ほっといて下さい 従魔とチートライフ楽しみたい!

三園 七詩

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13章

534.エルフ

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アルフノーヴァ達は王の部屋へと向かうと…

「お前達はここで待っていろ!」

アッシュ達にセバス、ベイカー、アランと外で待たされる。

「アッシュ…」

アルフノーヴァが顔を曇らせると

「大丈夫ですよ、大人しく待っていますから。ミヅキさんじゃありませんからね…それに今は下手に出ておいた方が得策でしょうから…」

セバスが笑いながら呟く…後半は他のエルフ達には聞こえずにベイカーとアランの耳にだけ届いた。

「怖っ…」

「やっぱり…なんか大人しいと思った」

ベイカーとアランは後ろで小さく震える。

「ごめんよ」

アルフノーヴァは苦笑して、三人に行ってくると目配せして部屋の中へと入っていった。

中ではエルフの王と兄達が今後の対策を話し合っていた…

扉の開く音に顔を向け、アルフノーヴァに気がつくと

「アルフノーヴァ!」

「えっ?あっ本当だこの魔力アルフノーヴァだったのか!?」

兄達が笑顔で近づいて来ると

「お久しぶりです…が先に王に挨拶を」

兄達に笑いかける。

「そうだな」

皆が道を開けると、その先にエルフの王、アンドロメダが微笑みながら待っている。

「お久しぶりです…父上」

「うん、久しいね。元気そうで何よりだ、人の国は楽しいかい?」

優しく問いかける。

「はい、私にも家族が出来ました」

アルフノーヴァが嬉しそうに頬を高揚させる。

「アルフノーヴァ!何を言っている」

「人の国で家族だと…いや!そちらで会ったエルフと言うことだよな」

一部の兄達が驚き騒ぎ立てるがアルフノーヴァは首を振ると

「いいえ、私は人の子を育て、人の友人が出来ました。彼らは我らとなんの変わりもありません」

どよめく兄弟達に対してアンドロメダは黙っている。

アルフノーヴァは再び父を見ると

「そうか、それはよかった」

皆の思いに反してアンドロメダはニコッと笑う。

「ではその外で待ってる子達が君の家族と言うことかな?」

問いかけられ、アルフノーヴァは頷いた。

「では紹介して欲しいな」

父の言葉にアルフノーヴァは嬉しそうにセバス達を迎えに行った。


セバス達は待っていると、すぐに扉が開きアルフノーヴァが顔を出す。

「来て」

アルフノーヴァは笑顔で三人に手招きして中に連れていくと…

「お、おい…俺たち場違いじゃないか?」

「視線が痛いな、これがみんな女なら最高なのに…」

ベイカーとアランがエルフ達の視線にコソコソとつぶやくと

「二人とも…静かに。エルフの王の御前ですよ」

セバスが二人を窘める。

三人はたくさんのエルフがいる中、一際美しく妖艶なエルフの前に連れていかれると

「父上、この子が私の息子のセバス。その隣は友人達でアランとベイカーです。セバスこの方が私の父でこの国の王だよ」

いともあっさりと紹介される。

「初めまして、セバスと申します。アルフノーヴァ様には赤子の頃に拾っていただき育てられました。彼の事は父として師匠としてエルフとして尊敬しております」

セバスがアンドロメダに向い膝を付き挨拶をすると

「いい、いい、立ちなさい。硬っ苦しいのは性にあわないからね」

アンドロメダが微笑んでセバスを見ると

「やはりアルフノーヴァにそっくりですね」

どこか似てる二人を見て苦笑した。

「じゃあ俺も、アランだアルフノーヴァとは職場が一緒の同僚だった!よろしく」

「ベイカーです。アルフノーヴァさんにはある事がきっかけでお世話になってます…ってそうだよ俺はミヅキのところに行きたいんだが…」

ベイカーがつぶやくと…

「やはり人は無礼だな!なんだその挨拶は!」

「父上がお優しいから許されているだけだと自覚しろ!」

周りのエルフ達がアランやベイカーを睨みつけると

「王も王です!何故人とそんなに親しげに…」

納得行かないと顔を曇らせると…

「だってアルフノーヴァの家族は私の家族でもある。人だろうとエルフだろうとそれは変わらないよ」

王の言葉にエルフ達は驚くと

「しかし…父上は人が嫌いでこの国を作ったのでは?」

「確かに酷いことをする人間も多くいた…が優しい人達もいたんだよ。しかし君らは素直で騙されやすい…この国にいるなら私が守ってあげられるからね」

困った顔で笑いごめんよと頭を下げると

「皆が外に出ることは止めない…でも居場所が無かったらいつでもここに帰ってくればいい。そう思ってこの国を作ったんだ…いつからかどんどん人を嫌いになる子が増えてしまったけど…外よりここが安全なのは確かだからね」

「ええ、人の国で上手く生きているエルフもたくさんいますよ。現に私だって人の国で重役を担っていますから」

アルフノーヴァが言うと

「そ、そうなのか…」

「しかし…いきなりそんな事を言われても」

エルフの兄弟達が戸惑っていると

「そんなの納得出来ない!」

こっそり後をつけて話しを聞いていたオリビアが扉を開けて大声で叫ぶ!

「オリビア!?」

「人とエルフは相容れないのよ!」

そう叫ぶと部屋を飛び出して行った!

「オリビア!」

兄達が追いかけようとすると、アッシュが声をかける。

「大丈夫、いつものところに行くだけですよ」

呆れていると

「まぁ…あそこなら安心か…しかしオリビアの気持ちもわかる。いきなり言われてすんなり受け入れられない」

「そうか?俺は前から感じていたよ。人とはそんなに嫌なものなのかと」

「お前はよく外にも行くからか?」

外に出たことがあるエルフ達が一様に頷く。

「外に行ったことがあるものは皆感じているんじゃないか?警戒して外の世界に行ったのに…向こうは笑顔で普通に話しかけて来るんだよ。最初は戸惑ったが裏表が無いとわかると拍子抜けしたもんだ」

「なら、何故その事を言わない?」

「外の世界に行ったことのない奴らは中々その事実を受け入れられないだろ?ここでそんな話しをすれば議論になるだけだし、混乱を招くからな」

外の世界をしるエルフ達がウンウンと頷く。

「知らぬは外に出た事ない我らだけか…」

「それでも警戒を怠るべきだとは思わない…現に酷い目に合わされた子達もいるからね」

悲しそうにアンドロメダが目を瞑る。

「それはずっと無くならない問題だと思います。ここにいれば身の安全は守られる…しかし探求心や好奇心は満たされない。私は後者を取ったまでの事…しかしそこで人の事も知り仲間も出来た…だからと言ってここでの暮らしを否定するわけじゃない、自分にあった生き方を選べばいいだけの事、そして私は人の国で生きる事を選んだ」

アルフノーヴァの言葉にアンドロメダは頷くと

「それでいい、それがアルフノーヴァ、君の生き方だ。私は子供達を安全に守ってやれる場所を作りたいそう思い生きこの道を選んだだけだ。お前達も自分の好きなように生きればいいまだまだ先は長いのだからね」

アンドロメダが優しく微笑むとエルフ達は思い思いに頷いた…

「そして今その子供達の一人が大変な目にあっている…その子をどうにかして助けてあげたい。アルフノーヴァ君も力を貸してくれないかい?」

「もちろんです!人の国で生きると決めましたが私はエルフです。エルフを思う気持ちも本当ですから」

アルフノーヴァの気持ちにアンドロメダは嬉しそうに微笑んだ。



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