ほっといて下さい 従魔とチートライフ楽しみたい!

三園 七詩

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13章

562.合間の話3

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二人はミヅキを見ると…

「こんなに店に貢献してるんだ、ちょっとここで俺達の相手してくれてもいいんだぜ」

ミヅキの腕を掴もうとすると、横からコジローさんが男の腕を掴んだ。

「すみません、うちはそういう店じゃないんで」

コジローさんが男の腕をギュッと掴むと

「痛えな!離せ!」

男が腕を振り払う。

「もういい!早くしろ!これももう持って帰るから包め!」

食べていた丼をガンッ!と叩きつける!

「はい…こちらでお包みします」

コジローさんが受け取ると

「ミヅキは奥に行ってな、シルバさんが心配していたぞ」

「うん、コジローさんありがとう…気をつけて」

ミヅキはそっとコジローに触るとコジローさんの強ばっていた表情が緩んでニコッと笑った顔を見せてくれた。

ミヅキは言われた通りにムツカを連れて奥に引っ込む。

ルンバさんとファルさんがしっかりと私達を間に挟んで守るように立つと商品を包んで男達に渡した。

「ほらよ、全部で銀貨八枚と銅貨四枚だ」

ドサッと男達の前に置くと金を要求する、男達はチラッとお互いを見た次の瞬間店の外めがけて走り出した!

「じゃあな!」

男達が笑いながら走り去る!

強化魔法を使っているのかなかなか足が早い、コジローさんが後を追うと…

【シルバ!お願い捕まえて!】

【おう!きっちり丼を取り返してくるぞ!】

シルバが駆け出した!

【シルバ…丼じゃなくて男達の確保ねー!】

【確保?足の一つくらい無くてもいいよな?】

【だ、ダメだよ!セバスさんに引き渡すからなるべく無傷でね!】

【ふー…仕方ない…】

シルバはスピードをあげた!

先に男達を追いかけていたコジローが男達を追い詰めようとしていると…

「いい加減に諦めろ!」

「くっそ…こいつなかなか早いぞ…」

男達は追いつかれそうになると持っていた丼を一つコジローに投げつけた!

「喰らえ!」

コジローは馬鹿にしているのか…と呆れて避けようとすると…

【コジロー!拾え!】

シルバの慌てた声が聞こえる!

【えっ!】

コジローは驚いたがどうにか飛びついて落とさず丼をキャッチすると…

【お前らー!ミヅキの飯を投げやがって!許さん!】

シルバはバッと二人に飛びかかると男達を前脚で踏み潰す!

