ほっといて下さい 従魔とチートライフ楽しみたい!

三園 七詩

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10章

362.害虫

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ミヅキ達子供組は今夜だけ一緒に外にテントを立てて寝る事になった…

ベイカー達が大きなテントを組み立ててくれると…

「すごーい!中は結構広いね!」

ミヅキがイチカに支えられて中に入ると、ピースとリュカとテオが続く…最後にぴょん!とコハクも入ってきた。

「コハクも子供だもんね!」

奥からイチカ、ミヅキ、コハク、リュカ、ピース、テオと布団を敷いて並んで寝る。

「なんか…こうやってみんなで寝てると修学旅行みたい…」

ミヅキが嬉しそうにしていると

「ミヅキ様と寝れるの嬉しいです!いい思い出が出来ました!」

イチカはミヅキを見て微笑んでいると

「シュウガクリョコウってなに?」

ピースが誰も突っ込まないので自分で聞くと

「ピース、いちいちミヅキの変な言葉に反応しない方がいいぞ…キリないからな」

リュカが教える。

「ミヅキ…いつもそんな事言ってるんだね…」

「うるさいなぁ~あーこれテントの上が開いてたら星が見えて綺麗だろうね~」

「ほし!見える?」

コハクがバッ!と立ち上がるとバリッ!とテントを破いてしまう…

「あー!コハク…」

ミヅキが止める間もなくコハクがテントの天井に穴を開けてしまった…

「あ…ま、まぁちょうど見えるし…いっか!後で謝っておこうね」

しょぼんとしているコハクの頭を撫でるとミヅキがまた寝転ぶ。

「ほら、コハクのおかげで星が見えて綺麗だよ~」

「本当ですね…コハクちゃんいい仕事しましたね」

イチカもフォローしてくれると、コハクが嬉しそうに尻尾を揺らしていた。

ミヅキ達は星を見ながら眠りに落ちていった…


「どうやら寝たようですね…」

「生意気な奴らだけど…寝ている顔はみんな幼くて可愛いもんだな」

セバスとベイカーがテントをこっそりと覗き込むと…

「でも…外だと危なくないからしら…」

ミシェル隊長が心配そうに周りを確認する。

「この国では一度誘拐もされていますしね…注意しておくに越したことはありませんね、交代で何度か見回りをしましょうか」

「そうだな」

【そんな事しなくても俺が外で見ててやる】

シルバ達がテントの入口にドカッと座り込むとテントに結界を張った。

その様子に

「これなら虫一匹通りませんね」

セバスが苦笑すると

「まぁ一応外も見回っておくか」

アラン達は酔い醒ましも兼ねて外を歩きに行った。



「おい…この屋敷で間違い無いのか?」

外では流れ者の盗賊が屋敷の周りに集まってきていた…

「へい!いやに小綺麗な格好の奴らがこの屋敷に入っていくのを見たそうです!」

「その割には門番も居ないな…」

周りを探ってみるが屋敷の前には人っ子一人居なかった…

「屋敷を見張らせてましたが、子供が数人とその家族と思われる大人達がいますね!後は年寄りも…」

「子供と年寄りは数に数えなくていい…じゃあ男と年寄りは皆殺し…女、子供は生け捕りにするんだ」

『へい!』

「金目の物もたんまりありそうだ…しばらく滞在してもいいかもな…グヒヒヒ」

下卑た笑いをしていると

「いい匂いもしてましたしね!なんか美味いもん食ってるんだろうな…全部奪ってやるぜ」

部下達も自分の武器を取り出して準備していると…

「女子供は生け捕りにしたあとどうするんですか?」

いやにいい声のやつが聞いてきた。

「そんなのいつも通りに決まってるだろ!女は味見をしてから売る!子供は使えそうならこのまま盗賊として使う!」

「なるほど…」

何故かひんやりと冷たい風がスーッと体を抜けて行った…

「だが…こんなでかい屋敷だぜ…用心棒とかいたらどうすんだ?」

