文字サイズ
小
中
大
特大
411 / 656
13章
554.黒い子供
ベイカー達やシルバが肉に夢中になっているとそれを遠くから眺める人物がいた。
面白く無さそうに眺めるその子は三人の和やかな雰囲気にイラッとすると…
シルバの肉を噛む口が止まった。
【何かが見てる…】
キッとそちらの方向を睨みつけると
ーヤバッ気づかれた。
急いでその場を離れようとする。
シルバが肉を放り出し走り出した!
ベイカー達がポカンとその様子を見ていると
「どうしたんだ?」
「わからん、なにか向こうにいたか?」
「いや、感じなかった…がシルバが気がついた何かがあるのかも」
ベイカーが言うと
「行ってみるか」
アラン達は急いで火を消すとシルバの後を追った!
シルバは凄まじい速さでその人物に追いつくと
【止まれ!】
風魔法で行く手を塞いだ。
「ちぇっ…追いつかれちゃった。調子にのって近くに行き過ぎたな…」
よく見るとその人物は背は低く子供の様な大きさだった…まるでミヅキの様な…
後ろ姿も何となく似ておりシルバが吠えるとゆっくりと振り返る。
その姿を見てシルバは目を見開いた。
【その顔…ミヅキ…いや、似てるが違う】
ミヅキに似たその子供に不信感しか湧いてこない…
【貴様…誰だ。なぜミヅキに似ている!】
「そんなにグルグル唸っても何言ってるか分からないよ。まぁ大方なんであいつに似てるんだ…ってところかな」
ニヤリとミヅキにそっくりな顔で馬鹿にしたように笑う。
【ミヅキに似た顔でそんな顔をするな!不愉快だ!】
シルバが唸るとシルバの体の毛がバチッバチッと逆立つ!
威嚇するように子供の目の前に雷魔法を落とすと、子供は驚き目をパチパチと動かした…そして信じられないと顔を顰めると
「なんでわざと外したの?別に当てれば良かったじゃん…君ってあのフェンリルだよね?なんか暴れ回って手に負えなくて天界の人が天罰を落としたって聞いたけど…なんでそんなやわな獣になっちゃったの?なーんか幻滅…」
子供が落胆した様子でシルバを見つめた。
【だから…その顔をやめろ…】
堪らず子供に向かって駆け出した!前脚を振りかぶって攻撃をしようとするが手前で手が止まる…
【クソッ…】
違う人物だとはわかっているのにミヅキに似た顔に攻撃する事に抵抗があり思わず止まってしまった。
「よっわっ…」
子供はシルバに触ろうと手を伸ばすと…
ゾクッ…
嫌な予感にシルバが一瞬で離れて間合いをとった。
「ふーん…勘はいいみたいだね」
【その魔力…お前が黒い魔石を撒き散らしてる奴か…】
子供の右手が黒いモヤで覆われていた…ついこの間倒したキメラのエルフと同じ気配がする。
「あっこれ?君たちも何度か会ってるよね…僕のペット達に…全部あいつに壊されたけど…」
【あいつ…ミヅキの事か】
シルバが警戒すると
「あのエルフはまぁ実験段階だったけど自我が少し残っちゃって逃げられちゃったんだよね~でも上手い具合にエルフの国に行ってくれてしかも僕に似たあいつに敵意剥き出しでさ!もう傑作!」
あははと愉快そうに笑う姿はミヅキに似ても似つかない…
【やはり全然似ていない】
シルバは子供を睨むと
【お前はここで消しとくべきかな…ミヅキが怒りそうだが…言わなきゃ問題ない。ミヅキには汚い事は知らずにいて欲しいこともある】
シルバの気配が変わると子供の顔色も変わった。
「ヤバッ…どうやら本気になったのかな…」
お互い睨み合っていると…子供が急にニヤッと笑った。
「シルバ!」
その瞬間後ろから声がしてベイカーとアランが駆けつけてきた!
