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2章 学園編
5.学園の図書室
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4人で教室に戻ると、中にいたミーアににらまれてしまった。
もしかして教室で1人で昼ご飯を食べたのだろうか。
5人しかいないクラスなら、仲良くした方が良いのだろうけれど。
レイニードはミーアから話しかけられても無視してるし、
ファルカは近寄ろうともしていない。
ルリナはファルカの身体で隠されていて、ミーアからは見えないようだ。
なぜか…私だけずっとにらまれているように思う。
「よし、午後の授業を始めるぞ。
まず移動する。ついてこーい。」
教室に入ってきた先生がそう言ってすぐに出て行ったので、
慌てて廊下に出て先生の後をついていく。
廊下の突き当り、大きな扉の前に石でできた角柱が置いてあった。
腰のあたりの高さで、真ん中あたりに何か取り出し口がついている。
これは何だろう?
「ここは図書室だ。
今から、ここに手のひらを乗せてもらう。
魔術師科一年の午後の授業はこの図書室内の魔術書を読むことだ。
ここの魔術書をすべて読み終えないと二年にはあがれないから、
手を抜かないで真面目に読めよ。
じゃあ、エミリア手のひらを乗せて。」
自己紹介と同じ順にするつもりなのか先生に呼ばれて、
冷たい石の上に手のひらを乗せた。
ほわんと光ったと思ったら、取り出し口から何か出てくる。
受け取ったら一枚の紙だった。何か書いてある。
「13-2 初級調理
17-10 初級解体」
これはなんだろう?首をかしげながら読んでいると、先生に持って行かれる。
「おおっ。すごいな。二冊だけなのか!?」
「先生、これは何ですか?」
「これは、この図書室におさめられている魔術書の中で、
エミリアが読んでいない本の名前だ。数字は棚の番号。
つまり、初級魔術書の中でエミリアが身に着けていないのは二冊だけってこと。
かなり優秀だな。」
「え?じゃあ、多分レイニードも一緒ですよ?」
「本当か!?」
同じようにレイニードが石の上に手のひらを乗せると、
まったく同じ結果の紙が出てきた。
「おお。本当だ。レイニードもすごいな。
じゃあ、二人はこの二冊を読んだら報告してくれ。
それが終わったら次からはこの授業は受けずに帰っていいからな。」
「ええ~!?何それ。ずっるい。
エミリアさんってずるしてるの!?」
後ろで見ていたミーアがなぜか私にだけ文句を言って来る。
言い返そうとしたら、私より先にルリナが言い返した。
「馬鹿なの?この学園の魔術師科に入学しようと思ったら、
少しでも学んでから入るのは当然でしょう?
10歳の魔力測定の後、3年も何してたの?」
「…っ!」
私に言ったはずが、ルリナから言い返されて、
ミーアも反論できなくなって真っ赤な顔している。
私たちは12歳からの1年だったけれど、毎日努力はしてきた。
自宅に図書室があるという恵まれた環境ではあったけれど、
何もせずに手に入れたものではない。
ルリナとファルカも言うだけあって、努力をしてきたようだ。
二人そろって出てきた紙には20冊ほど書かれていた。
「今年はみんな優秀だなぁ。
例年だと100冊くらいなのが普通なんだけどね。
最後ミーア、手のひらを乗せて。」
「はい!」
ミーアが手のひらを乗せると、真っ白な紙が出てきた。真っ白?
じゃあ、全部読み終えたってこと?
「真っ白です!
これって、私が優秀だから読まなくてもいいってことですか!?」
もしかして教室で1人で昼ご飯を食べたのだろうか。
5人しかいないクラスなら、仲良くした方が良いのだろうけれど。
レイニードはミーアから話しかけられても無視してるし、
ファルカは近寄ろうともしていない。
ルリナはファルカの身体で隠されていて、ミーアからは見えないようだ。
なぜか…私だけずっとにらまれているように思う。
「よし、午後の授業を始めるぞ。
まず移動する。ついてこーい。」
教室に入ってきた先生がそう言ってすぐに出て行ったので、
慌てて廊下に出て先生の後をついていく。
廊下の突き当り、大きな扉の前に石でできた角柱が置いてあった。
腰のあたりの高さで、真ん中あたりに何か取り出し口がついている。
これは何だろう?
「ここは図書室だ。
今から、ここに手のひらを乗せてもらう。
魔術師科一年の午後の授業はこの図書室内の魔術書を読むことだ。
ここの魔術書をすべて読み終えないと二年にはあがれないから、
手を抜かないで真面目に読めよ。
じゃあ、エミリア手のひらを乗せて。」
自己紹介と同じ順にするつもりなのか先生に呼ばれて、
冷たい石の上に手のひらを乗せた。
ほわんと光ったと思ったら、取り出し口から何か出てくる。
受け取ったら一枚の紙だった。何か書いてある。
「13-2 初級調理
17-10 初級解体」
これはなんだろう?首をかしげながら読んでいると、先生に持って行かれる。
「おおっ。すごいな。二冊だけなのか!?」
「先生、これは何ですか?」
「これは、この図書室におさめられている魔術書の中で、
エミリアが読んでいない本の名前だ。数字は棚の番号。
つまり、初級魔術書の中でエミリアが身に着けていないのは二冊だけってこと。
かなり優秀だな。」
「え?じゃあ、多分レイニードも一緒ですよ?」
「本当か!?」
同じようにレイニードが石の上に手のひらを乗せると、
まったく同じ結果の紙が出てきた。
「おお。本当だ。レイニードもすごいな。
じゃあ、二人はこの二冊を読んだら報告してくれ。
それが終わったら次からはこの授業は受けずに帰っていいからな。」
「ええ~!?何それ。ずっるい。
エミリアさんってずるしてるの!?」
後ろで見ていたミーアがなぜか私にだけ文句を言って来る。
言い返そうとしたら、私より先にルリナが言い返した。
「馬鹿なの?この学園の魔術師科に入学しようと思ったら、
少しでも学んでから入るのは当然でしょう?
10歳の魔力測定の後、3年も何してたの?」
「…っ!」
私に言ったはずが、ルリナから言い返されて、
ミーアも反論できなくなって真っ赤な顔している。
私たちは12歳からの1年だったけれど、毎日努力はしてきた。
自宅に図書室があるという恵まれた環境ではあったけれど、
何もせずに手に入れたものではない。
ルリナとファルカも言うだけあって、努力をしてきたようだ。
二人そろって出てきた紙には20冊ほど書かれていた。
「今年はみんな優秀だなぁ。
例年だと100冊くらいなのが普通なんだけどね。
最後ミーア、手のひらを乗せて。」
「はい!」
ミーアが手のひらを乗せると、真っ白な紙が出てきた。真っ白?
じゃあ、全部読み終えたってこと?
「真っ白です!
これって、私が優秀だから読まなくてもいいってことですか!?」
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