ほっといて下さい 従魔とチートライフ楽しみたい!

三園 七詩

文字の大きさ
458 / 675
14章

572.リングス商会

しおりを挟む
「失礼…マルコさんはいますかね?」

男が声をかけると従業員は目の前の執事をサッと見て微笑む。

「はい、お約束がありますでしょか?」

身なりから上客そうに見えるが一応確認の為に質問すると

「あっすみません、近くをよったものですから顔を出そうと…」

困った様に笑うと

「そうですか…申し訳ありませんがお約束がないと…」

申し訳無さそうに頭を下げる。

「もし、良ければお名前をお聞かせ頂けますか?」

「そうですか…ではディアナと…」

「えっ?」

従業員がマジマジと目の前の男性を見つめていると…

「こんにちは!」

ちょこっと後ろから可愛い男の子が顔を出す。

その顔を交互に見るとハッと顔を強ばらせた。

「あっ!す、すみません!すぐに呼んで来ますね!」

従業員はペコッと頭を下げると小走りで裏へと向かった!

言葉通り少しもしないうちにマルコさんが慌ててかけてきた!

「お、お待たせ致しました!」

笑って待っている三人を見ると…

「これは…お久しぶりですね。こちらにどうぞ」

にっこり笑って個室へと案内した。

部屋に入るなり…

「どうしたんですか!?その格好!しかも来たと思ったらもう飛び立ったって聞きましたよ!なんでいるんですか!」

店での落ち着いた態度は消えて質問を投げかけてくる。

「ごめんなさい、なんか目立つから変装してました!さっきこの格好で学校の見学に行ってきましたよ。いい感じになってましたね!リュカ達が頑張ってくれてるみたい」

ミヅキが帽子を取って笑うとマルコさんは苦笑して一緒に席に座ると

「そうですね、人もどんどん増えて来ています。講師になりたいと言われる方も多くて…あっそういえばデボットさんとレアルさんは今日は?」

「あの二人はお留守番です!マルコさんによろしくって言ってました」

「そうですか…あの二人がいてくれると面接とか楽になるんですけどね…」

マルコさんが残念そうにため息をつく。

「今は面接は誰が?」

「私達だけでは大変なので、ギースさん達にお願いしています。リバーシの方は最初に入った従業員達の優秀な者を昇格致しまして任せています」

「へー?誰だろ?」

ミヅキが誰がいたかなと首を傾げると

「責任者はファングさんです」

マルコさんがにっこりと笑うと

「ファングさん…あー!あの手が優しい人か!いいですね!」

グッと親指を立てる。

「ええ、一時病気で老けて見えましたが今は若々しくなりしっかりと職務を全うしていますよ」

「そっか~なら安心ですね!」

「子供達も第一期の子供達はほぼ独立しておりますし、今はミトくんやラバくん達が下の子の面倒も見ていますよ」

「ミト達が!はぁ…子供の成長は早いですね…」

ミヅキがしみじみと言うと、ベイカーさん達が呆れてミヅキを見つめる。

「お前…自分だってそう歳の変わらない子供だろうが…」

「あはっ!そうだったね」

ミヅキは頭に手を当てて笑って誤魔化した。

「ま、まぁそういう事ですので王都の方は順調ですよ!」

「よかった…」

ミヅキがほっと胸を撫で下ろすと

「マルコさんにおまかせしておいてよかったです!ありがとうございました」

「いえ、お礼を言うのはこちらですよ…」

マルコさんが微笑むと…

「それはそうと王子の噂は聞きましたか?」

マルコさんが話題を変える。

「えっ?王子?レオンハルトの事?」

ミヅキが首を傾げると

「あっそうだ!確か獣人の国に言ってるんだよね?」

「そうですね…」

「さっき王宮にも寄ったけど国王には会ってないんだよね~なんか先に街を見て来いって…」

マルコさんはじっと何かを考えていると

「マルコさん?」

様子のおかしなマルコさんに話しかける。

「あっ…いえなんでもありません。王子も自分で出来ることを頑張っていると聞きましたよ」

「へー!じゃあ会ったら楽しみだな!」

ミヅキが笑っているのをマルコさんは複雑な思いで見つめていた…すると扉をノックする音が聞こえた。

