ほっといて下さい 従魔とチートライフ楽しみたい!

三園 七詩

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10章

363.ピースとの約束

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「う、う~ん…」

眩しい陽の光が顔に当たりミヅキが目覚めると…破けたテントの天井から明るい陽射しが降り注いでいた…

横を見るとイチカとコハクがミヅキの方を向きながら気持ちよさそうにまだ寝ていた。

(ふふ…可愛いなぁ~)

ミヅキは一人伸びをすると、足をマッサージする…曲げたりしてみると昨日よりよく動いた。

(立てるかな?)

フンと手に力を入れて起き上がろうとすると…ずるっとバランスを崩してコハクの上に覆い被さってしまった…

(あー)

思わず目を閉じてしまうが…コハクからなんの反応も無い…そっと目を開けるとコハクが笑ってミヅキを受け止めていた。

【コハクー!】

ミヅキが助かった!とコハクに抱きつくと

【ミヅキ!大丈夫?僕受け止めた!】

【うんうん!コハクのおかげで助かったよ~ありがとう。このまま外に出たいんだけど…手を貸してもらって大丈夫?】

【うん!ミヅキ!運ぶ!】

コハクはミヅキをおんぶすると足音も立てずに外へと出ていった、すると…

【シルバにい!どいて!ミヅキ出るよ!】

【シルバ?】

顔をずらして前を見る、するとテントを出てすぐの所にシルバ達が寝ていた。

【シルバ達外で寝たの?部屋が用意されてたよね?】

ミヅキが驚いて聞くと

【ミヅキ達が外にいるのに中で寝れるか…それにたまには外で寝るのもいいしな】

【そうだな、今までは普通に外で寝てたから…ベッドで寝る方がまだなれないな】

【僕はミヅキのそばなら何処でもいいよ~】

シンクがパタパタと飛んでコハクの頭にとまった。

【そっか~なら今日は一緒に寝ようね】

ミヅキはシンクを撫でて約束した。

【それよりなんでこんなに早く起きたんだ?まだみんな寝てるぞ…】

【ちょうど隙間の陽の光が当たって起きちゃった、ちょうどいいから朝ごはんでも作ろうかなって…】

まだ誰も起きていない早朝から動き出していると…

「ミヅキ…おはよう…」

ピースも起き出してきた。

「ピース、まだ早いから寝てていいんだよ?」

「でも、ミヅキは起きてるよね」

朝から爽やかに笑うピースにミヅキも思わず笑顔を返した。

「それに、僕もミヅキみたいに料理作ってみたいな…」

ピースがミヅキを見ると

「いいよ~じゃあピースでも作れるご飯にしようかな…ピースの国は何をよく食べるの?」

「僕の国?よく食べるものは…いもとか果物が多いかな…」

「いもか…じゃあ、いももちとかどうかな…」

「いももち?」

「まずはじゃがいもね、後はチーズはあるかな?」

ピースが頷くとミヅキが収納からじゃがいもとチーズを取り出す。

「昨日も思ったけど…ミヅキの収納魔法って凄いね、結構沢山入るよね?」

ピースが驚いていると

「ピースは…もう知ってるし内緒にしてくれるからいっか…私の収納結構広いんだよ~」

ミヅキが自慢するように言うと

「あんまり他では見せちゃダメだよ…みんなが心配するからね」

ピースが窘めるように言うと…

「あっ…はい…気をつけます…」

ミヅキがこっそりと食材を取り出した。

「じゃあピースじゃがいもの皮むきは出来る?」

「やった事ない…」

ブンブンと首を振ると…ミヅキがお手本でナイフを使い一個剥いてみる。

「ナイフが無理なら魔法は使える?」

「うん、少しならあんまり得意じゃないけど…」

「何魔法?」

「火と水」

「風は?」

「風魔法はあんまり得意じゃない…」

「そっか…じゃあ頑張ってじゃがいもの皮剥いてて…助っ人連れてくるから」

ミヅキはそう言うと

【シルバとシンク、ピース見ててくれる?指を切りそうになったら止めてあげてね】

【わかった…がもう既に切りそうだぞ?】

