文字の大きさ
大
中
小
468 / 639
14章
617.すいとん
鍋を見ると入れた小麦粉の生地に火が通って上の方に浮いてくる。
それを確認するとミヅキが一口味見をしてみる。
「うん!大丈夫そう、美味しっ!」
「これは…短いうどんか何かか?」
匂いをかいでベイカーさんが聞くと
「これはすいとんだよ、これがモチモチで食べ応えがあって美味しいんだよ」
早速とみんなの分をよそおうとすると…
「ああいい、いいミヅキは休んでな。俺がやってやるよ」
アランさんが変わろうとミヅキからおたまを借りる。
「いいの?ありがとうアランさん」
ミヅキが笑って場所を変わると…
「ほら、じじい共。お前達は年寄りだからなぁ、喉に詰まらせたら大変だ。柔らかい野菜をたくさん入れといたぞ」
アランさんがディムロスとロブに器を渡すと
「一言余計じゃ!」
文句を言いながらも二人が受け取ると
「ほら、ロバートお前は筋肉が大事だからな!肉を多めに入れてやったぞ」
「お、俺も?一緒にいいのか?」
ロバートが戸惑うと
「一緒に小麦粉捏ねただろうが、ほら食えよ」
アランさんが強引にロバートさんに器を渡す。
「次はベイカーとコジローな、お前達も最近野菜が足りてないみたいだな…ほらよ」
ドサッと山盛りの野菜を盛る。
「ミヅキはちっこいからなたくさん食えよ」
さらに大盛りでよそう…
「こんなに食べられないよー」
「残したらシルバにでも食べてもらえ」
そうしてシルバ達の分もよそってあとは自分の分…底に残った肉とでかいすいとんを自分の器に入れる。
アランがニヤリと笑うと
「グルル…」
シルバが何やら不機嫌そうに唸った。
「ん?なぁにシルバ?」
ミヅキがシルバから話を聞いている…アランがちらっと伺うと…
「えっ…」
ミヅキが驚いた顔をしてこちらを見た…そして近づいて来ると…
「アランさん、ちょっとそのすいとん見せてくれる?」
ミヅキがじっと見つめながら声をかけてきた。
「な、なんでだ、みんなにちゃんと分けただろ!」
アランがミヅキに届かないように高い位置に持っていくと…
「怪しい!」
ベイカーがアランの器を取り上げた!
「あっ!返せ!」
アランが取り返そうとすると…
「あっ!アランさん自分のにだけこんなに肉入れやがって、しかもなんだこのでかいすいとんは…」
アランさんのすいとんはみんなの倍以上の大きさだった…
「やっぱり!シルバが怪しいから調べろって言ったんだよ!」
ミヅキが怒ると
「やっぱり気づいてたのか…」
アランがシルバを睨むとシルバが何か吠えた。それをミヅキが訳すと…
「自分だけ狡いって!…えっ狡い?」
ミヅキが驚き振り返ってシルバを見る。
「それってシルバも欲しかった…って事じゃないよね?一人だけじゃなくて俺にも寄越せって事?」
ミヅキが聞くと、シルバが慌てて首を振っていた。
「アランさんもそんなに大きなすいとんだと多分芯まで火が通ってないよ。それじゃあお腹壊しちゃうよ」
「な、なに!?」
アランがベイカーからすいとんをとりあげて一口かじって見ると…確かに中心部分までまだ火が通ってなかった…
「あともう少し煮込まないとね~」
ミヅキが笑うと
「くっそー…」
「そうやってズルするから食べられなくなっちゃうんだよ!」
「そうだぞ、全く本当に食いじがはってるなぁ」
「しょうがない奴だな、このままでもすごい美味いのに勿体ない」
じいちゃん達は構わずにうまいうまいとすいとんを食べている。
「ズルをしたアランさんはほっといて俺達は腹ごしらえしちゃおうぜ」
ベイカーやコジロー達も構わずに食べ始めると
「お、俺のを少しやろうか?」
ロバートさんがしょうがないとアランさんにすいとんを渡そうとすると
「ロ、ロバート!」
アランさんが嬉しそうにロバートさんを見つめる。
「なんて優しいんだ!人間共よりよっぽど獣人の方が優しいじゃねぇか!どうなってるそこの人間共!」
「あんたはその人間様を騙そうとした人間だろうが」
ベイカー達はアランに構わずすいとんを食べ終えた。
「ロバートさんそれはロバートさんの分だから食べていいよ。アランさんのは私がちゃんと食べられるようにするからね」
ミヅキが苦笑してロバートさんの分を返すと
「ミヅキ~お前は優しいな!やっぱりお前だけだよ可愛いのは」
アランがミヅキの頭を撫でると
「もう駄目だよ!次は無いからね!」
