ほっといて下さい 従魔とチートライフ楽しみたい!

三園 七詩

文字の大きさ
542 / 675
14章

655.成長

しおりを挟む
私が迷っていると…

「ミヅキ、ほら座れ!」

グズグズしているとレオンハルト様が手を掴んでグイッと引き寄せた。

「えっ!」

トスン…とレオンハルト様の隣の椅子に座らせると

トントン!

タイミングよくアトラス様達が部屋に入ってきた。

「皆さんお待たせしました」

ボロボロになっていた衣装を着替えて隣には綺麗なヴィーラ様後ろに可愛いアルフレッド様とバイオレッド様と勢揃いで現れた。

ちょうどレオンハルト様が座っていたソファーの前に来ると…

「改めてお礼を言わせてください。家族を…この国を救っていただき本当にありがとうございました」

四人で深々と頭を下げると後ろに控えていた獣人の兵士達までいっせいに頭を下げた…

すっご…統率取れてる…

乱れる様子のない動きに感心していると

「いや、俺は何もしていない…礼ならこちらの者達に…」

レオンハルト様が首を振ると、私やベイカーさん達をみた。

「だから今回の協定ももう一度よく話し合って見てくれ。獣人達が納得してこその協定条約だからな」

おお!レオンハルト様が成長してる!

私は驚いて目をまん丸に見開きレオンハルト様を見つめた。

「な、なんだ…よ」

そんな私の視線にレオンハルト様が気まずそうにこちらを伺っている。

「レオンハルト様…大人になったね…」

しみじみと答えるとレオンハルト様が顔をしかめた。

「なんだよそれ…なんでみんな同じ事言うんだよ」

レオンハルト様がムスッと口を尖らせて腕を組んでしまった、どうもご立腹なご様子。

そんな姿が少し可愛くて私はシルバ達を撫でるようにレオンハルト様の頭を撫でた。

「すごく素敵だと思うよ」

頑張ったんだろうなと思いニコニコと笑いかけると…

「ほぉ…そちらのお嬢さんはレオンハルト様の婚約者だったのかな?」

アトラス様が微笑みながらこちらの様子を見ていた。

はっ!つい…

周りを見るとみんなが複雑そうな顔で見ていた…

あーなんかあまりにも可哀想で慰めちゃった。

サッと手を戻すと

「違います!違います!私はただの冒険者です!ちょっと王子と面識があるだけですから!」

慌てて全否定をする!

「そうなのか?ならうちのアルフレッドなんかどうだい?年齢の割にしっかりしててうちのヴィーラに似た美男子だぞ」

アトラス様がアルフレッド様の背中をポンと叩いて前に出した。

アルフレッド様が私の前に出させると…

「お、お父様!す、すみません父が…」

しゅんと可愛い耳を伏せた。

「うぅ!」

あまりに可愛い仕草に私はダメージをうける。

椅子から崩れ落ち膝をついた。

何あれ!白くてふわふわの丸い耳がしゅんって!しゅんって垂れた!

もう一度チラッと見ると今度は心配そうに耳をピクピクさせながらこちらに手を差し出していた。

そしてその後ろにはピコピコと動く尻尾…

これは触っていいよって合図?合図なのか!

私の思考が混戦する!

はぁはぁと息を荒くして手が勝手にワキワキと動き出した。

「ミヅキ!」

その瞬間ベイカーさんに抱き上げられる。

「シリウス!頼む!発作を止めてくれ!」

「はい!ミヅキほら落ち着くんだ!」

ベイカーさんからシリウスさんにパスされるとシリウスさんが自分の尻尾をフリフリと私の前で振り出した。

「さ、触って…いいの…?」

チラッとシリウスさんを見ると嬉しそうに頷く。

その瞬間ガバッとシリウスさんの尻尾に頬ずりした。

はぁ~フカフカ…これだよこれ!求めてたのはこれ!

