ほっといて下さい 従魔とチートライフ楽しみたい!

三園 七詩

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13章

533.囮

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オリビアの部屋の騒ぎに他のエルフ達が集まってきた…

「オリビア!何を騒いでいるんだ!魔力を意味無く放出させるんじゃない!」

アッシュは数人のエルフを引き連れてオリビアの部屋に来ると…

「ア、アルフノーヴァ兄さん!」

アルフノーヴァが居ることに気がつくと顔を綻ばせる!

「何故ここに?いつ帰って来たのですか?」

オリビアそっちのけでアルフノーヴァに駆け寄ると

「久しいね、アッシュ。大きくなったなぁ」

懐かしそうにアッシュの頭を撫でると

「もう子供じゃありませんよ!成人の儀式も終えたんです」

アッシュが頬を膨らませる、そんな姿はまだ幼さの残る子供の様に見えた。

「アッシュ!帰ってよ!アルフノーヴァ兄様は私が呼んだんだから!」

オリビアはアルフノーヴァとアッシュを引き離すとアッシュを部屋から追い出そうとする。

「おい、何するんだよ!それになんでここに人がいるんだ?お前が連れてきたのか?」

アッシュがオリビアをジロっと見ると

「そ、それは…」

オリビアが不味いと顔を曇らせると

「彼らは私の友人だよ」

アルフノーヴァはセバス達のそばに寄ると肩を組んで笑顔になる。

「やはりアルフノーヴァ兄さんも人の国で生きていくんですか?」

アッシュは少し寂しそうに聞くと

「そうだね…ちょうど帰ってきたしアンドロメダ国王に挨拶して帰ろうかな」

「父も喜びます…が人は入れないかと…」

「そうなの?エルフの国も年月が経って少しは緩和になったのかと思ったけどやっぱりまだまだみたいだね」

「でも、人の国に行くエルフが増えています。そうすると誰も帰ってこない…」

「きっと騙されたり!売られたりしてるんだよ!やっぱり人間なんて最低だ!」

オリビアが叫ぶと

「私みたいに人と上手く付き合っているエルフも沢山いるよ。みんなきっと人と大事な絆ができたんだろう…酷い事をする人間もまだまだ確かにいるがそれと同じぐらい素敵な人もいるんだよ。オリビアももう少し大きくなったら見に来るといい」

