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12章
483.初夜
「じゃあ最後にブーケトスやりますよ~女の人は前に出てきて下さい!」
私が声をかけると村の女の人達とムツカが前に出てきた。
「何をやるの?」
「ブーケトスってなあに?」
みんなが聞いてくるので…
「今からイチカ…新婦が持ってたブーケを後ろ向きに投げるの。それをみんなが取るんだよ」
「へー貰っていいってことですか?」
綺麗な花束を貰えるとみんなの気持ちが上向きになると
「そ・れ・に!ブーケを取ると次に結婚出来るって言われてるの!」
「「なんですって!」」
なんだかやけに食いつく女の人がいる…
「め、迷信だけどね…まぁきっと次に幸せな結婚になりますよ…程度に思ってくれれば…」
私が慌てて説明すると…
「絶対に取るわ!」
「いえ!取るのは私よ!」
「結婚…」
数名の女の人達の目付きが変わる。
「ムツカも頑張ってとる!」
腕まくりをして最前列に並んでいる人達の顔が怖い…後ろの若い女の子達はキャッキャッと取れるかなぁ~と呑気に状況を楽しんでいる。
「じゃあ行きますよー」
イチカが声をかけると後ろを向いて空高くブーケを放り投げた!
「貰った!」
一人の女性がジャンプしてブーケを取ろうとすると…
「あっ!」
手に当たってブーケが弾かれる!
「私が!」
今度は違う女性がダイビングキャッチを目論み飛びつくと…
「そ、そんなぁー!グフッ!」
届かずに地面へと腹から着地する…
そのままブーケはムツカの手の中にストンと落ちて来た…
「やった!ムツカ取ったー!」
ムツカがやったやったと飛び跳ねて喜んでいると…取り損ねた女の人達がガックリと肩を落とす…
ムツカはそんなお姉さん達を見て…
「はい!お姉ちゃんこれどうぞ!」
ブーケをバラバラにすると花の束をバラすと取れなかったお姉さん達に分けていく。
「コレでみんな一緒だね!」
ムツカがにっこり笑うと
「ムツカちゃん!ありがとうー!」
「ムツカちゃんの為にも早く彼氏を作るわ!」
お姉さん達が嬉しそうにムツカに抱きついてお礼を言っていた。
ムツカのおかげで楽しく結婚式を終える事が出来た…
ポルクスさんたちの結婚式は概ね大成功で幕を閉じた。
騒ぎ疲れた村の人達が楽しかったと満足そうに家に帰っていく。
みんなも片付けは明日にして今日は早々と休む事にした。
ミヅキ達は牛乳御殿の空いてる部屋を借りて、寝具を運び休ませて貰うことになった。
みんなで一部屋で集まり寝ようとしているとトントンと扉をノックする音が…
「ミヅキちゃん」
エミリーさんがひょっこり一人で顔を出した。
「あれ?エミリーさんどうしたの?」
エミリーさんはお邪魔しますと布団を持って現れると
「今日は私もここに泊まらせてくれない?」
エミリーさんの言葉にベイカーさん達がああ…と気がつく。
「なんで?エミリーさんはポルクスさん達とお家で休んでたのに」
「いや…まぁね」
エミリーさんが困った顔をするとおずおずと奥に近づいてくる、どうやら帰る気は無いようだ。
「どうしたの?ポルクスさんと喧嘩でもしちゃった?」
私が心配そうに聞くと、エミリーさんは笑って
「せっかくの初めての夫婦になった夜に他の人がいたら可哀想だから、二人っきりにしてあげたのよ」
エミリーさんの言葉に男性陣が唸る。
「ポルクスさんは素晴らしいお母様をお持ちですね」
レアルさんがエミリーさんを称えると
「本当だな!」
ネイトさんも拍手を送る。
な、なるほど…そういう事ね…
私はちょっと動揺していると
「なんでポルクスさんはママは一人にしちゃうの?」
ムツカがムッと頬を膨らませる!
