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10章
365.ご主人様
「そう言えばムーが居ないね?」
ミヅキが周りを見回すが姿が見えない
【また影に入ってるんじゃ無いのか?】
シルバが気にする事なく言うと
【ムー】
ミヅキが影に向かって呼んで見る…が反応がない。可笑しいなと思いもう一度呼んでみると、少ししてぴょこんと影から姿を現した!
【ムー!よかった、昨日の夜から見えなかったから心配したよ?】
ミヅキはムーを抱きあげギュッと抱きしめると…ムーがピタッと固まってしまった…。
【ん?どうしたの?】
会った頃の様な反応にミヅキがおかしいな…と感じていると…
「朝から失礼します!ギルバート様!」
王宮で待機していたセシルさんが慌てた様子で屋敷に飛び込んできた!
「どうした?」
ギルバートがのんびりと朝食を食べながらセシルを迎えると…アラン隊長も両手に食べ物を抱えて姿を見せた。
「アラン…隊長…いいですね朝から…のんびりとしていて!こっちは寂しく留守番なんですよ!この大変な時に早く戻ってきて下さいよ!」
セシルさんがアラン隊長に噛み付く!
「まぁまぁ、それより何かあったのか?」
ギルバートが宥めるようにセシルに聞くと
「失礼致しました!先程王宮で何かあった模様でレミオロン王が至急ギルバート様にお会いしたいと…」
セシルが姿勢を正してギルバート王に伝えると
「そうか…ならもう飯も食べたしこのまま行こう…ミヅキはどうする?」
ギルバートがセバスとベイカーを見ると
「行かせません」
ハッキリと答えた。
「えっ?行かなくていいの?」
ミヅキが驚いていると
「ええ…変わりに証言出来る子がいますからね」
セバスがコハクを見ると
「ぼく、できる!あいつらしたことしってる!」
グルルと牙を見せて唸っていると
「なっ!ムー」
コハクがムーを見つめた、ムーはプルっと震えるとミヅキの影にまた飛び込んでしまった…
【ムー?なんか様子がおかしい…】
ミヅキが心配そうに自分の影を見つめていた…。
少し遡り、ミヅキ達が二度目の風呂に入ろうとしている頃…
ムーはひとり王宮の門番の影に潜んでいた…。
影から影に移って地下牢まで行くと…レミオロンやクラウス達の声が聞こえてきた…。
「いい加減に全てはいたらどうだ?なんの目的でこんな事をしたんだ…」
椅子に裸で座らされ体と足を拘束されているジャンが下を向きながらボソッと何か答えると…
「あの娘のせいだ…あいつが…あいつが…」
「先程からこれしか言わなくなりました…尋問を続けますか?」
兵士がクラウス隊長を見ると
「続けろ、決して眠らせるな…」
クラウス隊長は、はぁ…とため息をつくと
「どうしましょうか…明日には何かしら報告をしないといけないのに」
「わからん…追い詰めれば追い詰めるほどあの少女への執着が増すばかりだ…」
「後は…あの少女に詳しく聞くしか無さそうだな…」
「しかし…彼らがそれを許すとは思えませんよ」
「そうだな…だが向こうでも事情を聞いておくと言っていた…あの少女の証言次第だな…それまでこいつらが持てばいいが…」
ブツブツと何か言い続けているジャンを二人は見つめていた…
しばらくしてレミオロン達が牢屋から出ていくと兵士達が牢屋の前に立ち決して逃がさないように見張りをしていると…ムーがジャンの影から牢屋の中へと入り姿を出した。
ジャンがふと目の前のそれに気がついた…
「お…まえ…あの時の…」
掠れた小さい声でジャンがムーに話しかけると
ムーがブルブルと震えだした…
『ん?やっと入れたのか?』
懐かしい声が聞こえるとムーの影を通って黒髪の子供が影から姿を現した…
「お、おまえ~おまえは~」
ジャンが拘束されている足枷をガンガン鳴らして子供を捕まえようと前に出ると
