30 / 61
30
しおりを挟む
「お話中失礼します。サリーリ嬢、私とダンスを踊って頂けませんか?」
「え?ジークルト様?何で?王女殿下の護衛では?」
王女殿下を見ると後ろには隊長さんが立っていた。王女殿下も目立たない様に手を振ってる。
「え?」
「サリーリ嬢、私とは踊れませんか?」
「ジークルト様、よろしいですか?」
「何でしょう」
「今は職務中では?」
「今はサリーリ嬢の護衛です」
「はい?」
ジークルト様は私の手を取り、ダンスフロアまで連れて来た。演奏がなり、礼をしてダンスを踊り始めた。私は小声で、
「ルト、バレちゃうわよ?」
「あの男は誰だ」
「え?」
「さっき親しく話してた男は誰だ」
「ルト、怒ってる?」
「親しくするなって言ったのに守らなかったのはリーだろ?」
「それで私の所に来たの?」
「悪いか」
「さっきの男性はマーク兄様よ?ルークのお兄様、そして私のお兄様。話したでしょ?」
「マーク殿は領地に居るって」
「ルークの婚約が決まって帰って来るんだって」
「そうだったのか。確かにルーク殿と似てるかも知れない」
「もう!私の旦那様は早とちりなんだから」
「マーク殿を見た事ないんだ仕方ないだろ?リーが男と親しく話してるから居ても立っても居られなくて、そしたら王女がそんな顔で後ろに立つなって追い出された」
「どんな顔してたの?」
「多分、殺気だってたと思う」
「ルト」
「俺のリーだ」
「誰も取らないわよ?」
「リーは可愛い。愛しい俺のお姫様なんだぞ。それに実際数人に声かけられてた」
「見てたの?」
「当たり前だろ?リーに寄り付く男が居ないか見てないと」
「もう!それも言ったでしょ?ただ声かけてくるだけだって。それに断るもの」
「分かってる。でも側で護れないんだ」
「ルト、大好きよ。私はルトだけを愛してるのよ?」
「俺もリーだけを愛してる」
曲が終わり、礼をしようとしたら、離して貰えず、曲が始まった。
「ルト?」
「俺達は婚約もしてる。婚姻もする。何曲踊っても良いはずだ」
「でも内密でしょ?」
「それも父上達が言ってるだけで俺は納得してない」
「そうだけど」
「リーは俺と噂されるのは嫌か?」
「嫌じゃないわ」
「それなら三曲続けて踊る」
「分かった」
「リー、俺はずっと夢だった。リーとダンスを踊るのが」
「私もルークとリーシャが踊るの羨ましかった」
「リーシャ嬢ってリーがお茶会でいつも一緒に居た令嬢だったんだな」
「そうよ。後で紹介するわね」
「ああ」
二曲目も終わり三曲目の演奏が始まった。回りがざわつき始め、
「ルト、私達以外誰も居なくなっちゃった。どうしよう」
「気にするな」
「そうだけど」
「リー、これで皆に教える事が出来た」
「え?」
「俺がリーの婚約者だって」
「ふふっ。そうね。私もルトの婚約者だって知られたわね」
「嫌か?」
「まさか」
「俺は嬉しい」
「私も嬉しい」
「これで堂々と外で会える」
「ならお泊りはしないの?」
「休みの日は今迄通り泊まる。俺はリーが側に居ないと眠れない。リーを独り占めしたい」
「私もルトを独り占めしたい」
三曲目が終わり、礼をして戻ろうとしたら、ルトが突然片膝をついて私の手に口付けをした。
「サリーリ嬢、私の初恋の君、私と結婚して頂けますか?」
「ルト?」
「私の初恋の君、愛してます。私を貴女の側に置いて頂けませんか」
「ちょっと、ルト、」
「サリーリ嬢、愛してます」
ルトの真剣な目、
「はい。私も愛してます」
ルトは立ち上がり、私を抱っこして持ち上げた。
「私の愛しいお姫様、愛してます」
私はルトの頬を両手で優しく包み込んで、
「私の麗しの騎士様、愛してます」
下ろされ抱きしめられた。耳元で、
「リーもう離さない」
「私も離さない」
「リー愛してる」
「ルト愛してる」
「口付けしたい」
「それは恥ずかしい」
「リーお願いだ」
「皆見てるわよ?」
「リー誓いたい、皆の前で」
「え?額よね?」
ルトは両手で私の頬を優しく包み込み、額に口付けした。恥ずかしく俯いた私の顔を上に向け、唇に口付けした。
ざわついてた回りが静まり返り、私の唇からルトの唇が離れた。
「ここに宣言する。王太子エリオネスの名の元にジークルトとサリーリの婚約、婚姻を認める」
「ここに宣言する。第二王子ケイニスの名の元にジークルトとサリーリの婚約、婚姻を認める」
「ここに宣言致します。王女マリアンヌの名の元にジークルトとサリーリの婚約、婚姻を認めます」
私は驚き王族の方々が座る場所を見つめた。王太子殿下、第二王子殿下、王女殿下が立ち上がり、私とルトを見つめてた。
ルトは臣下の礼をし、私は慌ててカーテシーをした。
「王太子殿下、第二王子殿下、王女殿下、有り難きお言葉、痛み入ります」
ルトがお三方にお礼の言葉を返した。
「二人の幸せを心から願う。皆の者も良いな」
「王太子殿下の御心のままに」
と貴族が返した。
「え?ジークルト様?何で?王女殿下の護衛では?」
