ほっといて下さい 従魔とチートライフ楽しみたい!

三園 七詩

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10章

367.検証

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ギルバート達がセバス達とピースを連れて王宮に戻ると…兵士達が慌ただしく王宮を駆け回っていた。

「本当に何かあったみたいだな…」

ギルバートがいつもの緩んだ顔を引き締めると

「皆も注意するように…」

アラン隊長とミシェル隊長が兵に指示をだし警戒を強めていた。


「ギルバート様!ウエスト国の皆様!」

クラウス隊長が走ってギルバート達を迎えにきた…

「皆様こちらに、レミオロン陛下がお待ちです」

頭を下げて顔を上げるとピース王子がいることに気がついた!

「ピース様!」

クラウスがピース王子に思わず声をかけると

「ただいま…」

ピースがヒョイっと顔を覗かせ、クラウスに笑いかけた…その様子に

「ピース様…目が…」

「うん…皆さんに治して貰いました」

ピースがギルバート王達を見ると

「なんと感謝すればいいか…」

クラウス隊長は部下たちが見ている中、膝を付きギルバート王に向かって頭を地面に付けた。

「今はいい…それよりも何があったんだ、早く案内してくれ」

頭を下げているクラウスを止めるとギルバートは早くしろと促した…

「も、申し訳ございません…こちらに…ピース様は王妃様の元へ…」

クラウスがピース王子を王妃様の元に向かわせようと部下に指示を出すが

「いや…僕も行くよ、それにまだウエスト国の皆さんといます。彼らが無事に国を出るまでは僕は皆さんの人質となりますから」

ピースがクラウスの指示を撤回させた。

「まぁ…確かにピース王子を返したらそのまま裏切られるかもしれないしなぁ~」

ギルバートがニヤニヤ笑うと

「ピース王子はしばらくこちらで面倒を見ておこう」

意地悪げな顔で笑っていると

「ピース王子…」

クラウスが心配そうにピースを見つめていた。

「心配ないよ、それよりも早く行こうか?」

「はい…」

クラウスは早足でレミオロンの元へと向かった。


部屋にたどりつき扉を開くと…

「ギルバート様とウエスト国の皆様をお連れしました!」

クラウスが部屋の中に声をかけると部屋にはレミオロンが顔を顰めて待っていた…ギルバート達を見ると…ホッとしたように…

「ギルバート様…何か変わったことなどはありませんでしか?」

「変わったこと?いや…別に、何かあったか?」

ギルバートがみんなを見るが…

「いえ…特に…あっ…夜中に害虫が忍び込んでいたので追い払ったくらいですかねぇ?」

アランが答えると…

「が、害虫?」

「あっ…いえこちらの話ですのでお構いなく…それよりも王宮で何かあったのですか?」

「そ、それが…」

ちらっとギルバート達を見ると…ピースがいることに気がついた!

「ピース!お前…」

「ああ…そうだピース王子は無事に病気は治療したよ、だがこの国にいる間は人質として預からせて貰う、いいな?」

「わ、わかりました…しかし…これからする話を子供に聞かせたくはないのですが…そちらの少女も同様に…」

ギルバートがピースとミヅキを見ると

「僕は大丈夫、この国で起きた事王子として聞かなきゃいけないと思うから」

ピースが平気だよと頷くと

「ミヅキ…いえ、この子も大丈夫です、お構いなく…」

ギルバートがミヅキの頭をポンと触った…

「そうですか…では話の途中でも駄目だと思ったら止めて下さい…」

「わかった」

レミオロンが皆を椅子に座るように促すと自分も席につくと

「実はそちらの少女を誘拐した罪人の一人ですが…昨日死にました…」

「「「はぁ?」」」

ギルバート達が信じられないと顔を顰めると

「どういう事だ?死刑にして殺したのか?」

「いえ…詳しい事はまだ分かっていませんが…尋問の途中に逃げ出したようで…自分の家族を殺して自分も死んだようです…」

「尋問の途中で逃がしたぁ~!一体何をしていたんだ!お前らの目は節穴か!」

ギルバートが怒鳴ると…

「すみません…返す言葉もありませんが…未だにどうやって逃げ出したのかわかっておりません…」

「どういう事だ?」

「罪人は椅子に縛り付け…脚も動かないように足枷を付けていました…窓のない部屋には抜け穴もなく扉は一つです…そこには兵士が目を離すことなく付いておりました…あそこから抜け出すなど…普通は出来ない事…だと思うのです」