また違うやつが話しかけてきた…

「そんなのは数で制圧だ!一人に対して三、四人でかかればどうということも無いだろ!」

「なるほどねぇ~」

馬鹿にしたような言い方に盗賊の頭がカチンとくると…

「さっきから誰だ!文句があるなら口じゃなくてかかってこい!」

腕まくりをして立ち上がると…

「じゃあ相手になってもらおうか?」

話に参加していたベイカーが立ち上がった…

「お前みたいなやつ…居たか?」

盗賊が首を傾げると

「この間から仲間に入れてもらってただろ?それとももう忘れたのか?」

ベイカーが誤魔化すと

「あ、ああ…お前か…入った時から生意気そうなやつだと思ってた…ここらで一度どっちが上か分からせてやる!」

盗賊がスルッと剣を抜くと…

「真剣でやるんだな…わかった、それなりの覚悟はあるんだろうな?」

「当たり前だろ…しかしその言い方…お前勝つつもりかよ、グヒヒヒ」

盗賊が気持ち悪く笑うと、ベイカーが顔を顰める。

「お前…顔だけじゃなくて笑い方まで気持ちわりぃな…尚更子供達には見せられねぇぜ…」

「あー?何ボソボソ言ってんだ!聞こえねぇぞ!」

盗賊はベイカーが話してる途中に剣を振りかぶり襲いかかると…

「うわっ…顔と笑い方だけじゃなくて戦い方も最悪だな…こりゃ駄目だ」

ベイカーは襲いかかって来た男の剣を手で受け止めた…

「馬鹿か!こいつ剣を素手で受け止めやがった!ゲェヒヒヒ!」

グッと剣を押し込み手ごと切ろうとするが…ビクとも動かいない…よく見ると手からは血も流れていなかった…。

「な、なんだ?動かん!」

片手で持っていた剣を両手に持ち替え力いっぱい押し込むが相手はあくびでもしそうなほど余裕の顔で自分を見ている…

「おい、もっと強く押してこいよ」

ベイカーが煽ると

「う、うるさい!おい!お前らこいつは危険だここで殺しておいた方がいいぞ!手伝え!」

盗賊が仲間たちに声をかけるが返事もなければ誰も助けに来なかった…

「何してんだ!?」

盗賊が仲間の方を振り返ると…

「えっ…」

そこには、仲間達がボロボロになり山積みにされていた…

「お仲間達は皆さんお休みになりましたよ」

セバスが笑いかけると

「お前達…誰だ…」

ようやく盗賊の仲間では無いと気がついた…

「さぁ?誰ですかね?」

「わ、わかった…お前たちの方が強い…俺達の集めた金はやる、だから盗賊の頭になってくれ…お前達がいればどんな屋敷も一発で落とせそうだ!どうだ?手始めにこの屋敷からやってみないか?」

そう言ってミヅキ達が寝ている屋敷を指さすと…

「男と年寄りは皆殺しで…子供は盗賊か?」

「あ、ああ…お前達の好きでいいぞ!全員殺してもいいしな!」

男がニヤッと笑うと…

「却下だ」

ベイカーが男の首をすんっとはねた…。

「全員縛って町の真ん中にでも放置しておきますか?」

「そうだな…顔も名前も知られてないし大丈夫だろ」

「しかし…こんな弱くてよく盗賊なんてやってられたな?」

アランが男達を巻き付けた紐をギュッと引っ張って縛るとボキボキと骨の折れる音が響く…

「ちょっと!力入れすぎよ!骨が砕けてる!」

ミシェルが注意すると

「別にもういいだろ?どうせ盗賊は縛り首なんだから?」

「こいつらがどうなろうと構わないけど、運ぶのが大変でしょ!」

「引きずって行けばいいでしょう…さぁさっさと置いてきて皆の元に戻りましょう…こいつらぐらいでしょうからねこの屋敷を狙っていたのは」

セバスが周りを見てみるかもう不審な気配は感じなかった…

「全く腹ごなしの運動にもなりゃしないな…」

「まぁあの子達がこれでぐっすりと眠れるならよしとしましょう…」

四人はズルズルと紐を引いて盗賊の束を町の広場へと引きずっていった。
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