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13章
544.ミヅキの秘密
「アンドロメダ王、良かったらこちらのデザートどうぞ」
私はアンドロメダ王の元にオレンジの蜂蜜漬けを乗せたアイスと揚げパンを持っていった。
「おお、ありがとう人の子よ。そうだ良かったら一緒に食べないか?」
一人で座っていた席の隣をポンと叩いて笑顔を見せる。
後ろにはシルバが着いてきていてちらっと顔を見ると好きにしろと頷かれる。
「じゃあ少しだけ…お邪魔します」
私が座るとすぐ足元にシルバが寝っ転がっると、アンドロメダはクスクスと笑う。
「本当に大切にされていんだなぁ、そのフェンリルに」
「シルバって言います。とっても頼りになる子なんです」
シルバの頭を撫でると耳をピクピクさせながらブンッ!と尻尾を振っている。
エルフの王様はじっと私の事を見つめると…
「少し頭を撫でてもいいかな?」
「ん?わたしの頭ですか?いいですよ」
ペコッと頭を下げて王様に頭を差し出すと
「いい子だ…」
優しく頭を撫でたと思うとじっと手を置いている。
なんだろ?
上目遣いに王様の顔を見ると少し悲しそうな顔をして心配そうに私を見ていた。
「ど、どうしたの!?何か変でしたか?」
驚いて聞くと
「あっ…いいや大丈夫。君はどうだい?とても楽しそうに笑っているように見えるが…幸せかい?」
変な事を聞かれた…でも私は自信をもって答えられる。
「はい!今すごく幸せで楽しいです。シルバ達従魔がずっとそばにいてくれて、ベイカーさんやセバスさん達がちょっと怖いけど大切にしてくれます。他にもみんなとっても優しくて…こんなにも幸せでいいのかなって思うくらい!」
「そうか…それならよかった。みんなが優しく大切にしてくれるのは君が周りにそうしているからだろう…これから大変な事があるかもしれないが今の気持ちを忘れないように…君が周りを思うように周りを君を思っているんだよ」
「う、うん」
あまりにも真剣な顔で言われるので、戸惑いながらも頷くと
「じゃあ真面目な話はここまでだ、さっきから我慢してたんだデザートを食べてもいいかな?」
「あっ!もちろんです、ちょっと溶けちゃったかな…冷風…」
少し溶けたアイスに冷たい風を送ると
「ありがとう、ではいただきます」
ニコッと笑ってアイスにスプーンを突き刺した。
「うーん冷たい…このオレンジの蜂蜜ソースが美味しいね」
揚げパンもつまむとアイスとソースを絡めてパクッと一口で食べる。
「ふふ…あの子達があんな顔で夢中になるのもわかるね」
王様が見つめる先ではエルフ達がベイカーさん達と争いながらデザートを食べていた。
「あんなに人と楽しそうに…君達のおかげでエルフの国も変わりそうだ」
「平気ですか?確かに優しい人はたくさんいますけど…悪い人達も確かにいますよ」
「そういう経験をして成長するものなんだね…君達を見てそう思わされたよ」
「困った事があったらアルフノーヴァさんがいます!ウエスト国の偉い人で人の国の王様と仲良しなんです!私も何か出来る事あったら手を貸しますから」
「ありがとう、何よりもその気持ちが嬉しいよ」
今度は笑って頭を撫でてお礼を言われた。
ミヅキ達が席を離れると神木様がアンドロメダの隣に座る。
【あの子の過去を見たんでしょ】
アンドロメダの方をじっと見つめると…コクリと頷く。
【言わないの?】
【あの子はその事を覚えていないようだ、わざわざ思い出させる事もないだろ】
眉を下げて笑うと
【今が幸せならそれでいいじゃないか】
【そうね…私もあの子には幸せになって欲しいと思うわ…あんな過去を持っているなら尚更ね】
【いつか思い出す時が来るかもしれないが…その時そばにいて支えてやれるのはあの者達だろう】
そう言うとミヅキの周りに集まっている人間達と従魔達を見つめる。
【この度はあの者達に助けられた…いつか返せる時がきたら力を貸してやればいい】
【そうね…】
神木様とアンドロメダは楽しそうに笑っているミヅキを眺めていた…
「それにしても人の国の食べ物は美味しいですね!知りませんでした」
アルフノーヴァにご機嫌な兄達が話しかけると
「いや…それ程人の国とエルフの国と料理は大差なかったよ」
「えっ?…しかしこれは本当に美味しいと思いますよ…」
「これはミヅキさんが考えたレシピだね、まぁ今はそのおかげで人の国の料理もだいぶ変わってきてはいるけど」
「そ、そうなのですか!?」
「うん、だから味付けに使われてる醤油や油なんかも作ったのは彼女だよ」
エルフ達は言葉を失う…
「そんな人に我々は料理を振舞おうと…」
「その気持ちは喜んでいたと思うよ。エルフの料理に興味もあったようだし」
「そ、そうですか!ならこの国にいてくださる事も可能でしょうか!?」
「それはどうでしょう…」
