ほっといて下さい 従魔とチートライフ楽しみたい!

三園 七詩

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13章

562.の合間の話2

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「ミヅキ!ベイカーさん達が捕まったって本当か?」

デボットさん達が知らせを受けて家に駆けつけてきた。

「うん、でもセバスさんも信じて無いみたいだから大丈夫…だと…思う」

私は自信なく頷くと、これまでの経緯を説明した。

「ベイカーさんとアランさんが食い逃げね、まじでありえそうだから怖いな…」

「でもやってないよ!」

「わかってるよ、それにあの二人がいくら食いじがはってるからってそんな事本当にやるなんて信じてないよ」

デボットさんが悪いと私の頭を宥めるように撫でると

「その本当の犯人を捕まえないと、ベイカーさん達またこんな事が起きちゃうかな?」

「そうだな…どうも私怨的な犯行っぽいよな」

「そうですね」

デボットさんとレアルさんが唸っていると

「私は許せない!犯人捕まえてやる!」

ミヅキがフンっと鼻息を荒くすると腕まくりをした。

「ま、待て!ミヅキ!お前セバスさん達から大人しくしてるように言われてないのか?」

デボットさんがやる気満々の私を制止させる。

「あっ…」

ー、静かにここにいて下さいね…

「大丈夫!ここに居れば問題ないよ!」

「ここに居ればって…お前動けないのにどうするつもりだよ」

「そりゃ犯人に来てもらうんだよ」

ミヅキはニヤリと笑った。

ミヅキは急遽デボット達の家をお店へと改良した。

魔法でやればあっという間だね!

「ごめんね、後でちゃんと元に戻すからね」

デボットさんとレアルさんには家を改造した事を謝ると

「ミヅキの従者なんだから主人に従うまでさ、どうなろうと問題ない」

レアルさんが笑うとデボットさんも微笑んだ。

「ありがとう~」

「それで?どうする気なんだ?」

デボットが広くなった店を見ると

「そりゃもちろんお店を出すんだよ!冒険者達が好きそうなガッツリ系のお店をね!」

「そんなんで来るか?」

「ガッツリ系の店にアランさん達が行かないと思う?」

「絶対に行くな…」

「でしょ!そこで食い逃げ犯が来たら捕まえてやる!」

「わかった…おびき寄せるまではいい、だけど捕まえるのは駄目だ!危ない!そこは俺達がやるからな」

デボットさんとレアルさんが頷くと

「はーい…」

【俺達が捕まえようか?】

シルバ達がコソッと聞いてくると

【うん!デボットさん達が危なそうならお願い!他の人に被害が出たりしたら危ないもんね】

シルバ達はコクっと笑って頷いた。

ミヅキはルンバさんとファルさんに協力をお願いして臨時のコックとして雇った。

「二人ともごめんね、自分達のお店があるのに…」

「大丈夫だ、ミヅキにはいつも世話になっているからな。あいつも今子供の世話で大変だったからなちょうどいいからお休みをとることにしたよ」

「こちらも問題ないよ」

二人が優しく笑顔を返してくれる。

「ムツカも頑張るよ!」

ムツカも手伝いたいと給仕をしてくれる事になった…

「後はデボットさんとレアルさん、コジローさんが給仕と会計ね。コハクは招き猫ならぬ招き狐で頑張って!」

コハクを店の看板代わりに置いて手招きしてもらう。

「可愛い!」

「ねー!」

ミヅキとムツカはキャッキャツとコハクを見ていると…

「それで?肝心のメニューはどうするんだ?」

「ここは美味い!早い!安い!の三拍子揃ったミノタウロス牛丼で勝負だ!」

「ミノタウロス牛丼…」

「材料も少ないしすぐ出来るし回転数も早いからお客をたくさん呼べると思うんだよね、それでまずは玉ねぎ、後はミノタウロスの肉を薄切りにして醤油ベースのつけ汁で煮込むだけ!」