「おお、怖!お前がアイツに執着してる奴か?」
黒髪の子供が舐めまわすように上から下までジャンを見つめると
「悪くないね、いい素材になりそうだ…」
ニヤッと笑う。
「お前のせいで~何もかも駄目になった!どうしてくれるんだー!」
ジャンが黒髪の子供に怒鳴ると
「おい!誰かー!ここにいるぞー早く捕まえろ!」
ジャンが大声で騒ぎ出すが外からはピクリとも反応が無い
「な、何をしたんだ!」
ジャンが子供を睨むと
「別に~ちょっと空間を閉じ込めただけだよ、ここの声は外には漏れないから安心して騒ぐといいよ」
子供が無邪気に笑うと、ムーが心配するように子供の足に擦り寄った…
『何する…気持ち悪い、触るな!』
子供はムーを思いっきり壁に蹴りつけた…ムーはズルズルと自分の身体を引きずって子供の側へとまた寄る…
『相変わらず何考えてるのかわからないやつ…ちょっとは使えるかと思ったが…もういい…姿を見せるな』
ムーを睨みつけると…ムーは悲しそうにプルプルと震えて影へと消えて行った。
「全く…興が削がれた…」
子供がジャンに向き直ると
「お前…そんなやつだったのか?」
子供をじっと見つめるがやはりあの子供の様だった…
「誰かと勘違いしてそうだけど…僕はあんなに気持ち悪い性格してないけどねぇ~誰にでも尻尾振って…最悪だね」
ボソッと呟くと心底気持ち悪いと顔を顰めた…
「ところで…おじさん…この薬が欲しいんだろ?」
子供が話を変えてポケットから瓶を取り出すと
「よ、よこせ!」
ガッと前に手を出そうとするが動かせない
「慌てない、慌てない。ちゃんとあげるから落ち着いてよ、おじさんはこれをどうしたいの?」
「子、子供に俺の子に飲ませて治してやりたいんだ…だからお願いだそれをくれよ…」
「いいよ」
子供があっさりと言うと
「じゃあ今からこれを届けに行こうか?」
子供の言葉にジャンが思わず聞き返す。
「ほ、本当か?」
「うん!僕、嘘は(あんまり)つかないよ」
ニッコリと優しい顔で微笑んだ…。
子供はスライムを呼び出すと
『こいつの足枷と縄を外せ』
ムーは一瞬ビクッと身体を強ばらせて固まっていると
『僕の言うことが聞こえないの?』
子供の無邪気な顔が消え…冷たい目でムーを見ると、ムーは急いでジャンの縄を溶かした…足枷は水刃で切るとジャンの足に傷がついてしまった…
『何やってんだ…グズが…』
ムーを睨みつけると
「おじさんごめんね~僕の従魔ポンコツでおじさんの足が傷ついちゃった」
子供が軽く謝ると
「大丈夫だ…たいしたことない、それよりも早く!」
一本しかない腕を伸ばすと
「はいはい…じゃあ特別に家族の元に連れてってあげるよ…」
子供が面白そうに笑うと
「ほ、本当か?ありがとう…」
ジャンは涙を流して頭を下げた…
その様子をムーは複雑な気持ちで見つめていた…。
ミヅキが周りを見回すが姿が見えない
【また影に入ってるんじゃ無いのか?】
シルバが気にする事なく言うと
【ムー】
ミヅキが影に向かって呼んで見る…が反応がない。可笑しいなと思いもう一度呼んでみると、少ししてぴょこんと影から姿を現した!
【ムー!よかった、昨日の夜から見えなかったから心配したよ?】
ミヅキはムーを抱きあげギュッと抱きしめると…ムーがピタッと固まってしまった…。
【ん?どうしたの?】
会った頃の様な反応にミヅキがおかしいな…と感じていると…
「朝から失礼します!ギルバート様!」
王宮で待機していたセシルさんが慌てた様子で屋敷に飛び込んできた!
「どうした?」
ギルバートがのんびりと朝食を食べながらセシルを迎えると…アラン隊長も両手に食べ物を抱えて姿を見せた。
「アラン…隊長…いいですね朝から…のんびりとしていて!こっちは寂しく留守番なんですよ!この大変な時に早く戻ってきて下さいよ!」
セシルさんがアラン隊長に噛み付く!
