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2章元婚約者と旦那様

結婚おめでとうございます!プレゼントはざまぁです!

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「今日は祝いに来てくれたこと感謝しよう!普段では味わえないような豪華な式だろうが気を遣うことはない!存分に楽しんで…………」

「これが豪華……?」

「まあ、それなりではあるが……」

自信満々に言い放つ元婚約者だが、私たちの結婚式を知るものはこの周囲に多数いる今。この規模で、高位貴族が見られない式では霞んで見えるのは仕方ないだろう。

お金をかけ具合からしても旦那様が用意してくれた式と比べればこの式は雀の涙とも言えるだろうから劣って見えて当たり前だ。あんだけ威張って元婚約者だったことが恥ずかしいのなんの。

「なんだ!誰だ!今言ったやつは!」

「はいはーい!」

「お前は………キース!貴様!よくものこのこと!」

言ってもないのに進んで手を上げて自己申告したお馬鹿はキースさん。怒り出せば油に火を注ぐようにやれと言われてこの通り。まあお得意だろうなぁとは思っていたけどさすがである。

まあ、殿下を振る強者だものね。

「? ノコノコなんて人いませんよ?誰です?愛人ですか?結婚してすぐ愛人作りなんてさっすがっすねー!」

これは素だな?凄く自然すぎるぞ?

「きぃぃぃすぅぅぅ!」

うわぁ、自分の結婚式くらい短気な性格なんとかできないものか。いや、元々短気だったかどうかなんて忘れたけど、お前とは婚約破棄だー!いじめるなー!とか叫んでばかりなイメージだからつい………ミリーナに対してだけじゃなかったんだなぁと思うとね?

「まあまあ、殿下ったら結婚式で不貞暴露なんてさすが不貞王子と噂されるだけありますわね!」

まあ、それはそれとして?私はもちろん見ているだけじゃなく挑発に参戦いたします!まあ嘘じゃないし?

「どうせ貴様が流したんだろう!イルミナをいじめるだけでは飽きたらずよくもやってくれているものだ!」

「ええ?私そんな殿下ごときの不貞広めるほど暇じゃないんですよ?先日旦那様との結婚式もありましたし?」

まあ、用意は全て旦那様がしてくれていたわけだが。私たちの結婚式なのでノープロブレム!

「はんっ!所詮伯爵家の結婚式などこの規模と比べれば大したことはないだろう?」

ようし、バカ一名引っ掛かりましたー!と思ったら旦那様に引っ張られ、あれよあれよと旦那様の胸の中。

「旦那様?」

「あまりバカ殿とはいえ、他の男と話しては妬いてしまうよ?」

「はぅっ」

もうもうもう!こんな時にまで私をきゅんきゅんさせて!ざまぁなんてどうでもよくなってしまいそうだわ!

「不細工同士お似合いじゃないか」

よし、バカ殿、表へ出ろ?ざまぁどころか自慢の顔ぼこぼこにしてあげるから。旦那様と比べたら月とすっぽんのあんたが何を意気がっているのかしら?
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