短編官能集

山代裕春

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誰にも渡さない…

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嫁「ひぁ♡…あ♡はぁ…♡」
揺さぶられる身体、いやらしい音、慣れた腰つきで壺壁を擦り快楽に溺れる様はこの人にしか見せられない。
旦那「っ…」
膜越しに放たれる熱い液体、男の本能か強く押し付ける竿、それを離さず締め付けてしまうのは女の本能か。
どちらにせよ浅はかで単純とこの人は言っていた。
嫁「はぁ…はぁ…」
旦那「大丈夫か?」
引き抜かれる竿に身体が少し跳ねる、何故か切なくなるのはこの人には内緒、多分バレてるけど…
嫁「はぁ…はい…」
薄膜を取り外し、ゴミ箱に捨てると私の横に寝転び抱きしめる。
旦那「苦しい?」
嫁「…いえ」
旦那「…」
ピロートーク?と言うには言葉が足りなすぎる気もするが、それは私の身体を気遣っての事。
旦那「……」
嫁「…」
心音が…この人の身体から鳴っている…良かった…
旦那「すー…」
嫁「ぁ…」
寝てしまった、不意に抱きしめている腕が強くなる、顔も険しい。
旦那「う…」
嫁「…」
頭をそっと撫でる、吐く息が落ち着き腕も緩んでいく。
旦那「……すぅ…」
安心したのか和らいでいく表情、この顔を見れるのは私だけだろう。
嫁「…」
旦那「ありがとな」
嫁「!…起きてたんですか?」
旦那「起きたんだよ」
私の頭を撫で労るかのように身体を弄る。
嫁「ん♡」
旦那「暫くだったから疲れたろ?」
嫁「い、いえ…別に」
旦那「そうか」
本当にこの人は私の扱いを分かってる…実はそれが少し悔しい。
嫁「そ、双牙さんこそ…ん♡…疲れてないですか?」
旦那「俺のことは気にするな」
いつもの回答。
嫁「あ♡あの…♡」
旦那「んー?」
取り繕ったような笑顔、それを見逃すほど私は馬鹿ではない。
嫁「何か食べますか?」
旦那「……」
少し考えるそぶりをした後、私を見つめ微笑む。
旦那「卵焼きがいいな、小ネギと大根おろしつけてくれるか?」
嫁「分かりました…!」
微笑み返すと私に覆い被さり意地悪な笑みを浮かべる。
旦那「その前に少し付き合ってくれるか?」
散々身体を弄っておいて聞くなんて本当に意地悪な人。
嫁「……やさしくして♡?」
旦那「はいよ」
甘く深い接吻、腕を絡ませ脚を絡ませ溶けてゆく、この人は私だけのもの…
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