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14章
654.愛情表現
アトラス様とヴィーラ様は撃ち合いながら徐々に大臣とベイカーさん達が争う方に移動していた。
「ヴィーラ…大丈夫なのか!?」
アトラス様が剣を合わせて押し合いながら近づいた時にそっと声をかけた。
「ええ、思い出してきたわ…あのハゲ!絶対に許さない…」
洗脳をされていた時よりも怖い瞳でギラリと睨みつけられる。
アトラスはゾクッと毛が逆立った。
「あなたもあなたよ…今まで何してたの?私が洗脳されてあのハゲ大臣に囚われてたのに、助けに来るの遅いんじゃない?私への気持ちはそんなものだったの?」
「い、いや!違う…お前の事は誰よりも…」
アトラスが慌てて否定すると…
「反省だけならハゲでも出来るのよ!」
ヴィーラは剣をドスッ!と地面に突き刺すとアトラスの腕をギュッと掴んだ、そしてその巨体をグルグルと振り回す!
「この国で暴れてんじゃ無いわよ!」
ヴィーラはアトラスをぶんぶん回して大臣目掛けて力の限りぶん投げた!
「ヴ、ヴィーラ~!」
「ええええぇぇぇ!!」
その光景に私は何が起きたのかと声をあげた!
アトラス様は凄い勢いでベイカーさんやアランさんをすり抜けて大臣目掛けて突っ込んできた!
「へっ…」
ガルバドゥス大臣は黒い魔石を使う暇もなく唖然としながらアトラス様の巨体を全身で受け止めた…
【ミヅキ!!】
私の叫び声に吹き飛ばされていたシルバが戻ってきた。
【あっシルバ!】
腫れた頬をみて思わずぷっと吹き出す。
【ミヅキ…酷いぞ…】
シルバがしゅんと項垂れる、どうも油断していたといえ女の人に吹き飛ばされたのが少しショックだったようだ。
【シルバが調子のっちゃったからだよ。まぁ私もシルバの事あんまり言えないけど…これからはお互い気をつけようね】
【ああ…】
耳を垂らして項垂れるシルバに苦笑しながらその頭を撫でてあげた。
「お父様!大丈夫ですか!」
「アトラス様!」
アルフレッド様やバイオレッド様が吹き飛ばされたのアトラス様を心配して駆けつけると…
ガラガラ…
粉々になった瓦礫の中からアトラス様が立ち上がった…そしてガルバドゥス大臣の少ししかない髪を掴んで引きずり出した。
動かないが死んではいないようだ、獣人の人達は頑丈みたい。
「アルフレッド!バイオレッド!」
するとアトラス様を投げたヴィーラ様が二人の子供を見つけて駆け寄ってきた!
「大丈夫だった!?怪我は無い?」
心配そうに二人の体に怪我がないか確認する。
「はい、こちらの方々が助けて下さいましたから」
「私も大丈夫です」
「よかった…本当にごめんなさい…こんなハゲに騙されるなんて…あなた!」
ヴィーラ様がアトラス様をキッ!見ると
「は、はい!」
アトラス様が急いでヴィーラ様の元に駆け寄った!
「あなたも大丈夫?」
少し心配そうにアトラス様の体を確認すると…大きな怪我も無い様子にほっとする。
「うん、あの程度で傷つくあなたじゃ無いものね。だから好きよ」
ヴィーラ様が頷くとアトラス様は嬉しそうに微笑んだ。
獣人の愛情表現…怖い!
