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12章
482.祝福
「で、では新郎新婦の退場です。皆さん立っていただきこれからの二人の為に拍手でお見送り下さい」
レアルさんが動揺しながらも式をつづけるとみんなが立ち上がって幸せそうな二人を送り出す!
コハクやレムも今度はムーも出てくると二人に花びらを撒いた!
ライスシャワーはデボットさんとレアルさんにもったいないと却下されたため様々な色の花弁を用意した。
「おめでとう~」
「幸せに!」
村の人達にも配ってみんなで祝いながらイチカとポルクスさんを祝福する!
私も一緒になって花弁を撒いた!
(二人ともおめでとう…いつまでも幸せでいてね)
シルバに乗せてもらいコハクが特別に生やしてくれた花弁を二人に贈る!
するとキラキラと何かが振ってきた…
「雨?」
しかし濡れるわけではない…空気の粒が光ながらイチカ達の上に降り注ぐ…
あれ…もしかしてこれも?
空を見上げると大きな虹が架かる。
ちょっとやりすぎじゃないですか…私は困ったように空を見上げた…
「それでは皆さんも会場を移動して下さい。外に料理を用意してあります。心ゆくまで堪能してください」
「やった!飯だ!」
アランさんが意気揚々と移動すると…ベイカーさんが私の元に向かってきた。
「おい…さっきのなんだよ」
「い、いや知らない。なんか祝福するって声が空から聞こえたんだよね…」
「なんだそりゃ…」
「ベイカーさんは声は聞こえなかった?」
「それは知らん。だがあの光が降り注いでたのは不味くないか…」
「だからわざとじゃないんだよ!」
「わかってるがきっとあれはかなりの人が目にしたと思うぞ…」
「嘘…」
私は嫌な予感に顔から血の気が引く…
「村の人達は演出と思ってくれたみたいだが…見る人が見れば…」
ベイカーさんが怖がらせるような事を言ってくる。
「で、でも私がやったなんてわからないから大丈夫だよ!もうする事もないし」
「とりあえず村の人達には口外しないようにお願いしておくしかねぇな」
はぁ…とベイカーさんがため息をつくと
「ベイカーさん!ポルクスとイチカのお祝いなんだからため息はなし!忘れてお祝いしよ」
「そうだな…考えるのは後で今は楽しむか」
ベイカーさんが笑うと、私も乗っかって笑い出す!
そうそう!もしかしたら誰も見てないかもしれないしね!
私はベイカーさんと会場を移動した。
「あれは…」
しかしその時、突然おきた天から降り注ぐ光は国中で目撃されていた。
特に隣町の人達はそれは眩い光を目の当たりにした。
そんな事は露知らず、私はみんなと料理を堪能していた。
みんながご飯を食べていると
「新郎新婦が到着しました」
レアルさんが二人の到着を教えてくれる、見ると身軽なドレスに着替えたイチカとそれに合わせて着替えたポルクスさんが現れた。
「おめでとうー!」
みんなからお祝いの挨拶をもらいながら歩いてくると、二人は嬉しそうにお礼をいいながら私の元へと向かってきた。
「二人ともお疲れ様!二人の席はあそこに用意してあるからみんなと楽しく話しながらご飯食べてね!」
「ありがとうございます」
「なんか至せり尽くせりだな」
ポルクスさんが笑って椅子に座ると、早速ネイトさんとデボットさんが料理を運んで来てくれた。
「はい、ポルクスさんルンバさんのハンバーグ持ってきましたよ」
「まじか!ありがとう。ルンバさんのハンバーグなんて久しぶりだなぁ!」
美味しそうにハンバーグにかじりつくと…
「美味い!」
するとルンバさんがリリアンさんさんとムツカを連れてポルクスの元に来た。
「ポルクスおめでとう。こんなにご馳走があるのに俺のハンバーグなんて食わなくてもいいだろ」
ルンバさんが苦笑すると
「いえ!ずっとこれを食べて育ってきましたから!やっぱり美味いです」
ポルクスさんの感想にルンバさんは素直に嬉しそうだった。
「イチカちゃんおめでとう!本当に綺麗だわ!」
リリアンさんがイチカに話しかけると
「ありがとうございます。お二人の様な家庭を築けるように頑張ります」
イチカも幸せそうに笑い返す。
「イチカ姉!凄い綺麗!びっくりした!」
ムツカが興奮してイチカに抱きつくと
「ムツカも凄く可愛いよ!ベールを持ってくれてありがとうね」
イチカがムツカの頭を撫でる。
「他にもお手伝いできるよ!何か取ってくるね!」
ムツカはチョロチョロと人の間をぬって料理が並んでいるテーブルへと向かっていった。
「もうすっかりお姉ちゃんですね」
イチカがリリアンさんに笑いかけると
「ムツカのおかげで本当に助かってるわ」
自慢の娘だとムツカを見つめる。
「イチカちゃんも早く可愛い子を見せてね」
ポルクスさんには聞こえないようにコソッと耳打ちすると、イチカがボッと頬を赤く染めた。
「ミヅキ、そろそろケーキを出すか?」
デボットさんがみんなの料理を食べてる様子を見ながら声をかけてきた。
「そうだね!じゃあ中央を開けてそこに置こう」
私は移動すると
「皆さん!これから新郎新婦による最初の共同作業のケーキカットを行います!」
声をかけると前日に作ったウエディングケーキをドンと取り出した!