いつの間にか後ろにいたセバスが笑いながら話に入ってきた…
「ど、どういう事だ…ミヅキさんがエルフの国の物を気に入ってるかも知れんだろ!」
「ですが彼女はここで手に入る物は人の国でも容易に手に入ります」
「それだけではない!ミヅキさんが望むものは全て用意して見せる。宝石でも毛皮でも」
「はぁ…わかっていませんね。あの子はそんな物に興味はありませんから」
「えっ…しかし女の子だろ?少しはそういう物が好きなんじゃ…」
「あはは!なら彼女にそれで釣ってみればいい」
「こら、セバスそんなに兄弟達をいじめないでください」
アルフノーヴァが注意すると
「すみませんでした。つい、浅はかな考えをしているので…」
セバスが頭を下げると
「まぁどっちにしろミヅキさんをエルフの国に…などという馬鹿な事は思っていませんよね?私がここに来た理由も有耶無耶になっていますがお忘れではないですよね?」
セバスが後ろで小さくなっているオリビアににっこり笑いかける。
ビクッ…
オリビアは気まずそうに顔を逸らすと…
「オリビア?どういう事だ、彼らはアルフノーヴァの友人として連れてきたと聞いているが…」
「おや、そんな可愛い話になっていたのですか…それはこんなにも穏やかでいられるはずですね…」
セバスの言葉にオリビアの白い顔が更に白くなる。
「どういう事だ?オリビア!ちゃんと説明しろ!」
アッシュがオリビアを怒鳴りつけると
「だ、だって~誰も私の話なんか聞いてくれないんだもの!アルフノーヴァ兄様に帰ってきて欲しいって頼んでも断られるし…絶対に人が兄様を騙してると思って…」
皆に責められオリビアが泣き出すと
「一体どうしたんだ…」
アンドロメダ王とミヅキ達が集まってくる。
「そ、それが…」
王子達はなんとも言えない表情でセバス達の事を説明すると…
「アルフノーヴァから聞いていたが…まさかそんな横暴な手段で彼らを連れてきていたとは…」
アンドロメダが呆れて頭を抱える。
「オリビアは兄弟達とは少し離れて生まれた女の子と言う事もあり大切に育てて来たつもりだったが…少し甘やかせすぎたようだな」
アンドロメダにキッと見られるとオリビアは慌てて
「ご、ごめんなさい!もうしない!もうそんなことしないから!」
必死にあやまると
「謝る相手が違うだろう!私ではなく彼らに謝りなさい」
アンドロメダがセバス達の方を見ると
「に、人間に…」
一瞬たじろぐオリビアに
「まだそんなことを言うか…お前にはもう少し罰が必要だな…」
「ち、違います!ごめんなさい…無理やりエルフの国に連れてきてしまい…反省しています」
オリビアはセバスに頭を下げると
「皆の者申し訳なかった…子供達の罪は私の罪でもある…どうかオリビアの罪を私にも肩代わりさせてくれ」
アンドロメダが頭を下げると
「お父様…」
「我々も同等だ…妹の罪…私達も受けされて欲しい」
アンドロメダに並び兄弟達も頭を下げると
「お兄様…」
自分のせいで人間達に頭を下げる父や兄達を見つめる…
「人の国で誘拐は犯罪ですよ、まぁ良くても奴隷落ち…最悪の場合は死罪ですね」
「わかった…」
アンドロメダが頷くと
「皆で罪を分担って事は、アンドロメダ王達には奴隷となってもらい王子達はその容姿ですからきっとすぐに買い手がつくでしょうね。違約金を返せば奴隷からの解放があります。それまで頑張って下さい」
セバスが笑いかけると、皆覚悟を決めて頷いた。
「わ、私のせいで…ご、ごめんなさい!もう絶対にこんな事しません!罪も自分で償います!人の国の罪で裁かれます。だからどうか父や兄達は…」
オリビアはセバスの前に飛び出すと膝を着いた…
「私が奴隷となって働きます!父達は関係ありません…」
セバスの足にすがりついて泣くオリビアの手を掴むとそっと立ち上がらせる、服の汚れを払ってあげると…
「すみません、そこまで反省するとは…」
「えっ…」
オリビアはセバスの思わぬ言葉に顔を上げた。
私はアンドロメダ王の元にオレンジの蜂蜜漬けを乗せたアイスと揚げパンを持っていった。
「おお、ありがとう人の子よ。そうだ良かったら一緒に食べないか?」
一人で座っていた席の隣をポンと叩いて笑顔を見せる。
後ろにはシルバが着いてきていてちらっと顔を見ると好きにしろと頷かれる。
「じゃあ少しだけ…お邪魔します」
私が座るとすぐ足元にシルバが寝っ転がっると、アンドロメダはクスクスと笑う。
「本当に大切にされていんだなぁ、そのフェンリルに」
「シルバって言います。とっても頼りになる子なんです」
シルバの頭を撫でると耳をピクピクさせながらブンッ!と尻尾を振っている。
エルフの王様はじっと私の事を見つめると…
「少し頭を撫でてもいいかな?」
「ん?わたしの頭ですか?いいですよ」
ペコッと頭を下げて王様に頭を差し出すと
「いい子だ…」
優しく頭を撫でたと思うとじっと手を置いている。
なんだろ?
