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12章
471.姑
「エミリーさん?」
動かないエミリーさんに私が声をかけると…
「あなたがポルクスの?」
やっと口を開いた…
「はい…イチカと申します。ご挨拶が遅れて申し訳ございません…ポルクスさんとの結婚をお許し頂けますか?」
イチカが頭を下げながら挨拶をすると…
「ちょ、ちょっと!」
エミリーさんがポルクスさんを掴むとイチカを置いて裏へと連れて行く…イチカは一人ポツンと残されてしまった…
「ミ、ミヅキ様…」
イチカが不安そうに振り返った。
「だ、大丈夫!エミリーさん緊張したのかなぁ~?ねぇ!」
私がおじさんに声をかけると
「そうだよ!気にしないでなんならおじさんの所に来るかい?」
おじさんが笑って手を差し出すと…
「はぁ?なら俺が立候補します!見た時から好きでした!」
若い村人が手を上げるとなら俺も!と次々に手が上がる!
「ちょっと!イチカは駄目!ポルクスさんのものなの!」
私はみんなの前で手を広げてイチカに近づかないように止めると
「皆さん、ありがとうございます…気を使って下さって…でも私、ポルクスさん以外考えられないので…」
可愛らしく頬を染めてはにかむと…
「まじかよ…」
「ポルクス…殺す…」
「なんで…あいつなんだよ」
手を上げた数人がガックリと膝をついた。
その頃裏では…
「ポルクス!どういう事だい!」
エミリーさんがすごい剣幕でポルクスに詰め寄る!
「な、何がだよ!」
怖いよ!と母親を押しのけると
「なにがじゃないよ!どうしたんだいあの子は!?」
「だから俺の婚約者だよ…」
言いにくそうに声が小さくなってしまうと…
「お前…なんかしたのかい?」
エミリーさんが心配そうにポルクスを見つめる。
「それはどういう意味だ!」
ムッとして親を睨むと…
「あんなに可愛い子がお前なんて相手にするわけないだろ!はっ!まさかあんなに若い子を騙して手篭めにしたんじゃないだろうね!」
「そんな事するか!まだ何もしてないわ!」
思わず本音を言うと…
「あっ…」
口を押さえる。
「そうかい…そんだけあの子の事が本気なんだね…でもあの子の気持ちもあるからね!無理強いは許さないよ!」
「そんなこと…ないと思う」
弱々しく答えると
「まぁ母ちゃんがよく見てやるよ!お前が相応しいかどうか!」
「俺に、じゃねぇのかよ…」
「さぁ行くよ!」
エミリーさんは意気揚々とみんなの元に戻って行った。
エミリーさん達が戻って来ると
「いやごめんね!びっくりしちゃって…えっとそれで確か…イチカちゃんだったね」
エミリーさんがイチカに話しかけると
「は、はい!」
イチカが緊張した面持ちで答える。
「よかったら二人で話さないかい?」
エミリーさんがイチカを家へと案内しようとすると
「おい!何処に連れていくんだよ!」
ポルクスさんが止めようとする。
「うるさいよ!私はこの子と話があるんだ!お前は黙ってな!」
エミリーさんはポルクスさんを睨みつけると…
「お前達はミヅキちゃんの牛乳の準備をしておきな!ミヅキちゃんまた沢山買ってくれるんだろ?」
「は、はい…」
いきなりふられて思わず返事をすると
「じゃそういう事で後はよろしくね」
エミリーさんはイチカを連れてさっさと行ってしまった…
「ポルクスさん…大丈夫だよね」
私は思わず心配になってポルクスさんに声をかけると
「わからねぇ…自分の親ながらあの人の考える事は…」
ポルクスさんは頭を抱えた…
一方エミリーさんと二人っきりになったイチカは緊張しながらエミリーさんの前に座っていた…
その様子にエミリーさんは思わず笑うと
「そんなに緊張しなくていいよ、ごめんよ脅かしちゃったかね?この通り田舎の村で女手一つでいるからこんなに強くなっちまってね…」
