着けば近くで草刈りをしていて出迎えに来てくれたみんなにホッとする陸斗と逆に緊張する幸治。
幼いながらも兄弟の顔立ちはそっくりで、兄の顔を知る下田と葉山がはっと息を飲み、迎えに来た先生が険しい顔をしてやって来た。
「何のつもりだ」
雄弁に語る視線に声はなくても低い唸るような声が耳に届く。
「宮下!」
声を上げて呼べば台所から姿を現して、幸治の姿を見て驚いていた。
だけど基本人が良いまでの人畜無害、時々直球な宮下はそれからにこにことした顔に代わり
「幸治君久し振り!ちょっと見ない間に大きくなったね?」
逆にこっちが引くぐらいの親戚の叔父さんぶりに歓迎されないだろうと思っていただけに一番戸惑うのは幸治だった。
「こんにちは」
語尾に乏しい中学生らしいと言うか、体験入部で終わった部活動で学んだ挨拶が出来ただけましだろうか。
「どうしたの?浩太さんは一緒じゃないの?」
当たり前のように親の姿を探す宮下に
「えーと、吉野さん」
「なんだ?」
名前を覚えきれてないのが分ってても何か呼んだと言うように返事をすればなんでもないと言うように首を振って
「完成した離れを見せてくれるって言ったから見せに貰いに来ました」
丁寧だかそうでないんだか、ちょうど学ぶお年頃の言葉に楽しく耳を傾けながら
「なんか時々鉄治さんの仕事覗きに来てたらしくってさ、そんで完成した姿知らないなんてもったいないから連れてきたんだ」
あっけらかんと言う様な俺の説明に先生は何所か頭が痛そうだけど華麗に無視をしてご機嫌と言うような顔で居れば
「吉野君いいかな?」
車の中で草刈りの準備をした森下さんの奥さん始め草刈り部隊がやってきて、俺は残りの高校生達+二人を呼びだす。
少し待ってもらった所で挨拶をする。
「とりあえず夏以来の集合でーす。
今回草刈りなのですが、森下さん一行には柵の内側、水野と植田とゆかいな仲間達は草の外側周辺の草刈りと水辺周辺をお願いしまーす」
「綾っち俺達の説明なんかひどくない?!」
植田のツッコミに奥様達も笑ってくれる。
「一応安全の為に畑の電磁柵のスイッチは切ってあります。お子様の面倒は各自お願いします。あと母屋の中では毎年恒例受験対策の勉強会を俺が中心に開催しているので今回俺は手伝う事が出来ません。なので代わりに宮下が皆さんの担当をさせていただきます」
よろしくーと手を振れば子供達も嬉しそうに手を振って何故か手をパチンパチンと叩く交流会になってしまっていた。
「危険な所は西側が柵が崩れているのでその付近には近づかないようにしてください。上の畑は雑草も少ないので家から下の部分で十分です。東側の川も知っての通り一部柵がない個所があります。高校生達に任せてお子さんが興味持たないように注意してください。烏骨鶏もその辺を歩いてますがつつき返したりする事があるので追いかけないようにさせてください。あと動物も出るのでなるべく目を合わせないように、そして背中を向けて逃げないようにしてください。すぐに大声で呼んでください。近くの人はスマホで俺に連絡してください。草は山ほどあるので皆さん確認できる範囲で草刈りをお願いします。音楽は聞き放題なのでイヤフォン何て着けずに垂れ流しでも誰も文句言わないのでお好みでどうぞ!」
わかったー?はーい!何て最後に付け加えた宮下の謎の保父能力に感心をしてしまいながら
「離れの方は解放してます。小さなお子さんが見えるので火鉢も竈も火を落してますが一度家の中を温めてオイルヒーターも稼働してます。火傷には注意して小さなお子様のおむつ替えお昼寝などに使ってください」
よちよちと歩いている子供のお母さんからありがとうございますとの言葉を貰う。
「あと五右衛門風呂の水は抜いてあります。お風呂が必要な時は母屋のお風呂を使ってください」
既に水遊びでびしゃびしゃな子供なので油断ならないと風邪をひく前に使ってくれと言っておく。
「お昼はお願いしてありますが?」
水疱瘡の跡が痛々しくの残る森下さんに聞けば
「私達の方ではあらかじめ決めた三つのグループに分かれて行動します。
ご飯隊、子守隊、草刈り隊に分かれて行動をしてください。前回のススキ刈りの時はまったくお役立ちできなかったので今回こそ頑張るぞー!」
美人なのにパワフルだなぁと感心するも今回はあらかじめコラボ企画と言う事でこの労働代として動画にあげる事が約束されている。俺の方も緊急企画として告知してあるので前回のような嫌がらせはうけないだろうと思う事にしていた。こう言う根回しが必要なのはめんどくさいなぁと一応動画を上げる日付と時間は揃えてのスタートなのでその後のトラブルは編集次第という事だろう。何があっても責任は各自と言う事にして事前の打ち合わせは終了となった。
「飯田さんみたいに美味しくないけど高校生達には満足してもらえるように頑張るぞー!」
それは腕前だろうか量の事だろうかと悩みながらも草刈りが始まり、俺はお願いしますと頭を下げて始まるのだった。
勉強途中の新入り達も一応この挨拶の場でこれから何が起ころうか理解したようだ。一応勉強を見ながら自分の仕事をする先生が陸斗の背中を押して家の中へと戻るのを見送りながら
「宮下、悪いけど頼むわ」
「その為に来てるんだから」
まったく綾人は人が良いよねとお前には言われたくないと言い返しながら離れへと幸治を連れて行く。
ちょろつく烏骨鶏をよけながら離れの家の前に立ち
「さあどうぞ?」
玄関を開けて入っていいぞと言えば何が出るわけでもないのにびくびくしながらお邪魔しますとそろりそろりと入るのだった。
何だか慎重すぎて逆に笑えるが
「この玄関元々あったものだけどシロアリ被害が酷くて長沢さんの技術でこんなにも立派になったんだ」
足元のつぎはぎな部分を指さして見せれば
「全然別の木だって判らない」
「だろ?それが技術で長沢さんの腕なんだよ」
知ってる長沢さんの名前を聞いて目がきらきらとする。
そして中に入れば正面に竈オーブンがあり、中世のヨーロッパのようなその存在感に驚くより先に好奇心が止まらなくってそっと竈に触れて
「うわ、温かい……」
「朝二時間ほどストーブ代わりに温めたけどまだあったかいか」
本体は思わず張り付きたくなるような温かさを保っているが、金属部分は
「まだ熱いな」
草刈り部隊の皆さんに注意しないととメールで皆さんに連絡を飛ばしておく。
その間に台所に入って
「すごいお店みたい!お店でもやるの?!」
はしゃぐ様子は子供その物。
「やらねーよ」
同じように砕けて笑い飛ばせば
「爺ちゃんが言ってたんだけど昔は米も麦も蕎麦もみんな作ってたって」
「らしいな。だけど職人さん抱えてたからで、俺一人なら作っても食べきれない」
「何か勿体ないな」
土地がある、畑がある、潰したけど田んぼだった所もある。更に何か作ろうと思えば木もあるのだ。やろうと思えばなんだってやれる環境なのにそれを使い切らないのはもったいないと言うが
「一人でどれだけやれるかなんて知れた程度だぞ?」
冬さえ一人で乗り切るのは難しい。主に心の問題だがそれをまだわからない子供に言っても理解しえ貰えるだろうか」
とりあえず土間から部屋の中に上がれば
「一人は、寂しいですね」
そっと反らされた視線にすでにその寂しさを知る子供な事を思いだした。だけどそれにはふれずに
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