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11章
449.包丁
「もう!ベイカーさん今回はシルバ達に免じて許してあげる!でも噛んだらやだからね」
「わかって…る…シルバ達に免じて?どういう事だ?」
「シルバ達がベイカーさんが私をかじったら変わりにかじりついてくれるんだって!プルシアとムーなんて一飲みするなんて冗談言ってたよ」
ミヅキが笑うがベイカーは引き攣りながら笑う…
(それ絶対冗談じゃねぇよな!)
シルバ達を見るとグルルと威嚇するように牙を剥き出す!
ベイカーは迂闊な事を言わないように気をつけようと心に決めた…。
ミヅキは一度里に戻るとデボットとレアルさんと合流してリングス商会に向かった。
「包丁もう試作品できてるかなぁ~」
「そうだな、俺の防具も少しは進んだか見に行かないとな」
「その前にリバーシの売上確認もお願いしますよ!」
レアルが言うと
「えーそういう面倒臭いのはレアルさんとデボットさんに任せてあるからいいよー」
「全く…私達がお金を持ち逃げしたらどうするんですか!」
「そんな事しないもーん」
「「はぁ…」」
「それを言われるから適当な事出来ないんだよな…」
「全くです…なんでまぁあんなに信頼してくれるんだか…」
デボットとレアルは切ることの出来ない鎖でミヅキと繋がっているような気がしていた…
(まぁ自分から切る気もないが…)
(この切れない鎖が嬉しくもあるんですがね…)
もう諦め気味の二人を連れてリングス商会に着くと…
「こんにちは~」
扉を開けるなり…
「ミヅキさんが来たぞ!」
「会長を呼べ!」
「こちらにどうぞ!」
「すみません!しばらくお待ち下さい!」
ミヅキを見るなり商会の人達が騒ぎ出す。
店内がざわつき出したので早速裏に通されると…マルコさんが駆けつけて来た!
「ミヅキさん!待ってました!」
「あれ?なんか待たせるような用事ありましたっけ?」
ミヅキが首を傾げると…
「これです!これ!」
マルコさんが鍛冶屋のチーノさんが持ってきた試作品の包丁を並べる。
「あっもう出来たんですね!どれどれ…」
ミヅキが見ると…
「おお、言った通りの形になってる、これ刃に穴空けたんだ!結構いい出来だなぁ…」
ミヅキが確認していると
「聞きましたよ、これ食材を切る専門の刃物にしてあると…私も少し試しましたがとても良かったです!特に女性達が絶賛してました!」
「あっ本当ですか?よかった~」
「料理人になると専門のナイフを作ったりしますが、一般家庭ではそこまでの物は作りませんからね…皆クズナイフなどで使っていましたが…これなら安いしとてもいいです!是非ともチーノさんと話を進めて商品化したいのですが…」
「マルコさん…なんでも商品にするね…まぁいいですよみんなが使えるようになるのはいい事ですからね。その代わりなるべく色んな人が買えるように安めにお願いします」
「お任せ下さい!あと…一つ聞きたいのですが…」
「なんですか?」
「この…穴が空いてるのは…なんの意味が?」
「あっこれ?これは…」
ミヅキがトマトを取り出すと穴あき包丁で切っていく…
「トマトとかって切ると次切る時にくっ付いて来ちゃう時があるんですけど、これだと空気が入って包丁から離れてくれるんです」
「な、なるほど…」
マルコさんはピンときていない様子…しかし話を聞いていた女性従業員が…
「それいいですね!確かに切ってるとくっ付いて来ます!」
「あっわかります?やっぱり料理する人ならこの手間嫌ですよね~」
「そうなんですよいちいち手を添えて…」
「どうですか?試しに切ってみませんか?」
ミヅキが包丁を渡すと…
「では失礼して…」
ミヅキの包丁でトマトを切ると
「凄い…トマトがスっと切れます…それにひとつひとつ離れて…これなら早く切れますね!」
「おお…」
男性従業員が感心する…
「母ちゃんに買っていってやろうかな…」
「俺も…妻が結構喜んでくれそうだな」
「喜ぶと思いますよ!これ私も是非欲しいです!」
「そうと決まれば早速チーノさんと話し合ってきます!あっ!ミヅキさんの頼まれていた分は箱にまとめておきました!」
そう言うと箱を五組取り出す。
「使ってみて問題がある様なら言って欲しいと言っていましたが…」
「じゃあ使ってみてまた話に行きますよ」
「分かりました!では作り出すのはミヅキさんからの返事待ちの後と言うことで…」
「会長!私一組予約しておいて下さい!」
「あっ私もお願いします!」
「なら、俺も!丁度カミさんの誕生日近いからプレゼントにしよう!」
「わかった、わかった!みんなの分は確保しておくから!それから…他にも気になる事がありますので…もう少しお話いいですか?」
「えっ…」
「先程の皆さんの前でその包丁の良さを見せながら販売するのがこの商品には最適と感じました!」
「あー…実演販売ね!いいと思います、こういうのは女性とか流行りもの好きな人にはたまらないんじゃないかな?しかも周りが買い出すと他の人も釣られて買っていくしね…あれってなんなんですかねぇ…」
不思議だ…その時は凄くいいものに見えるのにいざ使っていくとまぁこんな物かって…後々正気に戻る…
でもこの包丁は本当に切れるし大丈夫かな!