「す、凄い…」
「なんだこのでかいのは…」
村の人達は初めて見るケーキを興味深そうに見つめている。
「ポルクスさん、イチカ来てくれる?」
二人を呼ぶと王都でチーノさんに作ってもらったケーキカット用のナイフを取り出す。
「これで二人で協力してケーキを切って。これが二人が夫婦になって初めてする共同作業なの。これから二人で乗り越えて行く事がたくさんあると思う。その時は嬉しい時も辛い時も協力して二人で乗り越えてね」
私はナイフを差し出すと、二人が一緒に握りしめる。
ケーキの前に行き二人見つめ合いながらケーキにナイフを差し入れた。
「おめでとうー!」
私が拍手と共に声をかけると村の人達がそれに続く!
「なんか面白いな」
「うん、ミヅキ様は本当にみんなを幸せにするのが上手いです」
ポルクスとイチカは見つめ合い幸せそうに微笑み合った。
ケーキカットをすると二人にみんなの分を切り分けてもらう。
村の人達が手渡しでイチカとポルクスからケーキを受け取っていた。
私は端の方で料理を貪っているシルバ達のところに行くと
【美味しい?】
料理に夢中のみんなに声をかけた。
【ミヅキ!これは美味いな!いくらでも食べられるぞ】
シルバが食べているのは来る途中に狩った魔物のローストビーフ風のお肉のタタキだった。
【僕はこの豆のサラダが好きー】
シンクは大豆で作ったサラダがお気に入りの様子。
【全部美味いぞ。ちゃんと色々と味わえ】
プルシアはバランスよく色々な料理を食べていた。
【誰が料理取ってきてくれたの?】
【私が…】
レムが声をかけると
【レムありがとうねー後で魔力たっぷりあげるからね】
【ありがとうございます】
レムが嬉しそうにウロウロと動くと
【ミヅキ!あのケーキはどうした】
シルバが気がついて鼻をヒクヒクとさせる。
【あっ!そうそう其れを持ってきたんだ】
私はシルバ達ように作った甘さ控えめのケーキを取り出すとみんなに切り分ける。
【まだあるからここに置いておくね、レム悪いけどみんなが欲しがったらあげてくれる?】
【了解しました】
レムにナイフを渡していると…
「お、いたいた!ミヅキほらケーキだぞ」
ベイカーさんが私の分のケーキを持ってきてくれた。
「ベイカーさんありがとう!」
空いてる席を見つけて座ると
「いただきます!」
美味しそうなケーキを大口で食べる!