その一瞬の隙をついて子供は地面へと消えていく。
「バイバイ!せいぜいあいつを守ってよ。死んだら僕も困るからさ…まぁ手がもげようが足がなくなろうが姿がどんなになろうと生きてりゃ問題ないけどね」
そういうと手を振って闇の中へと消えていく…
【くっそ!闇魔法だと…】
地面へと消えていくその瞳は赤く輝いていて前に一度見たミヅキと同じ様だった…
「シルバ!そいつは誰だ!」
ベイカー達が駆けつけた時にはもうあの子供の気配は無くなっていた…
「遠くからだったが…ミヅキに似てなかったか?」
アランが聞くと
「でもミヅキじゃない、それだけはわかる」
ベイカーは子供が消えた地面を見つめると…
「まぁここにいてもしょうがない、町に帰ろう」
ベイカーの言葉にシルバは素直に従った…今すぐにでもミヅキに会いたくてたまらなかった。
ベイカー達はそのまま一直線に町に向かうと
「おかえり~!」
会いたかったあの子がいつものように笑顔で迎えてくれる。
【ミヅキ…】
シルバはミヅキのそばに駆け寄ると頭をミヅキにくっ付けて目を瞑る。
【シルバ、どうしたの?まるで何日も会ってなかったみたいな反応だね】
よしよしと優しく撫でてくれるその手は相変わらず温かく心まで癒してくれる。
ようやく上手く息が吸えるようになると深くため息をつきミヅキの匂いを奥深くまで吸い込み、くすぐったがるミヅキの顔を舐めてみる。
嬉しそうに笑うミヅキの顔が曇った…
【あれ?シルバ…なんかお口がお肉の匂いするよ!】
ガシッと顔を掴まれるとじっと見つめられる。
いつもならそんな顔をされたら尻尾が下がりそうだが今はその顔さえも愛おしい…
【すまん…】
シルバは嬉しくて頬を擦り寄らせた。
【シルバ反省してる?なんか嬉しそうなんだけど…】
眉を顰めるその顔も、苦笑するその顔もやはり全てが愛おしい…
あいつとは違う…
シルバはもう一度ミヅキの匂いを温もりを体の隅々まで行き渡らせた…
帰ってからミヅキにべったりのシルバの様子にベイカーは顔をしかめると
「どうしました?」
セバスが声をかけてきた。
「いや、シルバの様子がな…」
言い淀むベイカーにセバスは無言で見つめていると…
「シルバさんはいつもミヅキさんにあんな感じですよね」
ベイカーはセバスを見つめると
「後で少し話がある」
そういうとミヅキとシルバの元にいつものような笑顔に戻ると
「ベイカーさん?」
セバスが顔を曇らせた。
「後でな…今はとりあえずエルフの方をどうにかしようぜ」
アランはセバスの背中をドンッと押した。
セバスは若干納得出来なかったがベイカーの様子を見てため息をつくと集まってきたギルドのみんなに声をかけた。
「じゃあ改めてこれからこの町で暮らす事になりました、オリビアさんです。皆さんもオリビアさんが困っていたら助けてあげてくださいね」
ギルドのみんなにオリビアを紹介すると
「よろしくお願いします…まぁ困る事などほとんどないと思いますが、自分の事は自分で出来ますので…」
ふんと挨拶をすると…
ミヅキの前でのしおらしさが消えて生意気さが滲み出る。
「オリビア!もっと丁寧に挨拶しないと」
ミヅキが声をかけるとハッ!と顔をミヅキに向けて
「す、すみません。ミヅキさ…ミヅキには沢山迷惑をかけると思いますが…よろしくお願いします!」
コロッと態度を変える。
「オリビアさん?」
セバスが困ったようにオリビアを見つめる。
「私より魔力が低いものになぜ頭を下げないといけませんの?これでもちゃんと挨拶をしたつもりなんだけど…ミヅキやセバスやアルフノーヴァ兄様ならわかりますが…」
オリビアが首を傾げると
「別にもう人を否定するつもりもないが媚びへつらうつもりもないです」
堂々と宣言すると…
「まぁいいんじゃね?確かに強い奴が偉そうにするのはよくある事だ」
アランが笑う。
「しかし…年上の方にもこの態度では…」
「年なら私の方が上です」
オリビアが言うと
「でもオリビアはまだ成人もしてないだろ?人の国ならまだ十四、五歳な様なものだよ」
アルフノーヴァが困ったように答えると
「人とエルフは歳の取り方が違うのですか?」
「そうだね、だからここでは君は年下だよ。だからちゃんと挨拶をしようね」
アルフノーヴァがオリビアの頭を優しく撫でると、オリビアは少し考えて…
「はい…皆さん…すみませんでした。これからよろしくお願いします」
ペコッと素直に頭を下げて伺うよにみんなを見つめた。
「うん、可愛いから許しちゃう!」
「そうだな!ツンツンした感じもそれはそれで良かったが…」
どうも一部の冒険者達には好評の様だ…
オリビアの周りにみんなが集まり挨拶をしている姿にミヅキ達はほっと胸を撫で下ろした。
面白く無さそうに眺めるその子は三人の和やかな雰囲気にイラッとすると…
シルバの肉を噛む口が止まった。
【何かが見てる…】
キッとそちらの方向を睨みつけると
ーヤバッ気づかれた。
急いでその場を離れようとする。
シルバが肉を放り出し走り出した!