王女殿下を見ると後ろには隊長さんが立っていた。王女殿下も目立たない様に手を振ってる。
「え?」
「サリーリ嬢、私とは踊れませんか?」
「ジークルト様、よろしいですか?」
「何でしょう」
「今は職務中では?」
「今はサリーリ嬢の護衛です」
「はい?」
ジークルト様は私の手を取り、ダンスフロアまで連れて来た。演奏がなり、礼をしてダンスを踊り始めた。私は小声で、
「ルト、バレちゃうわよ?」
「あの男は誰だ」
「え?」
「さっき親しく話してた男は誰だ」
「ルト、怒ってる?」
「親しくするなって言ったのに守らなかったのはリーだろ?」
「それで私の所に来たの?」
「悪いか」
「さっきの男性はマーク兄様よ?ルークのお兄様、そして私のお兄様。話したでしょ?」
「マーク殿は領地に居るって」
「ルークの婚約が決まって帰って来るんだって」
「そうだったのか。確かにルーク殿と似てるかも知れない」
「もう!私の旦那様は早とちりなんだから」
「マーク殿を見た事ないんだ仕方ないだろ?リーが男と親しく話してるから居ても立っても居られなくて、そしたら王女がそんな顔で後ろに立つなって追い出された」
「どんな顔してたの?」
「多分、殺気だってたと思う」
「ルト」
「俺のリーだ」
「誰も取らないわよ?」
「リーは可愛い。愛しい俺のお姫様なんだぞ。それに実際数人に声かけられてた」
「見てたの?」
「当たり前だろ?リーに寄り付く男が居ないか見てないと」
「もう!それも言ったでしょ?ただ声かけてくるだけだって。それに断るもの」
「分かってる。でも側で護れないんだ」
「ルト、大好きよ。私はルトだけを愛してるのよ?」
「俺もリーだけを愛してる」
曲が終わり、礼をしようとしたら、離して貰えず、曲が始まった。
「ルト?」
「俺達は婚約もしてる。婚姻もする。何曲踊っても良いはずだ」
「でも内密でしょ?」
「それも父上達が言ってるだけで俺は納得してない」
「そうだけど」
「リーは俺と噂されるのは嫌か?」
「嫌じゃないわ」
「それなら三曲続けて踊る」
「分かった」
「リー、俺はずっと夢だった。リーとダンスを踊るのが」
「私もルークとリーシャが踊るの羨ましかった」
「リーシャ嬢ってリーがお茶会でいつも一緒に居た令嬢だったんだな」
「そうよ。後で紹介するわね」
「ああ」
二曲目も終わり三曲目の演奏が始まった。回りがざわつき始め、
「ルト、私達以外誰も居なくなっちゃった。どうしよう」
「気にするな」
「そうだけど」
「リー、これで皆に教える事が出来た」
「え?」
「俺がリーの婚約者だって」
「ふふっ。そうね。私もルトの婚約者だって知られたわね」
「嫌か?」
「まさか」
「俺は嬉しい」
「私も嬉しい」
「これで堂々と外で会える」
「ならお泊りはしないの?」
「休みの日は今迄通り泊まる。俺はリーが側に居ないと眠れない。リーを独り占めしたい」
「私もルトを独り占めしたい」
三曲目が終わり、礼をして戻ろうとしたら、ルトが突然片膝をついて私の手に口付けをした。
「サリーリ嬢、私の初恋の君、私と結婚して頂けますか?」
「ルト?」
「私の初恋の君、愛してます。私を貴女の側に置いて頂けませんか」
「ちょっと、ルト、」
「サリーリ嬢、愛してます」
ルトの真剣な目、
「はい。私も愛してます」
ルトは立ち上がり、私を抱っこして持ち上げた。
「私の愛しいお姫様、愛してます」
私はルトの頬を両手で優しく包み込んで、
「私の麗しの騎士様、愛してます」
下ろされ抱きしめられた。耳元で、
「リーもう離さない」
「私も離さない」
「リー愛してる」
「ルト愛してる」
「口付けしたい」
「それは恥ずかしい」
「リーお願いだ」
「皆見てるわよ?」
「リー誓いたい、皆の前で」
「え?額よね?」
ルトは両手で私の頬を優しく包み込み、額に口付けした。恥ずかしく俯いた私の顔を上に向け、唇に口付けした。
ざわついてた回りが静まり返り、私の唇からルトの唇が離れた。
「ここに宣言する。王太子エリオネスの名の元にジークルトとサリーリの婚約、婚姻を認める」
「ここに宣言する。第二王子ケイニスの名の元にジークルトとサリーリの婚約、婚姻を認める」
「ここに宣言致します。王女マリアンヌの名の元にジークルトとサリーリの婚約、婚姻を認めます」
私は驚き王族の方々が座る場所を見つめた。王太子殿下、第二王子殿下、王女殿下が立ち上がり、私とルトを見つめてた。
ルトは臣下の礼をし、私は慌ててカーテシーをした。
「王太子殿下、第二王子殿下、王女殿下、有り難きお言葉、痛み入ります」
ルトがお三方にお礼の言葉を返した。
「二人の幸せを心から願う。皆の者も良いな」
「王太子殿下の御心のままに」
と貴族が返した。
応援ありがとうございます!
11
お気に入りに追加
984
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる