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プロローグ:天舞う機姫
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ギュン、と凄まじい勢いで視界に映る景色が後ろへと流れていく。
私はその光景を横目に、背部パーツの翼のスラスターの出力をさらに上げた。
瞬間、ゴウッ、とスラスターの勢いが増し、私を追っていた鳥型のモンスターたちとの距離が離れていく。
すると追ってきているモンスターたちは、私に負けじと速度を上げてきた。
背後をチラッと見てその様子を確認した私は、身体中に取り付けられているスラスターとバーニアの向きを調整して、速度を保ったまま鳥型モンスターたちに向き直った。
『この距離なら、これで!』
私は腰にマウントしていたライフルを手に取り、照準を定めて引き金を引く。
銃口から眩いばかりの光が溢れ、それは一条の光線となって一体のモンスターに突き刺さった。
連続して発生するダメージエフェクトが火花のように舞い散る。やがてモンスターのHPが尽きたのか、光の粒子となって消えていった。
私が一体のモンスターにかかりきりになっているところに、もう一体の鳥型モンスターが急接近してきた。どうやら力を振り絞って更に速度を上げてきたみたいだ。
この距離では、モンスターの攻撃を避けようがない。
――でも!
『この距離は、サーベル!』
私は空いている左手を肩に回し、そこにジョイントされている棒を掴み取る。
それをモンスターへと向ければ、棒は空いている穴から光を放って刀身を作り出した。
『ふっ!』
私は、まさにビームサーベルと呼ぶべきそれを構えて、突撃してくるモンスターに合わせて振り抜いた。
光の剣は何の抵抗もなく、モンスターの勢いのままにその身体を両断し、光の粒子へと変えていく。
後続はないようで、戦闘が終わったことを確認した私は、サーベルとライフルを元の位置に戻した。
『うん、空中戦も問題なし。さすが私、いい機体に仕上げたね』
私は紅と黒の装甲を撫でて、目的地に向けてスラスターを噴かせた。
ここは、言うなれば夢の世界。私の、私による、私のための機体が作れる世界。
私はスラスターを噴かせて空を飛ぶ感覚を楽しみつつ、私がこの世界に初めて足を踏み入れた日を思い返していた。
私はその光景を横目に、背部パーツの翼のスラスターの出力をさらに上げた。
瞬間、ゴウッ、とスラスターの勢いが増し、私を追っていた鳥型のモンスターたちとの距離が離れていく。
すると追ってきているモンスターたちは、私に負けじと速度を上げてきた。
背後をチラッと見てその様子を確認した私は、身体中に取り付けられているスラスターとバーニアの向きを調整して、速度を保ったまま鳥型モンスターたちに向き直った。
『この距離なら、これで!』
私は腰にマウントしていたライフルを手に取り、照準を定めて引き金を引く。
銃口から眩いばかりの光が溢れ、それは一条の光線となって一体のモンスターに突き刺さった。
連続して発生するダメージエフェクトが火花のように舞い散る。やがてモンスターのHPが尽きたのか、光の粒子となって消えていった。
私が一体のモンスターにかかりきりになっているところに、もう一体の鳥型モンスターが急接近してきた。どうやら力を振り絞って更に速度を上げてきたみたいだ。
この距離では、モンスターの攻撃を避けようがない。
――でも!
『この距離は、サーベル!』
私は空いている左手を肩に回し、そこにジョイントされている棒を掴み取る。
それをモンスターへと向ければ、棒は空いている穴から光を放って刀身を作り出した。
『ふっ!』
私は、まさにビームサーベルと呼ぶべきそれを構えて、突撃してくるモンスターに合わせて振り抜いた。
光の剣は何の抵抗もなく、モンスターの勢いのままにその身体を両断し、光の粒子へと変えていく。
後続はないようで、戦闘が終わったことを確認した私は、サーベルとライフルを元の位置に戻した。
『うん、空中戦も問題なし。さすが私、いい機体に仕上げたね』
私は紅と黒の装甲を撫でて、目的地に向けてスラスターを噴かせた。
ここは、言うなれば夢の世界。私の、私による、私のための機体が作れる世界。
私はスラスターを噴かせて空を飛ぶ感覚を楽しみつつ、私がこの世界に初めて足を踏み入れた日を思い返していた。
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