39 / 51
#39 思いがけない宣戦布告
しおりを挟む
「いやー~~本当におじさん、このお店のリピーターになっちゃうなァ」
最後のコーヒーを飲み切った扇がにこやかに縁司にいう。
それには縁司もまんざらでもなく、兄である竜司を誉められたことに優越感があった。
「それはそれはー」
「私もですわ。店の子たちにも買って行かなきゃです」
口を拭きながら海潮も賛同するのである。
「ああ。宣伝しちゃってよ、兄貴のケーキは最っっっっ高だからさー~~」
喜々と縁司も饒舌に湧いた。
(ほんとうに嬉しそうだな。こいつ)
彼の満悦した笑顔に長谷部は口をへの字にさせて見つめた。
その視線に縁司も気づかないハズがなく。
バチ!
視線がかち合ってしまう。
(やっっっべ!)
勢いよく長谷部の顔が横に向けてしまった。
今度は縁司の口がへの字になってしまう。
面白くはないのだが、長谷部の仕草が可愛いなどと腐った考えが湧いてしまったからだ。
「っち!」
舌打ちをして最期の一口を一気に口腔へと流し込んだ。
「っか! うしっ」
カップを小皿の上に下し、縁司は椅子から立ち上がった。
その様子を3人が見上げていた。
「ぅんじゃあーオレぁーこれで帰らせて頂きますねー」
財布を取り出す縁司に、
「いいよ、いいよ。社会人のおじさんが出すからw」
扇が手を左右に振って見せた。
「えーw いいんですかぁー~~」
「うんうんwwwww」
「下心とかないですよねー」
「あるよ。だっておじさんだものw」
指先を組み、宙に上げて扇もほくそくんだ。
それには縁司も「怖いなぁあ~~」と肩を竦めた。
「あら。如月さんったら珍しいじゃないですか」
海潮が驚きに口許を手で覆い隠した。
目許は笑顔で扇を見据えている。
「そうかなぁ~?」
「そうですよ。男の人より女性の方の方がお好きじゃないですか」
「私は両刀だよ? ママwwwww」
「あら。そうでしたか」
「うんうん。そうなんだよぉうーw」
「記憶しておきますわ」
淡々とする海潮と扇の会話に、
「だから。何を、どうしたいってのー?」
堪らずに縁司も苦笑交じりに聞き返した。
身体を動かし扇の肩に手を乗せて揉み目を細める彼。
「お兄さんのアドレス、おじさんに教えてよw」
「は? 嫌だよw 本人に聞けばいいじゃないかぁー」と扇の肩から手を離した。
眉間にしわをよせる様子を長谷部も見ていた。
(まぁ、確かに。嫌って気持ちは分かるよな)
しみじみと思わず顔も頷かせてしまう。
「じゃないとーおじさん。今晩は長谷部君といいことしちゃおうっかなぁー~~w」
「はァ!?」
最後のコーヒーを飲み切った扇がにこやかに縁司にいう。
それには縁司もまんざらでもなく、兄である竜司を誉められたことに優越感があった。
「それはそれはー」
「私もですわ。店の子たちにも買って行かなきゃです」
口を拭きながら海潮も賛同するのである。
「ああ。宣伝しちゃってよ、兄貴のケーキは最っっっっ高だからさー~~」
喜々と縁司も饒舌に湧いた。
(ほんとうに嬉しそうだな。こいつ)
彼の満悦した笑顔に長谷部は口をへの字にさせて見つめた。
その視線に縁司も気づかないハズがなく。
バチ!
視線がかち合ってしまう。
(やっっっべ!)
勢いよく長谷部の顔が横に向けてしまった。
今度は縁司の口がへの字になってしまう。
面白くはないのだが、長谷部の仕草が可愛いなどと腐った考えが湧いてしまったからだ。
「っち!」
舌打ちをして最期の一口を一気に口腔へと流し込んだ。
「っか! うしっ」
カップを小皿の上に下し、縁司は椅子から立ち上がった。
その様子を3人が見上げていた。
「ぅんじゃあーオレぁーこれで帰らせて頂きますねー」
財布を取り出す縁司に、
「いいよ、いいよ。社会人のおじさんが出すからw」
扇が手を左右に振って見せた。
「えーw いいんですかぁー~~」
「うんうんwwwww」
「下心とかないですよねー」
「あるよ。だっておじさんだものw」
指先を組み、宙に上げて扇もほくそくんだ。
それには縁司も「怖いなぁあ~~」と肩を竦めた。
「あら。如月さんったら珍しいじゃないですか」
海潮が驚きに口許を手で覆い隠した。
目許は笑顔で扇を見据えている。
「そうかなぁ~?」
「そうですよ。男の人より女性の方の方がお好きじゃないですか」
「私は両刀だよ? ママwwwww」
「あら。そうでしたか」
「うんうん。そうなんだよぉうーw」
「記憶しておきますわ」
淡々とする海潮と扇の会話に、
「だから。何を、どうしたいってのー?」
堪らずに縁司も苦笑交じりに聞き返した。
身体を動かし扇の肩に手を乗せて揉み目を細める彼。
「お兄さんのアドレス、おじさんに教えてよw」
「は? 嫌だよw 本人に聞けばいいじゃないかぁー」と扇の肩から手を離した。
眉間にしわをよせる様子を長谷部も見ていた。
(まぁ、確かに。嫌って気持ちは分かるよな)
しみじみと思わず顔も頷かせてしまう。
「じゃないとーおじさん。今晩は長谷部君といいことしちゃおうっかなぁー~~w」
「はァ!?」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
14
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる