文字の大きさ
大
中
小
204 / 639
10章
364.告白
いももちを焼きひっくり返して皿に並べる、何度も繰り返しているとようやく慣れて一人で焼けるようになった…
「ピースは器用だね、上手いもんだ」
エヴァさんが感心したように安心して見ていると
「それにしてもミヅキはどこに行ったんだ?全然返ってこないな」
キョロキョロと周りを見る、ピースも一緒に確認するが今は近くにエヴァさんしか居なかった…するとピースは決心したように
「エ、エヴァさん…お話が…」
勇気を出してエヴァに向き合うと
「なんだい?」
エヴァがピースに合わせて屈んでくれる…その仕草にピースは年の差を感じて少し恥ずかしくなってしまった…しかしエヴァの優しい雰囲気に押されて目を見つめると…
「この度はサウス国が…エヴァさんにひどい仕打ちをして…本当にすみませんでした」
ピースが頭を下げた。
「そしてありがとうございます…僕の病気を治してくれて…」
いきなりのピースの謝罪に驚くが
「あ、ああ…まぁ私もサウス国の者だ国の為に働くのはしょうがない事さ…ただ今回は事を急ぎ過ぎたね…ってピースに言ってもしょうがないがね、後は大人達に任せておけばいいよピースからの謝罪はしっかりと受け取ったよ」
エヴァさんが笑って答えると
「そ、それで…エヴァさんさえ良ければ…このままサウス国にいてくれませか?僕がちゃんとエヴァさんの居場所を作るから…」
思いもよらない言葉にエヴァがさらに驚いてピースを見ると、恥ずかしそうに目を逸らされた…
エヴァはその仕草に…
「えっ?…ピースは今いくつだい?」
エヴァが歳を聞くと
「僕は今年で13になります!」
歳は関係ないとばかりに答えると
「ピース…君は私をいくつだと思ってるんだい?」
エヴァが困ったように聞くと
「えっ…エヴァさん?綺麗だし…20歳くらいですか?」
「はは、ありがとう…私はね、エルフなんだよ。エルフは長命な種族なんだ、こう見えてももう280年くらい生きてるかな?」
「2、280…」
ピースは驚くが
「か、関係ありません!エヴァさんが何歳だって!」
ピースが怯むことなく答えると
「そうか…なら私も真剣に答えようね…ピースの気持ちは嬉しいよ…こんな私を好いてくれてありがとう…だが私にはもう好きな人がいるんだ、だから君の気持ちには答えられない…」
エヴァさんがハッキリと答えると
「そ、それって…」
ピースが屋敷を見ると
「ああ…あの中にはいないよ、今は遠いところに行ってるんだ…」
寂しそうに笑うと
「僕なら…エヴァさんにそんな顔させないよ!ずっとそばにいる!」
ピースの真剣な顔に思わず顔がほこんだ
「いい子だね…いや、いい男かな?あの人に聞かせてやりたいよ」
そう言って笑うエヴァの顔にはピースではなく違う人を映している様だった…
「そんなにいい人なんだ…」
ピースが肩を落とすと
「私には唯一無二の存在かな?」
エヴァさんの顔が微かに赤く染まると…
「その人の変わりにはなれないけど…僕はここでエヴァさんにふさわしい男になってみせます!…自分に自信がついたら…また会いに行ってもいいですか?」
ピースがエヴァの顔を伺うように見ると
「何度来ても答えは同じだよ?」
困ったようにしていると
「それでも…振り向いてくれるまで頑張ります!」
「そうか…じゃあまずは今の国の問題を解決することからかな」
そう言って笑うと
「じゃあピースにはお礼にこれをあげるよ、後は自分達の力でどうにかしてみな」
そう言って王都熱の薬を数本渡す。
「これは…」
「早く仕舞いな…私らが帰ったらクラークさんに渡せばわかるだろ」
「いいんですか?」
「彼らは強引だったが…決して悪い人じゃなかったよ、もう会うことは無いだろうからね餞別だと言っといてくれ」
「何から何まで…ありがとうございます…」
「ここからはお前達次第だ」
ピースはコクンと頷くと
「きっと会いに行きますからね!このお礼もしないと!」
ピースは大事そうに薬をしまった…。
しばらくするとミヅキがシルバに乗って戻ってきた…手には何処で拾ってきたのか草を大量に持っている。
「ミヅキ!どこに行ってたんだ?心配しただろ?」
エヴァさんが手を腰にあてて少し怒って言うと
「ごめんなさい、シルバとちょっとお散歩に…そしたらこれを見つけて!」
ミヅキが草を興奮した様子で見せると…
「なんだ?どこにでもありそうな雑草だが?」
エヴァが言うと
「そうだね、サウス国ならどこにでも生えてる草だよ…」
ピースが答える。
「どこにでも!?…じゃあ食べ放題だね!」
ミヅキが驚いて喜んでいると
「「えっ…」」
今度は二人がミヅキを見て驚いた
「それ…食べるの?味もない草だよ?」
ピースが怪訝な顔をすると
「勿体ない!美味しいのに…信じらんないよ…」
ミヅキが愕然とピース達を見ると
「待ってて!すっごく簡単作れるから」
ミヅキはフライパンに洗った草を切って炒めると卵を流し入れるとしお、コショウをパラパラっと振ると…
「はい!出来上がり!ニラ玉です!」
「えっ終わり?」
「そうだよ、他にも色々と出来るよ!小麦粉と薄く焼いたり、鍋に入れたり、おひたしでも美味しいし…」
ミヅキがニラ料理法を話していると…
「おー…なんか美味そうな匂いがするなぁ…飯か?」
ベイカー達が眠そうな目を擦り屋敷からでてきた…
「みんなおはよう!ご飯用意出来てるよ、じゃあ料理運んじゃおうか?」
「そうだね、ミヅキ後でそのニラを使った料理も教えてくれる?」
「うん、いいよ」
ミヅキはピースに笑いかけると
「ところで…ピースどうだった?ちゃんと二人きりにしたよ」
ミヅキがコソッと聞くと
「うん…ありがとう!ちゃんと言えたし目標も出来た!僕は諦めないよ」
「そっか…まぁ頑張れ…とだけ言っとく…」
ミヅキが複雑な顔をすると
「ミヅキは知ってるの?エヴァさんの相手の人…」
ピースが聞くと
「エヴァさん話したんだ!?」
「うん…好きな人がいるから僕の気持ちには答えられないって…子供として扱わないでくれて…嬉しかったよ」
「そっか…エヴァさんの相手ね…私も知ってる人だから…ごめんどっちの味方にもなれないな…それに決めるのはエヴァさんだしね」
「そうだね…まぁ負けないけどね!これからもっと大きくなっていい男になるって約束したからね」
「うん、ピースならなれるよ」
ミヅキは優しくピースに笑いかけた。
「ピースは器用だね、上手いもんだ」
エヴァさんが感心したように安心して見ていると
「それにしてもミヅキはどこに行ったんだ?全然返ってこないな」
キョロキョロと周りを見る、ピースも一緒に確認するが今は近くにエヴァさんしか居なかった…するとピースは決心したように
「エ、エヴァさん…お話が…」
勇気を出してエヴァに向き合うと
「なんだい?」
エヴァがピースに合わせて屈んでくれる…その仕草にピースは年の差を感じて少し恥ずかしくなってしまった…しかしエヴァの優しい雰囲気に押されて目を見つめると…
「この度はサウス国が…エヴァさんにひどい仕打ちをして…本当にすみませんでした」
ピースが頭を下げた。
「そしてありがとうございます…僕の病気を治してくれて…」
いきなりのピースの謝罪に驚くが
「あ、ああ…まぁ私もサウス国の者だ国の為に働くのはしょうがない事さ…ただ今回は事を急ぎ過ぎたね…ってピースに言ってもしょうがないがね、後は大人達に任せておけばいいよピースからの謝罪はしっかりと受け取ったよ」
エヴァさんが笑って答えると
「そ、それで…エヴァさんさえ良ければ…このままサウス国にいてくれませか?僕がちゃんとエヴァさんの居場所を作るから…」
思いもよらない言葉にエヴァがさらに驚いてピースを見ると、恥ずかしそうに目を逸らされた…
エヴァはその仕草に…
「えっ?…ピースは今いくつだい?」
エヴァが歳を聞くと
「僕は今年で13になります!」
歳は関係ないとばかりに答えると
「ピース…君は私をいくつだと思ってるんだい?」
エヴァが困ったように聞くと
「えっ…エヴァさん?綺麗だし…20歳くらいですか?」
「はは、ありがとう…私はね、エルフなんだよ。エルフは長命な種族なんだ、こう見えてももう280年くらい生きてるかな?」
「2、280…」
ピースは驚くが
「か、関係ありません!エヴァさんが何歳だって!」
ピースが怯むことなく答えると
「そうか…なら私も真剣に答えようね…ピースの気持ちは嬉しいよ…こんな私を好いてくれてありがとう…だが私にはもう好きな人がいるんだ、だから君の気持ちには答えられない…」
エヴァさんがハッキリと答えると
「そ、それって…」
ピースが屋敷を見ると
「ああ…あの中にはいないよ、今は遠いところに行ってるんだ…」
寂しそうに笑うと
「僕なら…エヴァさんにそんな顔させないよ!ずっとそばにいる!」
ピースの真剣な顔に思わず顔がほこんだ
「いい子だね…いや、いい男かな?あの人に聞かせてやりたいよ」
そう言って笑うエヴァの顔にはピースではなく違う人を映している様だった…
「そんなにいい人なんだ…」
ピースが肩を落とすと
「私には唯一無二の存在かな?」
エヴァさんの顔が微かに赤く染まると…
「その人の変わりにはなれないけど…僕はここでエヴァさんにふさわしい男になってみせます!…自分に自信がついたら…また会いに行ってもいいですか?」
ピースがエヴァの顔を伺うように見ると
「何度来ても答えは同じだよ?」
困ったようにしていると
「それでも…振り向いてくれるまで頑張ります!」
「そうか…じゃあまずは今の国の問題を解決することからかな」
そう言って笑うと
「じゃあピースにはお礼にこれをあげるよ、後は自分達の力でどうにかしてみな」
そう言って王都熱の薬を数本渡す。
「これは…」
「早く仕舞いな…私らが帰ったらクラークさんに渡せばわかるだろ」
「いいんですか?」
「彼らは強引だったが…決して悪い人じゃなかったよ、もう会うことは無いだろうからね餞別だと言っといてくれ」
「何から何まで…ありがとうございます…」
「ここからはお前達次第だ」
ピースはコクンと頷くと
「きっと会いに行きますからね!このお礼もしないと!」
ピースは大事そうに薬をしまった…。
しばらくするとミヅキがシルバに乗って戻ってきた…手には何処で拾ってきたのか草を大量に持っている。
「ミヅキ!どこに行ってたんだ?心配しただろ?」
エヴァさんが手を腰にあてて少し怒って言うと
「ごめんなさい、シルバとちょっとお散歩に…そしたらこれを見つけて!」
ミヅキが草を興奮した様子で見せると…
「なんだ?どこにでもありそうな雑草だが?」
エヴァが言うと
「そうだね、サウス国ならどこにでも生えてる草だよ…」
ピースが答える。
「どこにでも!?…じゃあ食べ放題だね!」
ミヅキが驚いて喜んでいると
「「えっ…」」
今度は二人がミヅキを見て驚いた
「それ…食べるの?味もない草だよ?」
ピースが怪訝な顔をすると
「勿体ない!美味しいのに…信じらんないよ…」
ミヅキが愕然とピース達を見ると
「待ってて!すっごく簡単作れるから」
ミヅキはフライパンに洗った草を切って炒めると卵を流し入れるとしお、コショウをパラパラっと振ると…
「はい!出来上がり!ニラ玉です!」
「えっ終わり?」
「そうだよ、他にも色々と出来るよ!小麦粉と薄く焼いたり、鍋に入れたり、おひたしでも美味しいし…」
ミヅキがニラ料理法を話していると…
「おー…なんか美味そうな匂いがするなぁ…飯か?」
ベイカー達が眠そうな目を擦り屋敷からでてきた…
「みんなおはよう!ご飯用意出来てるよ、じゃあ料理運んじゃおうか?」
「そうだね、ミヅキ後でそのニラを使った料理も教えてくれる?」
「うん、いいよ」
ミヅキはピースに笑いかけると
「ところで…ピースどうだった?ちゃんと二人きりにしたよ」
ミヅキがコソッと聞くと
「うん…ありがとう!ちゃんと言えたし目標も出来た!僕は諦めないよ」
「そっか…まぁ頑張れ…とだけ言っとく…」
ミヅキが複雑な顔をすると
「ミヅキは知ってるの?エヴァさんの相手の人…」
ピースが聞くと
「エヴァさん話したんだ!?」
「うん…好きな人がいるから僕の気持ちには答えられないって…子供として扱わないでくれて…嬉しかったよ」
「そっか…エヴァさんの相手ね…私も知ってる人だから…ごめんどっちの味方にもなれないな…それに決めるのはエヴァさんだしね」
「そうだね…まぁ負けないけどね!これからもっと大きくなっていい男になるって約束したからね」
「うん、ピースならなれるよ」
ミヅキは優しくピースに笑いかけた。
感想 6,830
あなたにおすすめの小説
過保護すぎる家族に囲まれて育ったら、外の世界が危険すぎました 〜冷酷公爵の父と最強兄たちに溺愛される日々〜
由香過保護な父と兄たちに囲まれて育った少女。
初めての外は危険だらけ——のはずが、全部“秒で解決”。
溺愛×コメディ×ほんのり成長の、ほっこり家族物語。
一夜の過ちで懐妊したら、幼なじみの冷酷皇帝に溺愛されました
由香没落貴族の娘・柳月鈴は、宮廷で医官見習いとして働いていた。
ある夜、皇帝即位の宴で酒に酔い、幼なじみだった皇帝・李景珩と再会する。
遠い存在になったはずの彼。
けれど、その夜をきっかけに月鈴の運命は大きく動き出す。
冷酷と恐れられる皇帝が、なぜか彼女だけには甘すぎて――。
私の作るおにぎりが、騎士団の士気を異常に上げています(犯人は副団長)
星乃和花おにぎりを配っただけで、騎士団の士気が異常値になりました。
団長は警戒、監察部は呪術検査、国まで動きかけるのに――副団長だけが平然と断言。
副団長「彼女のご飯は軍事物資です」
私「えっ重い」
胃袋で落ちた策略家副団長の“最適化溺愛”に巻き込まれ、気づけば専属補給係(=婚約)寸前!?
ほのぼの爆笑&甘々の騎士団ラブコメです。
(完結済ー本編16話+後日談6話)
【完結】悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
本編完結済です。
もっちもっち感謝祭で、リクエストいただいたお話を更新しています。