ベイカー達がポカンとその様子を見ていると
「どうしたんだ?」
「わからん、なにか向こうにいたか?」
「いや、感じなかった…がシルバが気がついた何かがあるのかも」
ベイカーが言うと
「行ってみるか」
アラン達は急いで火を消すとシルバの後を追った!
シルバは凄まじい速さでその人物に追いつくと
【止まれ!】
風魔法で行く手を塞いだ。
「ちぇっ…追いつかれちゃった。調子にのって近くに行き過ぎたな…」
よく見るとその人物は背は低く子供の様な大きさだった…まるでミヅキの様な…
後ろ姿も何となく似ておりシルバが吠えるとゆっくりと振り返る。
その姿を見てシルバは目を見開いた。
【その顔…ミヅキ…いや、似てるが違う】
ミヅキに似たその子供に不信感しか湧いてこない…
【貴様…誰だ。なぜミヅキに似ている!】
「そんなにグルグル唸っても何言ってるか分からないよ。まぁ大方なんであいつに似てるんだ…ってところかな」
ニヤリとミヅキにそっくりな顔で馬鹿にしたように笑う。
【ミヅキに似た顔でそんな顔をするな!不愉快だ!】
シルバが唸るとシルバの体の毛がバチッバチッと逆立つ!
威嚇するように子供の目の前に雷魔法を落とすと、子供は驚き目をパチパチと動かした…そして信じられないと顔を顰めると
「なんでわざと外したの?別に当てれば良かったじゃん…君ってあのフェンリルだよね?なんか暴れ回って手に負えなくて天界の人が天罰を落としたって聞いたけど…なんでそんなやわな獣になっちゃったの?なーんか幻滅…」
子供が落胆した様子でシルバを見つめた。
【だから…その顔をやめろ…】
堪らず子供に向かって駆け出した!前脚を振りかぶって攻撃をしようとするが手前で手が止まる…
【クソッ…】
違う人物だとはわかっているのにミヅキに似た顔に攻撃する事に抵抗があり思わず止まってしまった。
「よっわっ…」
子供はシルバに触ろうと手を伸ばすと…
ゾクッ…
嫌な予感にシルバが一瞬で離れて間合いをとった。
「ふーん…勘はいいみたいだね」
【その魔力…お前が黒い魔石を撒き散らしてる奴か…】
子供の右手が黒いモヤで覆われていた…ついこの間倒したキメラのエルフと同じ気配がする。
「あっこれ?君たちも何度か会ってるよね…僕のペット達に…全部あいつに壊されたけど…」
【あいつ…ミヅキの事か】
シルバが警戒すると
「あのエルフはまぁ実験段階だったけど自我が少し残っちゃって逃げられちゃったんだよね~でも上手い具合にエルフの国に行ってくれてしかも僕に似たあいつに敵意剥き出しでさ!もう傑作!」
あははと愉快そうに笑う姿はミヅキに似ても似つかない…
【やはり全然似ていない】
シルバは子供を睨むと
【お前はここで消しとくべきかな…ミヅキが怒りそうだが…言わなきゃ問題ない。ミヅキには汚い事は知らずにいて欲しいこともある】
シルバの気配が変わると子供の顔色も変わった。
「ヤバッ…どうやら本気になったのかな…」
お互い睨み合っていると…子供が急にニヤッと笑った。
「シルバ!」
その瞬間後ろから声がしてベイカーとアランが駆けつけてきた!
