ほっといて下さい 従魔とチートライフ楽しみたい!

三園 七詩

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11章

403.エルフ

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アルフノーヴァさんにこれまでのエヴァさんの事を雄一郎さんが転生者である事は秘密にして説明する。

アルフノーヴァはエヴァさんが禁忌の魔法を使った事を聞いて顔を顰めた…

「エヴァ…」

アルフノーヴァがエヴァに話しかようとすると

「わかっている。でもアルフさんもわかるだろう?我々エルフは寿命が長い、だから人を好きになる事はほとんどない中私は出会ってしまった」

「はぁ…エルフは気に入るとずっと執着しますからね…気持ちはわからなくありませんが…それにしても寿命を変える薬なんて聞いた事ありませんね…エヴァの伴侶は素晴らしい錬金術師だったのでしょう」

(うーん…エリクサーを作ろうとして失敗したって言わない方がいいのかな…)

ミヅキが悩んでいると…

[ご主人様はエリクサーを作ろうとしていました]

レムがヒョイと顔を出して喋り出す。

「えっ…それは?それにエリクサー?」

アルフノーヴァがレムの登場に驚き…更にエリクサーの名前まで出てきた事で狼狽える。

「ちょ、ちょっと待ってください!一つずつ解決しましょう。まずは、それはゴーレムでは?」

「はい、ゴーレムのレムです。雄一郎さんが作って私が再起動させました!」

ミヅキがレムを持ち上げてアルフノーヴァに見せる。

「久しぶりに見ました…今はもうゴーレムを作れる人などなかなかお目にかかれないでしょうね…」

アルフノーヴァがレムを興味深そうにジロジロとながめる。

「それで?エリクサーとは?あれも作る事を禁止されているはずですが…」

「えっ!そうなの?」

「ええ」

アルフノーヴァが頷く。

「割と有名な薬だが…作り方に問題がありすぎて今は作る事を禁止されているんだ」

「多分…雄一郎さんその事知らなかったと思うなぁ…」

[ご主人様は正規の作り方で製造しようとしていた…問題はないはずです]

「正規?」

ミヅキが首を傾げる

「本来は真っ当な錬金術師なら錬成で魔力を練って作るものです…それはもうほとんど全ての魔力を使うといっても過言ではありません…エリクサーを作るのは命懸けだと聞いております」

アルフノーヴァさんが言うと

「正規でないのは?」

ミヅキが気になり聞いた。

「他の人の命を使うやり方です…まぁ言うなれば生け贄…人柱ですね…」

「人柱…」

「それでも作れる確率は低いそうです」

「人の命を使って作るの…」

ミヅキがギュッとレムを握りしめる。

「それも一人より二人…二人より三人…人数が多い方が成功する率が上がる事がわかってからは寿命を伸ばしたい貴族がこぞって実験に精を出したのです…」

「酷い…人の命を使ってまで生き延びて何になるの…」

「ですからどの国でもエリクサーを作る事を禁止としたのですよ」

「そうだね、そんな薬はない方がいいよ」

ミヅキが頷く。

「でも雄一郎さんと言う方はどうやら自分の魔力を使って作り、失敗したと…」

[そうです。ご主人様は魔力を結晶化することに成功しました。それを何個も作る事で大量の魔力を集めたのです]

「なるほど…しかし人族で魔力を結晶化するとは矢張り優秀な錬金術師ですね」

アルフノーヴァが雄一郎を褒めるとエヴァが誇らしそうに微笑んでいた。

「そのエリクサーを作る工程の途中で失敗して出来たのが寿命を弄ることが出来たと…」

アルフノーヴァが頷く

[その後はどうやってもエリクサーもその薬も作れませんでした。ご主人様の体力も衰え魔力を練るのも難しくなり諦めたそうです]

「奇跡的に出来たんだね、きっとエヴァさんへの思いで出来たんだと思うなぁ~」

ミヅキがニコニコとエヴァを見つめる。

「では、もうこの薬は作れないのですね…エルフには欲しい方も居そうですが」

アルフノーヴァが苦笑すると…

[ミヅキなら作れると思います]

