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14章
605.念願
ミヅキはニコニコと笑いながら高い位置から獣人の町を眺める。
「お、おい…落ちるなよ」
下からは心配そうなロバートさんの声がする。
「大丈夫!しっかりと掴まってるからぁ~」
ミヅキはロバートさんのしっかりとしたビロードのような触り心地の頭をギュッと掴んだ。
ゾクッ…
ロバートは人間の子供を初めて肩車した…
最初は抱っこしろと言われて抱えたがどうしても力加減がわからずに落としそうになってしまう。
それでもギュッと抱きつい猿の獣人の子供のようにテコでも離れなかったが…
しかし怖いので断るとならばと頭の上を指さされた。
キラキラとした目で見上げられ仕方なく首を縦に振ってしまった。
軽いこの子を肩に乗せると頭をギュッと抱きしめられる。
人とは獣人をこの様に触るものだったか?
今まで経験した事ない対応にロバートは気圧されてばかりだった。
「お、おいもういいだろ?そろそろ降りたらどうだ?」
「まだしてもらったばっかりだよ、もう少しいいでしょ?」
ミヅキはロバートさんの顔を横から覗くと
「あ、危ない!わかった!わかったから大人しくしてくれ!」
「はーい」
ミヅキは位置を変えるふりをしてロバートさんの頭をソロッと撫でた。
「なぁ…この子ずっと担いでないと行けないのか?」
ロバートは隣を歩くコジローに話しかけると
「うーん…しばらくは降りないと思いますよ」
苦笑して答える。
「なんでなんだ…高い所がいいならそこの親父でいいだろ?」
そう言ってベイカーを見ると
「言っとくが俺が産んだわけじゃねぇからな!まぁミヅキの親代わりだが…」
「えー?私がベイカーさんの面倒見てるんじゃないの?」
ミヅキが笑うと
「うっ…否定できない…いや!やらかした時の対処は誰がしてると思ってるんだ!?」
「はっ!それは…ベイカーさんだーいすき!」
ミヅキはははっと笑って誤魔化すと
「そ、そうか?まぁそれならしょうがないな」
ベイカーさんの機嫌が直った…
「おい…ちょろすぎないか?お前の親父…」
ロバートは心配になってミヅキにボソッと呟いた…
「うん…まさかこれが効くと思わなかったよ…どうしよう。ベイカーさんの今後が心配になっちゃう」
ミヅキは真剣にベイカーさんを心配した…
ミヅキの楽しい獣人に触ろうタイムはあっという間に終了した…
「さぁ着いたぞ…ここがギルドだ」
ロバートがミヅキを肩から下ろすとベイカーに手渡す。
「はぁ…獣人のギルドと全然違うね…」
ミヅキは獣人のギルマスがいたギルドの五倍はありそうな建物を見上げた。
【なんか…臭くないか?】
近くにいたシルバが顔を顰める。
【えっ?臭い?】
ミヅキはクンクンと鼻を動かすが特段変な匂いは感じなかった。
「ベイカーさんシルバがなんか臭いって言ってるよ?」
ミヅキがベイカーに確認すると
「臭い?」
ベイカーも鼻を動かすと
「確かに…少し嫌な匂いがします」
コジローさんが鼻に手を当てた。
「ここには獣人避けの香りが巻かれてるんだよ」
「獣人避け?何それ!」
「ここは人間御用達のギルドさ…俺達獣人が入れないようになってるのさ」
そう言うとロバートさんが裏に回る。
ミヅキ達はその後をつけると
「こっちが罪人を運び入れる場所だ…ここだと匂いが制限されてるんだ…」
「なんなのこの国!本当に不愉快!全然獣人に優しくない!」
ミヅキが一人プリプリと怒っていると…
「何か御用でしょうか?」
入口で揉めてると扉が開いて綺麗なお姉さんが声をかけてきた。
「あら…人間の冒険者の方ですか?こちらに来たと言うことは…」
チラッとロバートに目を向けると
「獣人と何か揉めましたか?」
にっこりと笑う。
「いいえー獣人さんとは揉めてません!誘拐犯を捕まえたので連れてきました!」
ミヅキが声をかけると
「誘拐犯?そのゴリラの獣人ですか?」
お姉さんの綺麗な顔が歪む。
ムッ!
「だから獣人さんは何もしてません!人間の悪い人達が獣人の子供を誘拐して売ろうとしてたんです!」
ミヅキは荷車の布を剥ぎ取ると
「それがこの人達です!裁いて下さい!」
お姉さんは荷車の檻に入り怯えている男達を見ると…
「あなた達…」
顔見知りだったのか驚き言葉を切った。
「ちょ、ちょっと待っててください!」
お姉さんは急いでギルドへと戻って行った!