あー何よりのご褒美…

うっとりと尻尾を堪能していると

「耳も触るか?」

「いいの!?」

シリウスさんのサービスに思わず笑顔がこぼれる。

シリウスさんがそっと首を傾げて笑うと私を肩に乗せてくれた。すると目の前にピコピコと動くケモ耳、シリウスさんのサラサラな髪が顔に当たってくすぐったい。

私はシリウスさんの耳ごとぎゅっと頭に抱きついた。

はぁ~落ち着く…

私はシリウスの頭の上に顔を置いて目を瞑った。

「よし!ミヅキは大丈夫だな。シリウスしばらく相手してやってくれ」

「はい、喜んで…」

シリウスさんが嬉しそうに頷くと

「疲れたらいつでも変わるよ。ミヅキもいつでも変わるからいいなね」

ユリウスさんがいい笑顔でこちらをみた。

「えっ!ユリウスさんのも触っていいの?」

ガバッと起き上がると

「まだ大丈夫だから兄さんはレオンハルト様を、それともミヅキは兄さんの方がいいのかな…」

シリウスさんのピンとしていた耳が下がってしまった!

「ううん!シリウスさんも大好きだよ!でもユリウスさんも好きだし…うーどっちか選ぶなんて無理!」

しっかりとシリウスさんの尻尾と頭を掴んで頭を抱えた。

「おい、ユリウス!せっかく大人しくなってたんだからそのままにしとけ」

ベイカーさんが呆れて注意をしてきた。

「すみません、ついシリウスが羨ましくて…」

ユリウスさんがクスクスと笑って私のそばに来ると

「後でゆっくりと触らせてあげますから今は弟と大人しくしててください」

優しく頭を撫でられる。

「本当に?」

「ええ、もちろん」

ユリウスさんからしっかりと言質を取ると私はわかったと大人しく待っていることにした。

「えーっとあれは?」

私の病気の様子にアルフレッド様が固まっている。

「申し訳ございません、あの子はちょっと変わった子なので気にしないでください。それにただの冒険者…王子達の隣に居れる子ではありませんので…」

ベイカーさんがアトラス様達に頭を下げた。

変わった子って…まぁ否定出来ない。しかも大人しく居れないって確かに騒がしいけどさー大人しくしてなって言われたらそれくらいはできるに!

そうは思いがらも今は発言しない方がいいだろうと、決してシリウスさんのケモ耳と尻尾に夢中な訳じゃないが私は黙ってそれに集中した。
しおりを挟む
感想 6,829

あなたにおすすめの小説

転生したら幼女でした!? 神様~、聞いてないよ~!

饕餮
ファンタジー
  書籍化決定!   2024/08/中旬ごろの出荷となります!   Web版と書籍版では一部の設定を追加しました! 今井 優希(いまい ゆき)、享年三十五歳。暴走車から母子をかばって轢かれ、あえなく死亡。 救った母親は数年後に人類にとってとても役立つ発明をし、その子がさらにそれを発展させる、人類にとって宝になる人物たちだった。彼らを助けた功績で生き返らせるか異世界に転生させてくれるという女神。 一旦このまま成仏したいと願うものの女神から誘いを受け、その女神が管理する異世界へ転生することに。 そして女神からその世界で生き残るための魔法をもらい、その世界に降り立つ。 だが。 「ようじらなんて、きいてにゃいでしゅよーーー!」 森の中に虚しく響く優希の声に、誰も答える者はいない。 ステラと名前を変え、女神から遣わされた魔物であるティーガー(虎)に気に入られて護られ、冒険者に気に入られ、辿り着いた村の人々に見守られながらもいろいろとやらかす話である。 ★主人公は口が悪いです。 ★不定期更新です。 ★ツギクル、カクヨムでも投稿を始めました。

