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11章
375.墓参り
次の朝…ムサシさんに案内されて昔の里の人達が眠っているお墓に案内されると…
「…じゃあ俺は戻るから…この場所も他所の連中はたどり着けないからゆっくりとしてくれ…」
「俺達も少し離れてる…だからミヅキはしっかりとエヴァさんのそばにいるんだぞ」
ベイカーがミヅキを見ると
「ありがとう…ベイカーさんちゃんと見えるところに居るようにするからね」
ミヅキはエヴァさんと手を繋ぐとゆっくりとお墓に向かって歩いて行った…
「ここだ…」
一番奥にあった古いお墓の前に立つと…
(これだけ他と違うお墓だ…)
他の隣の墓が正方形の墓石に対して、雄一郎の墓は大きな長方形の形になっていた…
墓石には〝雄一郎〟と漢字で掘られていた…
「これは…ユウイチロウのだね」
エヴァが墓石の字を見て笑うと
「エヴァさん読めるの!?」
ミヅキが驚いてエヴァを見た。
「いや、何度かこの文字を見せてもらったことがあるんだ…その時に自分の名前だと言っていた」
懐かしそうに雄一郎の文字を触っていると…
「あれ…?」
墓石の横の隅に小さい文字で何か掘られている事に気がついた…
「ミヅキ…これ…」
エヴァが文字を指さすと、そこには
『この文字が読める者へ…こうじげんばにて開閉の呪文を唱えよ』
「工事現場?」
うーん…でも掘ってある文字はひらがなだしな…
ミヅキは悩みながらもとりあえず雄一郎さんのお墓に手を合わせた…
(雄一郎さん…エヴァさんをやっとここまで連れてきたよ…)
ミヅキが目を開けて隣を見ると…エヴァさんはまだ雄一郎さんに話しかけていた…
エヴァさんが手を合わせている間にミヅキが雄一郎さんの残した言葉の意味を考えていると…
エヴァさんがようやく顔をあげた…
「ごめんね…待たせて…」
エヴァさんの顔を見ると目が赤くなっていた…
「ううん…もういいの?」
ミヅキが心配そうに聞くと
「ああ、今まで言えなかった文句を全部言ってきたよ…ミヅキ…ありがとう連れてきてくれて…」
エヴァはそっとミヅキに抱きついた…
ミヅキは優しくエヴァさんを受け止めてた…。
しばらくエヴァさんの好きにさせておくと…
「ミヅキ…私はここに残るよ…」
エヴァさんがミヅキに抱きついたままボソッと呟いた…
「そっか…寂しいな…エヴァさんと別れるの…」
ミヅキがわかっていたかの様に答えると
「ごめんね…」
「なんで謝るの?」
「……」
エヴァはそっとミヅキを離すと
「私はしばらくここにいたい…ミヅキはベイカーさん達と戻っててくれ…」
エヴァが笑ってミヅキにお願いする
「わかった…」
ミヅキが頷くと、エヴァがホッとしたように息を吐いた…すると…
「でも、また来るね」
ミヅキはシルバに掴まりながらベイカーさんの元へと戻って行った…
ミヅキ達が見えなくなると、エヴァは雄一郎の墓に寄り添って座り込んだ…
「疲れたよ…」
エヴァはそっと呟くと瞳をゆっくりと閉じた…。
エヴァは度重なる禁忌の魔法を使っていたせいでもう寿命が残りわずかとなっていた…
ミヅキの前では決して見せないようにと気を張っていた体の衰えが雄一郎の墓の前に来れた事でホッとして一気に押し寄せてきていた。
服をめくり腕を見ると、体にひび割れが出来ていた…
「禁忌の魔法を使った時は後悔など無いと思っていたが…」
ミヅキに会ってしまった。
「人の痛みに敏感な子だ…知人の死など受け入れ難いだろう…まして普通の死に方で無ければ尚の事…」
(ミヅキの前で死にたくない…せめてあの子が王都に発つまでは…)
エヴァは縋るように雄一郎の墓を抱きしめた。
ミヅキは雄一郎の残した本を手にエヴァさんに渡して欲しいという物を探していた…
【うーん…工事中…雄一郎さん何処か建設でもしてた?】
パラパラ…と本をめくるが書いてあることは醤油や味噌など調味料の作り方についてだけ…後は錬金術についての事が少し書いてあるだけだった…。
「もう!雄一郎さんもう少しヒント残しておいでよ!」
シルバの上で天を仰ぐと後ろから付いてくるベイカーさんと目があった…
「どうした?そのここに来た目的は達成出来たのか?」
ベイカーさんがミヅキを見ると…
「この顔みて…そう思う?」
眉間にシワを寄せてベイカーを軽く睨むと
「何を探してるのか知らんが見えるところに居てくれよ」
ベイカーはミヅキ達から少しだけ距離をとって付いてきていた…。
(ベイカーさんて…私が秘密にしてる事とか何も聞いてこないなぁ…)
「ベイカーさんになら…いつか打ち明けてもいいよね」
ミヅキはシルバの上で寝転びながら呟くと…
「何か言ったか?」
ベイカーが聞き返すと…
「ベイカーさん!」
ミヅキがガバッと起き上がった!
