ほっといて下さい 従魔とチートライフ楽しみたい!

三園 七詩

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14章

566.ドラゴン亭王都店

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【ミヅキ、シワが寄ってるぞ】

シルバに舐められて眉間をさすると

【だって怪しいじゃん…】

ミヅキはじっと兵士を見つめると

「すみません…私の口からはなんとも…」

兵士はギュッと口をつぐむ。

「ミヅキやめろよ、困ってるだろ」

ベイカーさんは私を掴むと抱き上げて歩き出す。

兵士はほっとするとベイカーに頭を下げて城門に向かった。

門に着くと門番のお兄さん達が声をかけてきた。

「今日は中からなんだね」

笑って顔パスで通して貰い、城下へと降りてきた。

「ベイカーさんは気にならないの?」

ミヅキがベイカーに聞くと

「ミヅキが聞いたら絶対に何かに巻き込まれるからな。それがわかって向こうも秘密にしてるんだろ、大人しくしてるんじゃなかったのか?」

ベイカーさんがジロっと睨むと

「はーい…」

ミヅキは大人しくベイカーさんの腕の中で小さくなった…

久しぶりにドラゴン亭に向かうと…相変わらずお店は賑わっていた。

「いらっしゃいませー」

お店に入ると可愛い店員さんが出迎えてくれる。

「こちらにどうぞ」

見た事ない店員さんはミヅキとベイカーさんとコジローさんを席へと案内すると…

「ご注文決まりましたらお声がけ下さい」

ペコッと頭を下げて行った。

「新しい子雇ったのかな?」

「イチカ達はもう戻って来てるだろうな…ニカや、ミカ達はどうしたんだろうな?」

コソコソと話していると…

「まぁとりあえず注文しよっか…シルバ達が外で待ってるから何か持っててあげないと…」

メニュー表を見ていると…

「あっ新しいメニューも増えてる!これ食べてみたいな!」

ミヅキが新メニューを指さすと

「俺は久しぶりにコレかな!ポルクスの牛乳シチュー!」

「あー!それもいいね!ちょっとちょうだいね」

「ならミヅキのも少しくれよ。コジローはどうする?」

「そうですね…ミヅキは他に気になるのないか?」

「えー?うーんと…あっこのシェフおすすめとかどうですか?」

「いいな、ミヅキにもやるからな」

「ありがとう!コジローさん。じゃあ頼もうか?すみませーん」

ミヅキが声をかけると…

「いまの声…」

裏にいたイチカが飛び出してきた!

「イチカさんどうしたんですか?」

店員がすごい顔で店内を見回すイチカに声をかけると…

「今、ミヅキ様の声がしたような…」

「えっ?ミヅキ様ってよく皆さんが話してる方てますよね!?来てるんですか!」

店員さんも一緒に見回すと…

「いた!」

イチカがミヅキを見つけてかけてくると…

「ミヅキ様ー!」

ミヅキを見つけて抱きついて来た!

「わっ!イ、イチカ!」

イチカの胸に埋もれてミヅキが見上げると、嬉しそうに抱きつくイチカがいる。

「あれ?イチカなんか綺麗になったね」

雰囲気の変わった様子に顔をじっと見つめると…

「そ、そうですか?そんなに変わっていませんよ…」

恥ずかしそうに頬を染める。

「いや…あっ!お化粧してるんだ!」

赤く染る唇を見てミヅキが目を見開く。

「一応、ポルクスさんの妻ですから…それなりに身だしなみを整えないと…」

恥ずかしそうする姿は可愛らしい。

「すごく似合ってるよ!」

ニコニコとイチカを見つめていると…

「あの…イチカさん、その方がミヅキ様なんですか?」

唖然としていた店員さんがおずおずと声をかける。

「そうですよ!この可愛らしく神々しいこの方が私たちの大恩人のミヅキ様です」

イチカがミヅキを堂々と紹介すると…

「イチカ…普通に紹介してくれればいいから…」

ミヅキが苦笑する…

「す、すみません。つい久しぶりで…」

イチカが落ち着くと

「新しい子を雇ったんだね」

ミヅキが店員さんを見ると

「はい、お店がどんどん忙しくなりまして…ニカ達だけでは回らなくなってしまったので学校で仕事を探している子を雇っているんです…勝手な事をしてすみません」

「なんで謝るの?ここはポルクスさんのお店なんだからポルクスさんとイチカが決めた事が正しいんだよ。それに学校の子を雇ってくれるなんて嬉しいよ」

ミヅキがすごいと喜ぶ姿にイチカは胸を撫で下ろした。

「よかった…ミヅキ様に喜んで貰えて、あっ今あの人呼んで来ますね」

イチカがいそいそと動くと

「あっいいよ、忙しいでしょ?私達も食べたらすぐに出るから大丈夫だよ」

「えっでも…」

「ほら、他のお客さんも待ってるよ。イチカのお店でしょ!頑張って!」

ミヅキがポンとイチカを押すと

「はい、また絶対に帰りに寄って下さいね!」

「はいはい、じゃあ店員さん注文お願いします」

「は、はい!」

イチカが寂しそうに下がると店員さんが緊張した様子でメニューを聞く…

「この、新メニューと牛乳シチューと、シェフのおすすめをお願いします!あと持ち帰りで同じメニューをあと六…じゃ足らないかな…十人前!」

「十人前…は、はい!わかりました!」

店員さんはペコッと頭を下げて下がろうとすると…ピタッと止まって何かを考えている。

「どうしたの?」

ミヅキが声をかけると

「あの…握手して貰えませんか?」

「へっ?握手?」

私?とミヅキが自分を指さすと、こくこくと店員さんが頷く。

「前からイチカさんやニカさん達にミヅキ様のことを聞いていて…憧れてたんです!」

「いいけど…イチカ達何言ったんだろ…」

ミヅキは困惑しながらも店員さんと握手すると

「やった!後でみんなに自慢しよ!」

嬉しそうに下がっていった。

「相変わらずだな、イチカは」

ベイカーさんが苦笑すると

「あいつ、完全に俺たちの事見えてないよな」

コジローに話しかけると

「まぁ気持ちはわかりますから」

コジローが頷く。

「しかしここでこれだろ…あと、里にマルコさんのところに学校にとてはぁ…考えるだけで疲れそうだな」

ベイカーがため息をつくと

「そうだね…私も面倒臭いな~もっと普通にみんなの様子見たいし…」

うーんと悩むと…

「あっ!じゃあさ変装して行こうかな?」

「またコハクでか?」

「それだと触られたらわかっちゃうから…普通にカツラと服買ってさー」

「それって俺達もかよ!」

「当たり前でしょ!ベイカーさん達がいたらすぐにバレちゃうもん」

「また面倒な事にならなきゃいいけど…」

ベイカーはこのあとのことを思うと今のうちにしっかりと食べておこうと再びメニューを眺めた。
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