「ウエスト国の皆様…この度は本当にありがとうございました…家族や国の皆が無事なのはあなた方のおかげです」
アトラス様が私達に頭を下げると、ヴィーラ様やバイオレッド様達が続く。
「い、いえ私達は…えっと…」
私はレオンハルト様を探すと…
「あれ!あの人がウエスト国の王子です!あっちにお礼を!」
「しかし…」
アトラス様が私達の方を見るがパチパチ!とウインクして誤魔化す。
「そ、そうか?まぁ彼らにも世話になったのは本当だからな…レオンハルト様、この度の協力、感謝致します。こんな場所ですが我ら獣人はウエスト国との協定を謹んで受けたいと思います」
「えっ…あ…うん。ありがとう…」
レオンハルトはあっさりと協定の約束をされて拍子抜けする。
「あなた、それは後でしっかりと文書にて、条約を結びましょう。それよりも今はこの男をどうするか…そして怪我人の手当てを…ウエスト国の皆様も一度王宮にて休んで下さい」
ヴィーラ様がニコッと微笑んと有無も言わさず王宮へと連れていかれた。
私達はシルバ達もいるので大きな広間に通される。
「私達ここにいるの変じゃない?」
レオンハルト王子とシリウスさん、ユリウスさんアルフノーヴァさんはわかる。
だって国から来てるんだもんね…それに飛び入りで入った私達は…
冒険者パーティに、ギルマス二人、それに獣人のロバートさんという異色の組み合わせ。
居心地が悪くて仕方ない。
「アルフノーヴァさん…私達はそろそろおいとましようかな…ねぇベイカーさん?」
私がアルフノーヴァさん達に声をかけると
「ミヅキ…もう行くのか?」
シリウスさんが耳を垂らして寂しそうな顔をする。
グッ…やめてその顔…帰れなくなる。
「そ、そもそも…ちょっと獣人の国を観光したら帰る予定だったんだよ。これ以上遅くなるとセバスさんにも怒られちゃうし…」
私がそう言うと…
「セバス!やばい…わし仕事の途中でここに来ちまった…あいつら心配…はしてねぇな」
ギルマスはギルドのみんなの顔を思い浮かべて無いなと椅子に座り直した。
「俺はじじいに巻き込まれたんだよなぁ…まぁミヅキ達と同じパーティだし問題ないが」
「そうだな、アランさんが居なくても町のみんなは困らねぇよ」
ベイカーさんが頷くと
「この野郎…しかし否定出来ん…」
アランさんが握った拳を力なく下ろした。
「何を言ってる!ここまでアトラス王を助けて来たのはお前達だろ!これは命令だ!俺達とここにいろ!そしてミヅキ!」
レオンハルト王子がこちらをじっと見つめる。
「な、なんでしょう…」
いつもとは違うキリッとした顔にたじろぐと…
「お前はここに座れ!」
自分の座っている横のソファーを指さした。
「はっ?」
見ると顔を背けているがうっすら耳が赤くなっている。
「レオンハルト様、そういう時は素直に隣に座って欲しいとお願いする方がよろしいかと…」
アルフノーヴァさんが助け舟を出した。
「そ、そうか…ミヅキ…久しぶりに会えて嬉しいんだ、隣に座ってくれないか?」
レオンハルト王子の伺うような顔に一瞬迷う!
見るとアルフノーヴァさんがよく出来ましたとばかりにニコニコと笑っていた。
ベイカーさんの方を振り返ると嫌そうな顔で見ている。
どうしよう…
私は何が正解?とオロオロとみんなを見つめた。
「ヴィーラ…大丈夫なのか!?」
アトラス様が剣を合わせて押し合いながら近づいた時にそっと声をかけた。
「ええ、思い出してきたわ…あのハゲ!絶対に許さない…」
洗脳をされていた時よりも怖い瞳でギラリと睨みつけられる。
アトラスはゾクッと毛が逆立った。
「あなたもあなたよ…今まで何してたの?私が洗脳されてあのハゲ大臣に囚われてたのに、助けに来るの遅いんじゃない?私への気持ちはそんなものだったの?」
「い、いや!違う…お前の事は誰よりも…」
アトラスが慌てて否定すると…
「反省だけならハゲでも出来るのよ!」
ヴィーラは剣をドスッ!と地面に突き刺すとアトラスの腕をギュッと掴んだ、そしてその巨体をグルグルと振り回す!
「この国で暴れてんじゃ無いわよ!」
ヴィーラはアトラスをぶんぶん回して大臣目掛けて力の限りぶん投げた!
「ヴ、ヴィーラ~!」
「ええええぇぇぇ!!」
その光景に私は何が起きたのかと声をあげた!
アトラス様は凄い勢いでベイカーさんやアランさんをすり抜けて大臣目掛けて突っ込んできた!
「へっ…」
ガルバドゥス大臣は黒い魔石を使う暇もなく唖然としながらアトラス様の巨体を全身で受け止めた…
【ミヅキ!!】
私の叫び声に吹き飛ばされていたシルバが戻ってきた。
【あっシルバ!】
腫れた頬をみて思わずぷっと吹き出す。
【ミヅキ…酷いぞ…】
シルバがしゅんと項垂れる、どうも油断していたといえ女の人に吹き飛ばされたのが少しショックだったようだ。
【シルバが調子のっちゃったからだよ。まぁ私もシルバの事あんまり言えないけど…これからはお互い気をつけようね】
【ああ…】
耳を垂らして項垂れるシルバに苦笑しながらその頭を撫でてあげた。
「お父様!大丈夫ですか!」
「アトラス様!」
アルフレッド様やバイオレッド様が吹き飛ばされたのアトラス様を心配して駆けつけると…
ガラガラ…
粉々になった瓦礫の中からアトラス様が立ち上がった…そしてガルバドゥス大臣の少ししかない髪を掴んで引きずり出した。
動かないが死んではいないようだ、獣人の人達は頑丈みたい。
「アルフレッド!バイオレッド!」
するとアトラス様を投げたヴィーラ様が二人の子供を見つけて駆け寄ってきた!