ミヅキはベイカーにエヴァさんと雄一郎の事を少し濁しながら説明すると…
「ふーん…それで夢の中に出てきたそのユウイチロウってのがミヅキにお願いしてきたと…」
「う、うん…」
ミヅキがそーっと顔を下に向けると…
(なんか…嘘ついてる時の顔だな…でも言いたくないと…それでもここまで話してくれた事を喜ぶべきかな)
ベイカーは苦笑すると
「お前は夢見も持ってるんだな」
ポンッとミヅキの頭をいつも通り撫でると
「夢見?」
ミヅキがベイカーを見つめる。
「夢で人の事を占ったり、人の過去や未来を見たりする人の事だ…まぁ余りいないから他の奴らには内緒にしておけよ」
「は、はい…」
「それでミヅキはそのユウイチロウが遺した物が見つからないと…」
「そうなの…一応このメモは見つけたんだけど…」
ミヅキは墓石に刻まれていた文字をこの世界の文字に直してベイカーに見せると…
「なになに… 『この文字が読める者へ…こうじげんばにて開閉の呪文を唱えよ』こうじげんばってなんだ?」
ベイカーが聞きなれない言葉に繰り返し読み上げると…
「ベイカーさん、工事現場だよ、こうじげんばじゃあ麹みたい…」
ミヅキが話の途中でピタッと停止した。
「ミヅキ?」
ベイカーが急に止まったミヅキを心配して声をかけようと手を伸ばすと…
ガシッ!
ミヅキがベイカーの手を掴んだ!
「そうだよ!麹だよ!醤油と味噌に欠かせない!これなら文字を解読されても確かに私にかわからない!」
ミヅキが嬉しそうにベイカーに話しかけると
「ってことは…あの洞窟かな?あそこで作ってたって書いてあったもんね…」
ブツブツと呟くと…
「ベイカーさん!きっとあそこだ!行こう!」
ミヅキはシルバに場所を言うと初めてムサシさんにあった場所に急いで向かっていった!
「…じゃあ俺は戻るから…この場所も他所の連中はたどり着けないからゆっくりとしてくれ…」
「俺達も少し離れてる…だからミヅキはしっかりとエヴァさんのそばにいるんだぞ」
ベイカーがミヅキを見ると
「ありがとう…ベイカーさんちゃんと見えるところに居るようにするからね」
ミヅキはエヴァさんと手を繋ぐとゆっくりとお墓に向かって歩いて行った…
「ここだ…」
一番奥にあった古いお墓の前に立つと…
(これだけ他と違うお墓だ…)
他の隣の墓が正方形の墓石に対して、雄一郎の墓は大きな長方形の形になっていた…
墓石には〝雄一郎〟と漢字で掘られていた…
「これは…ユウイチロウのだね」
エヴァが墓石の字を見て笑うと
「エヴァさん読めるの!?」
ミヅキが驚いてエヴァを見た。
「いや、何度かこの文字を見せてもらったことがあるんだ…その時に自分の名前だと言っていた」
懐かしそうに雄一郎の文字を触っていると…
「あれ…?」
墓石の横の隅に小さい文字で何か掘られている事に気がついた…
「ミヅキ…これ…」
エヴァが文字を指さすと、そこには
『この文字が読める者へ…こうじげんばにて開閉の呪文を唱えよ』
「工事現場?」
うーん…でも掘ってある文字はひらがなだしな…
ミヅキは悩みながらもとりあえず雄一郎さんのお墓に手を合わせた…
(雄一郎さん…エヴァさんをやっとここまで連れてきたよ…)
ミヅキが目を開けて隣を見ると…エヴァさんはまだ雄一郎さんに話しかけていた…
エヴァさんが手を合わせている間にミヅキが雄一郎さんの残した言葉の意味を考えていると…
エヴァさんがようやく顔をあげた…
「ごめんね…待たせて…」
エヴァさんの顔を見ると目が赤くなっていた…
「ううん…もういいの?」
ミヅキが心配そうに聞くと
「ああ、今まで言えなかった文句を全部言ってきたよ…ミヅキ…ありがとう連れてきてくれて…」
エヴァはそっとミヅキに抱きついた…
ミヅキは優しくエヴァさんを受け止めてた…。
しばらくエヴァさんの好きにさせておくと…
「ミヅキ…私はここに残るよ…」
エヴァさんがミヅキに抱きついたままボソッと呟いた…
「そっか…寂しいな…エヴァさんと別れるの…」
ミヅキがわかっていたかの様に答えると
「ごめんね…」
「なんで謝るの?」
「……」
エヴァはそっとミヅキを離すと
