ほっといて下さい 従魔とチートライフ楽しみたい!

三園 七詩

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12章

502.御祝い

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「お、終わった…」

「疲れた~」

やっと部屋の片付けが終わるとミヅキとムツカはドサッと床に座り込む。

「お疲れさん!お前達のおかげで元気な赤ちゃんがしっかりと産まれたのぉ」

おばばはご苦労さんと二人に冷たい飲み物を入れてくれた。

「いただきます!」

「いただきま~す!」

二人は一気にお茶を飲むと…

「あー美味しい甘くて生き返る~」

「美味しい~」

私の感想を聞いて何故か笑っている。

「お前さんは歳の割に言動がババアみたいだね」

クックッと顔を綻ばせる。

おばばにババくさいと言われてしまった…なんかショック!

「だ、だって本当に美味しかったから!」

慌てて言い訳をすると

「別に責めてないよ」

言い訳をする私をさらに笑っていた。

トントン…

扉を伺うようにノックする音がすると…

「おばば…どうだ?まだ生まれないのか?」

ベイカーさんの心配そうな声がする…

「ああ、もういいよ。入ってきな」

おばばが声をかけると

「お邪魔します…」

ベイカーさんが中を伺うよに入ってきた。

【ミヅキ!】

後ろにはシルバ達もいて久しぶりに声を聞く感じがする!

【みんなー!】

私はベイカーさんの横を通り過ぎてシルバ達の元に駆け寄ると…

【なんか久しぶり~!】

ぐりぐりとシルバの身体に顔を擦り付けると

【ミヅキ~】

シンクが頭に止まった!

【シンク!】

私はシンクを掴むと同じようにシンクの腹をスリスリしながら匂いを嗅ぐ!

うん!ふたりともいい匂い…みんなの匂いに癒されていると

【産まれたのか?】

【ミヅキつかれてる?だいじょうぶ?】

後ろからプルシアとコハクが声をかけてきた。

【プルシア!コハク!】

ツルツルスベスベの触り心地ともふもふを交互に楽しむ!

【無事生まれたんだよ!少し疲れたけど全然平気!嬉しい気持ちが勝ってるからね】

ムーとレムが近くから見ていると…

【ムー!レム!元気な赤ちゃんが生まれたんだよ!男の子でオイトって名前なの!仲良くしてあげてね!】

ポヨンポヨンしたムーに抱きついているとなんだか眠くなってくる…

【あー大変だった…やっぱり人が生まれてくるって大変なんだね…凄いことなんだね…】

ムーが一定のリズムで揺れるとゆりかごの様な心地良さと疲れからうとうととしだす…

気がつくとムーの身体の上で眠ってしまっていた…

「ミヅキ?」

寝てしまったミヅキにベイカーさんが声をかけると

「寝たようだね」

おばばが家から出てきて声をかける。

「さっき眠気を促す飲み物を飲ませてやったんだよ。今回はよく手伝ってくれて疲れただろうからね…リリアンとルンバとムツカは今日はここで休ませるからその子はお前達が連れて帰ってやんな」

おばばの言葉にベイカーは頷くとムーからミヅキを受け取る。

嬉しそうな寝顔にベイカーは笑うと

「今日はお疲れさん、ゆっくり休むんだな」

ベイカーは大事そうに家まで運んでいった…


次の日ベイカーさんの家で久しぶりの天井を見て目覚める。

見慣れた天井にほっとしているといつもの様にシルバに舐められて起き上がる。

スッキリとした目覚めに体の疲れも感じない。
朝ごはんをみんなで食べて、すぐにお祝いを用意してリリアンさん達がいるおばばの家に向かった。

「おはようございます!」

おばばの家の扉を元気にノックするとおばばの代わりにムツカが出迎えてくれた。

「ミヅキさまおはようございます!」

「おはようムツカ!リリアンさん達の具合はどう?」

「リリアンさんは少し疲れてるけど、凄く幸せそうです!オイくんも朝からリリアンのおっぱいをたくさん飲んでますよ!」

中に入ろうとすると、おばばが慌てて声をかけてくる!

