ほっといて下さい 従魔とチートライフ楽しみたい!

三園 七詩

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11章

411.証明

「リュカ…」

テオがリュカにそっと声をかけてある方向を指指すと…そこにはゴブリンが数体周りを警戒しながら洞窟の周りをうろついていた。

「いた…」

二人はそっと身をかがめると風下の方へと移動する。

「洞窟の中には何体いるかな?」

「外に3体で依頼は10体だから…中は7体か洞窟の中に入るのは危険だから外の3体をとりあえず殺して中の奴らも外におびき出そう…」

「わかった…」

リュカが頷く。

「リュカはとりあえず待機ね、あの3体は僕がやるから…」

リュカは後ろに下がるとテオが風魔法で風刃を飛ばしゴブリンの首を跳ねる。

ボトッボトッボトッ!

頭が落ちる音と臭い血の匂いが広がると洞窟の中の様子が騒がしくなった!

「来るよ…出てきたらお互い挟んで攻撃ね。ゴブリンだからって油断しちゃ駄目だよ」

「わかってる!」

リュカとテオは出てくるゴブリン達を攻撃しやすい位置へと離れて行った…

血の匂いに釣られてゴブリン達が洞窟から出てくると…仲間の死体が転がっている事に気が付き周りを警戒しようとすると…

「今だ!」

「行くぞ!」

テオとリュカが同時に飛び出して行った!

リュカは剣でゴブリン達の攻撃を避けながら腹に剣を突き刺す、テオは魔法で遠距離から攻撃をしていた。

「はい!1匹!二匹!三匹ー!」

リュカが数えならゴブリンを殺して行くと…

ガキンッ!

最後の1匹が剣を持っておりリュカの剣を受け止めた!

「こいつ…他のやつより出来る…」

リュカが剣を弾くと間合いを取る。

「リュカ!大丈夫?」

テオも他のゴブリンを倒してリュカの元へと駆けつけた。

「あれがボスかな?あれをやつければ依頼完了だよな」

「そうだね、他のゴブリンよりはできるみたいだね…じゃあまずは僕から…」

テオは地面に手を付けると氷魔法を放つ、すると地面が凍りつきゴブリンの足を凍らせる!

「リュカ!」

「おお!」

テオは氷の上に土魔法で足場を作るとその上をリュカが上手く飛んでゴブリンの左肩目掛けて剣を振り下ろした!


