ほっといて下さい 従魔とチートライフ楽しみたい!

三園 七詩

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12章

477.助っ人

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「ベイカーさん!アランさん!助っ人連れてきたよ~」

私はルンバさんの肩に乗りながら二人に声をかける。

「なんだ?ベイカーさんまで料理を作ってるのか?」

ルンバさんが驚いていると

「人手が足りないからってミヅキにこき使われてるんだ…料理って結構力仕事なんだな…」

大量に果物を切っているベイカーさんがため息をつく…

「お前はいいよ!俺なんてずっとよく分からないもの泡立ててるんだぞ!」

シャカシャカと高速で腕を動かしているアランさんに気がつくと…

「えっ…アランさん…なんでここに?王宮の仕事はどうしたんですか?」

ルンバさんが聞くと

「あー辞めてきた。今はただのアランだ!よろしくな」

「ええ!王宮の部隊長辞めてきたんですか!?」

ルンバさんとリリアンさんが驚いている。

「勿体ないよね~でもあんまり仕事してなかったからあのままいたら首になってたかもね」

私が笑って言うと

「まぁアランさん程の人なら冒険者としてもやって行けるだろうからな…」

「そうだけど…なかなかなりたくてもなれる職業じゃないのに…」

リリアンさんはもったいない…もったいないと連呼している。

「しかしルンバが来てくれたなら俺達の仕事も終わりか!?」

ベイカーさんが最後の果物を切り終わると…

「いや、その前にポルクスのところに行ってくるからそれまで頑張っててくれ」

「じゃあ今度は楽なのにしてあげる」

私は肉をたくさん取り出すと

「これをミンチにしておいて、包丁で叩くだけだし刃物だからベイカーさん得意でしょ?」

「そう言ってさっきも果物切らせたよな…」

「でもベイカーさんは刃物を持たせたら上手だよ!これならお肉も美味しくなるね」

私が褒めると

「しょ、しょうがねぇなぁ…」

ベイカーさんが肉を掴むと一気に細かく叩いていく!

「さすが!上手!」

私がパチパチと手を叩くと嬉しそうに包丁を持つ手に力が入っている。

「ベイカーさん上手だけど強すぎ!したのまな板切らないでね」

「お、おう…」

ベイカーさんが力を弱めると…

「意外と肉だけ切るのも難しいな…」

カッカッカッ、と軽快な音が響く。

「じゃあもう少し頑張っててね」

私達はベイカーさん達を残してポルクスさん達の元に向かった。


「ポルクスさーん!」

花婿なのに料理を作っているポルクスさんが顔をあげると…

「ルンバさん!リリアンさん!」

ポルクスさんがルンバさん達に気がついて駆け寄ってくる。

「お久しぶりです!元気でしたか?」

「ああ、相変わらずあの店で変わらずに料理を作ってるよ。お前はどうだ?王都のドラゴン亭の方は?」

「毎日繁盛してますよ、ミヅキのおかげで」

ポルクスさんが苦笑すると

「何言ってるの、作ってるのはポルクスさんでしょ?それに最近は私はそっちはノータッチだったもん」

「それでもレシピをくれたりしたじゃないか?」

「それはみんなにもあげてるよ。それをちゃんと料理にして出してるのはポルクスさんだしポルクスさんが考えた料理だって出してるでしょ?」

「ま、まぁそういうのもあるが…」

「なら自信をもってやれ。お前はもうひとりじゃないんだろ?」

ルンバさんがポルクスさんの肩をドンと叩く。

「は、はい!」

ポルクスさんは頼りなくよろけながら返事をした。

「それでポルクスのお嫁さんは?」

リリアンがキョロキョロと周りを探すと

「イチカはポルクスさんのお母さんと衣装の準備してるの、リリアンさんもそっちを手伝ってあげてくれる?」

「「イチカ!」」

リリアンさんとルンバさんが相手の名前を聞いて驚き声をあげる。

「あんた…イチカちゃんに思いを伝えられたのかい!」

リリアンさんが信じられないとポルクスさんを見つめる。

「な、なんですか…ちゃんと言いました…よね?」

ポルクスさんが自信なさげに私を見ると

「うーん…どっちかと言うと…イチカの方から?」

「そ、そうだっけ?」

ポルクスさんが顔を逸らす。

「まぁでも知ってる二人がくっついてくれたのは嬉しいよ!おめでとう!」

リリアンさんが笑顔でポルクスさんを撫でると

「や、止めてくださいよ…もう子供じゃないんだから」

恥ずかしそうにしながらも嬉しそうに笑っていた。

「す、すみません!お話中!俺ネイトって言います!今はドラゴン亭で見習いとして働かせてもらってます!」

ネイトがたまらずポルクスさんに話しかける。

「よろしく。ルンバさんの下で頑張れば腕もすぐに上がるぞ。頑張って二人を支えてやってくれ」

ポルクスさんがネイトさんに手を差し出すと

「は、はい!頑張ります!」

ガシッと手を握り返すと…ポルクスがグッと逆に掴んだ。

「えっ?」

ネイトが戸惑うと…

「って事で早速手伝ってくれ!」

にっこり笑って大量に積まれた食材を見せる。

「えっ…」

ネイトは助けを求めるようにルンバさんを見ると無言でふるふると首を振られる。

「ま、まさかこれを全部使って料理を作るんですか?」

「そうだ、うちには大飯食らいがたくさんいるからな!」

「よし、久しぶりにポルクスと料理を作るか」

ルンバさんが腕をまくり手を洗い出すと

「さぁ、ネイトも覚悟を決めて用意しろ」

今だ唖然とするネイトに声をかけると…

「こ、これをすれば俺もポルクスさんに近づけるのか…」

ネイトは腕まくりをすると

「なんでも言ってください!皮むきでも下準備でもなんでもやりますよ!」

バシャバシャ!と勢いよく手を洗うと

「頼もしい子が入りましたね」

ポルクスさんがルンバさんに声をかけると

「お前の若い頃にそっくりだろ?」

ルンバさんが優しい顔でポルクスを見つめた。


「じゃあ、ネイトはポルクスの手伝いをしてやってくれ。俺はミヅキのリクエストのハンバーグを作る」

そう言うと店から持ってきた食材を取り出す。

「ここの食材も好きなの使ってください」

ポルクスが食材を見せると

「ミヅキが集めた珍しいのもたくさんありますよ」

「それは楽しみだな、後で教えてくれ」

「もちろんです!レシピを書いておいたのでよかったらネイトくんと見てください」

「助かる」

ルンバさんは嬉しそうにベイカーさんがミンチにした肉を勢いよく混ぜだした。


ミヅキ達は料理をポルクスさんやルンバさんに任せてリリアンさん達と衣装合わせをしているイチカの元に向かった。

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