「はぁ…なんか嫌な予感するな…」
ベイカーがため息をつくとコジローさんが同意するように頷く。
「ミヅキ…何があってもお前は何もするなよ」
ベイカーが確認すると
「やだ!」
ミヅキは今回ばかりは無理と顔を背ける。
「やだじゃない!ここは俺がちゃんと話をつける!だからお前は黙ってるんだ!」
「ミヅキ、今回は俺もベイカーさんの意見に同意だ…ミヅキの気持ちはわかるけどここは一番ランクの高いベイカーさんが交渉した方がいいと思う」
コジローさんにも言われてしまう。
「んー……はい…わかりました…」
ミヅキは頬を膨らませて不機嫌そうに頷いた。
「その代わりベイカーさん信じてるからね!」
ミヅキが頼むと
「任せておけ、俺だってギルドの不正は見逃せない…これを黙認すればセバスさんに後でなんて言われるか…」
ブルっと寒気がする。
「そ、それはそうだね!絶対駄目だよね!」
「ああ、でもなぁ…ミヅキが余計な事をすればそれだってセバスさんの耳には届くぞ…これは絶対だ!」
「な…!」
ミヅキは口を押さえると、喋りませんとしっかりと頷いた。
しばらく待っていると先程のお姉さんが少し年配の男の人を連れて戻ってきた。
「こちらの方達です…」
お姉さんがベイカーさん達を見るとおじさんはにっこりと笑って近づいてきた。
「すみませんお待たせした。今回は罪人を捕まえたとお伺いしましたが?」
おじさんは真っ先にベイカーさんに目を向けて話しかけた。
「ああ、こいつらだ。獣人の子供を誘拐して売ろうとしてた闇商人だな、慣れた犯行だったからな吐かせりゃ余罪が出てくるじゃないか?そしたら奴隷落ちは免れないな」
ベイカーは檻の中の男達に笑いかけると
「そうですか…ではその獣人達は?」
男は何処にいるのかとキョロキョロと周りを見ると
「はっ?そんなのもう助けて家に返したよ」
「それだと証拠がありませんから…この者たちは釈放せざるおえませんね…」
残念そう答える。
「お前…本気で言ってんのか?」
ベイカーは目の前で笑う男を睨みつけた…
「お、おい…落ちるなよ」
下からは心配そうなロバートさんの声がする。
「大丈夫!しっかりと掴まってるからぁ~」
ミヅキはロバートさんのしっかりとしたビロードのような触り心地の頭をギュッと掴んだ。
ゾクッ…
ロバートは人間の子供を初めて肩車した…
最初は抱っこしろと言われて抱えたがどうしても力加減がわからずに落としそうになってしまう。
それでもギュッと抱きつい猿の獣人の子供のようにテコでも離れなかったが…
しかし怖いので断るとならばと頭の上を指さされた。
キラキラとした目で見上げられ仕方なく首を縦に振ってしまった。
軽いこの子を肩に乗せると頭をギュッと抱きしめられる。
人とは獣人をこの様に触るものだったか?
今まで経験した事ない対応にロバートは気圧されてばかりだった。
「お、おいもういいだろ?そろそろ降りたらどうだ?」
「まだしてもらったばっかりだよ、もう少しいいでしょ?」
ミヅキはロバートさんの顔を横から覗くと
「あ、危ない!わかった!わかったから大人しくしてくれ!」
「はーい」
ミヅキは位置を変えるふりをしてロバートさんの頭をソロッと撫でた。
「なぁ…この子ずっと担いでないと行けないのか?」
ロバートは隣を歩くコジローに話しかけると
「うーん…しばらくは降りないと思いますよ」
苦笑して答える。
「なんでなんだ…高い所がいいならそこの親父でいいだろ?」
そう言ってベイカーを見ると
「言っとくが俺が産んだわけじゃねぇからな!まぁミヅキの親代わりだが…」
「えー?私がベイカーさんの面倒見てるんじゃないの?」
ミヅキが笑うと
「うっ…否定できない…いや!やらかした時の対処は誰がしてると思ってるんだ!?」
「はっ!それは…ベイカーさんだーいすき!」
ミヅキはははっと笑って誤魔化すと
「そ、そうか?まぁそれならしょうがないな」
ベイカーさんの機嫌が直った…
「おい…ちょろすぎないか?お前の親父…」
ロバートは心配になってミヅキにボソッと呟いた…
「うん…まさかこれが効くと思わなかったよ…どうしよう。ベイカーさんの今後が心配になっちゃう」
ミヅキは真剣にベイカーさんを心配した…
ミヅキの楽しい獣人に触ろうタイムはあっという間に終了した…