「はい」

マルコさんが立ち上がって扉を開くと…そこにはムサシさんが立っていた。

「ムサシさん!」

「兄さん!」

ミヅキとコジローが立ち上がって声をかけると

「ああ、客ってのはコジロー達か」

笑って部屋に入ってくる。

「なんかムサシさん…オドオドした感じが無くなったね?」

しっかりと上を向いて目と目を合わせて話している様子にミヅキがじっと見ると

「ここに連れてきてもらったおかげかな、ここにいると自分が至極普通に感じるからな」

「兄さんは元からずっと普通だよ」

コジローが嬉しそうに答える。

「そうだな、ここで一番普通じゃないのはこいつだもんな」

ベイカーが笑ってミヅキの頭を掴むと

「えー!?私?」

ミヅキが驚いてみんなを見回す。

するとみんなが納得するように頷いていた…ミヅキは一人納得出来ずに頬を膨らませていた!

その後コジローさんとムサシさんは二人で兄弟で話があると席を外し、ミヅキはマルコさんと他の料理や商品の話をする。

「ほぉ…エルフの国ですか…聞いた事はありましたがそんな近くにあったんですね」

「まぁでもかなり魔力高くないと行けないから普通の人は行けませんね。それにあんまり広めるとエルフの人達にも迷惑かけちゃうから」

「なるほど…ではこの事はここだけの話に…しかし…」

マルコさんがじっとミヅキを見つめると

「その豆腐の唐揚げと蜂蜜を使ったレシピは是非とも教えて下さいね!あと可能ならエルフ産の蜂蜜も卸したいですね…」

「は、はい…あっあとこの皮入りますか?」

ミヅキはベイカーさん達と討伐したデットサルコスクスの皮を取り出すと

「ちょっと硬くて加工しにくいかもしれないけど…鰐皮って人気ありそうですよね?」

「こ、これは…」

マルコさんが皮を受け取ると

「大きさといい硬さといい最高ですね…しかしよく切れましたね」

「それはこれを使ってね!」

ミヅキは神木のナイフを見せる。

「これは…大変希少価値が出るかも知れません…そうだ!これを使った商品をリバーシ大会の賞品にしてもよろしいでしょうか!?」

「あー…別に私はなんでも…それマルコさんのお土産ですけど商品にしちゃっていいんですか?」

「もちろんです!切れ端はきっちりと使わせてもらいます」

ニヤリと笑う。

「それともしかしたら、ジンとユウくんって言う子が学校に来るかもしれないんですよ…いつ来るかわからないけど結構しっかりした子達でもし来たら面倒見てあげてください」

「わかりました。ミヅキさんに目を付けられるなんて幸せな子達ですね。王都に来た際は連絡致しますね」

「お願いします!」

ミヅキはとりあえず伝えるべき事を伝えて力を抜くと…

「それで…ミヅキさんその首から下げてるネックレスですけど」

マルコさんの目がキランと光った。
しおりを挟む
感想 6,829

あなたにおすすめの小説

転生したら幼女でした!? 神様~、聞いてないよ~!

饕餮
ファンタジー
  書籍化決定!   2024/08/中旬ごろの出荷となります!   Web版と書籍版では一部の設定を追加しました! 今井 優希(いまい ゆき)、享年三十五歳。暴走車から母子をかばって轢かれ、あえなく死亡。 救った母親は数年後に人類にとってとても役立つ発明をし、その子がさらにそれを発展させる、人類にとって宝になる人物たちだった。彼らを助けた功績で生き返らせるか異世界に転生させてくれるという女神。 一旦このまま成仏したいと願うものの女神から誘いを受け、その女神が管理する異世界へ転生することに。 そして女神からその世界で生き残るための魔法をもらい、その世界に降り立つ。 だが。 「ようじらなんて、きいてにゃいでしゅよーーー!」 森の中に虚しく響く優希の声に、誰も答える者はいない。 ステラと名前を変え、女神から遣わされた魔物であるティーガー(虎)に気に入られて護られ、冒険者に気に入られ、辿り着いた村の人々に見守られながらもいろいろとやらかす話である。 ★主人公は口が悪いです。 ★不定期更新です。 ★ツギクル、カクヨムでも投稿を始めました。