「うー…ゴブリンって何度倒しても慣れないな…」

リュカはゴブリンの耳を切り取りながら気持ち悪そうに見つめる。

「早くとってギルドに持っていこう。あと死体の処理も忘れずにしないとね」

リュカとテオはゴブリンの死体を山済みにすると…

「どうする?燃やすか?埋めるか?」

うーん…テオがどうしようか悩んでいると…

「あー!いたいた!あれ?もう討伐終わったのか?」

先程後を付けていたと思われる冒険者達が姿を現し…テオが警戒する。

「なんかようすっか?」

リュカがテオの前にでると冒険者達は笑って

「そんなに警戒するなよ、俺達たまたま同じような依頼でここに来ただけなんだからさ」

「嘘ですよね?だってギルドからずっとつけてたのわかってますよ」

テオが後ろから顔を出す。

「チッ…かわいくねぇ奴らだな」

冒険者の一人が聞こえないように呟く。

「おい!いや、それは不安にさせて悪かったなでも本当に俺達はこの森に来るつもりだったんだよ」

リーダーらしき男が不機嫌そうにしている男の脇腹を肘でつつくとニコニコと笑って話しかける。

「そうだ、お詫びに死体の処理をしといてやるよ!お前らは早く帰りたいんだろ?」

「どうする?」

リュカが訝しがっていると

「まぁ…死体でなんか出来るわけないし…」

テオが死体を見ると血で汚れていて確かに処理をしてくれれば助かった…

「じゃあ頼もうか?その間に僕ら離れればいいしね」

「なんだよ、そこまで警戒することねぇじゃねぇか」

男は軽く笑う。

「じゃあお願いしますね…僕らはこれで…」

そう言うとテオとリュカは後ろに下がって消えて行った…

男達はニヤッと笑うとゴブリンの死体の山に手を伸ばした。

「テオ!こっちだと遠回りだぞ!」

森の中を走りながら先に走るテオに声をかける。

「わかってるけど、一応ね。あいつらが通ってきた所をいって罠でもあったら嫌だし」

「そうか」

リュカは頷くとテオの後を大人しくついて行った。

帰りの道で特に変わった事もなく予定より少し遅くなりギルドに戻ると、受付に向かう。

先程の受付けのお姉さんに依頼書を渡すと…

「ご苦労さまです。早かったわね」

笑顔で依頼書を受け取ると

「これでも少し遅くなりました…討伐証明のゴブリンの耳はどうすればいいですか?」

テオが聞く

「ここで言わよ。確認してくるから出してくれる?」

テオは頷いて耳の入った麻袋を出すと

「ちょっと待て!そいつは俺達が倒したゴブリンの死体をあさって耳を集めたんだよ」

「えっ…」

お姉さんの麻袋を掴もうとしていた手が止まる。

「何言っんの?あんた達が俺達がゴブリン倒した後に来たんじゃん」

リュカが呆れて答える。

「ほら!証拠に俺達はゴブリンの腕を取ってきたぞ」

後から来た冒険者達はニヤニヤと笑いながらドン!と麻袋を机に置いた。

「どういう事ですか?依頼はこの子達が受けていたはずですよ?」

お姉さんが冒険者達を睨むと

「俺達は違う依頼で近くを通りかかったらゴブリンに襲われたんだそれで返り討ちにしてやったってわけ、その後にこいつらが来て死体を処理してくれるってんで任せたんだよ」

「それってまるっきり逆だよな」

リュカとテオが冒険者達の話に呆れていると…

「そいつらは入ったばかりの新人だぞ、こちとらもう長いことここに世話になってんだ、どっちの言い分を信じるんだよ!?」

冒険者がお姉さんに凄むと、お姉さんが青い顔をして下を向く。

「ちょっと、お姉さんが怖がっています。その臭くて汚い顔を近づけるの止めて下さい」

テオはお姉さんから冒険者を離すとリュカがサッとお姉さんの前に立った。

「なにしやがる!」

冒険者は掴んでいたテオの手を振り払うと

「いいからサッサと調べろよ!どっちが本物か!」

やけに自信満々の冒険者にテオは納得いかず…

「お姉さん、討伐証明の死体の一部を持ってきた場合どちらが優先になるんですか?」

テオが聞くと…

「貴重部位からなのよ…ゴブリンはそういう所がないから重さ…になるかも…」

リュカ達が取ってきた袋と冒険者達の袋を見るとどちらが重いかは明らかだった…

「あとは先に狩った事を証明出来るものがあれば…」

「それってゴブリンの死体って事ですよね?」

コクッ

お姉さんが頷くと

「あいつらに処分されちまった…」

リュカが悔しそうに言う。

「だからあの時死体の処理をしてやるなんて言ったんだ…」

テオも悔しそうに拳を握っていると…

「どうした?騒がしいが何があった」

騒ぎに他の受け付けの人が副ギルドマスターを呼んできた。

「あっ。副ギル…」

受付けのお姉さんがこれまでの経緯を説明すると…

「なるほど…ではとりあえず袋の中を確認してみます」

副ギルは少し広いテーブルにリュカ達が持ってきたゴブリンの耳を出し、隣にもうひとつの袋のゴブリンの手首を広げた。

「数は同じ10体ですね…耳も手首も確かにゴブリンのものです」

「こいつらが俺達が倒した後に耳を取ったんだ」

「違う!僕らが先に倒して耳を取ってから死体の処理をしようとしてたらこの人達が現れてやってやるって…」

「副ギル~俺たちここに何年通ってると思ってんだよ!こんな新人の言う事とどっちを信じるんだよ」

副ギルがリュカ達と冒険者達を見比べる。

「確かに君達には色んな依頼を受けてもらっているが…」

「副ギル…あのパーティたまに問題起こす人達ですよね…」

受け付けのお姉さんがそっと耳打ちすると…

「わかってる…だが証拠が何もない以上、あいつらの方に報酬を支払うしか…」

副ギル達の話が聞こえリュカとテオは悔しそうに下を向いた…。

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