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集団痴漢電車

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「んぁっ、ンン! ……や、めろよ!」

 今まで誰にも触られたことも、ましてや自分で触ったこともない乳首を、痴漢男に軽く摘ままれただけなのに瞬平は酷く感じてしまっていた。
 下半身に直結するような甘い痺れに勃起してしまいそうな危うさを感じ、男の手から逃れるように瞬平は小窓に支えられていた上体を起こして捻ってみるが乳首を弄る手は尚もしつこく付いてきて逃げられない。逆に下半身を強くお尻に押し付けられ、ドアと男にぴったりと押さえつけられてしまう。男の熱がごりごりとお尻の穴を刺激し、その硬さと熱に瞬平は眩暈がした。

 乳首を弄る手は激しさを増し左の突起は親指と人差し指でクニクニと捏ね繰り回され、右の突起は乳首だけではしたなく喘ぐ瞬平を咎めるように指先で小刻みに何度も何度も弾かれていた。
 それだけの刺激でさえも瞬平の脚はがくがくと震え今にも崩れ落ちてしまいそうだったが、痴漢男は追い打ちをかけるように腰をぐにぐにと円を描くように押し付けてくる。少し硬くなってきた熱杭がドアに挟まれて圧迫される快感にそれは更に硬さを増していく。すると、下半身への刺激は比例するように大きくなっていき快楽の悪循環が瞬平を艶めかしく悩ませる。

「ぁあっ、ン……やめっ、やだ、ひぃぁ……!」
「凄く可愛いよ……ンっ、嗚呼、たまらないなぁ」

 男が我慢できないとでもいうように瞬平の真っ赤な耳に齧り付きそう言った。熱いくらいの柔らかい舌が瞬平の耳穴をジュブジュブと凌辱し、頭の中まで犯される感覚でついに瞬平の膝は折れずるずると崩れ落ちていく。
 だが開いた脚の間に入れられた痴漢男の膝が瞬平の身体がずり落ちるのを阻止した。座り込んでしまうことは阻止された瞬平だったが、筋肉質な身体の全体重を男の固い膝の上、股間で支えていることで半勃ちのそこに痛いくらいの刺激が走った。
 未だ乳首や耳を弄ぶ男は瞬平が乗る膝を小刻みに揺らし、瞬平を高みへと追い詰めていく。あまり性に前向きでなかった瞬平にとっては耐えがたいほどの快楽が身体中を襲った。

「あっ、あっ、ぁんっ……や、もう……ひぃ、ぁああっ!」

 迫りくる快楽に口元を強く押さえても喘ぎを我慢することが出来ず、瞬平は制服の中でついに果てた。
 もしかしたら誰かに聞かれてしまったかもしれないと一瞬絶望じみた考えが脳裏に浮かぶも、止まってくれないどころか激しさを増していく痴漢男の愛撫によって瞬平はすぐに何も考えられなくなってしまう。

「っあん! イ、った、も、イったから……やめ、ぁあっ、やぁっ、ふ、ぅああん!」
「……はぁ、またイくの? 電車の中ではしたなく女の子みたいに喘いで、男に痴漢されてまたイっちゃうの?」
「ちが、イきた……なぃ、ンン、ひゃぁあ、ぁあ! ああン!」
「ふふ……イっちゃったね、可愛いよ瞬平君」
「いやだ、も、ゆるしてぇ……たすけてぇ!」

 二度目の絶頂を強制的に与えられ、瞬平は半ばパニックになり泣き喚いた。電車に乗っていることも、男に痴漢されているということも、自分が二回も絶頂して快楽でぐちゃぐちゃな顔になっていることも忘れて瞬平は周囲の乗客に助けを求める。
 もうこれ以上怖い思いをしたくない――、縋るように見上げたはずの隣の光景に瞬平は目を見張った。
 隣の若い大学生風の男が、熱の孕んだ瞳でじっと見つめていたのだ。瞬平と目が合っても何も言わずただ男子高校生の痴態を目に焼き付けて。果てて熱く火照っていた瞬平の身体が急速に冷えていくのを感じた。冷や汗がドバドバと溢れ出し緊張に息が詰まる。
 慌てて周囲を見渡した瞬平の目に入るのはどれも男、男、男。それも欲に濡れたいやしい瞳で口をだらしなく開けてはあはあと興奮しながら己の熱棒を扱く男達だった。
 今度こそ絶望する瞬平を差し置いて、下半身を慰めていたはずの男達の手が瞬平の身体を乱雑に這いまわっていく。あっという間に制服は複数の手によって脱がされていき、瞬平は電車の中で靴下とネクタイだけという破廉恥で屈辱的な姿に変えられてしまった。
 こんなの誰かに見られでもしたら……。瞬平は自由の奪われた身体を捩り必死に身を隠そうと力いっぱい暴れた。

「大丈夫、僕らは集団痴漢グループなんだ……この車両には仲間しか乗ってないよ。だから安心して乱れて?」

 瞬平の考えを見透かしたように初めに痴漢していた男がそう言った。
 男の言葉がぐるぐると瞬平の頭の中を回り、そして終いにはこの世の終わりなんだと、目の前が暗くなった。厳しかった父の顔や部活の仲間、友達の顔が走馬灯のように頭の中で再生されて、瞬平は堪らず今まで我慢していた涙を流した。限界までせき止めていたダムが決壊して、壊れたようにぼろぼろと大粒の雫を零す瞬平をうっとりした顔で痴漢達が嘗め回すように見つめる。そしてまた瞬平を弄る手を再開させた。
 瞬平の頭は、これからのことやサッカーのことでいっぱいだったが、それも狂おしいほどの快楽に飲み込まれてすぐに消えていった。

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