その一瞬の隙をついて子供は地面へと消えていく。
「バイバイ!せいぜいあいつを守ってよ。死んだら僕も困るからさ…まぁ手がもげようが足がなくなろうが姿がどんなになろうと生きてりゃ問題ないけどね」
そういうと手を振って闇の中へと消えていく…
【くっそ!闇魔法だと…】
地面へと消えていくその瞳は赤く輝いていて前に一度見たミヅキと同じ様だった…
「シルバ!そいつは誰だ!」
ベイカー達が駆けつけた時にはもうあの子供の気配は無くなっていた…
「遠くからだったが…ミヅキに似てなかったか?」
アランが聞くと
「でもミヅキじゃない、それだけはわかる」
ベイカーは子供が消えた地面を見つめると…
「まぁここにいてもしょうがない、町に帰ろう」
ベイカーの言葉にシルバは素直に従った…今すぐにでもミヅキに会いたくてたまらなかった。
ベイカー達はそのまま一直線に町に向かうと
「おかえり~!」
会いたかったあの子がいつものように笑顔で迎えてくれる。
【ミヅキ…】
シルバはミヅキのそばに駆け寄ると頭をミヅキにくっ付けて目を瞑る。
【シルバ、どうしたの?まるで何日も会ってなかったみたいな反応だね】
よしよしと優しく撫でてくれるその手は相変わらず温かく心まで癒してくれる。
ようやく上手く息が吸えるようになると深くため息をつきミヅキの匂いを奥深くまで吸い込み、くすぐったがるミヅキの顔を舐めてみる。
嬉しそうに笑うミヅキの顔が曇った…
【あれ?シルバ…なんかお口がお肉の匂いするよ!】
ガシッと顔を掴まれるとじっと見つめられる。
いつもならそんな顔をされたら尻尾が下がりそうだが今はその顔さえも愛おしい…
【すまん…】
シルバは嬉しくて頬を擦り寄らせた。
【シルバ反省してる?なんか嬉しそうなんだけど…】
眉を顰めるその顔も、苦笑するその顔もやはり全てが愛おしい…
あいつとは違う…
シルバはもう一度ミヅキの匂いを温もりを体の隅々まで行き渡らせた…
帰ってからミヅキにべったりのシルバの様子にベイカーは顔をしかめると
「どうしました?」
セバスが声をかけてきた。
「いや、シルバの様子がな…」
言い淀むベイカーにセバスは無言で見つめていると…
「シルバさんはいつもミヅキさんにあんな感じですよね」
ベイカーはセバスを見つめると
「後で少し話がある」
そういうとミヅキとシルバの元にいつものような笑顔に戻ると
「ベイカーさん?」
セバスが顔を曇らせた。
「後でな…今はとりあえずエルフの方をどうにかしようぜ」
アランはセバスの背中をドンッと押した。
セバスは若干納得出来なかったがベイカーの様子を見てため息をつくと集まってきたギルドのみんなに声をかけた。
「じゃあ改めてこれからこの町で暮らす事になりました、オリビアさんです。皆さんもオリビアさんが困っていたら助けてあげてくださいね」
ギルドのみんなにオリビアを紹介すると
「よろしくお願いします…まぁ困る事などほとんどないと思いますが、自分の事は自分で出来ますので…」
ふんと挨拶をすると…
ミヅキの前でのしおらしさが消えて生意気さが滲み出る。
「オリビア!もっと丁寧に挨拶しないと」
ミヅキが声をかけるとハッ!と顔をミヅキに向けて
「す、すみません。ミヅキさ…ミヅキには沢山迷惑をかけると思いますが…よろしくお願いします!」
コロッと態度を変える。
「オリビアさん?」
セバスが困ったようにオリビアを見つめる。
「私より魔力が低いものになぜ頭を下げないといけませんの?これでもちゃんと挨拶をしたつもりなんだけど…ミヅキやセバスやアルフノーヴァ兄様ならわかりますが…」
オリビアが首を傾げると
「別にもう人を否定するつもりもないが媚びへつらうつもりもないです」
堂々と宣言すると…
「まぁいいんじゃね?確かに強い奴が偉そうにするのはよくある事だ」
アランが笑う。
「しかし…年上の方にもこの態度では…」
「年なら私の方が上です」
オリビアが言うと
「でもオリビアはまだ成人もしてないだろ?人の国ならまだ十四、五歳な様なものだよ」
アルフノーヴァが困ったように答えると
「人とエルフは歳の取り方が違うのですか?」
「そうだね、だからここでは君は年下だよ。だからちゃんと挨拶をしようね」
アルフノーヴァがオリビアの頭を優しく撫でると、オリビアは少し考えて…
「はい…皆さん…すみませんでした。これからよろしくお願いします」
ペコッと素直に頭を下げて伺うよにみんなを見つめた。
「うん、可愛いから許しちゃう!」
「そうだな!ツンツンした感じもそれはそれで良かったが…」
どうも一部の冒険者達には好評の様だ…
オリビアの周りにみんなが集まり挨拶をしている姿にミヅキ達はほっと胸を撫で下ろした。
感想 6,830
あなたにおすすめの小説
【完結】私の出産日に初恋の人を選んだ夫、あなたを彼女に返品します
