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第二十三話(マルサス視点)
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レアポーションの原料となる“輝水”の水脈を掘り当てた僕。
1リットルが1万エルドで取引されている貴重なこの水を僕は知り合いの問屋を通して、売りまくる。
そして得た! 大金を! 目も眩むほどの!
「その額、なんと! 10億エルドだーーーーーーーーっ! なーはっはっはっはっはっは! お前たち、ボーナスをやる! ほら、現金掴み取り大会だ!」
「びっくりするほど調子に乗っていますね……」
箱の中のコインを好きなだけ掴み取って良いぞ、というゲームをやっている僕。
ははははは、僕は大金持ちになったのである。
どこの貴族の令息が自力で10億エルド稼いだ? ここにいる。そう、マルサスだ!
いやー、現金を眺めながら飲む酒は美味いなー。月見酒が風流なんて、ありゃ嘘だな。
本当に美味い酒はこれ! 金見酒に決まってる!
くぅ~~~! なんだこれ! 金というのは勝利者の証なのか!? 眩しいよね、僕は今、輝いているよね!?
「若様、ようやく帰ることが出来ますね。きちんと5050万エルドを支払えば旦那様も少しは見直すと思いますよ」
「えっ? 帰らんよ。僕は」
「いくらお金の力でも頭の中身を変えるのは無理でしたか」
はぁ~~。これだからスケールの小さい下流貴族の娘は困るなぁ。
たったの5050万くらい渡しただけじゃあ、当たり前のことをしただけなんだよなぁ。
ルティアにもう一回、結婚をお願いすることも許さんとか言っているし。
「5億エルドは渡さなきゃ、父上は納得しないだろう。僕が自らの道を歩んで、麗しきルティアに再び愛の告白をするためには」
「だったら、5億エルド渡せば良いじゃないですか」
「10億から5億って半分じゃないか。せっかく稼いだのに半分もあげたくないよ」
「ケチなのか気前がいいのかキャラクターを統一してください」
まったくアネットは何もわかっちゃいない。
女ってのは金がかかる生き物だし、金があればあるほど幸せになるんだよ。
せっかく今、マルサスフィーバーが来て波に乗って金が稼げているのに5億も父上に渡したら良い流れが止まってしまうだろう。
ルティアと僕は金持ちらしく贅沢でゴージャスな暮らしがしたいのだ。
「若様、こんなことは言いたくありませんが、ここが限界ですよ。これ以上は望んではいけません。50万エルドを10億エルドにしたのですから、十分に幸運ではありませんか」
「限界? あはは、僕の器量はこんなもんじゃないぞ。もっと、もっと金が稼げるに決まっている。今の僕には幸運の女神がすり寄って来ているからな」
「はぁ、何かアテはあるんですか?」
「あるともさ! 愛の戦士としての僕にピッタリの依頼があったんだよ」
「既に嫌な予感がします……」
実はこの鉱山。隣国ルーメリア王国と隣接している国境沿いにある。
そのルーメリアの第二王女オリビアがこっちの国に詳しくて、金の為なら何でもやる、愛の戦士を探しているらしい。
そう、悲恋の物語をハッピーエンドにしてほしいという実に僕向きの案件がルーメリアでレアポーションを卸している問屋を介して、舞い込んで来たのである。
「ルーメリアのオリビア殿下をリュオン殿下とくっつける。報酬は10億エルド、だそうだ」
「えっ? オリビア様とリュオン様は婚約していたはずでは?」
「何か悪者に騙されて一回別れたらしい。んで、リュオン殿下は違う女と婚約したんだとさ。詳しくは知らんけど」
オリビア殿下、可哀相だよな。想い人とちょっとすれ違っただけで、結ばれなくなるなんて。
僕もそうだから、心底同情してしまった……。
「何で詳しく聞かないんですか?」
「女性に愛の事情を根掘り葉掘りは失礼じゃないか? 僕は愛の紳士なんだ」
「さすが土下座して婚約指輪をむしり取る紳士様は言うことが違いますね」
1リットルが1万エルドで取引されている貴重なこの水を僕は知り合いの問屋を通して、売りまくる。
そして得た! 大金を! 目も眩むほどの!