「おい!お前達全員で入る気かい!?そんなでかいのが大人数で来たら部屋が窮屈になっちまうよ!」

ミヅキの後ろからゾロゾロとついてくる一団に驚いていると

「あっごめんなさい。どうしよう…順番でお邪魔しようか?」

私がそう言うと

【俺達はいいから外で待ってるぞ】

シルバ達は外で待っていると言う。

【じゃあ僕が代表で行くよ!一番小さいしね!】

シンクがひとりミヅキの肩に止まった。

大きなシルバ達が出ると、ベイカーさんとデボットさんレアルさんと部屋へと入る。

ベイカーさんはベッドで赤ちゃんを抱くリリアンさんと隣で寄り添う様に座っているルンバさんを見ると

「よう!ルンバおめでとう!リリアンさんもお疲れ様!」

笑って二人に近づいた。赤ちゃんの顔を覗き込むと

「その子が二人の赤ちゃんか…」

顔を見て固まる…

「なんか猿みたいだな」

バシッ!

私は思いっきりベイカーさんの足を引っぱたく。

「なんて事言うの!こんなに可愛いのに!」

ベイカーさんのデリカシーの無さに呆れると

「いや可愛くないなんて言ってないだろ、しわくちゃなのが猿みたいで可愛いなぁ…」

まだ言うか…

でもベイカーさんに取って猿みたいはどうやら褒め言葉のようだった…

ルンバさんもリリアンさんも気にした様子もなく笑いながら

「ありがとうね」

と嬉しそうにしている。

まぁ二人がいいなら…いやでも許せない!可愛いオイトを!

ベイカーさんを睨むとたじろぎながらお祝いを出す。

「ほ、ほらこれ…ミヅキが赤ちゃんが産まれたらお祝いをやるもんだって言うから色々聞いて玩具を作ってみた」

ベイカーさんが見せたのはいわゆるガラガラ…木を持ちやすい大きさに削って中身をくり抜き、綺麗に消毒して中に木の実を入れた物で、振るとガラガラと音のなる赤ちゃん定番の玩具だ。

ベイカーさんが何をあげたらいいのか聞いてきたので作り方を教えてあげたのだった。

赤ちゃんが舐めても良いようにレムに頼んで高温殺菌をしてもらい菌を死滅させた特注品!

オイトが口にしても良いように細心の注意を払った。

ルンバさんはそれを受け取ると

「なんだこれ?」

使い方がわからずに戸惑っている、そこで私が使い方を教えてあげると…

「こうやって振ると音がするんだよ!ほら~オイト~」

リリアンさんに抱かれているオイトの前でガラガラと振るとじーっと音がなる玩具を見つめる。

右に左に動かすとゆっくりと目を移動させている。

「あら、わかるのね。音がなる方を見てるわ!」

リリアンさんがオイトの様子に喜んでいると…

「では私達も…」

「「おめでとうございます」」

デボットさんとレアルさんがルンバさんに出したのは…

「なんだこりゃ…」

長い紐が付いているよく分からない袋だった…

持ち方もわからずに眺めているルンバさんにまた説明する。

「これはおんぶ紐だよ!ここの紐を首にかけてこっちをくぐらせて後ろで縛ると赤ちゃんを横に抱けるの!まだ首がすわってない赤ちゃんでも大丈夫だよ」

ルンバさんに装着させると大きな体にちょこんと前掛けの様なおんぶ紐をぶら下げている…その様子にベイカーさんはたまらず吹き出すと…

「こ、こりゃちょっと恥ずかしいな…」

顔を赤くするルンバさんに…

「駄目だよルンバさん!これからリリアンさんは毎日オイトに数時間おきにおっぱいをあげて、寝る暇も無くなるんだよ!そんな時にそれを使ってルンバさんがオイトの面倒を見てあげないとリリアンさんが休まらないでしょ?」

リリアンさんのためと聞いてルンバさんの手が止まる。

「あんたが見ててくれたら私も助かるね~」

リリアンさんが笑いかけると…

「家の中だけだからな…」

ルンバさんはしょうがないとおんぶ紐を受け取った。
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