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第二十九話
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サプライズで大金がかかったショーを幼馴染のために披露したマルサス様はエリナさんに感謝されるとびっくりしたような表情をされ、目をパチパチしていました。
「ここは、エリナの結婚式会場だったの?」
「まぁ、マルサス様ったら、そうやって惚けないでくださいよ。あの時のことはもう忘れますから」
「素敵なショーをありがとう。一生の思い出にするよ。君がエリナのことをどんなに想っていたのか伝わった。こんなこと、中々出来ることじゃないからね」
いつの間にかローウェル様も出てきて、マルサス様にお礼の言葉を述べました。
そうですよね。
どんなに安く見積もっても億単位のお金がかかっていますし、振られた幼馴染の結婚式を祝うために奮発する金額の限界を超えています。
「いや、じゃなくて。リュオン殿下はどちらに?」
「あー、なるほど。リュオン殿下への挨拶も兼ねていたのか。殿下ならあちらの席に。婚約者のルティアさんも一緒だよ」
「マルサス様、内緒にされていたのですから、知らなかったことをそこまで気にされなくても良いのでは? ルティアさんだって、そこを責めることはありませんよ」
「る、ルティア!? こ、こ、婚約者!? リュオン殿下の!?」
マルサス様、私の名前を叫んで腰を抜かしていませんか?
真っ青な顔をして幽霊を見たような表情で私の顔を指差していますけど。
私がいることがそんなにも意外だったのでしょうか?
「だ、大丈夫ですか? ルティアさんのこと、ご存知ありませんでしたの? それでは、リュオン殿下にはどんなご用事で?」
「いや、だからさ。そのう――」
「リュオン様~~! リュオン様~~! わたくしですわ! オリビアですの!」
エリナさんが腰を抜かしているマルサス様に対して心配した様子で話しかけていますと、甲高い女性の声がしました。
リュオン殿下の名前を呼んでいますね。
……お、オリビア様って、こ、この国の第二王女のオリビア様ですか。リュオン殿下の元婚約者の。
「リュオン様~~! やっと見つけましたぁ! お久しぶりですぅ!」
「オリビアさんですか。あなたが駆け落ちしなければ久しぶりの再会にもなりませんでしたが、なんの用事です?」
冷たい視線を送るリュオン殿下ですが、オリビア様はヘラヘラ笑っています。
この方、駆け落ちしたことを微塵も悪いことだと思っていないのでは?
そもそも、本当に何をしに来られたのでしょう。
「えへへ、わたくし、リュオン殿下と結婚して差し上げます! さっきのショーみたいにドラマチックで素晴らしい愛を育みましょう!」
結婚して差し上げます? ここに来て、上から物を言うオリビア殿下に私は頭に来ました。
謝りもせずに、この人は何を考えているのでしょう。
「オリビア殿下、リュオン殿下は私の婚約者です。お言葉ですが、あなたのされていることは非常識極まりありません。リュオン殿下にあまりにも無礼です」
「はぁ~? 無礼なのはあなたですわ。新しい婚約者って、こんな田舎臭い女でしたのね。リュオン殿下も趣味が悪いですわ~」
「君みたいな人間に悪趣味だと言われたところで怒りすら湧きませんね。衛兵は何をしている? さっさとこの不快な女を連れ出せ!」
「「はっ!」」
リュオン殿下は、冷たく彼女の言葉をあしらい、衛兵たちに指示を出しました。
衛兵たちは、オリビア殿下を拘束して強制退場させようとします。
「ちょ、ちょっと! あ、愛の伝道師様の言うことと違いますわ! マルサス様! マルサス様はどこですの!」
何故か、ここでマルサス様の名前を出して叫ぶオリビア殿下。
マルサス様とオリビア殿下、何か関係があるのでしょうか。
というより、いつの間にかマルサス様がいなくなっています。
「マルサス様の侍女のアネットさんが、彼はお腹を壊したみたいだから、帰るって。お幸せにって。どう見ても、マルサス様、アネットさんにお腹を殴られていたけど」
帰られてしまったのですか。
絶対にこちらに絡んでくると思っていたのですが、彼もリュオン殿下とのことを知ってようやく諦めてくれたということですね――。
「ここは、エリナの結婚式会場だったの?」
「まぁ、マルサス様ったら、そうやって惚けないでくださいよ。あの時のことはもう忘れますから」
「素敵なショーをありがとう。一生の思い出にするよ。君がエリナのことをどんなに想っていたのか伝わった。こんなこと、中々出来ることじゃないからね」
いつの間にかローウェル様も出てきて、マルサス様にお礼の言葉を述べました。
そうですよね。
どんなに安く見積もっても億単位のお金がかかっていますし、振られた幼馴染の結婚式を祝うために奮発する金額の限界を超えています。
「いや、じゃなくて。リュオン殿下はどちらに?」
「あー、なるほど。リュオン殿下への挨拶も兼ねていたのか。殿下ならあちらの席に。婚約者のルティアさんも一緒だよ」
「マルサス様、内緒にされていたのですから、知らなかったことをそこまで気にされなくても良いのでは? ルティアさんだって、そこを責めることはありませんよ」
「る、ルティア!? こ、こ、婚約者!? リュオン殿下の!?」
マルサス様、私の名前を叫んで腰を抜かしていませんか?