「大丈夫だった!?怪我は無い?」
心配そうに二人の体に怪我がないか確認する。
「はい、こちらの方々が助けて下さいましたから」
「私も大丈夫です」
「よかった…本当にごめんなさい…こんなハゲに騙されるなんて…あなた!」
ヴィーラ様がアトラス様をキッ!見ると
「は、はい!」
アトラス様が急いでヴィーラ様の元に駆け寄った!
「あなたも大丈夫?」
少し心配そうにアトラス様の体を確認すると…大きな怪我も無い様子にほっとする。
「うん、あの程度で傷つくあなたじゃ無いものね。だから好きよ」
ヴィーラ様が頷くとアトラス様は嬉しそうに微笑んだ。
獣人の愛情表現…怖い!
「ウエスト国の皆様…この度は本当にありがとうございました…家族や国の皆が無事なのはあなた方のおかげです」
アトラス様が私達に頭を下げると、ヴィーラ様やバイオレッド様達が続く。
「い、いえ私達は…えっと…」
私はレオンハルト様を探すと…
「あれ!あの人がウエスト国の王子です!あっちにお礼を!」
「しかし…」
アトラス様が私達の方を見るがパチパチ!とウインクして誤魔化す。
「そ、そうか?まぁ彼らにも世話になったのは本当だからな…レオンハルト様、この度の協力、感謝致します。こんな場所ですが我ら獣人はウエスト国との協定を謹んで受けたいと思います」
「えっ…あ…うん。ありがとう…」
レオンハルトはあっさりと協定の約束をされて拍子抜けする。
「あなた、それは後でしっかりと文書にて、条約を結びましょう。それよりも今はこの男をどうするか…そして怪我人の手当てを…ウエスト国の皆様も一度王宮にて休んで下さい」
ヴィーラ様がニコッと微笑んと有無も言わさず王宮へと連れていかれた。
私達はシルバ達もいるので大きな広間に通される。
「私達ここにいるの変じゃない?」
レオンハルト王子とシリウスさん、ユリウスさんアルフノーヴァさんはわかる。
だって国から来てるんだもんね…それに飛び入りで入った私達は…
冒険者パーティに、ギルマス二人、それに獣人のロバートさんという異色の組み合わせ。
居心地が悪くて仕方ない。
「アルフノーヴァさん…私達はそろそろおいとましようかな…ねぇベイカーさん?」
私がアルフノーヴァさん達に声をかけると
「ミヅキ…もう行くのか?」
シリウスさんが耳を垂らして寂しそうな顔をする。
グッ…やめてその顔…帰れなくなる。
「そ、そもそも…ちょっと獣人の国を観光したら帰る予定だったんだよ。これ以上遅くなるとセバスさんにも怒られちゃうし…」
私がそう言うと…
「セバス!やばい…わし仕事の途中でここに来ちまった…あいつら心配…はしてねぇな」
ギルマスはギルドのみんなの顔を思い浮かべて無いなと椅子に座り直した。
「俺はじじいに巻き込まれたんだよなぁ…まぁミヅキ達と同じパーティだし問題ないが」
「そうだな、アランさんが居なくても町のみんなは困らねぇよ」
ベイカーさんが頷くと
「この野郎…しかし否定出来ん…」
アランさんが握った拳を力なく下ろした。
「何を言ってる!ここまでアトラス王を助けて来たのはお前達だろ!これは命令だ!俺達とここにいろ!そしてミヅキ!」
レオンハルト王子がこちらをじっと見つめる。
「な、なんでしょう…」
いつもとは違うキリッとした顔にたじろぐと…
「お前はここに座れ!」
自分の座っている横のソファーを指さした。
「はっ?」
見ると顔を背けているがうっすら耳が赤くなっている。
「レオンハルト様、そういう時は素直に隣に座って欲しいとお願いする方がよろしいかと…」
アルフノーヴァさんが助け舟を出した。
「そ、そうか…ミヅキ…久しぶりに会えて嬉しいんだ、隣に座ってくれないか?」
レオンハルト王子の伺うような顔に一瞬迷う!
見るとアルフノーヴァさんがよく出来ましたとばかりにニコニコと笑っていた。
ベイカーさんの方を振り返ると嫌そうな顔で見ている。
どうしよう…
私は何が正解?とオロオロとみんなを見つめた。
感想 6,830
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