プルプルと震えながら分厚くじゃがいもの皮をむいている…

【一応手に防御魔法かけとくよ、それなら刃物を弾くだろうし】

シンクが答えると

【よろしくね】

ミヅキは松葉杖をつきながら屋敷の中へと入っていった…

しばらくしてミヅキが戻ってくると、後ろからエヴァさんがついてきた

「おはよう、ピース」

エヴァさんが笑顔でピースに挨拶をすると…

カタン…

ナイフを落として呆然とエヴァさんを見つめる。

「危ないよ!ピース!」

ミヅキが慌ててナイフを拾うと

「あっ!ごめん…びっくりして…ってミヅキなんでエヴァさんを?」

ピースがコソコソとミヅキに話しかけると

「だって…ピース、エヴァさんと話がしたいって言ったよね?お願いって…いい機会かと思って…私は途中どこか行ってあげるよ~」

ミヅキがニヤニヤと笑うと…

「うー…急すぎだよ~」

ピースが頭を抱えると

「どうした?まだ熱があるのか?」

エヴァさんが赤くなるピースのおでこを触ると

「だ、大丈夫です!」

「そうか?まぁ熱は無いみたいだな…二人で料理をしていたんだって?偉いな」

エヴァがピースが剥いたじゃがいもを見ると…

「しかし…もう少し修行が必要そうだな」

くすくすと笑いだした

ピースが恥ずかしそうにすると

「そうなの、ピース料理した事ないんだって…だからエヴァさん教えてあげてくれる?」

ミヅキがじゃがいもを渡すと

「初めてなのか?それでそれだけ出来れば凄いぞ」

よしよしと頭を撫でるとピースは複雑な思いで困ったように笑った…

エヴァさんとピースにじゃがいもの皮をむいてもらっている間にミヅキは鍋に水を入れて茹でる準備をする。

「ミヅキ!見て!エヴァさんに教えてもらってこんなに上手に剥けたよ!」

ピースが嬉しそうに綺麗に剥けたじゃがいもを見せる!

「おお!ピースなかなかやるね!王子をやめたら料理人になれば?」

「それもいいかも!」

ピースが可笑しそうに笑い返した!

じゃがいもを茹でている間に他の調味料を用意していると

「これは片栗粉でこれがマヨネーズ、あとは塩とコショウとチーズね」

「カタクリコとマヨネーズ?」

「片栗粉はじゃがいものデンプン…水に晒すと白くなるでしょ?あれを凝縮して粉状にすればできるから頑張って作ってね、出来なきゃ小麦粉でも大丈夫だけどもちもちの食感は無くなるかも…」

ふんふんと真剣に聞いているピースに

「マヨネーズは卵と油とお酢と塩で出来るよ、なるべく綺麗な油を使ってね、お酢はあげるから次からはムサシさんの里で買ってね」

「ムサシ…さん…?」

「あっ…えーとあの犬の顔の人!」

「あー!了解!お酒も作ってる人だね!」

ピースが夜に見た大人達のやり取りを思い出す。

「そうそう!里はサウス国寄りだからちゃんと交渉すれば平気だと思うよ」

「わかった、ありがとう後で聞いて見るよ!」

「イモを茹でたら熱いうちに潰してさっき用意した調味料を入れてよく混ぜます!熱いから気をつけてね」

ミヅキは魔法で混ぜてしまうと

「風魔法があると切ったり混ぜたり出来るから便利だよ」

「そっか…頑張って勉強するよ!」

イモを混ぜながら程よく冷ますと…

「これを一口サイズの平べったい形に成形して、フライパンで焼けば完成だよ」

ミヅキがポンポンとフライパンに乗せて焼いていくと

「ピース片面焼けたらひっくり返してね」

フライ返しを渡すと

「え?ど、どうやるの?」

ピースが戸惑っていると

「こうやるんだ…」

エヴァさんが後ろからピースの手を支えて教えてくれると…

「あっ…じゃあここは二人に任せるね~エヴァさんよろしく~」

ミヅキがニコニコ笑うとシルバ達と離れて行った…

「ちょ、ミ、ミヅキ!」

ピースが慌ててミヅキの方を振り返ると

「ピースほら前見て」

エヴァさんが優しく前を向かせる。

「は、はい…」

ピースはカチコチに固まりながらいももちをひっくり返していった。
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