上目遣いに王様の顔を見ると少し悲しそうな顔をして心配そうに私を見ていた。
「ど、どうしたの!?何か変でしたか?」
驚いて聞くと
「あっ…いいや大丈夫。君はどうだい?とても楽しそうに笑っているように見えるが…幸せかい?」
変な事を聞かれた…でも私は自信をもって答えられる。
「はい!今すごく幸せで楽しいです。シルバ達従魔がずっとそばにいてくれて、ベイカーさんやセバスさん達がちょっと怖いけど大切にしてくれます。他にもみんなとっても優しくて…こんなにも幸せでいいのかなって思うくらい!」
「そうか…それならよかった。みんなが優しく大切にしてくれるのは君が周りにそうしているからだろう…これから大変な事があるかもしれないが今の気持ちを忘れないように…君が周りを思うように周りを君を思っているんだよ」
「う、うん」
あまりにも真剣な顔で言われるので、戸惑いながらも頷くと
「じゃあ真面目な話はここまでだ、さっきから我慢してたんだデザートを食べてもいいかな?」
「あっ!もちろんです、ちょっと溶けちゃったかな…冷風…」
少し溶けたアイスに冷たい風を送ると
「ありがとう、ではいただきます」
ニコッと笑ってアイスにスプーンを突き刺した。
「うーん冷たい…このオレンジの蜂蜜ソースが美味しいね」
揚げパンもつまむとアイスとソースを絡めてパクッと一口で食べる。
「ふふ…あの子達があんな顔で夢中になるのもわかるね」
王様が見つめる先ではエルフ達がベイカーさん達と争いながらデザートを食べていた。
「あんなに人と楽しそうに…君達のおかげでエルフの国も変わりそうだ」
「平気ですか?確かに優しい人はたくさんいますけど…悪い人達も確かにいますよ」
「そういう経験をして成長するものなんだね…君達を見てそう思わされたよ」
「困った事があったらアルフノーヴァさんがいます!ウエスト国の偉い人で人の国の王様と仲良しなんです!私も何か出来る事あったら手を貸しますから」
「ありがとう、何よりもその気持ちが嬉しいよ」
今度は笑って頭を撫でてお礼を言われた。
ミヅキ達が席を離れると神木様がアンドロメダの隣に座る。
【あの子の過去を見たんでしょ】
アンドロメダの方をじっと見つめると…コクリと頷く。
【言わないの?】
【あの子はその事を覚えていないようだ、わざわざ思い出させる事もないだろ】
眉を下げて笑うと
【今が幸せならそれでいいじゃないか】
【そうね…私もあの子には幸せになって欲しいと思うわ…あんな過去を持っているなら尚更ね】
【いつか思い出す時が来るかもしれないが…その時そばにいて支えてやれるのはあの者達だろう】
そう言うとミヅキの周りに集まっている人間達と従魔達を見つめる。
【この度はあの者達に助けられた…いつか返せる時がきたら力を貸してやればいい】
【そうね…】
神木様とアンドロメダは楽しそうに笑っているミヅキを眺めていた…
「それにしても人の国の食べ物は美味しいですね!知りませんでした」
アルフノーヴァにご機嫌な兄達が話しかけると
「いや…それ程人の国とエルフの国と料理は大差なかったよ」
「えっ?…しかしこれは本当に美味しいと思いますよ…」
「これはミヅキさんが考えたレシピだね、まぁ今はそのおかげで人の国の料理もだいぶ変わってきてはいるけど」
「そ、そうなのですか!?」
「うん、だから味付けに使われてる醤油や油なんかも作ったのは彼女だよ」
エルフ達は言葉を失う…
「そんな人に我々は料理を振舞おうと…」
「その気持ちは喜んでいたと思うよ。エルフの料理に興味もあったようだし」
「そ、そうですか!ならこの国にいてくださる事も可能でしょうか!?」
「それはどうでしょう…」
いつの間にか後ろにいたセバスが笑いながら話に入ってきた…
「ど、どういう事だ…ミヅキさんがエルフの国の物を気に入ってるかも知れんだろ!」
