ほっといて下さい 従魔とチートライフ楽しみたい!

三園 七詩

文字の大きさ
412 / 639
14章

閑話【酒は飲んでものまれるな】

しおりを挟む
その日、ベイカー、セバス、アラン、コジロー、ムサシは夜集まって酒を酌み交わしていた…

「コジローは少なめにしておけよ!」

ベイカーが注意すると

「はい、ミヅキ作ってくれた酒ならそんなに酔わずに楽しめますので大丈夫です」

チビチビと飲みながら頷くと…

「へー?どんなやつだ?」

ベイカーが興味津々にコジローのコップを覗き込むと…

「梅酒と言うらしいです。梅を酒とさとうで付けてそれを水で割って飲むそうです。酒の量を調節できるので俺にはちょうどいいんですよ」

「へぇ~俺も飲んでみたいな」

ベイカーがコップを差し出すと

「ベイカーさんなら…そんなに割らなくても大丈夫ですかね…」

コジローは梅酒、八の水、二で作ってやるとベイカーの前に置く。

「サンキュ!」

ベイカーは受け取るとゴクゴクと一気に飲むと…

「うっま!甘くて飲みやすいな、あいつ…本当になんなんだ…なんで子供が酒の作り方知ってんだよ…」

ブツブツ文句を言っている。

「やっぱりミヅキは凄いです…」

しみじみとコジローが頷きながらつぶやくと

「お前…やっぱりミヅキが…そういう意味で好きなのか?あいつまだ子供だぞ?」

ベイカーがじっとコジローを見つめると

「な、何言ってるんですか!違いますよ!ミヅキは恩人です…そんな気持ちじゃないです!確かに可愛いですし守りたいし、ずっと抱いていたいと思いますが…それはベイカーさんだって一緒ですよね!」

「うん?まぁ…そうだな…なんか違う気もするが…じゃあコジローの好きな女のタイプってのはどんな人なんだ?」

「えっ?好きな…」

コジローはうーんと考えると…

「そうですね…他人の気持ちを慮れる人がいいですね。人の痛みをわかる人…綺麗…よりは可愛い人が好きです」

「それって…」

「ベイカーさん」

隣で聞いていたムサシがベイカーの肩を掴むと無言で首を振る…

皆まで言うなと言うように…

ベイカーは苦笑すると

「じゃあムサシはどんな人がタイプだ?」

「俺ですか?俺は…俺の容姿を好きって言ってくれる人なら…あとは動物が好きな人がいいかな…」

「おい…」

ベイカーが呆れて声をかけると

「え?…あっ、あれ?」

自分で言ってて気がついたのか頬を染める。

 話が広がり今度はアランが答えると

「俺は料理が美味いの一択だな!あと、出来れば掃除洗濯が得意なやつならなおのこといい!」

「それって…セシルさ…」

「やめとけ!」

ベイカーが止めると

「セ、セバスさんはどうだ?」

「私ですか?」

セバスは酒を飲むと考えるようにゆっくり言葉にする。

「そうですね…自分をしっかりと持っていて、しかしそれを押し付けるわけでなく…全てを包み込んでくれるような方がいいですね…」

「そんなやついるか!?」

アランがつっこむと

「あとは…泣き顔が可愛らしい人がいいですね」

「「「「えっ…」」」」

「相手が泣き出すまでいじめてさしあげて、泣きならがごめんなさいと上目遣いに謝ってきたところを目一杯可愛がってあげたいです」

「そ、そうか…セバスさん…ちょっと飲みすぎてない?」

ベイカーが伺うように聞くと…

「あっ!こいつ隠れて何本も酒瓶空けてやがる!」

アランがセバスの後ろに隠れていた酒瓶を見つけると…

「まさか…これがセバスさんの酔った姿か…」

ゴクッと唾を飲み込む…

「なんか一気に酔いが覚めました…」

コジローがブルっと震えると

「この事はここだけの秘密にしておこう…いいか、ここで聞いた事は他言無用だ」

「「はい」」

コジローとムサシが頷くと

「はぁ?別に大丈夫だろ。セバスの好きなタイプなんてどうでもいいわ!それにこいつ毎回こんな事言ってるぜ」

アランが笑うと

「ええ、そうですよね。アラン…ほら、コップが空ですよ。もっと飲みなさい…」

セバスがアランの頭を掴むとグイッと酒をコップに注ぎ込む。

「飲め」

にっこりと笑うと

「な、何言ってるんだよ…さぁそろそろお開きにしようか…」

席を立とうとすると

「俺の酒が飲めないのか?」

ガシッと頭を掴んで押さえつける。

「わかったよ!一杯だけだからな!」

アランがゴクッと一気に飲み干すと…

トクトクトク…

さらに注ぎ込む…それを永遠と繰り返していると

「わかった!俺が悪かった!もう勘弁してくれ…な?」

アランが泣きそうになりながらセバスに謝ると

「そうですね、このくらいにしておきますか」

満足そうに微笑んだ。

「怖っ…」

ベイカー達は見ては行けないものを見てしまった気分にサッと顔を逸らす。

「あれ?ベイカーさんも飲みますか?」

セバスさんの声にベイカー達はアランさんを置いて振り返ることなく逃げ出した!