ミヅキが怒ってアランさんのドデカすいとんを一口大に切るとすいとんの汁の中に入れる。
「具材の大きさにも意味があるんだから勝手に変えたら駄目だからね」
ミヅキがすいとんを煮込みながら説明すると
「わかった、もう料理に関してはミヅキには逆らわんぞ!」
アランが素直に頷くと
「まぁわかればよろしい!」
ミヅキがふんぞり返って頷いた。
すいとんに火が通ると器によそってあげる。
「熱いから気をつけてね」
ミヅキから受け取りアランはありがたくすいとんを口にした…
腹も膨れて今日はここで寝て明日らダンジョンの本格的な捜索へと向かう事になった。
みんなで輪になってこれからの事を話し合う。
ロブさんがみんなを見ながら
「今日見てきた感じだとエリクサーを置く部屋まではこのメンバーなら…まぁ行けるだろう、ミヅキには悪いが進みながらエリクサーを作って貰いたい」
「わかった!頑張るよ」
ミヅキが頷く。
「そういえばダンジョンって部屋に別れてるの?」
ミヅキが聞くと
「ダンジョンにもよるがここのは地下にどんどん潜るタイプだ、地下二十階まである…下に降りる階段を見つければその階はクリアだな」
「へー!」
「地下五階までは行き来は自由なんだが、その先は一度進むと十階、十五階と最終の二十階まで行かないと戻れない仕様になっている」
「なんか人が作ったアトラクションみたいだね」
「アトラ…くしょん?」
ロブさんが首を捻ると
「なんでもないよ、じゃあ明日はとりあえず五階まで?」
「そうだな…五階までならまぁ一日もあれば行けるだろう」
「はい!質問!」
「はいミヅキ」
ロブさんが手を上げたミヅキを指さした。
「十階まで行ってまた地上に戻ったらまた十階から挑戦できるんですか!?」
「出来ん…それが出来れば苦労はないんだがな…一度戻るとまた最初っからやり直しだ」
「うーん…となると一度潜ったらなるべく一気に行きたいね。エリクサーを使うのは何階ですか?」
「エリクサーは十六階だ。俺はそこに行けなくて十五階で戻ってきた…」
「じゃあそれまでに作らないとね…」
「アトラスの様子がわからんがあんまりのんびりとはしてられんだろう…」
「わかった!じゃあ今日はしっかりと休んで明日から頑張ろうね!」
「みんなも頼む!」
ロブはうっすら毛の生えてきた頭を深々と下げた。
それを確認するとミヅキが一口味見をしてみる。
「うん!大丈夫そう、美味しっ!」
「これは…短いうどんか何かか?」
匂いをかいでベイカーさんが聞くと
「これはすいとんだよ、これがモチモチで食べ応えがあって美味しいんだよ」
早速とみんなの分をよそおうとすると…
「ああいい、いいミヅキは休んでな。俺がやってやるよ」
アランさんが変わろうとミヅキからおたまを借りる。
「いいの?ありがとうアランさん」
ミヅキが笑って場所を変わると…
「ほら、じじい共。お前達は年寄りだからなぁ、喉に詰まらせたら大変だ。柔らかい野菜をたくさん入れといたぞ」
アランさんがディムロスとロブに器を渡すと
「一言余計じゃ!」
文句を言いながらも二人が受け取ると
「ほら、ロバートお前は筋肉が大事だからな!肉を多めに入れてやったぞ」
「お、俺も?一緒にいいのか?」
ロバートが戸惑うと
「一緒に小麦粉捏ねただろうが、ほら食えよ」
アランさんが強引にロバートさんに器を渡す。
「次はベイカーとコジローな、お前達も最近野菜が足りてないみたいだな…ほらよ」
ドサッと山盛りの野菜を盛る。
「ミヅキはちっこいからなたくさん食えよ」
さらに大盛りでよそう…
「こんなに食べられないよー」
「残したらシルバにでも食べてもらえ」
そうしてシルバ達の分もよそってあとは自分の分…底に残った肉とでかいすいとんを自分の器に入れる。
アランがニヤリと笑うと
「グルル…」
シルバが何やら不機嫌そうに唸った。
「ん?なぁにシルバ?」
ミヅキがシルバから話を聞いている…アランがちらっと伺うと…
「えっ…」
ミヅキが驚いた顔をしてこちらを見た…そして近づいて来ると…
「アランさん、ちょっとそのすいとん見せてくれる?」
ミヅキがじっと見つめながら声をかけてきた。
「な、なんでだ、みんなにちゃんと分けただろ!」
アランがミヅキに届かないように高い位置に持っていくと…
「怪しい!」
ベイカーがアランの器を取り上げた!