「子供っぽい嫉妬はやめろ」私が命懸けで出産した日、夫のヴィンセント侯爵は初恋の人の所へ行ってしまった。理由を説明して欲しいと言うと、子供っぽい嫉妬をやめろと厳しい声で言われてしまう。しかも初恋の相手がいきなりやってきて「侯爵様は昔から私を命懸けで助けてくれるんです」と悪びれもせずに言い放った。妻よりも初恋相手を優先する夫は必要ないので私は夫を初恋相手へ返品した。すると生まれてから一度も人に頭を下げたことのないヴィンセントが、ボロボロになって私に頭を下げてきて⋯⋯。
過保護すぎる家族に囲まれて育ったら、外の世界が危険すぎました 〜冷酷公爵の父と最強兄たちに溺愛される日々〜
過保護な父と兄たちに囲まれて育った少女。
初めての外は危険だらけ——のはずが、全部“秒で解決”。
溺愛×コメディ×ほんのり成長の、ほっこり家族物語。
転生先で冒険者専門のお弁当屋さん始めます〜助けてくれた冒険者兄弟にお礼をしたかっただけなのに、大繁盛してしまいました〜
保育士として働いていた莉子は、ある日の仕事中に暴走してくる車から子どもたちを守り、死んでしまう。
しかし、目が覚めるとそこは深い森の中。
ここはどこだろうと彷徨い歩いているうちに狼のような獣に襲われかけたものの、間一髪のところで冒険者の兄弟、ベクターとゼノに助けてもらった。
家族が宿屋をやっているから、と行くあてもない莉子を拾ってくれた二人。
やってきたのは、リーベル王国の国境付近にある街、ベルン伯爵領。
そこにある人気の宿屋に身を置くことになった莉子は、様々な事情を知りながら身を寄せることへのお礼のため、ベクターとゼノにお弁当を作ろうと決意して──?
異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?
ブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。
そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった!
亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。
「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」
「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」
おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。
現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。
お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、
美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!
『死ぬほど愛されたい』と願ったら、最強の公爵家に転生して家族の愛が重すぎます!〜赤ちゃん令嬢は『慈愛の眼』で今日もデレを解析中〜
元・社畜SE、今世は国宝級の赤ん坊!? 最強の父様とお兄様が過保護すぎて、一歩歩くだけで国が揺れちゃいます!
捨てられた三歳の聖女ですが、辺境伯家に拾われたら家族全員が過保護でした
神殿で無能と決めつけられ、三歳で捨てられた少女リリア。
辺境伯家に保護された彼女は、厳つい辺境伯やお兄様たち、領民にまで溺愛されながら幸せな日々を送ることに。
けれど実はリリアは、数百年に一人現れる伝説級の聖女だった。
これは捨てられた幼女聖女が、たくさんの愛に包まれながら成長していく物語。
悪役令嬢ですが、兄たちが過保護すぎて恋ができません
乙女ゲームの悪役令嬢・セレフィーナに転生した私。
破滅回避のため、目立たず静かに生きる――はずだった。
しかし現実は、三人の兄による全力溺愛&完全監視生活。
外出には護衛、交友関係は管理制、笑顔すら規制対象!?
さらに兄の親友である最強騎士・カインが護衛として加わり、
静かで誠実な優しさに、次第に心が揺れていく。
「恋をすると破滅する」
そう信じて避けてきた想いの先で待っていたのは、
断罪も修羅場もない、安心で騒がしい未来だった――。
初夜のあとに愛する人がいると言われたので祝福で身体の時間を一日戻しました
夫婦となって初めて迎えた夜、セレンティアは夫リオールから「俺には、愛する人がいる」と告げられる。
彼が初夜を済ませた理由は、三年後に白い結婚として婚姻無効を申し立てられないようにするためだった。
けれどリオールは知らなかった。セレンティアの祝福《一日回帰》が、自分自身の身体にも使えることを。
セレンティアは自分の身体の時間を一日前へ戻し、三年間、侯爵家の妻として務めを果たすことを決める。
夫に愛されるためではない。三年後、白い結婚としてこの家を出ていくために。