皆さまの応援のおかげで『もふもふ獣人に転生したら、最愛の推しに溺愛されています』書籍化、心から、ありがとうございます!
皆の動画をつくりました!
プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら、お話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです!
表紙や動画にAIを使っていますが、小説にはAIを使っておりません
異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?
すずなり。ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。
一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。
「俺とデートしない?」
「僕と一緒にいようよ。」
「俺だけがお前を守れる。」
(なんでそんなことを私にばっかり言うの!?)
そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。
「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」
「・・・・へ!?」
『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!?
※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。
※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。
ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。
異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?
来栖とむブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。
そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった!
亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。
「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」
「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」
おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。
現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。
お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、
美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!
一妻多夫の獣人世界でマッチングアプリします♡
具なっしー前世の記憶を持つソフィアは、綿菓子のような虹色の髪を持つオコジョ獣人の令嬢。
この世界では男女比が極端に偏っており、女性が複数の夫を持つ「一妻多夫制」が当たり前。でも、前世日本人だったソフィアには、一人の人を愛する感覚しかなくて……。
そんな私に、20人の父様たちは「施設(強制繁殖システム)送り」を避けるため、マッチングアプリを始めさせた。
最初は戸惑いながらも、出会った男性たちはみんな魅力的で、優しくて、一途で――。
■ 大人の余裕とちょっと意地悪な研究者
■ 不器用だけど一途な騎士
■ ぶっきらぼうだけど優しい元義賊
■ 完璧主義だけど私にだけ甘えん坊な商人
■ 超ピュアなジムインストラクター
■ コミュ力高めで超甘々なパティシエ
■ 私に一生懸命な天才年下魔法学者
気づけば7人全員と婚約していた!?
「私達はきっと良い家族になれます!」
これは、一人の少女と七人(…)の婚約者たちが、愛と絆を育んでいく、ちょっと甘くて笑える逆ハーレム・ラブコメディ。
という異世界×獣人×一妻多夫×マッチングアプリの、設定盛りだくさんな話。超ご都合主義なので苦手な人は注意!
※表紙はAIです
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。