「その額、なんと! 10億エルドだーーーーーーーーっ! なーはっはっはっはっはっは! お前たち、ボーナスをやる! ほら、現金掴み取り大会だ!」
「びっくりするほど調子に乗っていますね……」
箱の中のコインを好きなだけ掴み取って良いぞ、というゲームをやっている僕。
ははははは、僕は大金持ちになったのである。
どこの貴族の令息が自力で10億エルド稼いだ? ここにいる。そう、マルサスだ!
いやー、現金を眺めながら飲む酒は美味いなー。月見酒が風流なんて、ありゃ嘘だな。
本当に美味い酒はこれ! 金見酒に決まってる!
くぅ~~~! なんだこれ! 金というのは勝利者の証なのか!? 眩しいよね、僕は今、輝いているよね!?
「若様、ようやく帰ることが出来ますね。きちんと5050万エルドを支払えば旦那様も少しは見直すと思いますよ」
「えっ? 帰らんよ。僕は」
「いくらお金の力でも頭の中身を変えるのは無理でしたか」
はぁ~~。これだからスケールの小さい下流貴族の娘は困るなぁ。
たったの5050万くらい渡しただけじゃあ、当たり前のことをしただけなんだよなぁ。
ルティアにもう一回、結婚をお願いすることも許さんとか言っているし。
「5億エルドは渡さなきゃ、父上は納得しないだろう。僕が自らの道を歩んで、麗しきルティアに再び愛の告白をするためには」
「だったら、5億エルド渡せば良いじゃないですか」
「10億から5億って半分じゃないか。せっかく稼いだのに半分もあげたくないよ」
「ケチなのか気前がいいのかキャラクターを統一してください」
まったくアネットは何もわかっちゃいない。
女ってのは金がかかる生き物だし、金があればあるほど幸せになるんだよ。
せっかく今、マルサスフィーバーが来て波に乗って金が稼げているのに5億も父上に渡したら良い流れが止まってしまうだろう。
ルティアと僕は金持ちらしく贅沢でゴージャスな暮らしがしたいのだ。
「若様、こんなことは言いたくありませんが、ここが限界ですよ。これ以上は望んではいけません。50万エルドを10億エルドにしたのですから、十分に幸運ではありませんか」
「限界? あはは、僕の器量はこんなもんじゃないぞ。もっと、もっと金が稼げるに決まっている。今の僕には幸運の女神がすり寄って来ているからな」
「はぁ、何かアテはあるんですか?」
「あるともさ! 愛の戦士としての僕にピッタリの依頼があったんだよ」
「既に嫌な予感がします……」
実はこの鉱山。隣国ルーメリア王国と隣接している国境沿いにある。
そのルーメリアの第二王女オリビアがこっちの国に詳しくて、金の為なら何でもやる、愛の戦士を探しているらしい。
そう、悲恋の物語をハッピーエンドにしてほしいという実に僕向きの案件がルーメリアでレアポーションを卸している問屋を介して、舞い込んで来たのである。
「ルーメリアのオリビア殿下をリュオン殿下とくっつける。報酬は10億エルド、だそうだ」
「えっ? オリビア様とリュオン様は婚約していたはずでは?」
「何か悪者に騙されて一回別れたらしい。んで、リュオン殿下は違う女と婚約したんだとさ。詳しくは知らんけど」
オリビア殿下、可哀相だよな。想い人とちょっとすれ違っただけで、結ばれなくなるなんて。
僕もそうだから、心底同情してしまった……。
「何で詳しく聞かないんですか?」
「女性に愛の事情を根掘り葉掘りは失礼じゃないか? 僕は愛の紳士なんだ」
「さすが土下座して婚約指輪をむしり取る紳士様は言うことが違いますね」
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