甘いクリームと酸味の少しきいた果物がスポンジと一緒に口の中で幸せに混ざり合う。
「うんまぁ~」
落ちそうになる頬っぺたを抑えていると
「これがあんな大変な作業でできているんだな…」
ベイカーさんがしみじみと味わっている。
「ベイカーさんのクリームも美味しいよ!いい泡立て具合だね!」
私が褒めると
「そうだろ?この繊細なクリームがケーキを何倍も美味しくしてるぜ」
ベイカーさんが一口で残りのケーキを食べてしまうと…
「何言ってるんだ、このスポンジがあってこそのケーキだろうが」
アランさんがケーキをいくつも持ちながら同じテーブルに座った。
「うん!スポンジもよくできてるよね!空気がよく入ってるからふわふわだよ」
私がもう一口とケーキを味わう。
「だろ?」
アランさんが得意げにケーキをどんどん平らげていくと
「アランさん食いすぎだよ…どれ、俺が手伝ってやる」
ベイカーさんがアランさんが持ってきたケーキを食べてしまうと
「てめぇ!自分の分は自分で取ってこい!」
食べるなとケーキを自分の元に引き寄せると
「そんなにあるんだからひとつくらいいいじゃねぇか、なぁ?」
ベイカーさんが私を見る。
「二人ともお祝いなんだから喧嘩は駄目だよ!ちゃんと譲り合って敬いあってお手本を見せないと…」
私がため息をつくと…
「いいなぁ…」
アランさんのテーブルのケーキを見つめる子供達が現れた…
「な、なんだ?」
嫌な予感にアランさんが顔をひきつらせると
「これ…食べていいの?」
子供達が可愛らしくケーキをおねだりする。
アランさんは苦しそうに葛藤すると…ケーキを全て子供達に分けてやった…
「俺のケーキが…」
「また取ってくりゃいいだろ?」
ベイカーさんが笑うと
「どれ、俺ももう一つ」
ケーキを取りに立ち上がると、アランさんも自分もとケーキを取りに向かった。
待っていると二人で一つだけのケーキを持ってきた…
「どうしたの?」
私が聞くと、どうやらケーキが評判がよくこれが最後の一つらしい…
「俺のだ!」
「いや!俺が貰った!アランさんはもうたくさん食べただろうが!」
二人が争っていると…
「ミヅキ様」
ムツカがやってきて、喧嘩をしてる二人を見ると…
「ムツカもケーキ食べたい!」
キラキラと二人が取り合っているケーキを見つめる。
「サッサと食わないからだ…」
「仲良く別けときゃよかった…」
二人はぼそっとつぶやくとムツカにケーキを差し出した…
嬉しそうに受け取るとムツカは美味しそうにその場でケーキを頬張ると
「ベイカーさん!アランたいちょありがとう!」
クリームを口の周りに沢山つけて笑ってお礼を言う。
二人は苦笑しながらよかったなとムツカの頭を撫でていた。
レアルさんが動揺しながらも式をつづけるとみんなが立ち上がって幸せそうな二人を送り出す!
コハクやレムも今度はムーも出てくると二人に花びらを撒いた!
ライスシャワーはデボットさんとレアルさんにもったいないと却下されたため様々な色の花弁を用意した。
「おめでとう~」
「幸せに!」
村の人達にも配ってみんなで祝いながらイチカとポルクスさんを祝福する!
私も一緒になって花弁を撒いた!
(二人ともおめでとう…いつまでも幸せでいてね)
シルバに乗せてもらいコハクが特別に生やしてくれた花弁を二人に贈る!
するとキラキラと何かが振ってきた…
「雨?」
しかし濡れるわけではない…空気の粒が光ながらイチカ達の上に降り注ぐ…
あれ…もしかしてこれも?
空を見上げると大きな虹が架かる。
ちょっとやりすぎじゃないですか…私は困ったように空を見上げた…
「それでは皆さんも会場を移動して下さい。外に料理を用意してあります。心ゆくまで堪能してください」
「やった!飯だ!」
アランさんが意気揚々と移動すると…ベイカーさんが私の元に向かってきた。
「おい…さっきのなんだよ」
「い、いや知らない。なんか祝福するって声が空から聞こえたんだよね…」
「なんだそりゃ…」
「ベイカーさんは声は聞こえなかった?」
「それは知らん。だがあの光が降り注いでたのは不味くないか…」
「だからわざとじゃないんだよ!」
「わかってるがきっとあれはかなりの人が目にしたと思うぞ…」
「嘘…」
私は嫌な予感に顔から血の気が引く…
「村の人達は演出と思ってくれたみたいだが…見る人が見れば…」
ベイカーさんが怖がらせるような事を言ってくる。
「で、でも私がやったなんてわからないから大丈夫だよ!もうする事もないし」
「とりあえず村の人達には口外しないようにお願いしておくしかねぇな」
はぁ…とベイカーさんがため息をつくと
「ベイカーさん!ポルクスとイチカのお祝いなんだからため息はなし!忘れてお祝いしよ」
「そうだな…考えるのは後で今は楽しむか」
ベイカーさんが笑うと、私も乗っかって笑い出す!