「あっ!返せ!」
アランが取り返そうとすると…
「あっ!アランさん自分のにだけこんなに肉入れやがって、しかもなんだこのでかいすいとんは…」
アランさんのすいとんはみんなの倍以上の大きさだった…
「やっぱり!シルバが怪しいから調べろって言ったんだよ!」
ミヅキが怒ると
「やっぱり気づいてたのか…」
アランがシルバを睨むとシルバが何か吠えた。それをミヅキが訳すと…
「自分だけ狡いって!…えっ狡い?」
ミヅキが驚き振り返ってシルバを見る。
「それってシルバも欲しかった…って事じゃないよね?一人だけじゃなくて俺にも寄越せって事?」
ミヅキが聞くと、シルバが慌てて首を振っていた。
「アランさんもそんなに大きなすいとんだと多分芯まで火が通ってないよ。それじゃあお腹壊しちゃうよ」
「な、なに!?」
アランがベイカーからすいとんをとりあげて一口かじって見ると…確かに中心部分までまだ火が通ってなかった…
「あともう少し煮込まないとね~」
ミヅキが笑うと
「くっそー…」
「そうやってズルするから食べられなくなっちゃうんだよ!」
「そうだぞ、全く本当に食いじがはってるなぁ」
「しょうがない奴だな、このままでもすごい美味いのに勿体ない」
じいちゃん達は構わずにうまいうまいとすいとんを食べている。
「ズルをしたアランさんはほっといて俺達は腹ごしらえしちゃおうぜ」
ベイカーやコジロー達も構わずに食べ始めると
「お、俺のを少しやろうか?」
ロバートさんがしょうがないとアランさんにすいとんを渡そうとすると
「ロ、ロバート!」
アランさんが嬉しそうにロバートさんを見つめる。
「なんて優しいんだ!人間共よりよっぽど獣人の方が優しいじゃねぇか!どうなってるそこの人間共!」
「あんたはその人間様を騙そうとした人間だろうが」
ベイカー達はアランに構わずすいとんを食べ終えた。
「ロバートさんそれはロバートさんの分だから食べていいよ。アランさんのは私がちゃんと食べられるようにするからね」
ミヅキが苦笑してロバートさんの分を返すと
「ミヅキ~お前は優しいな!やっぱりお前だけだよ可愛いのは」
アランがミヅキの頭を撫でると
「もう駄目だよ!次は無いからね!」
ミヅキが怒ってアランさんのドデカすいとんを一口大に切るとすいとんの汁の中に入れる。
「具材の大きさにも意味があるんだから勝手に変えたら駄目だからね」
ミヅキがすいとんを煮込みながら説明すると
「わかった、もう料理に関してはミヅキには逆らわんぞ!」
アランが素直に頷くと
「まぁわかればよろしい!」
ミヅキがふんぞり返って頷いた。
すいとんに火が通ると器によそってあげる。
「熱いから気をつけてね」
ミヅキから受け取りアランはありがたくすいとんを口にした…
腹も膨れて今日はここで寝て明日らダンジョンの本格的な捜索へと向かう事になった。
みんなで輪になってこれからの事を話し合う。
ロブさんがみんなを見ながら
「今日見てきた感じだとエリクサーを置く部屋まではこのメンバーなら…まぁ行けるだろう、ミヅキには悪いが進みながらエリクサーを作って貰いたい」
「わかった!頑張るよ」
ミヅキが頷く。
「そういえばダンジョンって部屋に別れてるの?」
ミヅキが聞くと
「ダンジョンにもよるがここのは地下にどんどん潜るタイプだ、地下二十階まである…下に降りる階段を見つければその階はクリアだな」
「へー!」
「地下五階までは行き来は自由なんだが、その先は一度進むと十階、十五階と最終の二十階まで行かないと戻れない仕様になっている」
「なんか人が作ったアトラクションみたいだね」
「アトラ…くしょん?」
ロブさんが首を捻ると