「しかし…そこを抜け出して家族の元に向かったんだな?」

「はい…男には妻と病気の娘がおりました…」

「二人を殺して自分も死んだんだと?」

「そ、それが…」

レミオロンとクラウスが浮かない顔をして表情をくもらせた…

「現場が凄まじい状況でして…どう殺したのか…よければ見ていただけないかと…」

申し訳なさそうに言った…

「話だけでは埒が明きませんので行ってみましょうか」

セバスがギルバートを見ると、仕方なさそうにギルバートが頷いた…それを合図に全員が立ち上がると

「あっ…さすがに子供達は残った方が…」

クラウスが止めると

「そうだな…ではミシェル隊長、子供達を頼む」

「はっ!」

ミシェルが敬礼をすると

「僕、行けるよ?」

ミヅキがつんつんとセバスの袖を掴むと

「大丈夫です、いい子に待っていてください」

セバスが優しく笑うと

「わかった!」

ミヅキが元気よく頷いた。

子供達を残して皆で現場に移動すると…

「臭いがしますので…気をつけて下さい」

王宮から少し離れた小屋に案内された…

「罪人の家族達を拘束して小屋に待機させていました…ここの事は本人にはもちろん知っている者も限られていたのですが…どうしてこの場所がわかったのか…」

クラウスが説明しながら扉を開くと中からはおどろおどろしい気配がしていた。

異様な臭いが鼻につき、中に入ると…赤黒い液体が壁中に巻き散らかされ部屋の真ん中には灰が溜まっていた…

「これは…」

何処にも遺体など無いが…赤黒い液体が何を意味するか皆感じ取っていた…

「こちらの液体が罪人の妻の体液だと思われます…そしてこちらのベッドの上が娘のものかと…」

落ちていた服からそう判断したようだった…

「では、本人は?」

クラウスは、灰を指さすと…

「この灰が罪人のジャンだと思われます…中からジャンの物と思われるタグが出てきました…しかしなぜ灰になったのか…妻と娘をどう殺したのか…」

「確かに…異様ですね…」

セバスが顔を顰めて部屋をグルっと見て回る…

「ここに…もう一人居たということはありませか?」

部屋の隅を見つめてクラウスに聞くと…

「この現場に人が?」

「ここを見てください…血…というか、体液が飛び散っているなかここだけ綺麗です…何かいたと考えられませんか?」

クラウス達が近づいてよく見ると…確かに防壁を張ったようなあとが付いていた…

「これは…誰かが殺したか、その現場を見ていたと…いうことか?」

レミオロンが顎に手を当てて考え込むと

「ジャンのそばには兵士が何人もいた…その目を盗んでジャンを連れ出し殺したと?ちょっと考えにくいが…」

「それよりも罪人が何も話さず死んでいったことも困りますね…まぁ…どうせ死罪でしたでしょうが…もう一人いましたよね?そちらはどうなりましたか?」

セバスが聞くと

「ジャンが死んだ事を聞いて狼狽えたのか今は素直に話している…あいつの方はジャンに言われて動いていただけようだが、罪は罪だ…そちらの少女の話を聞いてから正式に罪状を決めて罰を与えますので…」

「そうして下さい…まぁ…これ程酷い罰にはならないと思いますけどね…」

セバス達は床に巻き散らかされ体液と混ざった灰を見つめていた…

ギルバート達は王宮に戻るとミヅキが退屈そうに足をブラブラとさせて待っていた…

みんなの足音が聞こえて来るとピクンと反応してみんなを見る!

「おかえり!」

ミヅキがセバスの方に近づくと

「ではこれから少し話を聞かせて貰いますが…大丈夫ですか?」

クラウスがミヅキとギルバート達を見ると

「我々も一緒で構わないな?」

ギルバートがレミオロンを見ると…頷き返す。

「最初どう誘拐されたか覚えているかな?」

クラウスが視線を下げて優しく聞くと

「ねてたらおとこきた!ふたり!ぼくはへんなくすりかがされてねちゃった…」

しゅんと悔しそうにすると…

「変な薬…だと?」

セバスが聞いてないぞ…とクラウスを睨みつけると

「こ、こちらでは少女は寝ていたのでそのまま連れ去り…一緒にいた従魔が離れないので薬を嗅がせて眠らせて連れ去ったと…」

「あっ!そう!そうだ!」

ミヅキが頷く。

「まぁ…概ねあっていそうですね…」

クラウス達はミヅキを見つめると…

(こんな子だったか…?)

不思議そうに少女を見つめていた…。
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