恥ずかしそうに笑うと、ポルクスさんと同じような笑い方にホッとして一緒に笑ってしまう。
「いいえ…おかあさんが一人で頑張っている話はポルクスさんから聞いてました。しかも村長さんをされてるなんて凄く尊敬します」
イチカが答えると
「あの子はそんな事をイチカちゃんに?」
「はい…おかあさんの話をする時のポルクスさんはとっても優しそうで…誇らしそうに話してます」
「そうかい…」
エミリーさんが嬉しそうにイチカの話を聞いている。
「イチカちゃんはそんなにポルクスを好きでいてくれてるんだね」
「えっ?」
イチカが驚くと
「イチカちゃんもポルクスの話をする時の顔が本当に嬉しそうだよ…あの子をそんなに好きになってくれてありがとうね」
エミリーさんがイチカの手を掴むと
「うちはイチカちゃんみたいな可愛い子がお嫁さんになってくれたら嬉しいけど…イチカちゃんの親御さんは反対しないのかい?」
エミリーさんが気になっていたことを聞くとイチカの顔が曇り出した…
「や、やっぱり反対されて?ごめんようちがこんな田舎の牛乳売りなもんで…」
エミリーさんが申し訳ないと頭を下げると
「ち、違います!すみません…正直に言います…実は私は…奴隷だったんです…」
イチカが下を向いたままポツリポツリとこれまでの事を話しだす…エミリーさんは何も言わず黙ったままずっとイチカの話を聞いていた。
話が終わってもイチカはエミリーさんの反応が怖くて上を向くことが出来なかった。
「そうかい…」
エミリーさんは掴んでたイチカの手をそっと離す…
(あっ…)
体が冷めて行く中、唯一温かみを感じていた手が冷たくなっていく…
(やっぱり…)
イチカがギュッと体を縮めると…フワッとエミリーさんが横からイチカを抱きしめた。
「辛かったね…でも大丈夫だよ。これからはポルクスにイチカちゃんをちゃんと守らせるからね!困ったらいつでも私の所に帰っておいで!イチカちゃんはもう私の娘なんだから」
イチカは驚いてエミリーさんを見上げるとそこには優しく包み込むように笑っているお母さんがいた…
「エミリー…さん…」
「イチカちゃん!お母さんって呼んでくれないの?」
エミリーさんが笑うと
「おかあさん…」
「うん、これからよろしくねイチカちゃん」
「はい…」
イチカはポロポロと流れる涙を止められそうに無かった…
動かないエミリーさんに私が声をかけると…
「あなたがポルクスの?」
やっと口を開いた…
「はい…イチカと申します。ご挨拶が遅れて申し訳ございません…ポルクスさんとの結婚をお許し頂けますか?」
イチカが頭を下げながら挨拶をすると…
「ちょ、ちょっと!」
エミリーさんがポルクスさんを掴むとイチカを置いて裏へと連れて行く…イチカは一人ポツンと残されてしまった…
「ミ、ミヅキ様…」
イチカが不安そうに振り返った。
「だ、大丈夫!エミリーさん緊張したのかなぁ~?ねぇ!」
私がおじさんに声をかけると
「そうだよ!気にしないでなんならおじさんの所に来るかい?」
おじさんが笑って手を差し出すと…
「はぁ?なら俺が立候補します!見た時から好きでした!」
若い村人が手を上げるとなら俺も!と次々に手が上がる!
「ちょっと!イチカは駄目!ポルクスさんのものなの!」
私はみんなの前で手を広げてイチカに近づかないように止めると
「皆さん、ありがとうございます…気を使って下さって…でも私、ポルクスさん以外考えられないので…」
可愛らしく頬を染めてはにかむと…
「まじかよ…」
「ポルクス…殺す…」
「なんで…あいつなんだよ」
手を上げた数人がガックリと膝をついた。
その頃裏では…
「ポルクス!どういう事だい!」
エミリーさんがすごい剣幕でポルクスに詰め寄る!