「ムツカがイチカ姉にお願いしてあげる!」
ムツカがガバッと立ち上がると
「「「「駄目だ!」」」」
ベイカーさん達が一斉にムツカを止める。
エミリーさんはムツカにおいでおいでとそばに呼ぶとムツカがトコトコとエミリーさんの元に行く。
「ムツカちゃんありがとうね。あの二人とはおばちゃんも仲良しだから安心してね!今日は久しぶりにみんなが来たからみんなと寝てみたくなったの…ムツカちゃんおばちゃんと寝てくれない?」
エミリーさんがムツカに笑いかけると
「うん!一緒に寝よ!」
ムツカが嬉しそうにリリアンさんの隣に引いてあった自分の布団の横を開ける。
するとエミリーさんがお邪魔しますと布団を引いた。
エミリーさんの機転にみんながほっと胸をなで下ろすと各々布団に横になる。
「こんなに大勢で寝るのは久しぶりだわ!」
なんだかエミリーさんがウキウキしている。
「うちはみんなで寝る方が多いからね~」
私はシルバ達にかこまれながらベイカーさんとデボットさん達に挟まれて寝ていた。
「俺もこんな大人数で寝るのは初めてっす!」
ネイトがルンバさんの隣から声をかけた。
「こんな集まると修学旅行の夜みたいだね~」
私が眠い頭でつぶやくと
「しゅうがくりょこう…?」
みんながなんの事だと私に注目する。
「あー…ミヅキのいつもの事だ気にするな」
ベイカーさんが声をかけると、なるほどとみんなが納得する。
そんなみんなの反応を知らずに…
「明日は片付けをしたらすぐに町に向かおうね…」
みんなに声をかけると
「久しぶりだなぁ戻るのは…俺の家まだあるよな…」
ベイカーさんが急に心配になる。
「ちゃんとセバスさんが管理してくれてるよ…あーセバスさんに会えるの楽しみだなぁ…」
うつらうつら独り言のようにつぶやくと
「セバス!」
アランさんがセバスと聞いてガバッと起き上がる!
「なんか…嫌な予感がずっとしてるんだが…そうかセバスがいたな…」
チラッとベイカーを見ると
「き、気のせいだろ…」
ベイカーがサッと目を逸らした。
「だ、だよな…自由になったもんだから敏感になっちまったのかな…」
ハハッと笑うが誰も便乗しない…
アランとベイカーは自分の考えを取り払うように眠りについた…
エミリーさんがミヅキ達のところに来る少し前…エミリーさんは自分の布団を束ねるとポルクスの元に向かった。
ポルクスとイチカは結婚式をあげるまではと部屋を別にしてあった…
「ポルクス~」
エミリーさんが部屋の扉をノックしてから開けると
「どうした?」
ポルクスさんが一人今日の料理のレシピを眺めていた。
「あれ?あんた一人?」
エミリーさんがキョロキョロと部屋を確認するがイチカちゃんがいる様子はなかった。
「ん?イチカに用なら隣の部屋だろ?それに今は風呂に入ってると思うぞ」
ボケたのか?と心配そうに母親を見ると
「お前…まさか今日も部屋が別なのかい?」
憐れむように息子を見つめる。
「おい!それが結婚した息子に向ける顔かよ!べ、別に俺たちは俺たちのペースでやるから、それに今日はイチカも疲れてるだろうからな」
息子の嫁を気遣う様子に苦笑すると、
「まぁいいけどね、母さんは今日はミヅキちゃん達のところで寝るからそれだけ言いに来たのよ。だから何をしようとあんた達の自由だからね」
「はっ?」
ポルクスが母親の戯言に驚いて顔を見ると
「じゃあおやすみ~」
それだけ言ってエミリーさんは笑いながらサッサと布団を持って家を出ていってしまった。
「何気を使ってるんだか…自分の家なんだからゆっくり休めばいいのに」
変な母親の気遣いに苦笑するとベッドに倒れ込む。
ポルクスとイチカとは付き合ってからキス止まりだった…ポルクスはイチカとの年齢差も考え慎重になり手を出せずにいた。
