ほっといて下さい 従魔とチートライフ楽しみたい!

三園 七詩

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13章

520.

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「じゃあ俺ももう一口…」

アランさんが揚げたての肉を食べようとすると…

「ストップ!アランさんはもう食べたでしょ?」

私が止めると

「だ、だってシルバも食ったろ!」

「アランさんはさっき一個食べたよね?はい、没収だよ」

揚がった肉を全部受け取ると

「味付けしたのも味見させてあげるからほら諦めて」

ガックリしてるアランさんに声をかけると

「それを早く言ってくれよ!ほら、持ってってやる」

アランさんは肉を受け取ると率先して持って行ってくれる。

「ジン達も味見する?」

肉をじっと見ているジン達にも声をかけると

「いいのか!?」

「うん、その代わり手伝ってね」

アランさんには肉をタレに絡ませてもらい、ジン達には肉を入れるお皿を用意してもらう。

「こんなもんかな」

大量に積まれた甘辛ダレの唐揚げをテーブルに運んでもらうと

「はい、じゃあ約束の味見ね」

一個ずつ串にさして渡してあげる。

「そのままのも美味かったが、このこいタレがたまんないな!飯にも酒にも合いそうだ!」

「美味しい~!サルコスクスの肉ってこんなに美味しかったんだ!」

ジン達も味付けが気に入った様子

【はい、シルバもどうぞ】

シルバにも取ってあげると

【ん!美味い!やっぱりミヅキからもらう肉が一番うまいな】

大きな体のシルバには一口の肉は小さくあっという間に飲み込む。

【あー!シルバだけずるい!】

シンク達が気がついてそばに寄ってきた。

【はい、みんなの分もあるよ】

ちゃんと手伝ってくれたみんな分を取り分けて置いた私はシンクに唐揚げを差し出すと

【さすがミヅキ!】

嬉しそうに唐揚げを突いている。

ベイカーさんも串揚げを焼き終わり皿に並べると…

「ベイカーさんもお疲れさま!」

汗をぬぐうベイカーさんに声をかけると

「焼き加減は大丈夫だった?」

「ああ、バッチリだ!しっかりと火が通ってたぞ」

ベイカーさんが美味かったとウインクする…

ん?美味かった?

私が首を傾げると

「ベイカー!お前味見は何回したんだ!」

アランさんが食い気味に聞く。

「いやぁ火加減が難しいからさぁ~、一、二、三…五本くらいかな?」

「五本だと…俺は二個しか食ってないんだぞ!」

アランがベイカーの首元を掴むと…

「ちょ、ちょっとアランさん落ち着いて…ほら、もう用意出来たしみんなで食べよ?」

私がなだめると

「ミヅキに免じて許してやる!今度は俺も呼べよ!」

アランは手荒くベイカーの服を離した。

それを見ていた村の人達は…

「あれが暴食かぁ…リーダーにも怯まず掴みかかるなんてすげぇな…」

「あのリーダーA級なんだぞ」

「まじか!なるほど…暴食の名は伊達じゃないな」

村人達がボソボソと呟き合う…こうして暴食の名は色んな意味で広まっていった…

その後は村の人達と料理したデッドサルコスクスを食べ尽くし、お土産に肉もおすそ分けした…

「こんなに頂けません!」

村長が肉を返そうとすると…

「これはそこにいるジンとユウが手伝った分の正当な受け取るべき分だ。どうしたいかは、ジン達と決めてくれ」

アランがジン達を見て説明すると

「で、でも僕達解体手伝っただけだし…あっ!そうだ包丁も返さないと」

洗って置いた包丁を持ってくると

「それはお前らにやるよ、俺が使うには少し小さいからな」

アランが笑って答えると

「あれ?その包丁アランさんも買ったの?」

「まぁな…」

きまり悪そうに顔を逸らすアランさんを見つめた。

「なんか…貰ってばっかりで…」

申し訳ないからと包丁を返そうとすると

「何言ってんだ、俺達はちゃんと報酬を受け取ってきてんだから大丈夫なんだよ、それよりもたくさん食って早くでっかくなれ。そんでもって肉でも取れるようになったらご馳走してくれや!」