「やるなら口が上手い人がするといいと思います。それとさっきみたいにお客さんに実際切ってもらったり、他の包丁の悩みを聞いてそれにはどう対応するかとか…」
「なるほど!よし、担当はラウルでいこう!」
マルコさんが男性従業員に声をかける。
「私ですか?」
ラウルさんが驚いた顔を見せると
「奥さんにも協力してもらって切れ味とか確認してもらうんだ、わからないことがあれば私に聞きに来てください」
「わかりました…精一杯務めさせていただきます!ミヅキさんもご相談乗って頂けますか?」
ラウルさんがミヅキを見ると
「もちろんです、頑張って下さいね!出来ることなら協力しますから…って言ってもここに居れるのもあと少しだと思うのでその間に…」
ミヅキがすまなそうに言うと
「「「「「「えっ!」」」」」」
商会の人達が固まる…
「そうか…もうそろそろ王都を出ますよね…ルンバさん達も首を長くして待っているだろうし…」
マルコさんが残念そうにしながらも笑って言うと
「そうですね、みんなの顔を早く見たいので…学校の開校を見たら王都を出ようかと思ってます、そのあとはリバーシの大会までには戻って来ますから」
「わかりました!それまでにミヅキさんに呆れられないように商会を盛り上げて行きますので!なぁみんな!」
「「「「「はい!」」」」」
「よし!ミヅキさんがいるうちに書類まとめておかないと!」
「私も!聞きたいことリスト作らないと!」
従業員達が慌ただしく動き出した…
「それと…ミヅキさんに学校の事でお願いがあるのですが」
マルコさんが言いにくそうに声をかける。
「なんですか?」
「前にミヅキさんの代わりにディアナ様を学校の会長にしたのですが…」
「あー…そんなのありましたね」
「それでやはり一度姿を見せないと他の先生達も納得いかないようで…」
「わかりました、じゃあ開校の時に少しだけ話せばいいのかな?」
「よろしくお願いします!」
「了解です」
「よ、よかった…」
マルコさんがホッと息を吐くと…
「これでみんなも納得してくれるだろう…」
マルコは冷や汗を拭った…
「わかって…る…シルバ達に免じて?どういう事だ?」
「シルバ達がベイカーさんが私をかじったら変わりにかじりついてくれるんだって!プルシアとムーなんて一飲みするなんて冗談言ってたよ」
ミヅキが笑うがベイカーは引き攣りながら笑う…
(それ絶対冗談じゃねぇよな!)
シルバ達を見るとグルルと威嚇するように牙を剥き出す!
ベイカーは迂闊な事を言わないように気をつけようと心に決めた…。
ミヅキは一度里に戻るとデボットとレアルさんと合流してリングス商会に向かった。
「包丁もう試作品できてるかなぁ~」
「そうだな、俺の防具も少しは進んだか見に行かないとな」
「その前にリバーシの売上確認もお願いしますよ!」
レアルが言うと
「えーそういう面倒臭いのはレアルさんとデボットさんに任せてあるからいいよー」
「全く…私達がお金を持ち逃げしたらどうするんですか!」
「そんな事しないもーん」
「「はぁ…」」
「それを言われるから適当な事出来ないんだよな…」
「全くです…なんでまぁあんなに信頼してくれるんだか…」
デボットとレアルは切ることの出来ない鎖でミヅキと繋がっているような気がしていた…
(まぁ自分から切る気もないが…)
(この切れない鎖が嬉しくもあるんですがね…)
もう諦め気味の二人を連れてリングス商会に着くと…
「こんにちは~」
扉を開けるなり…
「ミヅキさんが来たぞ!」
「会長を呼べ!」
「こちらにどうぞ!」
「すみません!しばらくお待ち下さい!」
ミヅキを見るなり商会の人達が騒ぎ出す。
店内がざわつき出したので早速裏に通されると…マルコさんが駆けつけて来た!
