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番外編【ネタバレ注意】
書籍化お礼番外編『セバスさんとお仕事編』
「うーん…おかしいな…」
私は机の前で腕を組んで首を傾げた。
「どうしたんじゃ?」
ディムロスじいちゃんがニコニコと私の元に様子を見に来た。
「これね、サイコロ作ってみたの…でもなんかおかしいんだよね」
じいちゃんに作ったサイコロを見せる。
じいちゃんはそれを受け取ると興味深げに観察した。
この世界にもサイコロはあった、でも面数が多い、こちらではダイスと呼ばれている。
六面の真四角の物は無くて八面や十二面などの物だった。
「ああ、ダイスか?四角いのは初めて見たなぁ」
じいちゃんがコロッと転がすと「3」が出た。
「ん?普通のダイスに見えるぞ」
「うーんそれが…」
私が同じようにサイコロを転がすと…
「3」
もう一度…「3」…
「ありゃ3しか出ないのか?」
じいちゃんが苦笑してもう一度転がす。
すると今度は「5」が出た。
「ん?」
じいちゃんもおかしな様子に気がついたみたいだ。
「まさか」
じいちゃんが信じられないと私を凝視した。
私は無言でサイコロを振る…
「5」「5」「5」…
何度振っても同じ目を出した。
「好きな目が出せるのか?」
じいちゃんが恐る恐る聞いてくる。
「さすがにそれは出来ないよ…でも同じのが何度も出るんだよね」
私は作った三個のサイコロを同時に投げた。
すると目は全て「1」になった。
「こうすると同じになるの」
困った様に眉をひそめてじいちゃんを見つめた。
「こりゃ凄い…賭博で稼げるな!」
じいちゃんが感心すると
「ギルマス!ミヅキさんに何を教えているのですか!」
セバスさんがじいちゃんを睨んだ。
「それよりもこちらの書類の確認をお願いします」
ドサッとじいちゃんに大量の書類を手渡した。
「セバスさんごめんなさい…お仕事の邪魔しちゃって…」
「ミヅキさんは気にする必要はありませんよ、今日はベイカーさんが仕事でいないのでこの部屋で待っているように言ったのは私ですからね」
セバスさんはじいちゃんに向けた冷たい目とは正反対の優しい温かい目を私に向けた。
「それで?ギルマスが言っていた物騒な話はなんですか?」
セバスさんも私の手元を覗き込んだ。
「実はゲームを作ろうと思っててサイコロを作ったんですが…どうも私、目がちゃんと出せなくて…」
じいちゃんに見せたように複数のサイコロを振るとまた同じ目を出した。
「こ、これは…」
「これじゃイカサマみたいですよね…別になんにもしてないんだけど、最初はサイコロが変なのかと思ったけどそういう訳でもないみたいです」
私が困った顔で笑うとセバスさんが思案顔を見せた。
「セバスさん?」
怒るか呆れるかされるかと思ったがセバスさんから何も反応がない…それはそれで寂しいな…
反応のないセバスさんをじっと見つめていると
「あっ!すみません…ちょっとお待ちくださいね」
セバスさんは部屋の棚に大量に並んだ書類の中からお目当ての物を探して戻ってきた。
「これですね…ミヅキさん、よかったら私とお仕事に行きませんか?」
セバスさんがにっこりと笑ってこちらを見た。
セバスさんの馬に乗って私達はお仕事の為にちょっと大きな街に向かっている。
セバスさんの前に座らされてガッチリとホールドされる。
後ろからはのんびりとシルバ達が馬を驚かせないように少し離れてついてきていた。
「それでは説明しながら向かいますね、この先の街で賭博場に行った冒険者達が数名奴隷落ちしているんです。どうやらイカサマで負けさせているようなのですがそれを見破る事が出来ないそうなのです」
「えー!イカサマなんて酷い!無計画でやりすぎてお金無くなっちゃうのは仕方ないですが…」
「そうですね、自分のお金で無理なく遊ぶのならいいと思いますがイカサマは許せません…そこでミヅキさんに協力してもらおうかと…」
「私のインチキサイコロですか?」
私が聞くと、セバスさんが苦笑する。
「ミヅキさんのはインチキではありませんよ、あれは加護の力でしょうからね。多分ミヅキさんならどの勝負でも勝ちは揺るがないかと…」
「だといいですけど…私子供ですけど賭博場入れるんですか?」
「貴族の子供などは入店してますから問題無いですが…決して一人で行ってはいけませんよ」
「はーい」
「今回はミヅキさんが貴族の娘、私がその執事としてお供をしている設定です。私の事はセバスと呼んでください」
「えー!無理です!セバスさんを呼び捨てなんて…」
「大丈夫です。お仕事だと割り切って下さい」
「うう…」
「私はミヅキ様とお呼びします」
「様!!」
私が嫌そうな顔をすると…
「それが嫌なら…お嬢様…でしょうか?」
前を座る私の顔を覗き込んでニコリと笑う。
「お嬢様…」
耳元で囁かれて背筋がブルっと震える。
「ミヅキ様でいいです…」
「はい、ミヅキ様」
セバスさんが嬉しそうに答えた。
街に付くとそのままその街のギルドに向かう。
そこで部屋を借りて着替えると…
「ミヅキ様、用意は出来ましたか?」
「あっ!はい」
受付のお姉さんに手伝ってもらい着替えを済ませるとセバスさんから声がかかった。
部屋を出ると、執事服に身を包んだセバスさんが白い手袋をつけて、右手を前の胸元に…左手を後ろに隠して添えて立っていた。
か、かっこいい…
元々執事など最高に似合いそうなセバスさんはなんの違和感もない!