「なんだ…俺達はエルフの家族の喧嘩に巻き込まれたのか?」

アランがベイカーとセバスを見ると

「そのようです…師匠は私にとって父の様な存在ですからしょうがないとして、ベイカーさんとアランは巻き込んですまなかった」

セバスが二人に謝ると

「じゃあコレで問題なく帰れるな!やっぱりミヅキが居ないとトラブルも小さく済むな」

ベイカーが笑っていると

「あっ…」

アルフノーヴァがしまったと口を開ける…

「まさか…師匠、ミヅキさんが来ているのですか?」

「いや…だって来るって言って仕方なかったから。それに誘拐された人達に言われたくないって言ってたよ」

アルフノーヴァが誤魔化すように笑う。

「それにこんなにあっさりと解決すると思わなかったからね、まさかオリビアだけの行動だとは」

笑っていると…

「トラブル…アルフノーヴァ兄さんは何か知ってるの?」

オリビアが今エルフの国で起きてる事を思い出すと

「えっ…まさか何か起きてるのかい?」

アルフノーヴァが驚きアッシュとオリビアを見ると…コクっと頷く。

「ああ…やっぱり…」

エルフ達の反応にベイカーはガックリと肩を落とした。

「それで?ミヅキさんは今どこに?」

「エヴァさんとコジローさん達と一緒にいるよ、なんか変だと思ってたから村で情報を集めて欲しいってお願いしておいたよ。まぁエヴァさんがいるから大丈夫じゃないかい?」

「師匠!ミヅキさんの事を舐めてはいけません!今頃絶対に何かトラブルに巻き込まれてるはず…」

セバスが言うと、まさかとアルフノーヴァが笑うがセバスは真剣な顔で首を振る。

「そ、それは不味いね…すぐに迎えに行こう!」

「まだ人がいるのですか?」

アッシュとオリビアが顔を顰めると

「その子も大事な子なんだよ…お願いだすぐに迎えに行ってもいいかい?」

アルフノーヴァが眉を下げて頼むと

「に、兄さんの頼みでも…一度兄と父にも報告させて下さい。それから許可がおりればすぐに動きますから…」

「なら俺達だけでも行かせてくれ!」

ベイカーが声を出すと

「今は兄さんと話している…人間が口を出すな。それにエルフの森に人間を放つわけないだろ。それこそエルフ達が攫われかねない…」

アッシュは、アルフノーヴァに向けていた眼差しとは正反対の冷たい目をベイカー達に向ける。

「アッシュ…」

アルフノーヴァが悲しそうな声を出すと

「兄さんの客だからこの程度ですんでいるのです…これが不法侵入ならすぐにでも処刑されてもおかしくないんですよ」

アッシュが言うと

「すまないね、みんな少し我慢して貰えるかな?」

アルフノーヴァがセバス達を見ると

「ここはエルフの国です、ここのルールに従いましょう…それにミヅキさんならきっと大丈夫です。もう無理しないって約束しましたからね」

セバスさんが笑うと…

「ミヅキ…コレで約束破ったら…」

アランがセバスの笑顔にひきつる…

「自分の為にも無茶な事するなよ…」

ベイカーはミヅキが大人しくしていてくれることを願った。


そんなみんなの心配も知らずにミヅキは…

どうしよう…

早速トラブルに巻き込まれていた。

あれからイシスさん達と城を目指していたがことある事にあのキメラに襲われていた…

【また来たぞ!】

シルバが私を背に乗せて走り出す!

「なんでこんなに襲われるんだ…」

イシスもわけがわからずにミヅキ達を追って走り出す。

「わ、わかんない…」

ミヅキはサッと顔を逸らすと

「ミヅキ!お前のせいじゃないからな」

エヴァさんが言葉をおくる。

【そうだ!何もかもこいつが悪い!いっそ…切り刻むか?】

【でも…イシスさんの前で、しかもダフネさんかもしれないんでしょ。エルフの王様なら何かわかるかもって言ってたし…】

【でもこいつ必要にミヅキを狙ってくるよ!いくら温厚な僕らでも主人を傷つけられたら許さないよ】

シンクがイラつくと…

【シンク!げんえいとけちゃう!まりょくおさえて~】

コハクから注意される。

【ごめん、ごめん】

シンクが落ち着くとシンクの周りに揺らめいていた炎が消える。

「ワン!ワン!」

コジローさんが何か言うとシルバが頷く。

【やはりアルフノーヴァと合流しよう。ここで下手な事をすれば困るのはアルフノーヴァだから…だと】

面倒くさそうに訳す。

私は頷くと

「エヴァさん!やっぱりこのまま埒が明かない。なんでか私を狙うから私があの子引きつける!その間にエヴァさんアルフノーヴァさん呼んできて!エヴァさんなら行けるよね!?」

「「駄目だ!」」

エヴァさんとイシスさんから却下される。

「えっ…?」

「ミヅキを置いてくなんて出来ない」

「そうだ、幼い子を置いていくなんて…俺がこの子と残る!エヴァさんは城に報告に言ってくれ」

「はぁ?なんで君とミヅキを残さなきゃならない!行くなら君が行け!」

エヴァは譲らんとイシスを睨むと

「女、子供を残せるか!それに…君そんなに魔力がないよな…」

ギクッ…

エヴァの顔が固くなると

「何故が知らないが君からは生命力溢れる魔力が感じられない、何か事情が有りそうだから聞かないでいたが今の状況ではそれは無視できない!」

走りながら喧嘩をするエヴァさんとイシスさんに…

「もう!喧嘩しないで!私なら大丈夫!シルバ達がいるからそれに…一人の方が色々できるし…」

後半ボソッとつぶやくと

「エヴァさん!イシスさん!仲直りしてアルフノーヴァさん呼んできてね!」

ミヅキはシルバに合図を送ると、シルバはひらっと身を翻して走っていた方向から直角に曲がる!

「えっ!」

「ミヅキ!」

急に進路を変えられエヴァ達が戸惑っていると…

「ギャウ!」

その後をキメラが追いかけて行った!

「クソ!またあの子は!」

エヴァさんは近くの木に手を当てると…

「お願い…あの子を守って…」

森にお願いすると…

「イシスさん!行くよ!」

ミヅキを追おうとするイシスに声をかける。

「でもあの子が!」

「我々ではもう追いつかん!それならすぐにアルフノーヴァさんに伝えに行った方がいい!」

エヴァはそう言うと構わず走り出した!



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