きっとイチカは全てが初めてだろうとポルクスは思うと無理をさせたくはなく自然とそんなればいいと考えていた。
「いや…別に急がなくても夫婦になったし。王都に帰ってからでも…」
自分に納得させるようにつぶやくとサッサと寝てしまおうと部屋の灯りを落とした。
私が声をかけると村の女の人達とムツカが前に出てきた。
「何をやるの?」
「ブーケトスってなあに?」
みんなが聞いてくるので…
「今からイチカ…新婦が持ってたブーケを後ろ向きに投げるの。それをみんなが取るんだよ」
「へー貰っていいってことですか?」
綺麗な花束を貰えるとみんなの気持ちが上向きになると
「そ・れ・に!ブーケを取ると次に結婚出来るって言われてるの!」
「「なんですって!」」
なんだかやけに食いつく女の人がいる…
「め、迷信だけどね…まぁきっと次に幸せな結婚になりますよ…程度に思ってくれれば…」
私が慌てて説明すると…
「絶対に取るわ!」
「いえ!取るのは私よ!」
「結婚…」
数名の女の人達の目付きが変わる。
「ムツカも頑張ってとる!」
腕まくりをして最前列に並んでいる人達の顔が怖い…後ろの若い女の子達はキャッキャッと取れるかなぁ~と呑気に状況を楽しんでいる。
「じゃあ行きますよー」
イチカが声をかけると後ろを向いて空高くブーケを放り投げた!
「貰った!」
一人の女性がジャンプしてブーケを取ろうとすると…
「あっ!」
手に当たってブーケが弾かれる!
「私が!」
今度は違う女性がダイビングキャッチを目論み飛びつくと…
「そ、そんなぁー!グフッ!」
届かずに地面へと腹から着地する…
そのままブーケはムツカの手の中にストンと落ちて来た…
「やった!ムツカ取ったー!」
ムツカがやったやったと飛び跳ねて喜んでいると…取り損ねた女の人達がガックリと肩を落とす…
ムツカはそんなお姉さん達を見て…
「はい!お姉ちゃんこれどうぞ!」
ブーケをバラバラにすると花の束をバラすと取れなかったお姉さん達に分けていく。
「コレでみんな一緒だね!」
ムツカがにっこり笑うと
「ムツカちゃん!ありがとうー!」
「ムツカちゃんの為にも早く彼氏を作るわ!」
お姉さん達が嬉しそうにムツカに抱きついてお礼を言っていた。
ムツカのおかげで楽しく結婚式を終える事が出来た…
ポルクスさんたちの結婚式は概ね大成功で幕を閉じた。
騒ぎ疲れた村の人達が楽しかったと満足そうに家に帰っていく。
みんなも片付けは明日にして今日は早々と休む事にした。
ミヅキ達は牛乳御殿の空いてる部屋を借りて、寝具を運び休ませて貰うことになった。
みんなで一部屋で集まり寝ようとしているとトントンと扉をノックする音が…
「ミヅキちゃん」
エミリーさんがひょっこり一人で顔を出した。
「あれ?エミリーさんどうしたの?」
エミリーさんはお邪魔しますと布団を持って現れると
「今日は私もここに泊まらせてくれない?」
エミリーさんの言葉にベイカーさん達がああ…と気がつく。
「なんで?エミリーさんはポルクスさん達とお家で休んでたのに」
「いや…まぁね」
エミリーさんが困った顔をするとおずおずと奥に近づいてくる、どうやら帰る気は無いようだ。
「どうしたの?ポルクスさんと喧嘩でもしちゃった?」
私が心配そうに聞くと、エミリーさんは笑って
「せっかくの初めての夫婦になった夜に他の人がいたら可哀想だから、二人っきりにしてあげたのよ」
エミリーさんの言葉に男性陣が唸る。
「ポルクスさんは素晴らしいお母様をお持ちですね」
レアルさんがエミリーさんを称えると
「本当だな!」
ネイトさんも拍手を送る。
な、なるほど…そういう事ね…
私はちょっと動揺していると
「なんでポルクスさんはママは一人にしちゃうの?」
ムツカがムッと頬を膨らませる!