次の日…怖々セバスさんとアランさんに会いに行くと…

「おはようございます」

セバスさんは何事もなかったかの様に仕事をしていた…

「あれ?」

ベイカーは拍子抜けすると

「セバスさん…アランさんは?」

「アランですか?昨日酔いつぶれたようなのでギルマスの家に放り投げて来ましたよ。そのあとは知りませんが」

「セバスさん…昨日の記憶…ってあり、ます、よね?」

伺うように聞くと

「なんの事ですか?」

セバスさんがわけが分からないと顔をしかめると…

「あっ、無いならいいんですよ」

ベイカーがほっとしてギルドを出ようとすると…

「コジローさんとムサシさんに言っておいて下さいね、ミヅキさんは嫁には出しませんよと…」

「へ?」

ベイカーは振り返るが、セバスはもう既に仕事をしていて忙しそうで話を聞ける雰囲気ではなかった…

「まさか…あれは演技?それとも本心…」

ベイカーは寒気がするとアランの様子を見にギルマスの家へと向かった。

ギルマスの家には二日酔いで頭を抱えるアランさんがウンウンと唸っていた…


注意⚠お酒を強要する行為は犯罪です!決して真似をしないでくださいね!
しおりを挟む
感想 6,829

あなたにおすすめの小説

五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~

放浪人
恋愛
「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」 大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。 生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。 しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。 「すまない。私は父としての責任を果たす」 かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。 だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。 これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。

初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結保証】

星森 永羽
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。 だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。 しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。 王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。 そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。 地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。 ⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。

処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜

放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!? 「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」 不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。

私の家族はハイスペックです! 落ちこぼれ転生末姫ですが溺愛されつつ世界救っちゃいます!

りーさん
ファンタジー
 ある日、突然生まれ変わっていた。理由はわからないけど、私は末っ子のお姫さまになったらしい。 でも、このお姫さま、なんか放置気味!?と思っていたら、お兄さんやお姉さん、お父さんやお母さんのスペックが高すぎるのが原因みたい。 こうなったら、こうなったでがんばる!放置されてるんなら、なにしてもいいよね! のんびりマイペースをモットーに、私は好きに生きようと思ったんだけど、実は私は、重要な使命で転生していて、それを遂行するために神器までもらってしまいました!でも、私は私で楽しく暮らしたいと思います!

転生したら幼女でした!? 神様~、聞いてないよ~!

饕餮
ファンタジー
  書籍化決定!   2024/08/中旬ごろの出荷となります!   Web版と書籍版では一部の設定を追加しました! 今井 優希(いまい ゆき)、享年三十五歳。暴走車から母子をかばって轢かれ、あえなく死亡。 救った母親は数年後に人類にとってとても役立つ発明をし、その子がさらにそれを発展させる、人類にとって宝になる人物たちだった。彼らを助けた功績で生き返らせるか異世界に転生させてくれるという女神。 一旦このまま成仏したいと願うものの女神から誘いを受け、その女神が管理する異世界へ転生することに。 そして女神からその世界で生き残るための魔法をもらい、その世界に降り立つ。 だが。 「ようじらなんて、きいてにゃいでしゅよーーー!」 森の中に虚しく響く優希の声に、誰も答える者はいない。 ステラと名前を変え、女神から遣わされた魔物であるティーガー(虎)に気に入られて護られ、冒険者に気に入られ、辿り着いた村の人々に見守られながらもいろいろとやらかす話である。 ★主人公は口が悪いです。 ★不定期更新です。 ★ツギクル、カクヨムでも投稿を始めました。

そんなに嫌いなら、私は消えることを選びます。

秋月一花
恋愛
「お前はいつものろまで、クズで、私の引き立て役なのよ、お姉様」  私を蔑む視線を向けて、双子の妹がそう言った。 「本当、お前と違ってジュリーは賢くて、裁縫も刺繍も天才的だよ」  愛しそうな表情を浮かべて、妹を抱きしめるお父様。 「――あなたは、この家に要らないのよ」  扇子で私の頬を叩くお母様。  ……そんなに私のことが嫌いなら、消えることを選びます。    消えた先で、私は『愛』を知ることが出来た。

転生皇女セラフィナ

秋月真鳥
恋愛
公爵家のメイド・クラリッサは、幼い主君アルベルトを庇って十五歳で命を落とした。 目覚めたとき、彼女は皇女セラフィナとして生まれ変わっていた——死の、わずか翌日に。 赤ん坊の身体に十五歳の記憶を持ったまま、セラフィナは新しい人生を歩み始める。 皇帝に溺愛され、優しい母に抱かれ、兄に慈しまれる日々。 前世で冷遇されていた彼女にとって、家族の愛は眩しすぎるほどだった。 しかし、セラフィナの心は前世の主・アルベルトへの想いに揺れ続ける。 一歳のお披露目で再会した彼は、痩せ細り、クラリッサの死を今も引きずっていた。 「わたしは生涯結婚もしなければ子どもを持つこともない。わたしにはそんな幸福は許されない」 そう語るアルベルトの姿に、セラフィナは決意する。 言葉も満足に話せない。自由に動くこともできない。前世の記憶を明かすこともできない。 それでも、彼を救いたい。彼に幸せになってほしい。 転生した皇女が、小さな身体で挑む、長い長い物語が始まる。 ※ノベルアップ+、小説家になろうでも掲載しています。

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。