「ですが彼女はここで手に入る物は人の国でも容易に手に入ります」
「それだけではない!ミヅキさんが望むものは全て用意して見せる。宝石でも毛皮でも」
「はぁ…わかっていませんね。あの子はそんな物に興味はありませんから」
「えっ…しかし女の子だろ?少しはそういう物が好きなんじゃ…」
「あはは!なら彼女にそれで釣ってみればいい」
「こら、セバスそんなに兄弟達をいじめないでください」
アルフノーヴァが注意すると
「すみませんでした。つい、浅はかな考えをしているので…」
セバスが頭を下げると
「まぁどっちにしろミヅキさんをエルフの国に…などという馬鹿な事は思っていませんよね?私がここに来た理由も有耶無耶になっていますがお忘れではないですよね?」
セバスが後ろで小さくなっているオリビアににっこり笑いかける。
ビクッ…
オリビアは気まずそうに顔を逸らすと…
「オリビア?どういう事だ、彼らはアルフノーヴァの友人として連れてきたと聞いているが…」
「おや、そんな可愛い話になっていたのですか…それはこんなにも穏やかでいられるはずですね…」
セバスの言葉にオリビアの白い顔が更に白くなる。
「どういう事だ?オリビア!ちゃんと説明しろ!」
アッシュがオリビアを怒鳴りつけると
「だ、だって~誰も私の話なんか聞いてくれないんだもの!アルフノーヴァ兄様に帰ってきて欲しいって頼んでも断られるし…絶対に人が兄様を騙してると思って…」
皆に責められオリビアが泣き出すと
「一体どうしたんだ…」
アンドロメダ王とミヅキ達が集まってくる。
「そ、それが…」
王子達はなんとも言えない表情でセバス達の事を説明すると…
「アルフノーヴァから聞いていたが…まさかそんな横暴な手段で彼らを連れてきていたとは…」
アンドロメダが呆れて頭を抱える。
「オリビアは兄弟達とは少し離れて生まれた女の子と言う事もあり大切に育てて来たつもりだったが…少し甘やかせすぎたようだな」
アンドロメダにキッと見られるとオリビアは慌てて
「ご、ごめんなさい!もうしない!もうそんなことしないから!」
必死にあやまると
「謝る相手が違うだろう!私ではなく彼らに謝りなさい」
アンドロメダがセバス達の方を見ると
「に、人間に…」
一瞬たじろぐオリビアに
「まだそんなことを言うか…お前にはもう少し罰が必要だな…」
「ち、違います!ごめんなさい…無理やりエルフの国に連れてきてしまい…反省しています」
オリビアはセバスに頭を下げると
「皆の者申し訳なかった…子供達の罪は私の罪でもある…どうかオリビアの罪を私にも肩代わりさせてくれ」
アンドロメダが頭を下げると
「お父様…」
「我々も同等だ…妹の罪…私達も受けされて欲しい」
アンドロメダに並び兄弟達も頭を下げると
「お兄様…」
自分のせいで人間達に頭を下げる父や兄達を見つめる…
「人の国で誘拐は犯罪ですよ、まぁ良くても奴隷落ち…最悪の場合は死罪ですね」
「わかった…」
アンドロメダが頷くと
「皆で罪を分担って事は、アンドロメダ王達には奴隷となってもらい王子達はその容姿ですからきっとすぐに買い手がつくでしょうね。違約金を返せば奴隷からの解放があります。それまで頑張って下さい」
セバスが笑いかけると、皆覚悟を決めて頷いた。
「わ、私のせいで…ご、ごめんなさい!もう絶対にこんな事しません!罪も自分で償います!人の国の罪で裁かれます。だからどうか父や兄達は…」
オリビアはセバスの前に飛び出すと膝を着いた…
「私が奴隷となって働きます!父達は関係ありません…」
セバスの足にすがりついて泣くオリビアの手を掴むとそっと立ち上がらせる、服の汚れを払ってあげると…
「すみません、そこまで反省するとは…」
「えっ…」
オリビアはセバスの思わぬ言葉に顔を上げた。
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