「ミノタウロスはどうするんだ?」

「こちらのシルバさんが既に狩って来てくれました…」

シルバを見せると、どうだと胸を張っている。

「てことなんでとりあえずみんなには材料を切って貰います!」

「じゃあ俺は肉を切る」

ルンバさんが肉の塊に手を伸ばすと

「じゃあ俺は玉ねぎを…」

ファルさんは玉ねぎを数個掴むと早速と切り始めた。

「私はつけ汁の準備を…醤油に酒に塩にさとう!あっデボットさん達は大量にお米を炊いといて下さい!シンクお願いね!」

【はーい】

ミヅキ達は急ピッチで牛丼を作っていった…

お店の前には噂をと匂いを嗅ぎつけた人達が様子を伺っていた…

「新しい肉のお店だとよ…この匂いたまんねぇな…」

冒険者達がお店が開くのはまだかまだかと待っていた。

「お待たせしました。どうぞ…」

コジローさんが店の扉を開くと冒険者達がなだれ込んで来る。

「メニューはなんだ?この匂いはどれなんだ?」

キョロキョロと周りを確認していると…

「メニューはミノタウロス丼一つです!大きさは選べますよ~小、中、大、特大、特特大。おすすめは特大かな?」

「じゃあ特大頼む!」

「こっちもだ!」

「こっちは二つ!」

「はーい!ルンバさん特大四つね!」

「おう」

ファルさんがご飯をよそってルンバさんに渡すとルンバさんがドサッと肉をかける。

「はいよ」

ドンッとカウンターに置くと…

「もうかよ!早いな…しかし…いい匂いだたまらん!早速いただきます!」

その間にもドンッドンッドンッ!と丼が用意されていく。

「美味い!」

ガツガツと丼を書き込む冒険者立ちを微笑ましく眺めながらもミヅキはしっかりと一人一人の顔を見ていく。

みんな数分足らずで食べ終えると…

「美味かった!いくらだ?」

「小から銅貨三枚、中、四枚、大五枚、特大六枚、特特大が七枚だよ」

「コレで銅貨六枚か…悪くないな!」

「良かったら持ち帰りもありますよ~」

「なに!じゃあ特大をもう一つ頼む!持ち帰りで!」

「じゃあ俺もだ!」

みんな食べるともう一つお土産用を頼んでいくなか…

「俺は特特大二つで!」

体の大きなお客が二人入ってきた…一人は不自然な赤色の髪の男でもう一人はアランさんと同じ明るい茶髪だった…

「あれは…でも全然似てないしなぁ~」

顔を見るがベイカーさん達には似ても似つかない容姿だった…

まさか…あれじゃないよね…

一応注意しながら2人を見ていると…

「おい!」

ふてぶてしい態度の二人がミヅキを見つけて呼び出した。

「はーい」

ミヅキが行こうとすると、デボットさんが手で止める。

「俺が行くよ」

デボットが行こうとすると

「お前じゃねぇよ!そっちの子供に頼んだんだよ!男は来るな!」

シッシッとデボットを追いやる。

「はぁ?」

デボットさんのこめかみがビキッとなると…

「大丈夫、私が伺います」

デボットさんに手をかけて落ち着かせるとお客にニコッと笑いかけた。

「最初からそうしろな…なぁアラン?」

「ああ、そうだよなベイカー」

二人はわざとらしく名前を呼び合う。

「アラン…ベイカー?」

二人をじっと眺めると

「ああ、俺達の名前だ!」

ふんぞり返って胸を張る…

「ふーん…かっこいい名前ですね」

ミヅキは精一杯笑うと…

【ミヅキ…殺るか?】

シルバが裏から声をかけると

【待って…まだ食い逃げした訳じゃ無いからね…外出たらお願いね】

【わかった…】

私はデボットさん達を見るとみんなも無言で頷く。

こんなに早くかかるとは…しかし許せない!

ミヅキは気持ちを切り替えて二人に話しかける。

「ご用件は?」

「ああ、持ち帰りを頼みたい。そうだなぁ…俺は五つかな、ベイカーどうする?」

「俺も五でいいや、いくら大食いって言ってもなぁ~」

二人が笑い合う。

「ふん…本物ならもっと食べるもん…」

ボソッとつぶやくと

「あっ?なんだ?」

二人がミヅキを見下ろす。

「いえ、なんでもありません。持ち帰り用のミノタウロス丼合計で十個ですね」

ミヅキが接客用の笑顔を見せると

「ああ…」

二人はミヅキを見つめてニヤリと笑った。
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