そうそう!もしかしたら誰も見てないかもしれないしね!
私はベイカーさんと会場を移動した。
「あれは…」
しかしその時、突然おきた天から降り注ぐ光は国中で目撃されていた。
特に隣町の人達はそれは眩い光を目の当たりにした。
そんな事は露知らず、私はみんなと料理を堪能していた。
みんながご飯を食べていると
「新郎新婦が到着しました」
レアルさんが二人の到着を教えてくれる、見ると身軽なドレスに着替えたイチカとそれに合わせて着替えたポルクスさんが現れた。
「おめでとうー!」
みんなからお祝いの挨拶をもらいながら歩いてくると、二人は嬉しそうにお礼をいいながら私の元へと向かってきた。
「二人ともお疲れ様!二人の席はあそこに用意してあるからみんなと楽しく話しながらご飯食べてね!」
「ありがとうございます」
「なんか至せり尽くせりだな」
ポルクスさんが笑って椅子に座ると、早速ネイトさんとデボットさんが料理を運んで来てくれた。
「はい、ポルクスさんルンバさんのハンバーグ持ってきましたよ」
「まじか!ありがとう。ルンバさんのハンバーグなんて久しぶりだなぁ!」
美味しそうにハンバーグにかじりつくと…
「美味い!」
するとルンバさんがリリアンさんさんとムツカを連れてポルクスの元に来た。
「ポルクスおめでとう。こんなにご馳走があるのに俺のハンバーグなんて食わなくてもいいだろ」
ルンバさんが苦笑すると
「いえ!ずっとこれを食べて育ってきましたから!やっぱり美味いです」
ポルクスさんの感想にルンバさんは素直に嬉しそうだった。
「イチカちゃんおめでとう!本当に綺麗だわ!」
リリアンさんがイチカに話しかけると
「ありがとうございます。お二人の様な家庭を築けるように頑張ります」
イチカも幸せそうに笑い返す。
「イチカ姉!凄い綺麗!びっくりした!」
ムツカが興奮してイチカに抱きつくと
「ムツカも凄く可愛いよ!ベールを持ってくれてありがとうね」
イチカがムツカの頭を撫でる。
「他にもお手伝いできるよ!何か取ってくるね!」
ムツカはチョロチョロと人の間をぬって料理が並んでいるテーブルへと向かっていった。
「もうすっかりお姉ちゃんですね」
イチカがリリアンさんに笑いかけると
「ムツカのおかげで本当に助かってるわ」
自慢の娘だとムツカを見つめる。
「イチカちゃんも早く可愛い子を見せてね」
ポルクスさんには聞こえないようにコソッと耳打ちすると、イチカがボッと頬を赤く染めた。
「ミヅキ、そろそろケーキを出すか?」
デボットさんがみんなの料理を食べてる様子を見ながら声をかけてきた。
「そうだね!じゃあ中央を開けてそこに置こう」
私は移動すると
「皆さん!これから新郎新婦による最初の共同作業のケーキカットを行います!」
声をかけると前日に作ったウエディングケーキをドンと取り出した!
「す、凄い…」
「なんだこのでかいのは…」
村の人達は初めて見るケーキを興味深そうに見つめている。
「ポルクスさん、イチカ来てくれる?」
二人を呼ぶと王都でチーノさんに作ってもらったケーキカット用のナイフを取り出す。
「これで二人で協力してケーキを切って。これが二人が夫婦になって初めてする共同作業なの。これから二人で乗り越えて行く事がたくさんあると思う。その時は嬉しい時も辛い時も協力して二人で乗り越えてね」
私はナイフを差し出すと、二人が一緒に握りしめる。
ケーキの前に行き二人見つめ合いながらケーキにナイフを差し入れた。
「おめでとうー!」
私が拍手と共に声をかけると村の人達がそれに続く!