グリッと力を込めると…メキメキ…と何かが折れる音がした。

「ぎゃー!」

「ど、どいてくれ~!」

【シルバさん、こいつらミヅキに手を出そうとしてましたよ】

コジローは男達が奪った丼をひとつ残らず回収するとシルバに声をかける。

【なんだと…】

シルバの踏みつける力が強くなると…男達は泡を吹いて気絶した…

「おーい!大丈夫!」

ミヅキ達がシルバ達の元に駆けつけると

「無事回収したよ」

コジローさんが笑顔で丼を見せると

「だから丼じゃなくて犯人の方ね」

ミヅキが苦笑すると

【何言ってる!ミヅキの作った飯の方が無事か優先するべきだろ!】

「まぁ犯人もシルバさんが捕まえてくれましたよ」

「ありがとう!二人ともコレでベイカーさん達の疑いも晴れるね!」

犯人を縛ろうとすると…

「ぎゃぁ!痛い!痛い!」

シルバに踏まれたところの骨がどうやら折れていたようで痛がって意識を取り戻し地面をのたうち回る。

「あれ?怪我してるの?」

ミヅキが聞くと

「大丈夫、少し転んだだけだ」

コジローさんがギュッと縄を男達の口に咥えると…

「大人しくしていろ…それ以上喚くならもっと折ってやろうか…」

コジローはミヅキを触ろうとしていた腕を逆方向に曲げた…

「ふうんんんん!」

口を塞がれ声にならない声をあげるがその声はミヅキ達には届かなかった…


店に戻るとセバスさん達を呼びに行ってもらう。

知らせを受けたセバスさんがベイカーさん達を連れて駆けつけると…

「はい!この人達が真犯人です!」

ミヅキが再び気絶している二人を突き出す。

「これが…俺達の偽物?」

白目を向いて気絶している男達を見下ろして見るが、あまり似ていない二人にアラン達もさすがに戸惑う。

「ちゃんと店で自分達の事をアランとベイカーだと名乗っていました」

「はい、俺達もしっかりと聞いています」

ルンバさんやファルさんが頷くと

「他にもいたお客さんに聞いてもらえば分かります」

「なるほど…」

セバスさんが頷くと…

「しかし、お店とはなんですか?」

セバスさんがにっこりと笑ってミヅキの方を見た。

「あっ…えっと…今度お店を出そうかなぁ~って…」

ススス…と隣のデボットさんの後ろに隠れると…

「おい、ここに居れば大丈夫だって言ったじゃないか!」

デボットさんがミヅキを見ると

「ちゃんと家に居ましたよ」

チラッと伺うように覗き込む。

「静かにしてるようにとも言ったはずですが?」

「無理はしてません!それに…ベイカーさん達が無実の罪で捕まってるのに、同じメンバーとして何もしないでいられませんでした…」

ミヅキがしゅんとすると

「セバスさん、ミヅキもちゃんと考えてました。追うのは俺達に任せて…まぁこいつらが少しちょっかいかけてきましたが…」

コジローさんが言うと

「「「ちょっかい?」」」

セバスさん達が男達を見下ろす…

「食い逃げに、偽装行為、さらに罪を重ねるとは…すみませんがこの人達をギルドに連れて言って貰えますか?」

セバスさんと一緒に来ていたギルドの職員にお願いすると…

「直々に拷も…尋問致しましょう」

「セバス、俺も付き合うぜ」

「セバスさん俺もいいよな、被害者だからな!」

アランとベイカーはボキボキと指を鳴らすと男達を掴んで引きずっていってしまった…

「ま、まぁ無事解決でいいかな?」

ミヅキが微妙な表情で振り返ると…

「そうだな…後はあの人達に任せよう」

「それがいいですね」

デボットさん達は頷くとミヅキを連れてお店へと戻って行った。

お店に待たせていたお客さん達にミノタウロス丼を振舞っていると…

「いやぁこんな店が出来て最高だな!また明日も通おうかな!」

ご機嫌に笑うお客さんに…

「ごめんなさい、このお店今日だけの限定なんですよ」

ミヅキが苦笑しながら謝った。

『ええぇ!!』

食べていた客達が驚きの声をあげた!

「今日限定…この味もう食べられないってこと?」

「まじかよ…すみません!持ち帰りを五個お願いします!」

「あっこっちも…えっと…うちは八個で!」

次々に注文が入る。

「あっ…すみませんけど今作ってる分で終わりになるから…一人三個まででいいですか?」

あまりの注文の数に並んでる人達の分が足らなくなりそうになっていた。

「あと三回しか食べられないのか…」

ガックリときているお客さん達の為に

「ドラゴン亭と黒猫亭ならこの味また食べれますよ」

ルンバさんとファルさんを見ると

「この二人そこの店主さんなんです」

「やった!じゃあ次はそっちに食いに行くな!」

「よかった…コレで落ち着いて食えるわ」

お客さん達もほっとひと息ついて丼を堪能した。


すっかりお店の料理が無くなり後片付けをしていると、ベイカーさんとアランさんがスッキリした顔で戻ってきた。

「おかえりなさい!」

ミヅキが二人に気がついて駆け寄ると

「ただいま!ミヅキありがとうな犯人捕まえてくれて」

ベイカーさん嬉しそうにミヅキを抱き上げる!

「よかった二人とも容疑が晴れて、でもなんであの人達ベイカーさん達のフリしてたの?」

「それが、あいつらが好きになった女がどうやら俺達を見かけたらしくて…なぁ…」

ベイカーさんが言葉を濁すと

「ん?」

ベイカーさんのはっきりしない答えにミヅキが首を傾げる。

「俺達に惚れた女に惚れての逆恨みだとよ!これだからモテる男はつらいよな!」

アランさんがドンッとベイカーの背中を叩くと

「へぇ…そうなんだ」

ミヅキがふーんと二人を見つめる。

「まぁそれで腹いせに俺達に変装して食い逃げやらナンパやらしてたらしい」

「あの人達はどうなったの?」

「ああ、セバスさん達がきっちりと罰を与えるって言ってたからな…もうこの町には近づかんだろ」

「二人とも災難だったね。でも少し暴食控えた方がいいんじゃないの?」

「そうだな…それが原因で信じて貰えなかったからな」

ベイカーとアランが頷くと…

「ミヅキー!ミノタウロス丼の残りは全部シルバ達にあげちゃって良かったんだよな?」

コジローさんが偽物の男達から回収した丼の事を聞いてくると…

「なに!ミノタウロス丼!」

「そういやお店を開いたって言ってたな!俺達の分はあるのか!」

二人が食いつくと…

「ねぇ…つい一分前に言った言葉はどうしたの?」

全く反省のない二人に呆れると

「それとこれは話が別だ!」

「そうそう、ミヅキの飯は別腹だからな」

ベイカーとアランは丼を求めて駆け出した…が!そのほとんどはシルバ達の胃袋に既に収まっていた…

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