「まぁまぁ、それより何かあったのか?」
ギルバートが宥めるようにセシルに聞くと
「失礼致しました!先程王宮で何かあった模様でレミオロン王が至急ギルバート様にお会いしたいと…」
セシルが姿勢を正してギルバート王に伝えると
「そうか…ならもう飯も食べたしこのまま行こう…ミヅキはどうする?」
ギルバートがセバスとベイカーを見ると
「行かせません」
ハッキリと答えた。
「えっ?行かなくていいの?」
ミヅキが驚いていると
「ええ…変わりに証言出来る子がいますからね」
セバスがコハクを見ると
「ぼく、できる!あいつらしたことしってる!」
グルルと牙を見せて唸っていると
「なっ!ムー」
コハクがムーを見つめた、ムーはプルっと震えるとミヅキの影にまた飛び込んでしまった…
【ムー?なんか様子がおかしい…】
ミヅキが心配そうに自分の影を見つめていた…。
少し遡り、ミヅキ達が二度目の風呂に入ろうとしている頃…
ムーはひとり王宮の門番の影に潜んでいた…。
影から影に移って地下牢まで行くと…レミオロンやクラウス達の声が聞こえてきた…。
「いい加減に全てはいたらどうだ?なんの目的でこんな事をしたんだ…」
椅子に裸で座らされ体と足を拘束されているジャンが下を向きながらボソッと何か答えると…
「あの娘のせいだ…あいつが…あいつが…」
「先程からこれしか言わなくなりました…尋問を続けますか?」
兵士がクラウス隊長を見ると
「続けろ、決して眠らせるな…」
クラウス隊長は、はぁ…とため息をつくと
「どうしましょうか…明日には何かしら報告をしないといけないのに」
「わからん…追い詰めれば追い詰めるほどあの少女への執着が増すばかりだ…」
「後は…あの少女に詳しく聞くしか無さそうだな…」
「しかし…彼らがそれを許すとは思えませんよ」
「そうだな…だが向こうでも事情を聞いておくと言っていた…あの少女の証言次第だな…それまでこいつらが持てばいいが…」
ブツブツと何か言い続けているジャンを二人は見つめていた…
しばらくしてレミオロン達が牢屋から出ていくと兵士達が牢屋の前に立ち決して逃がさないように見張りをしていると…ムーがジャンの影から牢屋の中へと入り姿を出した。
ジャンがふと目の前のそれに気がついた…
「お…まえ…あの時の…」
掠れた小さい声でジャンがムーに話しかけると
ムーがブルブルと震えだした…
『ん?やっと入れたのか?』
懐かしい声が聞こえるとムーの影を通って黒髪の子供が影から姿を現した…
「お、おまえ~おまえは~」
ジャンが拘束されている足枷をガンガン鳴らして子供を捕まえようと前に出ると
「おお、怖!お前がアイツに執着してる奴か?」
黒髪の子供が舐めまわすように上から下までジャンを見つめると
「悪くないね、いい素材になりそうだ…」
ニヤッと笑う。
「お前のせいで~何もかも駄目になった!どうしてくれるんだー!」
ジャンが黒髪の子供に怒鳴ると
「おい!誰かー!ここにいるぞー早く捕まえろ!」
ジャンが大声で騒ぎ出すが外からはピクリとも反応が無い
「な、何をしたんだ!」
ジャンが子供を睨むと
「別に~ちょっと空間を閉じ込めただけだよ、ここの声は外には漏れないから安心して騒ぐといいよ」
子供が無邪気に笑うと、ムーが心配するように子供の足に擦り寄った…
『何する…気持ち悪い、触るな!』
子供はムーを思いっきり壁に蹴りつけた…ムーはズルズルと自分の身体を引きずって子供の側へとまた寄る…
『相変わらず何考えてるのかわからないやつ…ちょっとは使えるかと思ったが…もういい…姿を見せるな』
ムーを睨みつけると…ムーは悲しそうにプルプルと震えて影へと消えて行った。
「全く…興が削がれた…」
子供がジャンに向き直ると
「お前…そんなやつだったのか?」
子供をじっと見つめるがやはりあの子供の様だった…
「誰かと勘違いしてそうだけど…僕はあんなに気持ち悪い性格してないけどねぇ~誰にでも尻尾振って…最悪だね」
ボソッと呟くと心底気持ち悪いと顔を顰めた…
「ところで…おじさん…この薬が欲しいんだろ?」
子供が話を変えてポケットから瓶を取り出すと
「よ、よこせ!」
ガッと前に手を出そうとするが動かせない
「慌てない、慌てない。ちゃんとあげるから落ち着いてよ、おじさんはこれをどうしたいの?」
「子、子供に俺の子に飲ませて治してやりたいんだ…だからお願いだそれをくれよ…」
「いいよ」
子供があっさりと言うと
「じゃあ今からこれを届けに行こうか?」
子供の言葉にジャンが思わず聞き返す。
「ほ、本当か?」
「うん!僕、嘘は(あんまり)つかないよ」
ニッコリと優しい顔で微笑んだ…。
子供はスライムを呼び出すと
『こいつの足枷と縄を外せ』
ムーは一瞬ビクッと身体を強ばらせて固まっていると
『僕の言うことが聞こえないの?』
子供の無邪気な顔が消え…冷たい目でムーを見ると、ムーは急いでジャンの縄を溶かした…足枷は水刃で切るとジャンの足に傷がついてしまった…
『何やってんだ…グズが…』
ムーを睨みつけると
「おじさんごめんね~僕の従魔ポンコツでおじさんの足が傷ついちゃった」
子供が軽く謝ると
「大丈夫だ…たいしたことない、それよりも早く!」
一本しかない腕を伸ばすと
「はいはい…じゃあ特別に家族の元に連れてってあげるよ…」
子供が面白そうに笑うと
「ほ、本当か?ありがとう…」
ジャンは涙を流して頭を下げた…
その様子をムーは複雑な気持ちで見つめていた…。
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