なっ!とジンの背中を叩くとジンが前につんのめる。

「アランさん力が強すぎるよ」

「悪い」

アランさんがジンを起き上がらせると

「いつかお前がその包丁を小さいと感じるようになったら返しに来いよ」

アランさんが笑って言うと、ようやくジンもコクンと頷いた。

残りの肉はしっかりと収納にしまって帰り支度をすると、私はシルバに乗ってアランさん達はまた呪いのネックレスを付ける。

「じゃあ依頼完了って事で」

「はい、ありがとうございました」

村長達が村の外まで見送ってくれる。

「じゃあね~」

私が手を振ると…

【チッ…】

シルバが舌打ちをする。

【どうしたの?】

機嫌が悪くなったシルバを見ると…

クイッと森の方に鼻先をプイッと向ける。

私がそっちの方向を見ると…

【あっ…ケリュさん】

森の主のケリュネイアが見送りに姿をあらわした。

ケリュネイアは頭をゆっくりと下げてこちらをじっと見つめると…

【フンッ…まぁたまには来てやってもいいがな…】

シルバが仕方なさそうにつぶやく…

【ケリュさんなんだって?】

【世話になったと…あとは帰りの道中気をつけるように…だと】

【あはは!律儀だね】

私が笑っていると

【仕方ないから手ぐらい振ってやってもいいぞ…】

シルバからのお許しがでる。

【あれ?いいの?シルバが嫌がるかと思ってたのに】

【俺は…ミヅキとこれからもずっといられるからな】

【ありがとう】

私はシルバにいい子だねと頭を撫でると

【ケリュさん!またみんなで遊びに来るよ~】

私が手を振ると

「アァァァー!」

ケリュさんが鳴き声をあげる!

「わっ…鹿ってあんな風に鳴くんだ…」

【あの野郎!】

シルバが何やら怒っていると

【今度はなんだって?またねとか?】

シルバに聞くと

【あれは求愛だ…】

【えっ!求愛!?】

私が驚くと…

【やっぱり絞めとくか…】

ボソッとシルバが怖い事を言い出す。

【いやいや!求愛されても私は人だし無理だから大丈夫だよ】

だからせっかく助けたケリュさんを倒さないでね。

どうにかシルバをなだめる。

【いいか!ミヅキ、ここに来る時は絶対に一人で行ったら駄目だからな!】

【はーい】

【必ず俺の許可を取ってからだぞ】

【はーい】

【やっぱり心配だからあいつ封印でもしておくか…】

【はー…いや!ダメダメ!大丈夫、ちゃんとシルバの言いつけ守るから】

シルバにギュッと抱きつくと

【はぁ…ミヅキはモテるから心配だ…】

シルバがため息をつく。

【モテるって…動物達にでしょ?嬉しいけど…モテるの意味が違うよね…】

私が苦笑すると

【はぁ…やっぱり何もわかってない】

再びシルバがため息をつく。

【え?なになに?なんで?】

シルバをユサユサと揺らすがシルバはビクともしないで走っている。

【シルバ、ミヅキだよ~そんな心配してもキリないよ】

シンクが笑ってシルバに言うと

【これは僕らがしっかりと見てればいいだけだよ。あきらめな】

【だな…】

【何二人で納得してるの!?私にも教えて~】

【ミヅキ!スピードをあげるぞ!しっかりと捕まってろ!】

急にシルバが速くなると

【わっ!】

シルバにがっちりと捕まる。

もう二人してなんかコソコソして…後でちゃんと聞いてやる!

しかし…いい毛並みだ…

私はシルバの背中のもふもふに癒されながら毛並みを堪能してしまった…
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