それに比べて私のちんちくりんぶり…穴があったら入りたい…
フリフリのドレスに羽の付いた帽子…服に着られている感半端ないよ…
「ミヅキ様、お似合いです」
そんなセバスさんのお世辞に苦笑いする。
「やっぱり私が貴族とか無理ですよ…」
「そんな事無いです!とっても可愛いらしいですよ」
服を着せてくれたお姉さんが可愛いと言ってくれた。
「はい。でも帽子はやりすぎですね…こんな物があってはミヅキ様の可愛い顔がよく見えませんから」
セバスさんがそっと帽子を外すと髪を整えながらパチッと頭に何かつけた。
「その変わりにこの髪飾りをつけましょう」
そっと触るとリボンの形の髪飾りが付いている。
鏡で確認するとセバスさんと髪と瞳と同じ色の灰色のバレッタだった。
「か、可愛いです!ドレスとピッタリ!」
お姉さんには好評のようだ、まぁ帽子よりいいかも…
私はそっと髪飾りを触ってなんだかくすぐったくて…こっそりと笑った。
私は机の前で腕を組んで首を傾げた。
「どうしたんじゃ?」
ディムロスじいちゃんがニコニコと私の元に様子を見に来た。
「これね、サイコロ作ってみたの…でもなんかおかしいんだよね」
じいちゃんに作ったサイコロを見せる。
じいちゃんはそれを受け取ると興味深げに観察した。
この世界にもサイコロはあった、でも面数が多い、こちらではダイスと呼ばれている。
六面の真四角の物は無くて八面や十二面などの物だった。
「ああ、ダイスか?四角いのは初めて見たなぁ」
じいちゃんがコロッと転がすと「3」が出た。
「ん?普通のダイスに見えるぞ」
「うーんそれが…」
私が同じようにサイコロを転がすと…
「3」
もう一度…「3」…
「ありゃ3しか出ないのか?」
じいちゃんが苦笑してもう一度転がす。
すると今度は「5」が出た。
「ん?」
じいちゃんもおかしな様子に気がついたみたいだ。
「まさか」
じいちゃんが信じられないと私を凝視した。
私は無言でサイコロを振る…
「5」「5」「5」…
何度振っても同じ目を出した。
「好きな目が出せるのか?」
じいちゃんが恐る恐る聞いてくる。
「さすがにそれは出来ないよ…でも同じのが何度も出るんだよね」
私は作った三個のサイコロを同時に投げた。
すると目は全て「1」になった。
「こうすると同じになるの」
困った様に眉をひそめてじいちゃんを見つめた。
「こりゃ凄い…賭博で稼げるな!」
じいちゃんが感心すると
「ギルマス!ミヅキさんに何を教えているのですか!」
セバスさんがじいちゃんを睨んだ。
「それよりもこちらの書類の確認をお願いします」
ドサッとじいちゃんに大量の書類を手渡した。
「セバスさんごめんなさい…お仕事の邪魔しちゃって…」
「ミヅキさんは気にする必要はありませんよ、今日はベイカーさんが仕事でいないのでこの部屋で待っているように言ったのは私ですからね」
セバスさんはじいちゃんに向けた冷たい目とは正反対の優しい温かい目を私に向けた。
「それで?ギルマスが言っていた物騒な話はなんですか?」
セバスさんも私の手元を覗き込んだ。
「実はゲームを作ろうと思っててサイコロを作ったんですが…どうも私、目がちゃんと出せなくて…」
じいちゃんに見せたように複数のサイコロを振るとまた同じ目を出した。
「こ、これは…」
「これじゃイカサマみたいですよね…別になんにもしてないんだけど、最初はサイコロが変なのかと思ったけどそういう訳でもないみたいです」
私が困った顔で笑うとセバスさんが思案顔を見せた。
「セバスさん?」
怒るか呆れるかされるかと思ったがセバスさんから何も反応がない…それはそれで寂しいな…