「ミヅキさん!待ってました!」
「あれ?なんか待たせるような用事ありましたっけ?」
ミヅキが首を傾げると…
「これです!これ!」
マルコさんが鍛冶屋のチーノさんが持ってきた試作品の包丁を並べる。
「あっもう出来たんですね!どれどれ…」
ミヅキが見ると…
「おお、言った通りの形になってる、これ刃に穴空けたんだ!結構いい出来だなぁ…」
ミヅキが確認していると
「聞きましたよ、これ食材を切る専門の刃物にしてあると…私も少し試しましたがとても良かったです!特に女性達が絶賛してました!」
「あっ本当ですか?よかった~」
「料理人になると専門のナイフを作ったりしますが、一般家庭ではそこまでの物は作りませんからね…皆クズナイフなどで使っていましたが…これなら安いしとてもいいです!是非ともチーノさんと話を進めて商品化したいのですが…」
「マルコさん…なんでも商品にするね…まぁいいですよみんなが使えるようになるのはいい事ですからね。その代わりなるべく色んな人が買えるように安めにお願いします」
「お任せ下さい!あと…一つ聞きたいのですが…」
「なんですか?」
「この…穴が空いてるのは…なんの意味が?」
「あっこれ?これは…」
ミヅキがトマトを取り出すと穴あき包丁で切っていく…
「トマトとかって切ると次切る時にくっ付いて来ちゃう時があるんですけど、これだと空気が入って包丁から離れてくれるんです」
「な、なるほど…」
マルコさんはピンときていない様子…しかし話を聞いていた女性従業員が…
「それいいですね!確かに切ってるとくっ付いて来ます!」
「あっわかります?やっぱり料理する人ならこの手間嫌ですよね~」
「そうなんですよいちいち手を添えて…」
「どうですか?試しに切ってみませんか?」
ミヅキが包丁を渡すと…
「では失礼して…」
ミヅキの包丁でトマトを切ると
「凄い…トマトがスっと切れます…それにひとつひとつ離れて…これなら早く切れますね!」
「おお…」
男性従業員が感心する…
「母ちゃんに買っていってやろうかな…」
「俺も…妻が結構喜んでくれそうだな」
「喜ぶと思いますよ!これ私も是非欲しいです!」
「そうと決まれば早速チーノさんと話し合ってきます!あっ!ミヅキさんの頼まれていた分は箱にまとめておきました!」
そう言うと箱を五組取り出す。
「使ってみて問題がある様なら言って欲しいと言っていましたが…」
「じゃあ使ってみてまた話に行きますよ」
「分かりました!では作り出すのはミヅキさんからの返事待ちの後と言うことで…」
「会長!私一組予約しておいて下さい!」
「あっ私もお願いします!」
「なら、俺も!丁度カミさんの誕生日近いからプレゼントにしよう!」
「わかった、わかった!みんなの分は確保しておくから!それから…他にも気になる事がありますので…もう少しお話いいですか?」
「えっ…」
「先程の皆さんの前でその包丁の良さを見せながら販売するのがこの商品には最適と感じました!」
「あー…実演販売ね!いいと思います、こういうのは女性とか流行りもの好きな人にはたまらないんじゃないかな?しかも周りが買い出すと他の人も釣られて買っていくしね…あれってなんなんですかねぇ…」
不思議だ…その時は凄くいいものに見えるのにいざ使っていくとまぁこんな物かって…後々正気に戻る…
でもこの包丁は本当に切れるし大丈夫かな!
「やるなら口が上手い人がするといいと思います。それとさっきみたいにお客さんに実際切ってもらったり、他の包丁の悩みを聞いてそれにはどう対応するかとか…」
「なるほど!よし、担当はラウルでいこう!」
マルコさんが男性従業員に声をかける。
「私ですか?」
ラウルさんが驚いた顔を見せると
「奥さんにも協力してもらって切れ味とか確認してもらうんだ、わからないことがあれば私に聞きに来てください」
「わかりました…精一杯務めさせていただきます!ミヅキさんもご相談乗って頂けますか?」
ラウルさんがミヅキを見ると
「もちろんです、頑張って下さいね!出来ることなら協力しますから…って言ってもここに居れるのもあと少しだと思うのでその間に…」
ミヅキがすまなそうに言うと
「「「「「「えっ!」」」」」」
商会の人達が固まる…
「そうか…もうそろそろ王都を出ますよね…ルンバさん達も首を長くして待っているだろうし…」
マルコさんが残念そうにしながらも笑って言うと
「そうですね、みんなの顔を早く見たいので…学校の開校を見たら王都を出ようかと思ってます、そのあとはリバーシの大会までには戻って来ますから」
「わかりました!それまでにミヅキさんに呆れられないように商会を盛り上げて行きますので!なぁみんな!」
「「「「「はい!」」」」」
「よし!ミヅキさんがいるうちに書類まとめておかないと!」
「私も!聞きたいことリスト作らないと!」
従業員達が慌ただしく動き出した…
「それと…ミヅキさんに学校の事でお願いがあるのですが」
マルコさんが言いにくそうに声をかける。
「なんですか?」
「前にミヅキさんの代わりにディアナ様を学校の会長にしたのですが…」
「あー…そんなのありましたね」
「それでやはり一度姿を見せないと他の先生達も納得いかないようで…」
「わかりました、じゃあ開校の時に少しだけ話せばいいのかな?」
「よろしくお願いします!」
「了解です」
「よ、よかった…」
マルコさんがホッと息を吐くと…
「これでみんなも納得してくれるだろう…」
マルコは冷や汗を拭った…
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