「ムツカがイチカ姉にお願いしてあげる!」
ムツカがガバッと立ち上がると
「「「「駄目だ!」」」」
ベイカーさん達が一斉にムツカを止める。
エミリーさんはムツカにおいでおいでとそばに呼ぶとムツカがトコトコとエミリーさんの元に行く。
「ムツカちゃんありがとうね。あの二人とはおばちゃんも仲良しだから安心してね!今日は久しぶりにみんなが来たからみんなと寝てみたくなったの…ムツカちゃんおばちゃんと寝てくれない?」
エミリーさんがムツカに笑いかけると
「うん!一緒に寝よ!」
ムツカが嬉しそうにリリアンさんの隣に引いてあった自分の布団の横を開ける。
するとエミリーさんがお邪魔しますと布団を引いた。
エミリーさんの機転にみんながほっと胸をなで下ろすと各々布団に横になる。
「こんなに大勢で寝るのは久しぶりだわ!」
なんだかエミリーさんがウキウキしている。
「うちはみんなで寝る方が多いからね~」
私はシルバ達にかこまれながらベイカーさんとデボットさん達に挟まれて寝ていた。
「俺もこんな大人数で寝るのは初めてっす!」
ネイトがルンバさんの隣から声をかけた。
「こんな集まると修学旅行の夜みたいだね~」
私が眠い頭でつぶやくと
「しゅうがくりょこう…?」
みんながなんの事だと私に注目する。
「あー…ミヅキのいつもの事だ気にするな」
ベイカーさんが声をかけると、なるほどとみんなが納得する。
そんなみんなの反応を知らずに…
「明日は片付けをしたらすぐに町に向かおうね…」
みんなに声をかけると
「久しぶりだなぁ戻るのは…俺の家まだあるよな…」
ベイカーさんが急に心配になる。
「ちゃんとセバスさんが管理してくれてるよ…あーセバスさんに会えるの楽しみだなぁ…」
うつらうつら独り言のようにつぶやくと
「セバス!」
アランさんがセバスと聞いてガバッと起き上がる!
「なんか…嫌な予感がずっとしてるんだが…そうかセバスがいたな…」
チラッとベイカーを見ると
「き、気のせいだろ…」
ベイカーがサッと目を逸らした。
「だ、だよな…自由になったもんだから敏感になっちまったのかな…」
ハハッと笑うが誰も便乗しない…
アランとベイカーは自分の考えを取り払うように眠りについた…
エミリーさんがミヅキ達のところに来る少し前…エミリーさんは自分の布団を束ねるとポルクスの元に向かった。
ポルクスとイチカは結婚式をあげるまではと部屋を別にしてあった…
「ポルクス~」
エミリーさんが部屋の扉をノックしてから開けると
「どうした?」
ポルクスさんが一人今日の料理のレシピを眺めていた。
「あれ?あんた一人?」
エミリーさんがキョロキョロと部屋を確認するがイチカちゃんがいる様子はなかった。
「ん?イチカに用なら隣の部屋だろ?それに今は風呂に入ってると思うぞ」
ボケたのか?と心配そうに母親を見ると
「お前…まさか今日も部屋が別なのかい?」
憐れむように息子を見つめる。
「おい!それが結婚した息子に向ける顔かよ!べ、別に俺たちは俺たちのペースでやるから、それに今日はイチカも疲れてるだろうからな」
息子の嫁を気遣う様子に苦笑すると、
「まぁいいけどね、母さんは今日はミヅキちゃん達のところで寝るからそれだけ言いに来たのよ。だから何をしようとあんた達の自由だからね」
「はっ?」
ポルクスが母親の戯言に驚いて顔を見ると
「じゃあおやすみ~」
それだけ言ってエミリーさんは笑いながらサッサと布団を持って家を出ていってしまった。
「何気を使ってるんだか…自分の家なんだからゆっくり休めばいいのに」
変な母親の気遣いに苦笑するとベッドに倒れ込む。
ポルクスとイチカとは付き合ってからキス止まりだった…ポルクスはイチカとの年齢差も考え慎重になり手を出せずにいた。
きっとイチカは全てが初めてだろうとポルクスは思うと無理をさせたくはなく自然とそんなればいいと考えていた。
「いや…別に急がなくても夫婦になったし。王都に帰ってからでも…」
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