真っ青な顔をして幽霊を見たような表情で私の顔を指差していますけど。
私がいることがそんなにも意外だったのでしょうか?
「だ、大丈夫ですか? ルティアさんのこと、ご存知ありませんでしたの? それでは、リュオン殿下にはどんなご用事で?」
「いや、だからさ。そのう――」
「リュオン様~~! リュオン様~~! わたくしですわ! オリビアですの!」
エリナさんが腰を抜かしているマルサス様に対して心配した様子で話しかけていますと、甲高い女性の声がしました。
リュオン殿下の名前を呼んでいますね。
……お、オリビア様って、こ、この国の第二王女のオリビア様ですか。リュオン殿下の元婚約者の。
「リュオン様~~! やっと見つけましたぁ! お久しぶりですぅ!」
「オリビアさんですか。あなたが駆け落ちしなければ久しぶりの再会にもなりませんでしたが、なんの用事です?」
冷たい視線を送るリュオン殿下ですが、オリビア様はヘラヘラ笑っています。
この方、駆け落ちしたことを微塵も悪いことだと思っていないのでは?
そもそも、本当に何をしに来られたのでしょう。
「えへへ、わたくし、リュオン殿下と結婚して差し上げます! さっきのショーみたいにドラマチックで素晴らしい愛を育みましょう!」
結婚して差し上げます? ここに来て、上から物を言うオリビア殿下に私は頭に来ました。
謝りもせずに、この人は何を考えているのでしょう。
「オリビア殿下、リュオン殿下は私の婚約者です。お言葉ですが、あなたのされていることは非常識極まりありません。リュオン殿下にあまりにも無礼です」
「はぁ~? 無礼なのはあなたですわ。新しい婚約者って、こんな田舎臭い女でしたのね。リュオン殿下も趣味が悪いですわ~」
「君みたいな人間に悪趣味だと言われたところで怒りすら湧きませんね。衛兵は何をしている? さっさとこの不快な女を連れ出せ!」
「「はっ!」」
リュオン殿下は、冷たく彼女の言葉をあしらい、衛兵たちに指示を出しました。
衛兵たちは、オリビア殿下を拘束して強制退場させようとします。
「ちょ、ちょっと! あ、愛の伝道師様の言うことと違いますわ! マルサス様! マルサス様はどこですの!」
何故か、ここでマルサス様の名前を出して叫ぶオリビア殿下。
マルサス様とオリビア殿下、何か関係があるのでしょうか。
というより、いつの間にかマルサス様がいなくなっています。
「マルサス様の侍女のアネットさんが、彼はお腹を壊したみたいだから、帰るって。お幸せにって。どう見ても、マルサス様、アネットさんにお腹を殴られていたけど」
帰られてしまったのですか。
絶対にこちらに絡んでくると思っていたのですが、彼もリュオン殿下とのことを知ってようやく諦めてくれたということですね――。
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