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無慈悲な訓練で男は淫猥に躾けられる

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視界を覆う黒色をした布越しに、何度許しを請う視線を飛ばしただろう。喉近くまでを貫く形で口を塞ぎ言葉を奪う男根を模した枷に歯を立てながら、何十回助けを求めただろう。
苦悶を紛らわせる為の思案を虚しく脳内に巡らせながら男は一切の哀願を無視されつつ、絶頂寸前に迫った男根への責めを没収されてしまった。

「あごっ! もごぉぉぉーっ……!!」

もう少しで射精出来そうだったのに。数秒前に募らせていた答えの無い問いの内容が吹き飛んだ思考に絶頂への渇望を恨みがましく湧き上がらせながら、男が裸体を痛々しく痙攣させる。
二の腕同士と手首同士を縄に縛られ、足首同士と太もも同士を同様に縄できつく括られた上で手首と足首の縄を追い打ちの縄で遊び無く結合された無様な男は暴れられぬ腕と伸ばせぬ足を苦しげに跳ねさせながら、狂ったように頭部を振り乱しつつ汗に塗れた裸体をみっともなくよじらせ己を縛める縄を耳障りに軋ませている。
あの男が、滑稽に射精を欲しながら鳴き喚いている。手指がもたらす刺激を遠ざけられた男根をぶるぶると間抜けに踊り狂わせながら、無自覚に腰を上下に動かしてイきたいイきたいと全身でおねだりを示している。その最高に愉快で惨めな痴態を堪能しながら、手も足も出せぬ仰向けの裸体をベッドの上で左右から挟んだ男達はすでに歪みきっていた表情を一層残忍に歪めていく。まだまだ、この男には壊し甲斐がある。至福の事実を噛み締めながら、二人の男は無防備な男根を射精目前まで追い詰めたそれぞれの右手と左手を再び男根へと迫らせつつ、口を乳首から離して次の躾の開始を嬉々として宣告した。

「あらら、残念。また乳首でイけなかったね。でも、良い調子だよ」
「後もうちょっとで乳首での射精が出来そうだね。それじゃ、もう一回だ。今度こそ乳首でイけるよう、しっかり意識するんだよ?」
「んみゅぅぅっ! うぐ、むぎゅぅぅぅっ!!」

鬼畜な言葉に伴って口から零れる吐息が、長時間に渡って唇と舌にいたぶられ真っ赤に充血し尖りきった乳首を無慈悲に撫で回す。そんな刺激が生み出す異常な悦楽に怯え、相手が自分を捕獲し弄んでいる悪の男達だということも忘れてなりふり構わずに地獄の終了を願う男を堪能しながら、非道な敵達は解放したばかりの左右の乳首をまた一人一つずつ口で捉え、萎えようとしていた男根を二つの手で弄り倒し、乳首のみでの射精に向けての訓練を嫌がる男に容赦無く加え快楽に堕ちた正義という希少価値の高い商品を心から制作過程を愉しみつつ作り上げていくのだった。
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