「なんでもないよ、じゃあ明日はとりあえず五階まで?」
「そうだな…五階までならまぁ一日もあれば行けるだろう」
「はい!質問!」
「はいミヅキ」
ロブさんが手を上げたミヅキを指さした。
「十階まで行ってまた地上に戻ったらまた十階から挑戦できるんですか!?」
「出来ん…それが出来れば苦労はないんだがな…一度戻るとまた最初っからやり直しだ」
「うーん…となると一度潜ったらなるべく一気に行きたいね。エリクサーを使うのは何階ですか?」
「エリクサーは十六階だ。俺はそこに行けなくて十五階で戻ってきた…」
「じゃあそれまでに作らないとね…」
「アトラスの様子がわからんがあんまりのんびりとはしてられんだろう…」
「わかった!じゃあ今日はしっかりと休んで明日から頑張ろうね!」
「みんなも頼む!」
ロブはうっすら毛の生えてきた頭を深々と下げた。
感想 6,830
あなたにおすすめの小説
過保護すぎる家族に囲まれて育ったら、外の世界が危険すぎました 〜冷酷公爵の父と最強兄たちに溺愛される日々〜
由香過保護な父と兄たちに囲まれて育った少女。
初めての外は危険だらけ——のはずが、全部“秒で解決”。
溺愛×コメディ×ほんのり成長の、ほっこり家族物語。
一夜の過ちで懐妊したら、幼なじみの冷酷皇帝に溺愛されました
由香没落貴族の娘・柳月鈴は、宮廷で医官見習いとして働いていた。
ある夜、皇帝即位の宴で酒に酔い、幼なじみだった皇帝・李景珩と再会する。
遠い存在になったはずの彼。
けれど、その夜をきっかけに月鈴の運命は大きく動き出す。
冷酷と恐れられる皇帝が、なぜか彼女だけには甘すぎて――。
私の作るおにぎりが、騎士団の士気を異常に上げています(犯人は副団長)
星乃和花おにぎりを配っただけで、騎士団の士気が異常値になりました。
団長は警戒、監察部は呪術検査、国まで動きかけるのに――副団長だけが平然と断言。
副団長「彼女のご飯は軍事物資です」
私「えっ重い」
胃袋で落ちた策略家副団長の“最適化溺愛”に巻き込まれ、気づけば専属補給係(=婚約)寸前!?
ほのぼの爆笑&甘々の騎士団ラブコメです。
(完結済ー本編16話+後日談6話)
【完結】悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
本編完結済です。
もっちもっち感謝祭で、リクエストいただいたお話を更新しています。
皆さまの応援のおかげで『もふもふ獣人に転生したら、最愛の推しに溺愛されています』書籍化、心から、ありがとうございます!
皆の動画をつくりました!
プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら、お話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです!
表紙や動画にAIを使っていますが、小説にはAIを使っておりません
異世界は『一妻多夫制』!?溺愛にすら免疫がない私にたくさんの夫は無理です!?
すずなり。ひょんなことから異世界で赤ちゃんに生まれ変わった私。
一人の男の人に拾われて育ててもらうけど・・・成人するくらいから回りがなんだかおかしなことに・・・。
「俺とデートしない?」
「僕と一緒にいようよ。」
「俺だけがお前を守れる。」
(なんでそんなことを私にばっかり言うの!?)
そんなことを思ってる時、父親である『シャガ』が口を開いた。
「何言ってんだ?この世界は男が多くて女が少ない。たくさん子供を産んでもらうために、何人とでも結婚していいんだぞ?」
「・・・・へ!?」
『一妻多夫制』の世界で私はどうなるの!?