転生幼女はお願いしたい~100万年に1人と言われた力で自由気ままな異世界ライフ~

土偶の友
ファンタジー
 サクヤは目が覚めると森の中にいた。  しかも隣にはもふもふで真っ白な小さい虎。  虎……? と思ってなでていると、懐かれて一緒に行動をすることに。  歩いていると、新しいもふもふのフェンリルが現れ、フェンリルも助けることになった。  それからは困っている人を助けたり、もふもふしたりのんびりと生きる。 9/28~10/6 までHOTランキング1位! 5/22に2巻が発売します! それに伴い、24章まで取り下げになるので、よろしく願いします。

異世界カフェ食堂で皿洗いをしますと思ったら日本料理を創造する力が与えられていた!(もふもふ聖獣猫のモフにゃーと楽しく日本料理を創造します)

なかじまあゆこ
ファンタジー
可愛いもふもふ達とアリナは異世界でスローライフをします。 異世界召喚された安莉奈は幼女の姿になっていた。神様に与えられた能力を使い眷属聖獣猫モフにゃーや魔獣のライオン魔獣鳥に魔獣の日焼けとお料理を創造します! 熊元安莉奈(くまもとありな)は黄色のバスに乗せられ異世界召喚された。 そして、なぜだか幼女の姿になっていた。しかも、日本の地球人だったことを忘れていたのだ。 優しいモリーナ夫妻に養子として引き取れた安莉奈はアリナになった。 モリーナ夫妻はカフェ食堂を経営していたが繁盛しておらず貧乏だった。料理が出来ないアリナはお皿洗いなどのお手伝いを小さな体ながらしていたのだけど。 神様から日本料理を創造する力が与えられていた! その力を使うと。 地球では辛い生活を送っていた安莉奈が異世界ではアリナとしてお父さんに激愛され幸せに生きている。 エブリスタ、小説家になろうにも掲載しています。

幼子は最強のテイマーだと気付いていません!

akechi
ファンタジー
彼女はユリア、三歳。 森の奥深くに佇む一軒の家で三人家族が住んでいました。ユリアの楽しみは森の動物達と遊ぶこと。 だが其がそもそも規格外だった。 この森は冒険者も決して入らない古(いにしえ)の森と呼ばれている。そしてユリアが可愛い動物と呼ぶのはSS級のとんでもない魔物達だった。 「みんなーあしょぼー!」 これは幼女が繰り広げるドタバタで規格外な日常生活である。

猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る

マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・ 何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。 異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。  ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。  断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。  勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。  ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。  勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。  プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。  しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。  それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。  そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。  これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。

夢のテンプレ幼女転生、はじめました。 憧れののんびり冒険者生活を送ります

ういの
ファンタジー
旧題:テンプレ展開で幼女転生しました。憧れの冒険者になったので仲間たちとともにのんびり冒険したいとおもいます。 七瀬千那(ななせ ちな)28歳。トラックに轢かれ、気がついたら異世界の森の中でした。そこで出会った冒険者とともに森を抜け、最初の街で冒険者登録しました。新米冒険者(5歳)爆誕です!神様がくれた(と思われる)チート魔法を使ってお気楽冒険者生活のはじまりです!……ちょっと!神獣様!精霊王様!竜王様!私はのんびり冒険したいだけなので、目立つ行動はお控えください!! 初めての投稿で、完全に見切り発車です。自分が読みたい作品は読み切っちゃった!でももっと読みたい!じゃあ自分で書いちゃおう!っていうノリで書き始めました。 【5/22 書籍1巻発売中!】

そんなに嫌いなら、私は消えることを選びます。

秋月一花
恋愛
「お前はいつものろまで、クズで、私の引き立て役なのよ、お姉様」  私を蔑む視線を向けて、双子の妹がそう言った。 「本当、お前と違ってジュリーは賢くて、裁縫も刺繍も天才的だよ」  愛しそうな表情を浮かべて、妹を抱きしめるお父様。 「――あなたは、この家に要らないのよ」  扇子で私の頬を叩くお母様。  ……そんなに私のことが嫌いなら、消えることを選びます。    消えた先で、私は『愛』を知ることが出来た。

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。