転生幼女はお願いしたい~100万年に1人と言われた力で自由気ままな異世界ライフ~

土偶の友
ファンタジー
 サクヤは目が覚めると森の中にいた。  しかも隣にはもふもふで真っ白な小さい虎。  虎……? と思ってなでていると、懐かれて一緒に行動をすることに。  歩いていると、新しいもふもふのフェンリルが現れ、フェンリルも助けることになった。  それからは困っている人を助けたり、もふもふしたりのんびりと生きる。 9/28~10/6 までHOTランキング1位! 5/22に2巻が発売します! それに伴い、24章まで取り下げになるので、よろしく願いします。

猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣で最強すぎて困る

マーラッシュ
ファンタジー
旧題:狙って勇者パーティーを追放されて猫を拾ったら聖獣で犬を拾ったら神獣だった。そして人間を拾ったら・・・ 何かを拾う度にトラブルに巻き込まれるけど、結果成り上がってしまう。 異世界転生者のユートは、バルトフェル帝国の山奥に一人で住んでいた。  ある日、盗賊に襲われている公爵令嬢を助けたことによって、勇者パーティーに推薦されることになる。  断ると角が立つと思い仕方なしに引き受けるが、このパーティーが最悪だった。  勇者ギアベルは皇帝の息子でやりたい放題。活躍すれば咎められ、上手く行かなければユートのせいにされ、パーティーに入った初日から後悔するのだった。そして他の仲間達は全て女性で、ギアベルに絶対服従していたため、味方は誰もいない。  ユートはすぐにでもパーティーを抜けるため、情報屋に金を払い噂を流すことにした。  勇者パーティーはユートがいなければ何も出来ない集団だという内容でだ。  プライドが高いギアベルは、噂を聞いてすぐに「貴様のような役立たずは勇者パーティーには必要ない!」と公衆の面前で追放してくれた。  しかし晴れて自由の身になったが、一つだけ誤算があった。  それはギアベルの怒りを買いすぎたせいで、帝国を追放されてしまったのだ。  そしてユートは荷物を取りに行くため自宅に戻ると、そこには腹をすかした猫が、道端には怪我をした犬が、さらに船の中には女の子が倒れていたが、それぞれの正体はとんでもないものであった。  これは自重できない異世界転生者が色々なものを拾った結果、トラブルに巻き込まれ解決していき成り上がり、幸せな異世界ライフを満喫する物語である。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

幼子は最強のテイマーだと気付いていません!

akechi
ファンタジー
彼女はユリア、三歳。 森の奥深くに佇む一軒の家で三人家族が住んでいました。ユリアの楽しみは森の動物達と遊ぶこと。 だが其がそもそも規格外だった。 この森は冒険者も決して入らない古(いにしえ)の森と呼ばれている。そしてユリアが可愛い動物と呼ぶのはSS級のとんでもない魔物達だった。 「みんなーあしょぼー!」 これは幼女が繰り広げるドタバタで規格外な日常生活である。

収容所生まれの転生幼女は、囚人達と楽しく暮らしたい

三園 七詩
ファンタジー
旧題:収容所生まれの転生幼女は囚人達に溺愛されてますので幸せです 無実の罪で幽閉されたメアリーから生まれた子供は不幸な生い立ちにも関わらず囚人達に溺愛されて幸せに過ごしていた…そんなある時ふとした拍子に前世の記憶を思い出す! 無実の罪で不幸な最後を迎えた母の為!優しくしてくれた囚人達の為に自分頑張ります!

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

私の家族はハイスペックです! 落ちこぼれ転生末姫ですが溺愛されつつ世界救っちゃいます!

りーさん
ファンタジー
 ある日、突然生まれ変わっていた。理由はわからないけど、私は末っ子のお姫さまになったらしい。 でも、このお姫さま、なんか放置気味!?と思っていたら、お兄さんやお姉さん、お父さんやお母さんのスペックが高すぎるのが原因みたい。 こうなったら、こうなったでがんばる!放置されてるんなら、なにしてもいいよね! のんびりマイペースをモットーに、私は好きに生きようと思ったんだけど、実は私は、重要な使命で転生していて、それを遂行するために神器までもらってしまいました!でも、私は私で楽しく暮らしたいと思います!

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。