反応のないセバスさんをじっと見つめていると
「あっ!すみません…ちょっとお待ちくださいね」
セバスさんは部屋の棚に大量に並んだ書類の中からお目当ての物を探して戻ってきた。
「これですね…ミヅキさん、よかったら私とお仕事に行きませんか?」
セバスさんがにっこりと笑ってこちらを見た。
セバスさんの馬に乗って私達はお仕事の為にちょっと大きな街に向かっている。
セバスさんの前に座らされてガッチリとホールドされる。
後ろからはのんびりとシルバ達が馬を驚かせないように少し離れてついてきていた。
「それでは説明しながら向かいますね、この先の街で賭博場に行った冒険者達が数名奴隷落ちしているんです。どうやらイカサマで負けさせているようなのですがそれを見破る事が出来ないそうなのです」
「えー!イカサマなんて酷い!無計画でやりすぎてお金無くなっちゃうのは仕方ないですが…」
「そうですね、自分のお金で無理なく遊ぶのならいいと思いますがイカサマは許せません…そこでミヅキさんに協力してもらおうかと…」
「私のインチキサイコロですか?」
私が聞くと、セバスさんが苦笑する。
「ミヅキさんのはインチキではありませんよ、あれは加護の力でしょうからね。多分ミヅキさんならどの勝負でも勝ちは揺るがないかと…」
「だといいですけど…私子供ですけど賭博場入れるんですか?」
「貴族の子供などは入店してますから問題無いですが…決して一人で行ってはいけませんよ」
「はーい」
「今回はミヅキさんが貴族の娘、私がその執事としてお供をしている設定です。私の事はセバスと呼んでください」
「えー!無理です!セバスさんを呼び捨てなんて…」
「大丈夫です。お仕事だと割り切って下さい」
「うう…」
「私はミヅキ様とお呼びします」
「様!!」
私が嫌そうな顔をすると…
「それが嫌なら…お嬢様…でしょうか?」
前を座る私の顔を覗き込んでニコリと笑う。
「お嬢様…」
耳元で囁かれて背筋がブルっと震える。
「ミヅキ様でいいです…」
「はい、ミヅキ様」
セバスさんが嬉しそうに答えた。
街に付くとそのままその街のギルドに向かう。
そこで部屋を借りて着替えると…
「ミヅキ様、用意は出来ましたか?」
「あっ!はい」
受付のお姉さんに手伝ってもらい着替えを済ませるとセバスさんから声がかかった。
部屋を出ると、執事服に身を包んだセバスさんが白い手袋をつけて、右手を前の胸元に…左手を後ろに隠して添えて立っていた。
か、かっこいい…
元々執事など最高に似合いそうなセバスさんはなんの違和感もない!
それに比べて私のちんちくりんぶり…穴があったら入りたい…
フリフリのドレスに羽の付いた帽子…服に着られている感半端ないよ…
「ミヅキ様、お似合いです」
そんなセバスさんのお世辞に苦笑いする。
「やっぱり私が貴族とか無理ですよ…」
「そんな事無いです!とっても可愛いらしいですよ」
服を着せてくれたお姉さんが可愛いと言ってくれた。
「はい。でも帽子はやりすぎですね…こんな物があってはミヅキ様の可愛い顔がよく見えませんから」
セバスさんがそっと帽子を外すと髪を整えながらパチッと頭に何かつけた。
「その変わりにこの髪飾りをつけましょう」
そっと触るとリボンの形の髪飾りが付いている。
鏡で確認するとセバスさんと髪と瞳と同じ色の灰色のバレッタだった。
「か、可愛いです!ドレスとピッタリ!」
お姉さんには好評のようだ、まぁ帽子よりいいかも…
私はそっと髪飾りを触ってなんだかくすぐったくて…こっそりと笑った。
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