レムがなんでもない事のように淡々と答えた。

「「「えっ?」」」

三人でレムを思わず見てしまう。

[ご主人様のレシピは記憶しています。ミヅキの魔力はご主人様の比になりません結晶化も問題なく出来ていましたのでもしかしたらエリクサーも作れる可能性は高いかと]

「ミヅキさん…魔力を結晶化したんですか?」

アルフノーヴァがミヅキを見ると…

「あ…えっと…レムを助ける為に必要でやってみたら出来ました…へへ」

ミヅキが誤魔化すように頭をかく。

「知っているのは私だけだ、レムこの事は誰にも話してはならない」

エヴァがレムに言うと

[承知致しました]

「で、事なのでアルフさんもよろしく頼む」

エヴァがアルフを伺うよに見つめる。

「ここでこの話を食い止める事が出来たのは上々です…エリクサーなど作られない方がいい」

「そうだな…私もミヅキが戦争の道具になるのはごめんだ」

「戦争!?」

ミヅキが驚くと

「何事も過ぎる力は争いを生みます」

悲しそうにアルフノーヴァが呟いた。

「えっと…この事はベイカーさんとセバスさんには?」

ミヅキが聞くと

「私の方から話しておきましょう。その方がミヅキさんもそんなに怒られずにすむと思いますよ」

アルフノーヴァさんが苦笑する。

「よろしくお願いします!!」

ミヅキは勢いよく頭を下げた。

その後エヴァさんとアルフさんを二人にしてあげてミヅキはレムを連れて部屋を出た。

扉を開けようとするとなにかにつっかえて開けることが出来ない

「あれ?」

ミヅキが隙間から覗き込むと…

「シルバ、どいてー」

扉にはシルバがシンク達と寝転んで塞いでいた。

【話は終わったのか?】

シルバがよっこいしょと身体を起こす。

【うん、二人とも久しぶりに会えて楽しそうだから私はお暇したよ】

シルバはミヅキを鼻に乗せてヒョイっと背に移した。

【シルバ?歩けるよ】

ミヅキがシルバの背の上から話しかけると

【王都に帰ってきてからミヅキを取られっぱなしだ少し乗ってろ】

【そうだよ~ミヅキは僕らの主人なんだから僕らの事も構ってよ…】

シンクがうるうるとミヅキを見つめる。

【ご、ごめん!寂しい思いさせちゃった!】

ミヅキはシンクとコハクとプルシア、ムーをギュッと抱きしめた!

【今日も一緒に寝ようね!】

【しょうがない…明日狩りに付き合ってくれるなら許そう】

シルバが言うと…

【僕ら身体が訛ってしょうがないからパァーっと動きたいんだよね~】

【私も少し戦いたい…】

【ぼくもつよいとこみせる!】

【えー…まぁ私も冒険者だしたまには依頼受けないとだよね。明日ベイカーさんに相談してみるね】

【頼むぞ!】

【楽しみ~】

【久しぶりだな】

【シュ!シュ!】

もう既に行く気満々の四人にミヅキはどうやってもベイカーさんから了承を取ろうと心に決めた…

【ムーはいいの?】

ミヅキは大人しくしてるムーを持ち上げて聞いてみると…

【……】

迷いがある様にプルプルと揺れている。

【…ムー元気ないけどどうしたの?私何かしちゃったかな?】

ムーは勢いよく揺れる。

【違う?ねぇムー…よかったら私の本当の従魔になってくれない?】

ミヅキはずっと思っていた事をムーに聞いてみた。

【ムーが前のご主人様を忘れられないならしょうがないけど…考えてみて、私はもうムーがいない生活は考えられないよ、出来るならみんなとずっと一緒にいたいなぁ】

どうかな?

ミヅキがムーを抱きしめると…ムーが固まる。

【いきなりだったかな?でも考えてみて、まぁ私はムーの気持ちを尊重するよ!ムーのご主人様が見つかるまででもいいからね】

ミヅキはムーに笑いかけた。

しかしムーの答えを聞く事は出来なかった…。
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