「私はしばらくここにいたい…ミヅキはベイカーさん達と戻っててくれ…」
エヴァが笑ってミヅキにお願いする
「わかった…」
ミヅキが頷くと、エヴァがホッとしたように息を吐いた…すると…
「でも、また来るね」
ミヅキはシルバに掴まりながらベイカーさんの元へと戻って行った…
ミヅキ達が見えなくなると、エヴァは雄一郎の墓に寄り添って座り込んだ…
「疲れたよ…」
エヴァはそっと呟くと瞳をゆっくりと閉じた…。
エヴァは度重なる禁忌の魔法を使っていたせいでもう寿命が残りわずかとなっていた…
ミヅキの前では決して見せないようにと気を張っていた体の衰えが雄一郎の墓の前に来れた事でホッとして一気に押し寄せてきていた。
服をめくり腕を見ると、体にひび割れが出来ていた…
「禁忌の魔法を使った時は後悔など無いと思っていたが…」
ミヅキに会ってしまった。
「人の痛みに敏感な子だ…知人の死など受け入れ難いだろう…まして普通の死に方で無ければ尚の事…」
(ミヅキの前で死にたくない…せめてあの子が王都に発つまでは…)
エヴァは縋るように雄一郎の墓を抱きしめた。
ミヅキは雄一郎の残した本を手にエヴァさんに渡して欲しいという物を探していた…
【うーん…工事中…雄一郎さん何処か建設でもしてた?】
パラパラ…と本をめくるが書いてあることは醤油や味噌など調味料の作り方についてだけ…後は錬金術についての事が少し書いてあるだけだった…。
「もう!雄一郎さんもう少しヒント残しておいでよ!」
シルバの上で天を仰ぐと後ろから付いてくるベイカーさんと目があった…
「どうした?そのここに来た目的は達成出来たのか?」
ベイカーさんがミヅキを見ると…
「この顔みて…そう思う?」
眉間にシワを寄せてベイカーを軽く睨むと
「何を探してるのか知らんが見えるところに居てくれよ」
ベイカーはミヅキ達から少しだけ距離をとって付いてきていた…。
(ベイカーさんて…私が秘密にしてる事とか何も聞いてこないなぁ…)
「ベイカーさんになら…いつか打ち明けてもいいよね」
ミヅキはシルバの上で寝転びながら呟くと…
「何か言ったか?」
ベイカーが聞き返すと…
「ベイカーさん!」
ミヅキがガバッと起き上がった!
ミヅキはベイカーにエヴァさんと雄一郎の事を少し濁しながら説明すると…
「ふーん…それで夢の中に出てきたそのユウイチロウってのがミヅキにお願いしてきたと…」
「う、うん…」
ミヅキがそーっと顔を下に向けると…
(なんか…嘘ついてる時の顔だな…でも言いたくないと…それでもここまで話してくれた事を喜ぶべきかな)
ベイカーは苦笑すると
「お前は夢見も持ってるんだな」
ポンッとミヅキの頭をいつも通り撫でると
「夢見?」
ミヅキがベイカーを見つめる。
「夢で人の事を占ったり、人の過去や未来を見たりする人の事だ…まぁ余りいないから他の奴らには内緒にしておけよ」
「は、はい…」
「それでミヅキはそのユウイチロウが遺した物が見つからないと…」
「そうなの…一応このメモは見つけたんだけど…」
ミヅキは墓石に刻まれていた文字をこの世界の文字に直してベイカーに見せると…
「なになに… 『この文字が読める者へ…こうじげんばにて開閉の呪文を唱えよ』こうじげんばってなんだ?」
ベイカーが聞きなれない言葉に繰り返し読み上げると…
「ベイカーさん、工事現場だよ、こうじげんばじゃあ麹みたい…」
ミヅキが話の途中でピタッと停止した。
「ミヅキ?」
ベイカーが急に止まったミヅキを心配して声をかけようと手を伸ばすと…
ガシッ!
ミヅキがベイカーの手を掴んだ!
「そうだよ!麹だよ!醤油と味噌に欠かせない!これなら文字を解読されても確かに私にかわからない!」
ミヅキが嬉しそうにベイカーに話しかけると
「ってことは…あの洞窟かな?あそこで作ってたって書いてあったもんね…」
ブツブツと呟くと…
「ベイカーさん!きっとあそこだ!行こう!」
ミヅキはシルバに場所を言うと初めてムサシさんにあった場所に急いで向かっていった!
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