「な、何がだよ!」
怖いよ!と母親を押しのけると
「なにがじゃないよ!どうしたんだいあの子は!?」
「だから俺の婚約者だよ…」
言いにくそうに声が小さくなってしまうと…
「お前…なんかしたのかい?」
エミリーさんが心配そうにポルクスを見つめる。
「それはどういう意味だ!」
ムッとして親を睨むと…
「あんなに可愛い子がお前なんて相手にするわけないだろ!はっ!まさかあんなに若い子を騙して手篭めにしたんじゃないだろうね!」
「そんな事するか!まだ何もしてないわ!」
思わず本音を言うと…
「あっ…」
口を押さえる。
「そうかい…そんだけあの子の事が本気なんだね…でもあの子の気持ちもあるからね!無理強いは許さないよ!」
「そんなこと…ないと思う」
弱々しく答えると
「まぁ母ちゃんがよく見てやるよ!お前が相応しいかどうか!」
「俺に、じゃねぇのかよ…」
「さぁ行くよ!」
エミリーさんは意気揚々とみんなの元に戻って行った。
エミリーさん達が戻って来ると
「いやごめんね!びっくりしちゃって…えっとそれで確か…イチカちゃんだったね」
エミリーさんがイチカに話しかけると
「は、はい!」
イチカが緊張した面持ちで答える。
「よかったら二人で話さないかい?」
エミリーさんがイチカを家へと案内しようとすると
「おい!何処に連れていくんだよ!」
ポルクスさんが止めようとする。
「うるさいよ!私はこの子と話があるんだ!お前は黙ってな!」
エミリーさんはポルクスさんを睨みつけると…
「お前達はミヅキちゃんの牛乳の準備をしておきな!ミヅキちゃんまた沢山買ってくれるんだろ?」
「は、はい…」
いきなりふられて思わず返事をすると
「じゃそういう事で後はよろしくね」
エミリーさんはイチカを連れてさっさと行ってしまった…
「ポルクスさん…大丈夫だよね」
私は思わず心配になってポルクスさんに声をかけると
「わからねぇ…自分の親ながらあの人の考える事は…」
ポルクスさんは頭を抱えた…
一方エミリーさんと二人っきりになったイチカは緊張しながらエミリーさんの前に座っていた…
その様子にエミリーさんは思わず笑うと
「そんなに緊張しなくていいよ、ごめんよ脅かしちゃったかね?この通り田舎の村で女手一つでいるからこんなに強くなっちまってね…」
恥ずかしそうに笑うと、ポルクスさんと同じような笑い方にホッとして一緒に笑ってしまう。
「いいえ…おかあさんが一人で頑張っている話はポルクスさんから聞いてました。しかも村長さんをされてるなんて凄く尊敬します」
イチカが答えると
「あの子はそんな事をイチカちゃんに?」
「はい…おかあさんの話をする時のポルクスさんはとっても優しそうで…誇らしそうに話してます」
「そうかい…」
エミリーさんが嬉しそうにイチカの話を聞いている。
「イチカちゃんはそんなにポルクスを好きでいてくれてるんだね」
「えっ?」
イチカが驚くと
「イチカちゃんもポルクスの話をする時の顔が本当に嬉しそうだよ…あの子をそんなに好きになってくれてありがとうね」
エミリーさんがイチカの手を掴むと
「うちはイチカちゃんみたいな可愛い子がお嫁さんになってくれたら嬉しいけど…イチカちゃんの親御さんは反対しないのかい?」
エミリーさんが気になっていたことを聞くとイチカの顔が曇り出した…
「や、やっぱり反対されて?ごめんようちがこんな田舎の牛乳売りなもんで…」
エミリーさんが申し訳ないと頭を下げると
「ち、違います!すみません…正直に言います…実は私は…奴隷だったんです…」
イチカが下を向いたままポツリポツリとこれまでの事を話しだす…エミリーさんは何も言わず黙ったままずっとイチカの話を聞いていた。
話が終わってもイチカはエミリーさんの反応が怖くて上を向くことが出来なかった。
「そうかい…」
エミリーさんは掴んでたイチカの手をそっと離す…
(あっ…)
体が冷めて行く中、唯一温かみを感じていた手が冷たくなっていく…
(やっぱり…)
イチカがギュッと体を縮めると…フワッとエミリーさんが横からイチカを抱きしめた。
「辛かったね…でも大丈夫だよ。これからはポルクスにイチカちゃんをちゃんと守らせるからね!困ったらいつでも私の所に帰っておいで!イチカちゃんはもう私の娘なんだから」
イチカは驚いてエミリーさんを見上げるとそこには優しく包み込むように笑っているお母さんがいた…
「エミリー…さん…」
「イチカちゃん!お母さんって呼んでくれないの?」
エミリーさんが笑うと
「おかあさん…」
「うん、これからよろしくねイチカちゃん」
「はい…」
イチカはポロポロと流れる涙を止められそうに無かった…
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