「さぁ着いたぞ…ここがギルドだ」
ロバートがミヅキを肩から下ろすとベイカーに手渡す。
「はぁ…獣人のギルドと全然違うね…」
ミヅキは獣人のギルマスがいたギルドの五倍はありそうな建物を見上げた。
【なんか…臭くないか?】
近くにいたシルバが顔を顰める。
【えっ?臭い?】
ミヅキはクンクンと鼻を動かすが特段変な匂いは感じなかった。
「ベイカーさんシルバがなんか臭いって言ってるよ?」
ミヅキがベイカーに確認すると
「臭い?」
ベイカーも鼻を動かすと
「確かに…少し嫌な匂いがします」
コジローさんが鼻に手を当てた。
「ここには獣人避けの香りが巻かれてるんだよ」
「獣人避け?何それ!」
「ここは人間御用達のギルドさ…俺達獣人が入れないようになってるのさ」
そう言うとロバートさんが裏に回る。
ミヅキ達はその後をつけると
「こっちが罪人を運び入れる場所だ…ここだと匂いが制限されてるんだ…」
「なんなのこの国!本当に不愉快!全然獣人に優しくない!」
ミヅキが一人プリプリと怒っていると…
「何か御用でしょうか?」
入口で揉めてると扉が開いて綺麗なお姉さんが声をかけてきた。
「あら…人間の冒険者の方ですか?こちらに来たと言うことは…」
チラッとロバートに目を向けると
「獣人と何か揉めましたか?」
にっこりと笑う。
「いいえー獣人さんとは揉めてません!誘拐犯を捕まえたので連れてきました!」
ミヅキが声をかけると
「誘拐犯?そのゴリラの獣人ですか?」
お姉さんの綺麗な顔が歪む。
ムッ!
「だから獣人さんは何もしてません!人間の悪い人達が獣人の子供を誘拐して売ろうとしてたんです!」
ミヅキは荷車の布を剥ぎ取ると
「それがこの人達です!裁いて下さい!」
お姉さんは荷車の檻に入り怯えている男達を見ると…
「あなた達…」
顔見知りだったのか驚き言葉を切った。
「ちょ、ちょっと待っててください!」
お姉さんは急いでギルドへと戻って行った!
「はぁ…なんか嫌な予感するな…」
ベイカーがため息をつくとコジローさんが同意するように頷く。
「ミヅキ…何があってもお前は何もするなよ」
ベイカーが確認すると
「やだ!」
ミヅキは今回ばかりは無理と顔を背ける。
「やだじゃない!ここは俺がちゃんと話をつける!だからお前は黙ってるんだ!」
「ミヅキ、今回は俺もベイカーさんの意見に同意だ…ミヅキの気持ちはわかるけどここは一番ランクの高いベイカーさんが交渉した方がいいと思う」
コジローさんにも言われてしまう。
「んー……はい…わかりました…」
ミヅキは頬を膨らませて不機嫌そうに頷いた。
「その代わりベイカーさん信じてるからね!」
ミヅキが頼むと
「任せておけ、俺だってギルドの不正は見逃せない…これを黙認すればセバスさんに後でなんて言われるか…」
ブルっと寒気がする。
「そ、それはそうだね!絶対駄目だよね!」
「ああ、でもなぁ…ミヅキが余計な事をすればそれだってセバスさんの耳には届くぞ…これは絶対だ!」
「な…!」
ミヅキは口を押さえると、喋りませんとしっかりと頷いた。
しばらく待っていると先程のお姉さんが少し年配の男の人を連れて戻ってきた。
「こちらの方達です…」
お姉さんがベイカーさん達を見るとおじさんはにっこりと笑って近づいてきた。
「すみませんお待たせした。今回は罪人を捕まえたとお伺いしましたが?」
おじさんは真っ先にベイカーさんに目を向けて話しかけた。
「ああ、こいつらだ。獣人の子供を誘拐して売ろうとしてた闇商人だな、慣れた犯行だったからな吐かせりゃ余罪が出てくるじゃないか?そしたら奴隷落ちは免れないな」
ベイカーは檻の中の男達に笑いかけると
「そうですか…ではその獣人達は?」
男は何処にいるのかとキョロキョロと周りを見ると
「はっ?そんなのもう助けて家に返したよ」
「それだと証拠がありませんから…この者たちは釈放せざるおえませんね…」
残念そう答える。
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ベイカーは目の前で笑う男を睨みつけた…
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