「なんか面白いな」
「うん、ミヅキ様は本当にみんなを幸せにするのが上手いです」
ポルクスとイチカは見つめ合い幸せそうに微笑み合った。
ケーキカットをすると二人にみんなの分を切り分けてもらう。
村の人達が手渡しでイチカとポルクスからケーキを受け取っていた。
私は端の方で料理を貪っているシルバ達のところに行くと
【美味しい?】
料理に夢中のみんなに声をかけた。
【ミヅキ!これは美味いな!いくらでも食べられるぞ】
シルバが食べているのは来る途中に狩った魔物のローストビーフ風のお肉のタタキだった。
【僕はこの豆のサラダが好きー】
シンクは大豆で作ったサラダがお気に入りの様子。
【全部美味いぞ。ちゃんと色々と味わえ】
プルシアはバランスよく色々な料理を食べていた。
【誰が料理取ってきてくれたの?】
【私が…】
レムが声をかけると
【レムありがとうねー後で魔力たっぷりあげるからね】
【ありがとうございます】
レムが嬉しそうにウロウロと動くと
【ミヅキ!あのケーキはどうした】
シルバが気がついて鼻をヒクヒクとさせる。
【あっ!そうそう其れを持ってきたんだ】
私はシルバ達ように作った甘さ控えめのケーキを取り出すとみんなに切り分ける。
【まだあるからここに置いておくね、レム悪いけどみんなが欲しがったらあげてくれる?】
【了解しました】
レムにナイフを渡していると…
「お、いたいた!ミヅキほらケーキだぞ」
ベイカーさんが私の分のケーキを持ってきてくれた。
「ベイカーさんありがとう!」
空いてる席を見つけて座ると
「いただきます!」
美味しそうなケーキを大口で食べる!
甘いクリームと酸味の少しきいた果物がスポンジと一緒に口の中で幸せに混ざり合う。
「うんまぁ~」
落ちそうになる頬っぺたを抑えていると
「これがあんな大変な作業でできているんだな…」
ベイカーさんがしみじみと味わっている。
「ベイカーさんのクリームも美味しいよ!いい泡立て具合だね!」
私が褒めると
「そうだろ?この繊細なクリームがケーキを何倍も美味しくしてるぜ」
ベイカーさんが一口で残りのケーキを食べてしまうと…
「何言ってるんだ、このスポンジがあってこそのケーキだろうが」
アランさんがケーキをいくつも持ちながら同じテーブルに座った。
「うん!スポンジもよくできてるよね!空気がよく入ってるからふわふわだよ」
私がもう一口とケーキを味わう。
「だろ?」
アランさんが得意げにケーキをどんどん平らげていくと
「アランさん食いすぎだよ…どれ、俺が手伝ってやる」
ベイカーさんがアランさんが持ってきたケーキを食べてしまうと
「てめぇ!自分の分は自分で取ってこい!」
食べるなとケーキを自分の元に引き寄せると
「そんなにあるんだからひとつくらいいいじゃねぇか、なぁ?」
ベイカーさんが私を見る。
「二人ともお祝いなんだから喧嘩は駄目だよ!ちゃんと譲り合って敬いあってお手本を見せないと…」
私がため息をつくと…
「いいなぁ…」
アランさんのテーブルのケーキを見つめる子供達が現れた…
「な、なんだ?」
嫌な予感にアランさんが顔をひきつらせると
「これ…食べていいの?」
子供達が可愛らしくケーキをおねだりする。
アランさんは苦しそうに葛藤すると…ケーキを全て子供達に分けてやった…
「俺のケーキが…」
「また取ってくりゃいいだろ?」
ベイカーさんが笑うと
「どれ、俺ももう一つ」
ケーキを取りに立ち上がると、アランさんも自分もとケーキを取りに向かった。
待っていると二人で一つだけのケーキを持ってきた…
「どうしたの?」
私が聞くと、どうやらケーキが評判がよくこれが最後の一つらしい…
「俺のだ!」
「いや!俺が貰った!アランさんはもうたくさん食べただろうが!」
二人が争っていると…
「ミヅキ様」
ムツカがやってきて、喧嘩をしてる二人を見ると…
「ムツカもケーキ食べたい!」
キラキラと二人が取り合っているケーキを見つめる。
「サッサと食わないからだ…」
「仲良く別けときゃよかった…」
二人はぼそっとつぶやくとムツカにケーキを差し出した…
嬉しそうに受け取るとムツカは美味しそうにその場でケーキを頬張ると
「ベイカーさん!アランたいちょありがとう!」
クリームを口の周りに沢山つけて笑ってお礼を言う。
二人は苦笑しながらよかったなとムツカの頭を撫でていた。
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