※お話は全て想像の世界になります。現実世界とはなんの関係もありません。
※誤字脱字・表現不足は重々承知しております。日々精進いたしますのでご容赦ください。
ただただ暇つぶしに楽しんでいただけると幸いです。すずなり。
異世界に転移してしまった私、古民家をもらったのでカフェを始めたら大盛況。国王陛下が頻繁に来るのですが、どうしたらいいですか?
来栖とむブラック企業で疲れ果てた30歳の元OL・美里(みさと)が転移した先は、見渡す限りの深い森。
そこで彼女が授かったのは、魔女の称号……ではなく、一軒の**「日本の古民家」**だった!
亡き祖母が遺したその屋敷には、異世界では失われたはずの「お醤油」「お味噌」「白いお砂糖」という禁断の調味料が眠っていて――。
「えっ、唐揚げにそんなに感動しちゃうの?」
「プリン一口で、国王陛下が泣いちゃった……!?」
おにぎり、オムライス、そして肉汁溢れるハンバーグ。
現代日本の「当たり前」が、この世界では常識を覆す究極の美食に。
お掃除のプロな親子や、お忍びの王様、さらにはツンデレな宮廷料理人まで巻き込んで、
美味しい香りに包まれた、心もお腹も満たされるスローライフが今、始まります!
一妻多夫の獣人世界でマッチングアプリします♡
具なっしー前世の記憶を持つソフィアは、綿菓子のような虹色の髪を持つオコジョ獣人の令嬢。
この世界では男女比が極端に偏っており、女性が複数の夫を持つ「一妻多夫制」が当たり前。でも、前世日本人だったソフィアには、一人の人を愛する感覚しかなくて……。
そんな私に、20人の父様たちは「施設(強制繁殖システム)送り」を避けるため、マッチングアプリを始めさせた。
最初は戸惑いながらも、出会った男性たちはみんな魅力的で、優しくて、一途で――。
■ 大人の余裕とちょっと意地悪な研究者
■ 不器用だけど一途な騎士
■ ぶっきらぼうだけど優しい元義賊
■ 完璧主義だけど私にだけ甘えん坊な商人
■ 超ピュアなジムインストラクター
■ コミュ力高めで超甘々なパティシエ
■ 私に一生懸命な天才年下魔法学者
気づけば7人全員と婚約していた!?
「私達はきっと良い家族になれます!」
これは、一人の少女と七人(…)の婚約者たちが、愛と絆を育んでいく、ちょっと甘くて笑える逆ハーレム・ラブコメディ。
という異世界×獣人×一妻多夫×マッチングアプリの、設定盛りだくさんな話。超ご都合主義なので苦手な人は注意!
※表紙はAIです
五年後、元夫の後悔が遅すぎる。~娘が「パパ」と呼びそうで困ってます~
放浪人「君との婚姻は無効だ。実家へ帰るがいい」
大聖堂の冷たい石畳の上で、辺境伯ロルフから突然「婚姻は最初から無かった」と宣告された子爵家次女のエリシア。実家にも見放され、身重の体で王都の旧市街へ追放された彼女は、絶望のどん底で愛娘クララを出産する。
生き抜くために針と糸を握ったエリシアは、持ち前の技術で不思議な力を持つ「祝布(しゅくふ)」を織り上げる職人として立ち上がる。施しではなく「仕事」として正当な対価を払い、決して土足で踏み込んでこない救恤院の監督官リュシアンの温かい優しさに触れエリシアは少しずつ人間らしい心と笑顔を取り戻していった。
しかし五年後。辺境を襲った疫病を救うための緊急要請を通じ、エリシアは冷酷だった元夫ロルフと再会してしまう。しかも隣にいる娘の青い瞳は彼と瓜二つだった。
「すまない。私は父としての責任を果たす」
かつての合理主義の塊だった元夫は、自らの過ちを深く悔い、家の権益を捨ててでも母子を守る「強固な盾」になろうとする。娘のクララもまた、危機から救ってくれた彼を「パパ」と呼び始めてしまい……。
だが、どんなに後悔されても、どんなに身を挺して守られても、一度完全に壊された関係が元に戻ることは絶対にない。エリシアが真の伴侶として選ぶのは、凍えた心を溶かし、温かい日常を共に歩んでくれたリュシアンただ一人だった。
これは、全てを奪われた一人の女性が母として力強く成長し誰にも脅かされることのない「本物の家族」と「静かで確かな幸福」を自分の手で選び取るまでの物語。